【10月9日】日経平均11円安の6万9030円、一時892円安から急速に下げ渋り TOPIXは反発

株
2026年10月9日(金) 東京市場クローズ
日経平均 69,030.92円 -11.19円 (-0.02%)

前日の米国市場では、米オープンAIの売上高をめぐる報道でAI・半導体株が売られ、半導体株指数SOXは3.39%安となりました。日経平均は朝方に一時892円安まで下げましたが、後場に急速に下げ渋り、11円19銭安の6万9,030円92銭と小幅な3日続落で終えました。TOPIXは13.35ポイント(0.33%)高の4,104.81と3日ぶりに反発し、東証プライムの77%の銘柄が値上がりしました。ファーストリテイリング(-244円33銭)とソフトバンクグループ(-191円75銭)の2銘柄だけで日経平均を436円08銭押し下げた一方、アドバンテスト(+146円71銭)と東京エレクトロン(+128円94銭)が下支えしました。東京市場は明日から3連休で、次の取引は10月13日(火)です。

まず前日の米国市場を確認します。8日のNYダウは51.77ドル(0.10%)高の51,231.64ドルと小幅に反発しましたが、S&P500は36.41ポイント(0.47%)安の7,765.36、ナスダック総合は345.35ポイント(1.25%)安の27,193.34と続落しました。半導体株指数SOXは442.43ポイント(3.39%)安の12,623.72と大きく下げています(いずれも株探・米国株)。株探によれば、米オープンAIが9月末時点の年換算売上高を500億ドル近くと投資家に説明したと英フィナンシャル・タイムズが報じ、それまで報じられていた700億ドル近くを大きく下回ったことから、AI関連の巨額投資の回収への警戒が強まりました。一方、トランプ米大統領が中間選挙前のイラン攻撃を否定したことや30年債入札が底堅かったことで、米10年債利回りは5.231%(-0.057ポイント)に下がりました(株探)。

シカゴ日経225先物(円建て)は大阪取引所終値比700円安の6万8,400円で、東京市場は大きく売られて始まる水準でした(株探)。日経平均は393円61銭安の6万8,648円50銭で寄り付き、寄り付き直後に下げ幅は500円を超えました。前場の安値は6万8,150円02銭で、前日比892円09銭安。前場は529円81銭安の6万8,512円30銭で終えました(フィスコ)。株探によれば、後場に入ると下値に買いが入って急速に値を戻し、アドバンテストや東京エレクトロンが上昇に転じたことで、日経平均は一時プラス圏に浮上しました。高値は6万9,143円45銭(前日比+101円34銭)です。ただ3連休を前に買いは続かず、大引けにかけて前日終値をはさんだ攻防の末、小幅安で引けました。ローソク足は実体382円42銭の陽線で、下ヒゲは498円48銭と長く、安値から880円90銭戻した形です。株探によれば、10月物オプションの特別清算指数(SQ)値は6万8,465円23銭とみられ、終値はこれを565円69銭上回りました。

主要マーケット指標

指標 数値 前日比
日経平均株価 69,030.92円 -11.19円 (-0.02%) 3日続落
日経平均 始値 / 高値 / 安値 68,648.50 / 69,143.45 / 68,150.02 高値は前営業日比+101.34円。安値は-892.09円
寄り付きのギャップ -393.61円 (-0.57%) 前営業日終値69,042.11円を下回って始まった
ローソク足の形 実体382.42円の陽線 上ヒゲ112.53円 / 下ヒゲ498.48円
日中値幅 993.43円 前営業日の876.09円の約1.13倍
SQ値(10月物オプション) 68,465.23円 株探による試算値。終値はSQ値を565.69円上回る
今週の騰落(10/2終値比) +721.46円 (+1.06%) 10月2日終値68,309.46円から。週間では2週続伸
TOPIX 4,104.81 +13.35 (+0.33%) 3日ぶり反発
TOPIX 始値 / 高値 / 安値 4,093.18 / 4,110.15 / 4,077.76 実体11.63の陽線。今週の騰落は+13.81(+0.34%)
NT倍率 16.817倍 前営業日16.875倍から-0.058
東証プライム 売買代金 約7兆8,454億円 前営業日の約7兆6,133億円から3.0%増
東証プライム 売買高 約22億9,519万株 前営業日の約23億2,915万株から1.5%減
1株あたり平均約定単価 約3,418円 前営業日の約3,269円から上昇
東証プライム 値上がり/値下がり 1,194銘柄 / 331銘柄 変わらず27銘柄。値上がりは全体の76.9%。前営業日は327/1,182
日経平均225銘柄 値上がり/値下がり 148銘柄 / 74銘柄 変わらず3銘柄。前営業日は56/165
東証33業種 上昇/下落 25業種 / 8業種 前営業日は7/26
業種別 上昇率1〜5位 海運業 +2.27% 以下 その他製品+2.22%、サービス業+2.11%、食料品+2.08%、電気・ガス業+0.95%
業種別 下落率1〜5位 銀行業 -1.47% 以下 非鉄金属-1.15%、小売業-0.42%、ガラス・土石製品-0.30%、医薬品-0.20%
最大のマイナス寄与 ファーストリテイリング -244円33銭 4.04%安の71,780円。2位ソフトバンクG -191円75銭(3.92%安の5,803円)
マイナス寄与 3〜5位 TDK -42円98銭 以下 イビデン-39円78銭、キオクシアHD-27円96銭。上位5銘柄合計-546円80銭
最大のプラス寄与 アドバンテスト +146円71銭 1.66%高の41,610円。2位東京エレクトロン+128円94銭(2.09%高)
プラス寄与 3〜5位 リクルートHD +56円13銭 以下 コナミG+26円63銭、レーザーテック+26円29銭。上位5銘柄合計+384円70銭
寄与度の合計 +678円08銭 / -689円31銭 差し引き-11円23銭で下げ幅と一致(差4銭は端数処理)
売買代金トップ キオクシアHD 約6,079億円 2位アドバンテスト約6,026億円、3位ソフトバンクG約4,152億円、4位太陽誘電約2,450億円、5位レーザーテック約2,283億円
東証プライム 値上がり率1位 ローツェ +15.79% 2位平田機工+11.34%、3位JCRファーマ+9.52%、4位シンフォニアテクノロジー+8.65%、5位石原ケミカル+8.56%
東証プライム 値下がり率1位 ニデック -6.07% 2位ベルク-5.25%、3位ファーストリテイリング-4.04%、4位ルネサス-4.00%、5位旭化成-3.94%
ストップ高 / ストップ安 10銘柄 / 2銘柄 全市場・一時を含む(株探)。ストップ高で引けたのは9銘柄、ストップ安で引けた銘柄はなし
米ドル/円 158円30〜40銭 午後5時時点(フィスコ)。日中は157円76銭〜158円41銭
東証プライム 騰落レシオ(25日) 91.18% 前営業日87.93%から上昇。100%が中立の目安(株探)
NYダウ (10/8終値) 51,231.64 +51.77 (+0.10%) 反発
S&P 500 (10/8終値) 7,765.36 -36.41 (-0.47%)
ナスダック総合 (10/8終値) 27,193.34 -345.35 (-1.25%) 続落
SOX指数 (10/8終値) 12,623.72 -442.43 (-3.39%)
米10年債利回り / NY原油(WTI) (10/8) 5.231% / 91.49ドル 利回り-0.057ポイント / 原油+3.21ドル(株探)
シカゴ日経225先物(円建て) (10/8) 68,400円 大阪取引所終値比-700円(株探)
日経平均 5日線からの乖離 -1.03% 5日線 69,747.92。717円00銭下(前営業日は-0.81%)
日経平均 25日線からの乖離 +4.23% 25日線 66,228.29。2,802円63銭上(前営業日は+4.43%)
日経平均 75日線からの乖離 +3.44% 75日線 66,735.69。2,295円23銭上
日経平均 200日線からの乖離 +13.55% 200日線 60,790.80。8,240円12銭上
日経平均 一目均衡表の雲 65,405.33 〜 66,640.32 終値は雲の上端を2,390円60銭上回る
日経平均 転換線 / 基準線 67,749.05 / 66,762.40 ともに前営業日から横ばい。終値は転換線を1,281円87銭上回る
日経平均 ボリンジャーバンド +1σ 68,423.45 / +2σ 70,618.62 安値は+1σを一時下回ったが、終値は+1σと+2σの間に戻した
日経平均 RSI (14日) 59.8 前営業日の59.9からほぼ横ばい
日経平均 MACD / シグナル 1,095.3 / 679.6 ヒストグラムは+522.9から+415.7へ3日連続で縮小
日経平均 52週高値からの距離 -3,800.81円 (-5.22%) 52週高値 72,831.73 (6/22)。前営業日の-5.20%とほぼ同じ
7月29日安値からの戻り +8,582.02円 (+14.20%) 直近安値 60,448.90 (7/29)
TOPIX 5日線 / 25日線 4,135.83 / 4,092.11 終値は5日線を31.02下回るが、25日線は12.70上回り回復
TOPIX 75日線 / 200日線 4,064.50 / 3,843.63 終値は75日線の+0.99%、200日線の+6.80%
TOPIX 一目均衡表の雲 4,039.72 〜 4,067.11 終値は雲の上端を37.71上回る
TOPIX RSI (14日) / MACD 50.5 / 12.2 (シグナル10.4) RSIは49.1から50台に戻す。ヒストグラムは+4.1から+1.8へ縮小
TOPIX 52週高値からの距離 -115.50 (-2.74%) 52週高値 4,220.31 (8/14・取引時間中)。前営業日の-3.05%から縮小
注記: 日経平均・TOPIXの終値・始値・高値・安値・前日比は株探の当日値(終値・前日比は株探の大引け記事・フィスコの為替記事とも一致を確認)、東証プライムの値上がり値下がり銘柄数・売買代金・売買高は株探の大引け記事(東京株式・大引け)による概算値、業種別騰落率は株探の東証33業種騰落率、寄与度と個別銘柄の株価・騰落率・225銘柄の値上がり値下がり数は株探の日経平均寄与度ランキング、売買代金上位・値上がり率・値下がり率は株探の各ランキング、ストップ高安は株探の集計、騰落レシオは株探の「相場の体温計」、SQ値は株探の大引け記事とフィスコの記事に掲載された試算値、ドル円は株探掲載のフィスコ為替記事(午後5時時点)、米国指数とSOX指数は10月8日(現地時間)の確定終値(ナスダック総合とSOXは株探・米国株の日足、NYダウとS&P500は株探の「米国市場データ」と「米国株概況」の2か所で一致を確認)、米10年債利回り・WTI原油・シカゴ日経225先物は株探の「米国市場データ」によります。WTI原油はフィスコの記事では通常取引の終値として90.76ドル(+2.48ドル)とされており、集計時点の違いで数値が異なります。NT倍率・移動平均・一目均衡表の各値・ボリンジャーバンド・RSI・MACD・乖離率・上ヒゲ下ヒゲ・値幅・寄与度の合計・ギャップ・平均約定単価・前日比の増減率・週間騰落は当サイトの計算値です(これらは推定であり確定値ではありません。算出方法によりチャートツールの表示値と異なる場合があります)。算出手法の妥当性は3通りの方法で検証しています。第一に、同一コードで10月8日時点の5日線6万9,603円62銭・25日線6万6,115円66銭・75日線6万6,765円28銭・200日線6万696円39銭・雲6万5,939円95銭〜6万6,640円32銭・RSI59.9・MACD1,098.6/シグナル575.7を再現でき、10月8日記事の掲載値とすべて一致することを確認しました。第二に、株探の寄与度ランキング225銘柄の寄与度を合計すると-11円23銭となり、本日の下げ幅11円19銭と一致することを確認しました(4銭の差は各銘柄の寄与度の端数処理によるものです)。第三に、本日の日経平均終値6万9,030円92銭(11円19銭安)とTOPIX終値4,104.81(13.35ポイント高)が株探の当日値・株探の大引け記事・フィスコの為替記事の3か所で一致することを確認しました。国内長期金利の確定終値、日経平均VI、9月の工作機械受注の結果、ニデック・ルネサス・旭化成・銀行株の下げの個別の理由については、執筆時点で確定値・一次情報を確認できていないため掲載していません。テーブルの色は日本式表記(上昇=赤/下落=緑)に従っています。

マクロ・地政学の視点

本日の朝方の売りのきっかけは、米国で再燃したAI投資への警戒です。株探によれば、オープンAIの年換算売上高が従来の報道より約200億ドル少ないと伝わり、AI関連の巨額の設備投資を回収できるのかという懸念が再び出ました。米国ではエヌビディアが2.94%安、AMDが3.90%安となり、ソフトバンクグループ傘下のアームのADR(米国預託証券)は6%を超えて下げました(株探)。オープンAIに出資するソフトバンクグループが東京市場で3.92%安となったのはこのためです(株探)。

中東情勢は、前日よりやや落ち着く材料が出ました。株探によれば、米国時間の8日は早期のイラン攻撃再開への懸念から原油が上がりましたが、トランプ大統領がイランとの対話は建設的だとして中間選挙前の攻撃を否定し、原油は上げ幅を縮めました。それでも株探の「米国市場データ」でWTI原油は91.49ドルと前日比3.21ドル高く、90ドルを上回る水準が続いています。米10年債利回りは5.231%と前日から0.057ポイント下がり、金利高への警戒は少し和らぎました。

為替はドル円が158円台で底堅く推移しました。フィスコによれば、高市首相が「金利や為替相場は市場で決定」「為替や物価動向を注視、適切な対応を取る」と述べたことで一時157円76銭まで円が買われましたが、午後はクロス円の上昇につれて158円41銭まで上がりました。午後5時時点では158円30〜40銭です。国内では8月の実質消費支出が前年同月比3.1%減と、市場予想の3.6%減ほどは落ち込みませんでした(フィスコ)。

需給面では、本日がオプション10月物のSQ算出日で、3連休の前日でもありました。株探によればSQ値は6万8,465円23銭とみられ、日経平均は前場にこの水準を下回る場面もありましたが、終値は565円69銭上で引けています。フィスコは、前場の時点でソフトバンクグループとファーストリテイリングの2銘柄だけで日経平均を約470円押し下げた一方、東証プライムでは値上がりが値下がりを上回り、一部の値がさ株が指数全体を左右する構図だと指摘していました。

セクター・個別銘柄の動き

東証33業種のうち上昇は25業種、下落は8業種と、前日(上昇7・下落26)から大きく入れ替わりました。上昇率の上位は海運業+2.27%、その他製品+2.22%、サービス業+2.11%、食料品+2.08%、電気・ガス業+0.95%。下落率の上位は銀行業-1.47%、非鉄金属-1.15%、小売業-0.42%、ガラス・土石製品-0.30%、医薬品-0.20%で、銀行業と非鉄金属は3日続けて下落率の上位に入りました。

日経平均を最も押し下げたのはファーストリテイリングで、4.04%安の71,780円、寄与度-244円33銭。株探によれば、8日に発表した27年8月期の計画は売上高4兆4,500億円(12.3%増)、事業利益8,300億円(15.5%増)、最終利益5,600億円(3.2%増)で、年間配当は900円(前期850円)に増やす予定ですが、物足りなさを意識した売りが優勢になりました。国内ユニクロ事業の事業利益は前年並みの見通しで、為替予約のレートが円安になり原価率が上がることが理由とされています(株探)。2位のソフトバンクグループは3.92%安(-191円75銭)で、株探によれば75日移動平均線を下回りました。

半導体・電子部品では明暗が分かれました。キオクシアHD(-2.21%)、村田製作所(-3.59%)、TDK(-2.54%)、イビデン(-2.50%)、フジクラ(-1.80%)が下げた一方、アドバンテスト(+1.66%)、東京エレクトロン(+2.09%)、レーザーテック(+4.18%)、SCREEN HD(+3.99%)、太陽誘電(+1.64%)は上昇しました。株探によれば、アドバンテストと東京エレクトロンが後場に上昇へ転じたことが日経平均の急速な下げ渋りにつながりました。値下がり率の上位にはニデック(-6.07%)、ルネサス(-4.00%)、旭化成(-3.94%)、山口FG(-3.37%)、大分銀行(-3.34%)が並びましたが、個別の理由は確認できていません。ベルクは14時に今期の営業利益予想を154億円に下方修正し、5.25%安でした(株探)。

上昇した銘柄では、前日に決算を発表した銘柄が目立ちます。東証プライムの値上がり率1位のローツェは、通期の業績予想と配当予想を上方修正してストップ高(+15.79%)。吉野家HDは上方修正と増配で5.4%高、オンワードHDは創業100周年の記念配当で6.0%高、乃村工藝社は好調な受注で3.3%高です(株探)。リクルートHD(+3.23%)、コナミG(+3.54%)、ソニーG(+2.91%)、トレンドマイクロ(+4.91%)、ベイカレント(+4.82%)など、ソフトウェア・サービスやゲームの大型株も買われました。三菱自動車は、ホンダがピックアップトラック「トライトン」のOEM供給を受ける方針を固めたとの報道で3.1%高でした(株探)。

ストップ高・ストップ安

株探の集計では、本日のストップ高は全市場で10銘柄(一時を含む)、ストップ安は2銘柄(いずれも一時)でした。ストップ高のまま引けたのは9銘柄で、ストップ安で引けた銘柄はありませんでした。前日に12銘柄が並んだサイバーセキュリティ関連は、本日は本人確認・認証の関連に物色が移りました。株探によれば、金融庁が9日、金融機関に対して口座開設時などの本人確認をマイナンバーカードなどのICチップの読み取りに前倒しで一本化するよう要請し、マイナンバー関連のショーケースがストップ高、フライトソリューションズも大幅高となりました。前日ストップ高で引けたZenmuTechは一転して一時ストップ安となっています。

銘柄(コード) 市場 終値(円) 騰落率(%) PTS終値比(%) 材料
ハイブリッドテクノロジーズ(4260) 東証グロース 289 +38.28 +7.27 ストップ高で引け。材料は確認できず
ショーケース(3909) 東証スタンダード 389 +25.89 +10.15 ストップ高で引け。金融庁が本人確認のICチップ読み取りへの一本化の前倒しを要請し、マイナンバー関連として買い(株探)
サイバートラスト(4498) 東証グロース 1,572 +23.58 +5.60 ストップ高で引け。材料は確認できず
TWOSTONE&Sons(7352) 東証グロース 442 +22.10 +11.76 ストップ高で引け。2日連続のストップ高。本日の材料は確認できず
レイヤード(634A) 東証スタンダード 2,990 +20.08 +4.68 ストップ高で引け。材料は確認できず(6日・7日に個人の大量保有報告あり)
シグマ光機(7713) 東証スタンダード 3,100 +19.23 +10.69 ストップ高で引け。15時に今期経常を48%上方修正・4期ぶり最高益へ(株探)
サンバイオ(4592) 東証グロース 1,019 +17.26 -1.57 ストップ高で引け。アクーゴを投与した北大病院の会見で「改善傾向」と伝わる(株探)
ELEMENTS(5246) 東証グロース 1,065 +16.39 +11.27 ストップ高で引け。材料は確認できず
ローツェ(6323) 東証プライム 5,134 +15.79 +1.93 ストップ高で引け。通期業績・配当予想を上方修正(株探)
クリングルファーマ(4884) 東証グロース 645 +17.70 -3.10 一時ストップ高。材料は確認できず
ZenmuTech(338A) 東証グロース 4,755 -16.43 +3.36 一時ストップ安。前日はストップ高。材料は確認できず(引け後に大株主の保有比率が5%未満に減ったとの報告あり)
VLCセキュリティ(2467) 名証ネクスト 275 -15.38 取得できず 一時ストップ安。材料は確認できず

PTS(私設取引システム)の値は、ジャパンネクスト証券のPTSで10月9日17時23分〜17時31分の取得時点に付いていた直近の価格です。引け後に業績予想の上方修正を発表したシグマ光機はPTSでも10.69%高、TWOSTONE&Sons(+11.76%)、ELEMENTS(+11.27%)、ショーケース(+10.15%)もPTSで終値を10%以上上回り、買いが残っています。一方、サンバイオ(-1.57%)とクリングルファーマ(-3.10%)はPTSで終値を下回りました。PTSは夜間の参考値で、3連休明け13日の始値を保証しません。

主要銘柄の決算と決算後のPTS

株探の決算速報によれば、本日は73社が決算や業績予想の修正を発表しました。このうち東証プライムで時価総額1,000億円以上の11社を下の表にまとめます。決算の要点は株探の見出しの範囲で記載しており、PTSは16時30分以降に付いた価格のみを「決算後のPTS」としています。

銘柄(コード) 時価総額(億円) 決算の要点(株探の見出し) 終値(円) PTS(円) PTS終値比(%)
安川電機(6506) 12,756 今期最終を1%上方修正 4,783 4,874 +1.90
OSG(6136) 3,512 今期経常を19%上方修正・最高益予想を上乗せ、配当も15円増額 3,653 3,829.9 +4.84
イオンフィナンシャルサービス(8570) 3,155 上期経常が11%減益で着地・6-8月期も45%減益 1,460.5 1,414.9 -3.12
ビックカメラ(3048) 3,110 今期経常は2%増で3期連続最高益、前期配当を5円増額・今期は2円増配へ(12時発表) 1,653 1,650 -0.18
フジミインコーポレーテッド(5384) 2,940 今期経常を18%上方修正・最高益予想を上乗せ、配当も15円増額 3,670 3,900 +6.27
Sansan(4443) 2,816 6-8月期(1Q)経常は4.5倍増益で着地 2,219 2,127 -4.15
古野電気(6814) 2,529 今期経常を一転20%増益に上方修正・最高益、配当も50円増額 7,930 8,099 +2.13
日本毛織(3201) 1,468 6-8月期(3Q)経常は13%増益、今期配当を10円増額修正(15時発表) 1,976 未約定 —
ジンズホールディングス(3046) 1,362 前期経常が一転減益で下振れ着地・今期は2%減益、前期配当を11円減額・今期も104円継続へ 5,680 5,155 -9.24
ベルク(9974) 1,281 今期経常を156億円に下方修正(14時発表) 6,140 未約定 —
大阪有機化学工業(4187) 1,077 今期経常を25%上方修正・最高益予想を上乗せ、配当も7円増額 4,805 4,900 +1.98

時価総額が最も大きいのは安川電機で、今期の最終利益予想を1%上方修正し、PTSは終値を1.90%上回りました。半導体材料のフジミインコーポレーテッドは経常利益予想を18%上方修正して配当も15円増やし、PTSで6.27%高。OSGも経常利益予想の19%上方修正と15円の増配でPTSは4.84%高です。下げが目立ったのはジンズホールディングスで、前期の経常利益が一転減益で着地し、今期も2%減益の計画、前期配当の減額も重なってPTSは9.24%安。Sansanは第1四半期の経常利益が4.5倍に増えましたが、PTSは4.15%安でした。取引時間中に発表した日本毛織とベルクは、16時30分以降のPTSで約定がありませんでした(取引時間中の株価は日本毛織が4.6%高、ベルクが5.25%安)。

表の11社以外では、決算後のPTSで終値から5%以上動いた銘柄が6社ありました。上期の経常利益が一転増益で上振れ着地し通期計画も超えたジュンテンドー(9835)は18.50%高、今期の経常利益が66%増で5期ぶりの最高益と20円の増配を見込むアドテック プラズマ テクノロジー(6668)は14.21%高、前期の経常利益予想を33%上方修正したサイバー・バズ(7069)は10.20%高です。第1四半期の経常利益が54%減ったインテリクス(463A)は5.91%安でした(いずれも株探の見出しによる)。PTSの価格は10月9日17時23分〜17時32分の取得値です。PTSは夜間の参考値で、翌営業日の始値を保証しません。

テクニカル分析

トレンドの位置

日経平均は短期の線の下にとどまりましたが、中長期の上昇の形は保っています。移動平均線とは過去一定期間の終値の平均で、5日線は直近1週間、25日線は約1か月、75日線は約3か月半、200日線は約10か月の平均コストを表します。終値6万9,030円92銭は5日線6万9,747円92銭を717円00銭(1.03%)下回りました。一方、75日線6万6,735円69銭(+3.44%)・25日線6万6,228円29銭(+4.23%)・200日線6万790円80銭(+13.55%)はいずれも上回っています。週間では10月2日の終値から721円46銭(1.06%)上がりました。

一目均衡表でも上昇の形は続いています。一目均衡表の「雲」とは、過去の値動きから算出した2本の線に挟まれた帯で、株価がその中にあると方向感に乏しい、上にあれば強い、下にあれば弱いと読むのが一般的です。雲は6万5,405円33銭〜6万6,640円32銭で、終値は上端の2,390円60銭上。転換線は6万7,749円05銭、基準線は6万6,762円40銭で、ともに前日から横ばいでした。

ローソク足は、大きく下に窓を開けて始まったあとに買い戻された「下ヒゲの長い陽線」です。下ヒゲ498円48銭は実体382円42銭より長く、安値の6万8,150円02銭から880円90銭戻しました。下ヒゲの長い足は、安い水準で買いが入ったことを示す形として注目されやすいものです。TOPIXは4,104.81で25日線4,092.11を12.70上回り、前日割り込んだ25日線を1日で取り戻しました。NT倍率(日経平均÷TOPIX)は16.875倍から16.817倍に下がり、本日はTOPIXの方が強かったことを示しています。

サポートとレジスタンス

日経平均の上値の目安は、まず5日線の6万9,747円92銭と、心理的な節目の7万円です。本日の高値6万9,143円45銭は前日終値をわずかに上回っただけで押し戻されており、ここが最初の関門になります。さらに上では、10月6日・7日に2日続けて押し戻された7万800円近辺(6日高値7万798円62銭、7日高値7万793円29銭)が控えます。52週高値は6月22日の7万2,831円73銭で、本日の終値はその5.22%下です。

下値の目安は、まず本日の安値6万8,150円02銭です。前日まで残っていた10月5日の「窓(ギャップ)」(6万8,741円49銭〜6万9,050円23銭)は、本日の下げで埋まりました。窓とは前日の値幅と当日の値幅の間にできた空白のことで、埋めた後にその価格帯で下げ止まるかどうかが注目されやすいものです。SQ値の6万8,465円23銭とボリンジャーバンドの+1σ 6万8,423円45銭がその上に重なり、本日はここを一時割り込んでから戻しました。安値を割り込むと、転換線6万7,749円05銭が次の目安です。

オシレーター

日経平均のRSI(14日)は59.8で、前営業日の59.9からほぼ横ばいでした。RSIは直近14日間の値上がり幅と値下がり幅の比率を0〜100で表した指標で、一般に30以下が売られすぎ、70以上が買われすぎ、50が中立とされます。中立の50と買われすぎの70の間で、過熱感は和らいだままです。終値はボリンジャーバンドの+1σ(6万8,423円45銭)と+2σ(7万618円62銭)の間です。ボリンジャーバンドとは移動平均線の上下に値動きのばらつき(標準偏差)の幅を加えた帯で、±2σの外に出るのは統計的に珍しい水準と読むのが一般的です。

日経平均のMACDは1,095.3、シグナルは679.6で、ヒストグラムは+415.7。MACDは短期と長期の移動平均の差を示す指標で、シグナル(MACDの平均線)を上抜けば買い、下抜けば売りのサインと読むのが一般的です。ヒストグラムは+640.6→+522.9→+415.7と3日連続で縮小しました。MACDはまだシグナルを上回っており、買いのサインが消えたわけではありませんが、上昇の勢いは弱まり続けています。TOPIXはRSIが49.1から50.5へ戻した一方、MACDのヒストグラムは+4.1から+1.8へ縮小し、シグナルとの差はわずかです。騰落レシオ(25日)は91.18%と、前日の87.93%から上がりました(株探)。

ご注意: 本節の移動平均・一目均衡表・ボリンジャーバンド・RSI・MACD・乖離率・NT倍率・窓の幅・週間騰落は、いずれも当サイトが確定日足から算出した計算値であり、推定であって確定値ではありません。算出期間・平滑化の方法・データ起点の違いにより、お使いのチャートツールの表示値と一致しない場合があります。テクニカル指標は過去の値動きを要約したものであり、将来の株価を予測するものではありません。

市場心理

本日の市場心理を一言で表すなら、「指数は小幅安、中身は全面高」です。日経平均は11円安でしたが、東証プライムの値上がりは1,194銘柄と前日の327銘柄から大きく増え、全体の77%が上げました。日経平均の構成銘柄でも148銘柄が上昇し、下落は74銘柄にとどまります。ファーストリテイリングとソフトバンクグループの2銘柄で436円08銭押し下げた分を除けば、日経平均は大きく上げていた計算です。

売買代金は7兆8,454億円と前日より3.0%増え、朝方の安い場面で買いが入りました。騰落レシオは前日の87.93%から91.18%へ上がり、売られすぎ寄りの水準から少し戻しています。ただ、3連休を前に大引けにかけては持ち高を傾けにくく、前日終値をはさんだ攻防で終わりました。中小型株では、前日のサイバーセキュリティ関連から本人確認・認証の関連、決算を手がかりにした銘柄へと物色が移っています。

翌営業日の注目ポイント

【3連休の注意】10月12日(月)はスポーツの日の祝日で、東京市場は10日(土)から12日(月)まで3連休です。翌営業日は10月13日(火)です。連休中も米国市場は9日(金)と12日(月)に取引があり、その間の米国株・為替・原油の動きや中東情勢の変化を、13日の寄り付きでまとめて織り込むことになります。連休前に持ち高を減らした分、連休明けは値動きが大きくなりやすい点に注意が必要です。

連休中の最大の焦点は、米国のAI・半導体株が落ち着くかどうかです。SOX指数は8日に3.39%下げており、オープンAIの売上高をめぐる警戒が続くと、アドバンテストや東京エレクトロンなど日経平均への影響が大きい銘柄に響きます。今晩(日本時間9日夜)は米国で10月のミシガン大学消費者信頼感指数の速報値が発表されます(株探・フィスコ)。株探によれば、米国では来週の大手銀行を皮切りに7〜9月期の決算発表が本格化し、S&P500採用企業の利益は約30%増が見込まれているとされます。

国内では、本日引け後に決算を発表した安川電機の連休明けの株価が注目されます。PTSでは終値を1.90%上回っています。イラン情勢と原油価格、米長期金利の動き、ドル円の158円台での推移も引き続き確認ポイントです。

テクニカル面で10月13日(火)に確認したいのは2点です。日経平均は、本日の安値6万8,150円02銭を守れるか。下ヒゲの安値を割り込むと、本日の買い戻しが否定された形になり、転換線の6万7,749円05銭が次の目安になります。上では、5日線6万9,747円92銭と7万円を回復できるかが焦点です。TOPIXは本日取り戻した25日線4,092.11を維持できるかが分かれ目です。

戦略展望

本日の値動きから読み取れる前向きな点は3つあります。ひとつ目は、SOX指数が3.39%下げた翌日でも、日経平均が一時892円安から前日比ほぼ変わらずまで戻し、下ヒゲの長い陽線を付けたこと。ふたつ目は、東証プライムの77%が値上がりし、TOPIXが25日線を1日で取り戻したこと。三つ目は、米10年債利回りが5.231%に下がり、トランプ大統領が中間選挙前のイラン攻撃を否定したことで、金利と中東への警戒がやや和らいだことです。

一方で、慎重な点も3つあります。ひとつ目は、日経平均が3日続落で5日線と7万円の下にとどまり、MACDのヒストグラムも3日連続で縮小していること。ふたつ目は、ファーストリテイリングとソフトバンクグループという日経平均への影響が大きい2銘柄が、決算とオープンAIの報道という個別の理由で売られており、すぐには解消しにくいこと。三つ目は、AI投資への警戒と中東情勢を抱えたまま、3連休という持ち越しのリスクがある日程を迎えることです。

したがって本日の値動きから導かれる見立てはこうです——「米AI・半導体株安を受けて朝方は892円安まで売られたが、後場に急速に下げ渋り、日経平均は11円安と小幅な3日続落にとどまった。ファーストリテイリングとソフトバンクGの2銘柄で436円押し下げた一方、プライムの77%が上昇してTOPIXは反発しており、市場全体の地合いは前日より改善した」。判別の材料は、連休明けに日経平均が本日の安値6万8,150円02銭を守れるか、そして5日線と7万円を回復できるかの2点です。なお本節の見立てはあくまで本日までの数値から読める整理であり、将来の株価を予測するものではありません。

チャート

日経225 (INDEX:NKY)

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