【9月9日】日経平均126円安で6万5142円、原油高で非鉄金属が6.9%高

2026年9月9日(水) 東京市場クローズ
日経平均 65,142.78円 -126.55円 (-0.19%)

前日の1,130円安に比べれば、本日の下げは「無風」に近い一日でした日経平均は126円55銭安の6万5,142円78銭と2営業日続落しましたが、下落率はわずか0.19%です。ただし中身を開けると、本日は数字が3か所で食い違っています1つ目——指数はマイナスなのに、ローソク足は陽線です。始値6万5,087円22銭に対し終値6万5,142円78銭で、始値より55円56銭高く引けました2つ目——日経平均225銘柄では値上がりが113銘柄、値下がりが110銘柄と、上げた銘柄のほうが多いそれでも指数がマイナスになったのは、アドバンテストとファーストリテイリングの2銘柄だけで382円15銭も押し下げたからです。3つ目——東証33業種の上位は資源株が独占しました非鉄金属が6.88%高、石油・石炭製品が5.01%高——中東情勢の緊迫で原油と非鉄相場が急騰したためです一方で証券・商品先物が2.31%安、保険が1.83%安、銀行が1.72%安と金融がそろって売られTOPIXも3.69ポイント(0.09%)安の4,046.64と続落しました。日中値幅は776円35銭で、14営業日ぶりの小ささです。

まず本日の値動きを時系列で追います寄り付きは前日終値6万5,269円33銭より182円11銭(0.28%)低い6万5,087円22銭その後は一貫して買い戻され、前場中盤には高値6万5,794円03銭——前日終値を524円70銭(0.80%)上回るプラス圏まで浮上しました大引け報道によれば、前場には500円以上高い場面があったとされます崩れたのは後場です——高値から大引けまでの下げ幅は651円25銭(0.99%)で、安値6万5,017円68銭を付けた後にやや戻して6万5,142円78銭で引けました結果として実体は55円56銭の小さな陽線、上ヒゲは651円25銭で実体の11.7倍、下ヒゲは69円54銭——「上を試して跳ね返されたが、終値では踏みとどまった」という形です。日中値幅776円35銭は前日の1,522円51銭からほぼ半減し、8月20日(673円07銭)以来14営業日ぶりの小ささ——9月2日から5営業日続いた950円超の乱高下は、いったん収まりました

主要マーケット指標

指標 数値 前日比
日経平均株価 65,142.78円 -126.55円 (-0.19%) 2営業日続落
下げ幅の縮小 前日の11.2% 前日は-1,130.51円。本日の-126.55円はその9分の1にとどまった
日経平均 高値 / 安値 65,794.03 / 65,017.68 始値 65,087.22円。高値は前日終値を524.70円 (0.80%) 上回った
高値から終値までの下げ -651.25円 (-0.99%) 前場に付けた高値から後場に失速。ただし安値からは125.10円戻して引けた
ローソク足の形 実体55.56円の陽線 始値65,087.22 < 終値65,142.78。前日比はマイナスだが陽線で引けた
上ヒゲ / 下ヒゲ 651.25円 / 69.54円 上ヒゲは実体の11.7倍。上値の重さがそのまま形に出た
日中値幅 776.35円 前日の1,522.51円から49.0%縮小。8月20日(673.07円)以来14営業日ぶりの小ささ
寄り付きのギャップ -182.11円 (-0.28%) 始値65,087.22円。ただし前場のうちに埋めてプラス圏へ浮上した
TOPIX 4,046.64 -3.69 (-0.09%) 2営業日続落
TOPIX 高値 / 安値 4,075.97 / 4,030.34 始値 4,032.46 (値幅45.63)。実体は14.18ポイントの陽線
TOPIXと日経平均の騰落率差 0.10ポイント 日経平均-0.19%に対しTOPIX-0.09%。前日と逆でTOPIXのほうが強い
NT倍率 16.098倍 前日16.115倍から0.017低下。3営業日ぶりの低下
東証プライム 売買代金 約9兆2,303億円 前日の約8兆4,774億円から8.9%増。7営業日ぶりに9兆円を上回った
東証プライム 売買高 約23億29万株 前日の約21億1万株から9.5%増
1株あたり平均約定単価 約4,013円 前日の約4,037円から0.6%低下。売買の中心はやや低単価側に移った
東証プライム 値上がり/値下がり 601銘柄 / 920銘柄 比率は38.7%/59.2% (変わらず33銘柄)。前日の23.2%/74.5%からは改善
日経平均225銘柄 値上がり/値下がり 113銘柄 / 110銘柄 変わらず2銘柄。値上がりのほうが多いのに指数はマイナスだった
プライムと225の食い違い プライムは59.2%下落 225では50.2%が上昇。大型の資源・電線株が225側を押し上げた
東証33業種 上昇/下落 16業種 / 17業種 前日は9業種/24業種。上昇業種は7つ増えた
業種別 上昇率1〜3位 非鉄金属 +6.88% 以下 石油・石炭製品+5.01%、鉱業+2.17%。資源3業種が上位を独占した
業種別 上昇率4〜8位 電気・ガス業 +1.98% 以下 ガラス・土石製品+1.81%、機械+1.65%、建設業+1.24%、卸売業+1.05%
業種別 下落率上位 証券・商品先物 -2.31% 以下 サービス業-1.86%、小売業-1.85%、保険業-1.83%、医薬品-1.76%
業種別 下落率6〜10位 銀行業 -1.72% 以下 その他製品-1.46%、海運業-1.33%、水産・農林業-1.02%、精密機器-0.99%
前日下落率1位のガラス・土石 +1.81%と反発 前日は-4.44%で下落率トップ。半導体部材関連は買い直された
最大のプラス寄与 ソフトバンクグループ +204円35銭 254円(3.87%)高の6,810円。商いを伴って5連騰
プラス寄与 2〜6位 フジクラ +82円46銭 以下 イビデン+40円90銭、TDK+18円86銭、住友電気工業+15円89銭、古河電気工業+15円52銭
プラス寄与 上位3銘柄合計 +327円71銭 ソフトバンクG・フジクラ・イビデンの3銘柄だけで327円分の押し上げ
最大のマイナス寄与 アドバンテスト -231円70銭 960円(2.84%)安の3万2,840円。1銘柄で下げ幅の1.8倍を作った
マイナス寄与 2〜6位 ファーストリテイリング -150円45銭 以下 リクルートHD-38円72銭、東京エレクトロン-30円17銭、テルモ-15円69銭、任天堂-11円70銭
マイナス寄与 上位2銘柄合計 -382円15銭 アドバンテストとファーストリテイリングだけで下げ幅126.55円の3.0倍
値上がり率トップ (225銘柄) 古河電気工業 +12.63% 463円高の4,129円。以下 東海カーボン+9.27%、フジクラ+8.07%、出光興産+7.58%
資源・非鉄の主な上昇 住友金属鉱山 +6.17% 以下 IHI+6.00%、住友電気工業+5.72%、三菱マテリアル+5.46%、三井金属+5.20%、DOWA+5.05%
値下がり率トップ (225銘柄) 協和キリン -5.88% 139円安の2,224円。以下 ディー・エヌ・エー-4.65%、住友ファーマ-4.33%、ニコン-4.19%
ストップ高 / ストップ安 10銘柄 / 2銘柄 大引け時点 (株探集計)
米ドル/円 153円33銭 -53銭のドル安・円高 (16時26分時点の株探表示値)。前日に続き円高方向
WTI原油先物 約94.6ドル 執筆時点で前日終値93.03ドルから約1.7%高。中東情勢を受けて上昇が続く
ブレント原油先物 約99.9ドル 執筆時点。1バレル100ドルの大台が目前に迫った
上海総合指数 3,951.51 +10.96 (+0.28%) 続伸 (株探の終値報道)
NYダウ (9/8終値) 52,786.07 -628.18 (-1.18%) 大幅反落。レーバーデー休場明けの取引
S&P 500 (9/8終値) 7,673.52 -45.08 (-0.58%) 反落
ナスダック総合 (9/8終値) 26,421.41 -85.58 (-0.32%) 反落
SOX指数 (9/8終値) 11,887.87 +152.61 (+1.30%) 4連騰。米国主要3指数が下げる中で唯一上昇した
米国市場の分かれ方 ダウ-1.18% / SOX+1.30% 騰落率の差は2.48ポイント。半導体だけが買われる構図が続いている
日経平均VI 31.55 -0.50 (-1.56%) 低下。高値32.44、安値30.62 (フィスコ)
東証プライム 騰落レシオ (25日) 116.15% 前日116.43%から0.28ポイント低下。120%以上が過熱警戒圏とされる
日経平均 5日線からの乖離 -0.10% 5日線 65,209.47。66円69銭下。前日の+0.34%から5日線を割り込んだ
日経平均 25日線からの乖離 -1.68% 25日線 66,257.29。1,114円51銭下。2営業日連続で下回っている
日経平均 75日線との差 -1,680.90円 (-2.52%) 75日線 66,823.68。下回るのは8月21日から14営業日連続
日経平均 200日線からの乖離 +10.04% 200日線 59,199.19。5,943円59銭上。長期の上昇基調は維持
日経平均 一目均衡表の雲 65,113.08 〜 66,557.04 終値は雲の下端を29円70銭上回り、雲の中に戻った。前日は雲の1円73銭下だった
日経平均 転換線 / 基準線 65,307.81 / 66,236.34 終値は転換線を165円03銭、基準線を1,093円56銭下回った
日経平均 ボリンジャーバンド -1σ 65,046.17 終値は-1σを96円61銭上回る。-2σは63,835.06、+1σは67,468.40
日経平均 RSI (14日) 46.4 前日の46.9から0.5ポイント低下。中立の50をやや下回る水準が続く
日経平均 MACD / シグナル -278.5 / -193.7 ヒストグラムは-84.8。前日の-84.1からわずかに悪化。両者ともマイナス圏
日経平均 52週高値からの距離 -7,688.95円 (-10.56%) 52週高値 72,831.73 (6/22)。前日の-10.38%から0.18ポイント拡大
7月29日安値からの戻り +4,693.88円 (+7.77%) 直近安値 60,448.90 (7/29)。前日の+7.97%から0.20ポイント縮小
9月7日の窓の埋まり具合 残り96.74円 7日の窓は65,020.94〜65,600.42。本日の安値65,017.68で下端を3.26円下抜けた
TOPIX 25日線 / RSI (14日) 4,105.73 / 45.3 終値は25日線を59.09ポイント下回り、2営業日連続で割り込んだ。RSIは45.7から0.4ポイント低下
TOPIX MACD / シグナル 7.7 / 18.6 ヒストグラムは-10.9。前日の-8.1からマイナス幅が拡大した
TOPIX 転換線 / 基準線 4,113.60 / 4,073.32 終値は基準線を26.68ポイント下回った。前日は基準線の0.02ポイント上だった
TOPIX 一目均衡表の雲 3,951.81 〜 3,986.87 終値は雲の上端を59.77ポイント上回り、雲の上を維持している
TOPIX 75日線 4,025.97 終値は20.67ポイント上。25日線は割ったが75日線は保った
TOPIX 52週高値からの距離 -173.67 (-4.12%) 52週高値 4,220.31 (8/14)
注記: 日経平均・TOPIXの終値・始値・高値・安値は株探の当日確定四本値、売買代金・売買高・東証プライムの値上がり値下がり銘柄数は大引け報道(株探ニュース)による市場集計値(概算値)、業種別騰落率と上昇下落業種数は株探の東証33業種別騰落ランキング(全33業種)、寄与度と個別銘柄の株価・騰落率・225銘柄の値上がり値下がり数は株探の日経平均寄与度ランキング(掲載225銘柄)、騰落レシオは株探【相場の体温計】、日経平均VIはフィスコ、ドル円は株探の16時26分時点の表示値、米国指数とSOX指数は9月8日(現地時間)の確定終値です。WTI・ブレント原油は執筆時点の時間外価格であり、確定値ではありません。NT倍率・移動平均・一目均衡表の各値・ボリンジャーバンド・RSI・MACD・乖離率・上ヒゲ下ヒゲ・値幅・寄与度の合計・ギャップ・平均約定単価は当サイトの計算値です(これらは推定であり確定値ではありません。算出方法によりチャートツールの表示値と異なる場合があります)。算出手法の妥当性は3通りの方法で検証しています。第一に、同一コードで9月8日時点の5日線6万5,046円05銭・25日線6万6,209円88銭・75日線6万6,823円88銭・200日線5万9,129円88銭・転換線6万5,363円75銭・基準線6万6,155円86銭・雲6万5,271円06銭/6万6,061円99銭・-1σ6万4,934円57銭・RSI46.9・MACD-256.6/シグナル-172.5、ならびにTOPIXの9月8日時点の25日線4,102.33・75日線4,024.58・転換線4,123.60・雲3,951.06/3,996.51・RSI45.7・MACD13.2/シグナル21.3を再現でき、9月8日記事の掲載値と一致することを確認しました。第二に、本日算出した6日線6万5,062円17銭・25日線6万6,257円29銭・75日線6万6,823円68銭・200日線5万9,199円19銭・転換線6万5,307円81銭・基準線6万6,236円34銭・ボリンジャーバンド+1σ6万7,468円40銭/-1σ6万5,046円17銭/+2σ6万8,679円51銭/-2σ6万3,835円06銭/+3σ6万9,890円62銭/-3σ6万2,623円95銭が、株探「日経平均の値位置を知る! 上値・下値テクニカル・ポイント(9日現在)」の公表値と1円単位まで完全に一致することを確認しました。第三に、株探の寄与度ランキング掲載225銘柄の寄与度合計は-126円57銭で、当日の下げ幅-126円55銭と0.02円差で一致することを確認しました新発10年国債利回り・米10年債利回り・米VIX指数・東証グロース市場250指数・上海総合以外のアジア各指数の確定値については、執筆時点で確認できていないため数値は掲載していません。テーブルの色は日本式表記(上昇=赤/下落=緑)に従っています。

マクロ・地政学の視点

本日の相場を動かした材料は、はっきり2つに分かれます——下から支えたのが米国の半導体株、上から抑えたのが中東情勢と原油高です。まず支えのほう前日8日(現地時間)の米国市場は、レーバーデー休場明けの取引でNYダウが628.18ドル(1.18%)安の52,786.07ドル、S&P500が45.08ポイント(0.58%)安の7,673.52、ナスダック総合が85.58ポイント(0.32%)安の26,421.41と、主要3指数がそろって下落しましたところがフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)だけは152.61ポイント(1.30%)高の11,887.87と上昇し、これで4連騰です。ダウが1.18%安、SOXが1.30%高——騰落率の差は2.48ポイントにのぼります。この「半導体だけ買われる」構図が東京市場にも波及し、AI・半導体関連の一角が全体を下支えしました

抑えたほうが、中東情勢です地政学リスクが改めて意識され、原油価格が上昇しました——執筆時点でWTI原油先物は1バレル約94.6ドル、ブレント原油先物は約99.9ドルと、100ドルの大台が目前に迫っています原油高は輸送費・原材料費の上昇を通じて企業の利益を圧迫するため、株式市場全体にとってはマイナス材料です。大引け報道でも、後場に売り優勢へ転じた背景として「中東で再び地政学リスクが意識されるなか、原油価格が高騰し市場センチメントを冷やした」と説明されています前場に500円以上高い場面がありながら後場に失速した理由は、ここにあります

ただし原油高は、すべての企業にとって等しくマイナスではありません——資源を掘る側・売る側にとっては、そのまま利益の増加を意味します本日の東証33業種の並びは、この非対称性をそのまま映しました上昇率1位が非鉄金属の+6.88%、2位が石油・石炭製品の+5.01%、3位が鉱業の+2.17%——資源関連の3業種が上位を独占しています。個別でも出光興産が7.58%高、住友金属鉱山が6.17%高、三菱マテリアルが5.46%高、三井金属が5.20%高、DOWAホールディングスが5.05%高と、資源・非鉄が軒並み5%を超える上昇となりました。非鉄金属の+6.88%という数字は、33業種の中で突出しています——2位の石油・石炭製品(+5.01%)とも1.87ポイントの差があります。

売られた側にも一貫性があります下落率1位が証券・商品先物取引業の-2.31%、4位が保険業の-1.83%、6位が銀行業の-1.72%——金融3業種がそろって下落率上位に並びました。加えて2位のサービス業-1.86%、3位の小売業-1.85%、5位の医薬品-1.76%と、内需・ディフェンシブ色の強い業種も売られています整理すると、本日は「資源高の恩恵を受ける業種が買われ、金融と内需が売られた」一日でした。上昇16業種・下落17業種とほぼ半々でありながら、上昇率の上位が+5%超・下落率の上位が-2%台という非対称が、TOPIXの下げをわずか0.09%にとどめた理由です。

需給面では、今週後半に大きな節目が控えます9月11日(金)がメジャーSQ(特別清算指数)の算出日です。メジャーSQは3月・6月・9月・12月の年4回、先物とオプションの決済が同時に集中する日で、その前後は需給要因だけで値動きが増幅されやすくなりますさらに来週には日米の中央銀行による金融政策決定会合が予定されています大引け報道は、この2つを理由に「積極的に買い向かう動きも見られなかった」と指摘しています——本日の日中値幅が776円35銭と14営業日ぶりの小ささにとどまったのは、方向を決める材料の前で市場が様子見に入った結果と読めます。ただし売買代金は約9兆2,303億円と7営業日ぶりに9兆円を上回っており、商いそのものは細っていません

セクター・個別銘柄の動き

東証33業種は16業種が上昇、17業種が下落しました。前日は9業種上昇・24業種下落でしたから、上昇業種は7つ増えていますそして本日の特徴は、上昇幅と下落幅の非対称性です——上昇率トップの非鉄金属は+6.88%、2位の石油・石炭製品は+5.01%と5%超が2業種あるのに対し、下落率トップの証券・商品先物ですら-2.31%にとどまります上がった業種は大きく上がり、下がった業種は小さく下がった——TOPIXが0.09%安という「ほぼ変わらず」で引けたのは、この形のためです

本日いちばん動いたのは電線株でした古河電気工業が463円(12.63%)高の4,129円と急騰し、日経平均225銘柄の値上がり率トップフジクラも410円(8.07%)高の5,493円、住友電気工業が118円50銭(5.72%)高の2,189円50銭と続きました。寄与度で見るとフジクラが+82円46銭で2位、住友電気工業が+15円89銭で5位、古河電気工業が+15円52銭で6位——電線3社だけで113円87銭の押し上げです。電線各社は銅を主要な原材料とするため、非鉄金属市況の上昇がそのまま製品価格に反映されやすい——本日の非鉄金属セクター+6.88%という数字と、電線株の急騰は同じ材料を見ています資源側でも住友金属鉱山が603円(6.17%)高の1万370円、三井金属が1,295円(5.20%)高の2万6,200円、三菱マテリアルが279円(5.46%)高の5,386円、DOWAホールディングスが455円(5.05%)高の9,456円と、非鉄大手がそろって5%超の上昇となりました。

最大の押し上げ役は、5営業日連続でソフトバンクグループです254円(3.87%)高の6,810円と上昇し、1銘柄で日経平均を204円35銭押し上げました同社は8日にも272円74銭のプラス寄与を出しており、2営業日連続で最大の押し上げ役です。大引け報道は同社について「商いを伴い5連騰」と伝えていますプラス寄与の2位以下はフジクラ+82円46銭、イビデン+40円90銭(610円・2.93%高の2万1,420円)、TDK+18円86銭(37円50銭・1.35%高の2,812円50銭)、住友電気工業+15円89銭、古河電気工業+15円52銭——ソフトバンクG・フジクラ・イビデンの上位3銘柄だけで327円71銭を稼ぎました。半導体関連ではレーザーテックが370円(1.06%)高の3万5,280円と上値を追い、機械のSMCが2,240円(3.41%)高の6万7,890円、IHIが158円50銭(6.00%)高の2,800円50銭と、機械セクター(+1.65%)も堅調でした。

下げ側は、極端に2銘柄へ集中しましたマイナス寄与の最大はアドバンテストの-231円70銭で、960円(2.84%)安の3万2,840円2位がファーストリテイリングの-150円45銭で、1,870円(2.72%)安の6万6,860円です。この2銘柄だけで-382円15銭——本日の下げ幅126円55銭の3.0倍に相当します言い換えれば、この2社を除けば日経平均は255円以上のプラスだったという計算になります。3位以下はリクルートホールディングス-38円72銭(385円・2.45%安の1万5,305円)、東京エレクトロン-30円17銭(300円・0.56%安の5万3,700円)、テルモ-15円69銭、任天堂-11円70銭(349円・3.99%安の8,401円)と続きます。売買代金首位のキオクシアホールディングスは410円(0.71%)安の5万7,000円と軟調で、寄与度は-9円62銭でした。

個別の下落率上位には、材料株が並びます225銘柄の値下がり率トップは協和キリンの-5.88%(139円安の2,224円)で、以下ディー・エヌ・エー-4.65%、住友ファーマ-4.33%、ニコン-4.19%、任天堂-3.99%金融ではしずおかフィナンシャルグループが-3.43%、りそなホールディングスが-3.17%と地銀・メガバンクともに売られ三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクも下落しました内需ではニトリホールディングスが-3.10%、メルカリが-3.24%、エムスリーが-3.17%、イオンが-2.71%と、小売・サービスが幅広く下げています東証プライム全体では値上がり601銘柄に対し値下がり920銘柄——59.2%が下落しており、日経平均225銘柄で値上がりが113銘柄と過半を占めたのとは対照的です。大型の資源・電線株が指数側を押し上げ、中小型の内需株が売られた——本日の相場は、この2層構造で説明できます

テクニカル分析

トレンドの位置

終値6万5,142円78銭は、短期の節目をひとつ割り込みました5日移動平均線(6万5,209円47銭)を66円69銭(-0.10%)下回っています——前日は223円28銭上にいましたから、5日線を挟んで下に抜けたことになります。移動平均線とは過去N日間の終値の平均で、株価がその上にあれば直近N日の平均取得コストを上回っている、という見方をします25日線(6万6,257円29銭)からは1,114円51銭(-1.68%)下、75日線(6万6,823円68銭)からは1,680円90銭(-2.52%)下で、75日線を下回るのは8月21日から14営業日連続となりました。一方で200日線(5万9,199円19銭)からは5,943円59銭(+10.04%)上——長期の上昇基調そのものは崩れていません「短期は弱く、長期は強い」という食い違いが、9月に入ってから続いている状態です。

一目均衡表では、本日ひとつ地味な変化がありました一目均衡表の「雲」とは、過去の値動きから算出した2本の線に挟まれた帯で、株価がその中にあると方向感に乏しい、上にあれば強い、下にあれば弱いと読むのが一般的です本日の雲は6万5,113円08銭〜6万6,557円04銭で、終値はその下端を29円70銭上回りました——前日は雲の下端を1円73銭下回って「雲の下」でしたから、株価がほぼ横ばいのまま雲の中に戻ったことになります。これは株価が上がったからではなく、雲の下端そのものが158円ほど切り下がったためです。転換線6万5,307円81銭は終値より165円03銭上、基準線6万6,236円34銭は1,093円56銭上——この2本はどちらも上に残っており、上値の重さを示していますボリンジャーバンド(株価のばらつきの範囲を示す帯)の-1σは6万5,046円17銭で、終値はまだ96円61銭上——「売られすぎ」と判断される水準にはまだ距離があります

サポートとレジスタンス

下値でまず意識されるのは、雲の下端6万5,113円08銭と本日の安値6万5,017円68銭です。安値6万5,017円68銭は、9月7日に開いた窓の下端6万5,020円94銭(9月4日終値)を3円26銭下抜けた水準にあたります。窓とは前日の値幅と当日の値幅が重ならずに空いた価格帯のことで、後日そこを埋めにいく値動きが起きやすいとされます——本日の安値でこの窓はほぼ埋まりましたその下がボリンジャーバンドの-1σ6万5,046円17銭——ただしこの水準は本日の安値より上にあり、すでに一度下回っていますさらに下は9月3日の安値6万3,772円80銭、そしてボリンジャー-2σの6万3,835円06銭という並びです。

上値のレジスタンスは、階段状に積み上がっていますまず5日線6万5,209円47銭、次に転換線6万5,307円81銭——この2つは終値からそれぞれ67円・165円上と、ごく近い位置にあります。その上が本日の高値6万5,794円03銭、さらに9月7日の窓の上端6万5,600円42銭そこを抜けると6万6,236円34銭の基準線、6万6,257円29銭の25日線が20円ほどの狭い帯に密集し、その上に雲の上端6万6,557円04銭と75日線6万6,823円68銭が控えます。注目したいのは、この1週間で高値が3日連続で切り下がっていることです——9月7日の高値6万6,668円71銭、8日が6万6,791円84銭、そして本日が6万5,794円03銭7日・8日は75日線の手前129円・32円で跳ね返されており、本日はそこまで届きませんでした

オシレーター

RSI(14日)は46.4で、前日の46.9から0.5ポイント低下しましたRSIは直近14日間の値上がり幅と値下がり幅の比率を0〜100で表した指標で、一般に30以下が売られすぎ、70以上が買われすぎ、50が中立とされます46.4は中立をやや下回るだけの「どちらでもない」水準です。9月に入ってからのRSIは、2日に42.9まで下げた後、7日に52.1へ戻し、8日46.9、本日46.4と、40台後半を中心に往復しています——1,889円安や1,378円高といった大きな値動きがあっても、指標としては中立圏から出ていないということです。自律反発を期待できるほど売られてもいなければ、過熱でもない——RSIが示しているのは、そういう膠着した状態です

MACDは-278.5、シグナルは-193.7、ヒストグラムは-84.8MACDは短期と長期の移動平均の差を示す指標で、シグナル(MACDの平均線)を上抜けば買い、下抜けば売りのサインと読むのが一般的です前日はMACD-256.6・シグナル-172.5・ヒストグラム-84.1でしたから、MACD本体は21.9ポイント悪化し、ヒストグラムのマイナス幅も0.7ポイント広がりましたMACDもシグナルもマイナス圏のままで、ゴールデンクロス(MACDがシグナルを上抜く)には84.8ポイントの距離があります。下落率が0.19%にとどまった日でもMACDが悪化するのは、この指標が水準ではなく方向の勢いを見ているためです——指標が示しているのは「下向きの流れがまだ続いている」という一貫した姿です。

TOPIXのテクニカルも、日経平均と同じ方向を向いています終値4,046.64は25日線4,105.73を59.09ポイント下回り、2営業日連続で25日線の下RSI(14日)は45.3と前日の45.7からわずかに低下し、MACDのヒストグラムは-8.1から-10.9へマイナス幅が拡大しました。一目均衡表では基準線4,073.32を26.68ポイント下回り、前日「基準線の0.02ポイント上」というきわどい位置から明確に下へ抜けていますただし75日線4,025.97は20.67ポイント上、雲の上端3,986.87に対しても59.77ポイント上を維持——中期の支えはまだ残っていますNT倍率は16.098倍と前日の16.115倍から0.017低下しました。NT倍率は日経平均をTOPIXで割った値で、上昇すると値がさ株中心、低下すると幅広い銘柄が買われていることを示します——本日の低下は、日経平均の下落率(-0.19%)がTOPIX(-0.09%)を上回ったこと、つまりアドバンテストとファーストリテイリングという2つの値がさ株が指数を押し下げたことの裏返しです。

ご注意: 本節の移動平均・一目均衡表・ボリンジャーバンド・RSI・MACD・乖離率・NT倍率は、いずれも当サイトが確定日足から算出した計算値であり、推定であって確定値ではありません。算出期間・平滑化の方法・データ起点の違いにより、お使いのチャートツールの表示値と一致しない場合があります。テクニカル指標は過去の値動きを要約したものであり、将来の株価を予測するものではありません。

市場心理

本日の市場心理を一言で表すなら、「様子見だが、商いは細っていない」です。日中値幅776円35銭は8月20日(673円07銭)以来14営業日ぶりの小ささで、9月2日から5営業日続いた950円超の乱高下は、いったん収まりました日経平均VI(投資家が今後1か月の値動きの大きさをどう想定しているかを示す指数)は31.55と前日から0.50(1.56%)低下しており、フィスコは「株価の下値堅く警戒感はやや緩和」と評しています値動きも警戒度も、揃って落ち着いた一日でした。

ところが商いは逆に増えています東証プライムの売買代金は約9兆2,303億円で、前日の約8兆4,774億円から8.9%増売買高も約23億29万株と前日から9.5%増え、大引け報道は「売買代金は7営業日ぶりに9兆円を上回った」と伝えています値動きは静かなのに、売買の量は増えた——これは相場が薄商いで凪いだのではなく、買う側と売る側が同じくらいの勢いでぶつかって拮抗した結果と読めます。1株あたりの平均約定単価は約4,013円で、前日の約4,037円から0.6%低下しており、売買の中心はやや低単価側に移りました

拮抗の中身は、騰落銘柄数を見るとはっきりします東証プライムでは値上がり601銘柄に対し値下がり920銘柄——59.2%が下落しました。前日の23.2%上昇/74.5%下落からは改善したものの、依然として売られた銘柄のほうが多い状態です。ところが日経平均225銘柄では値上がり113銘柄・値下がり110銘柄と、上げた銘柄のほうが多い——プライム全体と225で、方向が逆転していますこの食い違いは、本日の上昇が非鉄・石油・電線といった大型の資源関連に偏っていたことを示します東証33業種で見ても上昇16業種・下落17業種とほぼ半々で、「市場全体としては弱いが、特定のテーマだけが強い」という偏りが、本日の相場の実像です。

もうひとつ、指数の見え方を歪めている要素がありますアドバンテストとファーストリテイリングの2銘柄で-382円15銭、これは本日の下げ幅126円55銭の3.0倍です。逆にソフトバンクグループ・フジクラ・イビデンの3銘柄で+327円71銭つまり日経平均の-126円55銭という数字は、上位5銘柄の綱引きの差し引きでほぼ説明がつく——残る220銘柄はほぼ相殺されていることになります。騰落レシオ(25日平均)は116.15%と前日の116.43%から小幅低下し、120%以上とされる過熱警戒圏の手前で足踏みしています。指数の終値だけを見て「ほぼ変わらずだった」と判断すると、非鉄金属+6.88%という業種別の激しい動きを見落とす——本日はそういう日でした

翌営業日の注目ポイント

翌営業日は9月10日(木)で、東京市場は通常どおり取引が行われます祝日や連休は挟みませんただし10日は日経平均・TOPIX先物9月限の最終売買日にあたり、翌11日(金)のメジャーSQ算出に向けて、先物の売買が集中しやすい一日になります。指数そのものの方向より、需給で振らされる可能性を先に見ておきたいところです。

最初に見るべきは、原油と非鉄相場が続くかどうかです。本日の上昇は非鉄金属+6.88%、石油・石炭製品+5.01%、鉱業+2.17%という資源3業種が牽引し、電線株の古河電気工業が12.63%高、フジクラが8.07%高と急騰しましたこれらはいずれも中東情勢に起因する商品市況の上昇を織り込んだ動きですから、原油価格が反落すれば、本日の上昇分がそのまま剥がれるリスクがあります。ブレント原油は約99.9ドルと100ドルの大台が目前——ここを超えるかどうかは、資源株の続伸を判断する材料になります

ふたつ目は、米国の半導体株が5連騰するかです。SOX指数は8日に1.30%高で4連騰となり、NYダウが1.18%安、S&P500が0.58%安、ナスダック総合が0.32%安と下げる中で唯一上昇しました本日の東京市場でAI・半導体関連が下値を支えたのは、この材料によるものです。ただし本日の東京では、半導体の中でも銘柄によって明暗が分かれました——イビデンが2.93%高、レーザーテックが1.06%高だった一方、アドバンテストは2.84%安、東京エレクトロンは0.56%安、キオクシアホールディングスは0.71%安です。SOXが上げても東京の半導体主力が一様に買われるわけではない——この点は本日の実例として押さえておく価値があります

三つ目は為替ですドル円は16時26分時点で153円33銭と、前日から53銭の円高・ドル安8日に続いて2営業日連続の円高方向です。円高は輸出企業の円換算利益を目減りさせるため、自動車や電子部品の重荷になります——もっとも本日の輸送用機器は+0.35%とわずかながら上昇しており、円高の影響は前日ほど強く出ていません加えて来週には日米の金融政策決定会合が予定されており、その思惑が為替を動かす場面も想定されますSQと中銀会合という2つの日程を控え、値動きが方向より需給で決まりやすい局面です。

戦略展望

この3営業日を並べると、相場の性格がよく見えます7日は1,378円90銭高、8日は1,130円51銭安、そして本日9日は126円55銭安——3日間の差し引きは+121円84銭です。1日で1,000円以上動く日が2日続いた後、ほとんど動かない日が来たという形で、結果として3日間ではほとんど前に進んでいません8月28日終値6万6,405円56銭から見れば1,262円78銭下で、9月に入ってからの調整局面は続いている状態です。

テクニカル面で重い事実は、高値が3日連続で切り下がったことです。9月7日の高値6万6,668円71銭、8日が6万6,791円84銭、本日が6万5,794円03銭——7日と8日は75日線の手前129円・32円で跳ね返され、本日はその75日線に1,000円以上届かないまま失速しました8月21日から14営業日続く「75日線の下」という状態は、簡単には終わりそうにありません一方で下値も崩れていません——200日線5万9,199円19銭からは+10.04%上、7月29日の安値6万448円90銭からも+7.77%上にあり、TOPIXは25日線こそ割ったものの75日線4,025.97と雲の上端3,986.87はどちらも上回ったままです。

そのうえで、本日いちばん重要だったのは指数ではなく業種別の数字だと考えます。非鉄金属+6.88%は、単日の業種別騰落率としては相当に大きな数字です。これに石油・石炭製品+5.01%、鉱業+2.17%が続き、電線株では古河電気工業が12.63%高——資源インフレをテーマにした資金の集中が起きていますただしこのテーマは中東情勢という外部要因に依存しており、材料が消えれば逆回転も速いという性質を持ちます。本日プライムの59.2%が下落した事実は、相場全体が資源高を歓迎したわけではないことを示しています——原油高は資源株には追い風でも、それ以外の企業にはコスト増だからです。

したがって本日の値動きから導かれる見立てはこうです——「指数は6万5,000円台で膠着。ただし業種間の資金移動は激しい」判別の材料は明確で、上は5日線6万5,209円47銭と転換線6万5,307円81銭を回復できるか、下は本日の安値6万5,017円68銭と雲の下端6万5,113円08銭を維持できるか——この2点です加えて今週は11日(金)のメジャーSQ、来週は日米の中央銀行会合という日程が控えます本日の日中値幅776円35銭という落ち着きは、方向を決める材料の前の一時的な小康である可能性が高いでしょう。指数の終値だけを追っていると、非鉄金属+6.88%と証券・商品先物-2.31%が同じ日に起きたことを見落とします——0.19%安という「ほぼ変わらず」の裏で、資金は大きく動いていました業種別の騰落率と売買代金という「中身」を併せて確認する——本日が改めて教えているのは、そこに尽きます

チャート

日経225 (INDEX:NKY)

米ドル/円 (FX:USDJPY)

S&P 500 (FOREXCOM:SPXUSD)

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免責事項: 本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買や投資勧誘を目的としたものではありません。記載された数値は執筆時点で公表されている情報に基づいていますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。テクニカル指標に関する記述には当サイトによる計算値が含まれ、算出方法によりチャートツールの表示値と異なる場合があります。投資に関する最終的な決定は、ご自身の判断と責任において行ってください。本記事の情報に基づいて被ったいかなる損害についても、筆者および当サイトは一切の責任を負いません。

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