アクティブファンドの動き – 2026/06/11

▶ WEEKLY ACTIVE FUND TRACKER
アクティブファンドの動き (2026-06-11)

NEXT FUNDS 日本成長株アクティブETF (2083) の今週ポートフォリオ変化。
保有75銘柄・新規買い0・売却2・買い増し6・部分売却13銘柄。ファンドマネージャーの意図を読み解きます。

⚠ WEEKLY ALERTS
今週の注目アラート(保有割合 ±0.5pt 以上の変動)

ファンドが今週とくに大きくウェイトを動かした銘柄です。数字は前週比の保有割合の変化(pt)。完全に売却した銘柄は下部の「売却」表をご覧ください。

▲ 保有拡大(3銘柄)
6361 荏原製作所買い増し・今週0.91%
+0.82pt
6098 リクルートホールディングス維持・今週7.23%
+0.62pt
8035 東京エレクトロン買い増し・今週1.21%
+0.56pt
▼ 保有縮小(3銘柄)
6981 村田製作所部分売却・今週7.30%
-1.97pt
4022 ラサ工業部分売却・今週0.63%
-0.91pt
6134 FUJI部分売却・今週1.80%
-0.74pt
  1. ■ データで見る今週の動き(前週 2026/06/04 → 今週 2026/06/11)
    1. ▶ 新規買い (0銘柄)
    2. ▶ 売却 (2銘柄)
    3. ▶ 買い増し (6銘柄)
    4. ▶ 部分売却 (13銘柄)
    5. ▶ 保有割合変化の可視化
    6. ▶ TOP20 順位変動
    7. ▶ 保有銘柄 TOP20 (全データ)
  2. ■ ファンドマネージャーの意図を読み解く(分析)
  3. 第1部 昨日から今日のトレード(前営業日比:6月10日 → 6月11日)
    1. 1-1. 当日サマリー — 9銘柄が動いた
    2. 1-2. 当日の売り — エア・ウォーターを1日で半減、ディフェンシブ・金融の圧縮が続く
    3. 1-3. 当日の買い — MonotaROに最大の買い、村田は一転して買い戻し
  4. 第2部 直近1週間の売買 — 日付ごとのトレード(6月4日 → 6月11日)
    1. 2-1. 週間サマリー — 21銘柄を動かし、構図は「広く売って、狭く買う」
    2. 2-2. 日付ごとの動き — 売りは6月5日と9日に集中、買いは週初と最終日
    3. 2-3. 増加TOP5(買い増し)— 主役は荏原製作所
    4. 2-4. 減少TOP5(部分売却)— マニー・ラサ工業を大幅圧縮
    5. 2-5. 全売買マトリクス(週内に動いた全21銘柄)
  5. 3. 【売却】2銘柄 — 太陽誘電・フジクラから完全撤退
  6. 4. 【買い増し】6銘柄 — 半導体装置・EC・AIへ資金を集約
  7. 5. 【部分売却】13銘柄 — 電子部品・金融・ディフェンシブを幅広く整理
  8. 6. 保有比率の変化 — トヨタが首位浮上、村田が後退
  9. 7. まとめ — 日次で見える「細かい調整」、週次で見える「大きな方向」

■ データで見る今週の動き(前週 2026/06/04 → 今週 2026/06/11)

本セクションは、JPXのPortfolio Composition File(PCF)から直接抽出したデータを、グラフと表で詳細に可視化したものです。テキストの分析パートに先立ち、まずはファクトを一望してください。

今週のトレード件数サマリー

図1: 今週のトレード件数サマリー|各カードの大きな数字はその区分に該当した銘柄数、下段は概算売買代金。新規買い=新たに組み入れた銘柄、売却=ポートフォリオから完全に外した銘柄、買い増し=保有を増やした銘柄、部分売却=保有は続けつつ株数を減らした銘柄、維持=株数に変更なし。

▶ 新規買い (0銘柄)

今週は新規買いなし

▶ 売却 (2銘柄)

コード 銘柄名 前週株数 前週株価 前週評価額 前週保有割合
5803 フジクラ 600 5,001 300.1万円 0.080%
6976 太陽誘電 2,200 16,750 3685.0万円 0.979%

▶ 買い増し (6銘柄)

コード 銘柄名 前週株数 今週株数 株数差 増減率 今週保有割合 保有割合変化
6361 荏原製作所 600 6,200 +5,600 +933.3% 0.910% +0.820pt
8035 東京エレクトロン 400 700 +300 +75.0% 1.206% +0.559pt
9984 ソフトバンクグループ 15,400 17,400 +2,000 +13.0% 3.132% +-0.269pt
4684 オービック 14,600 16,400 +1,800 +12.3% 1.808% +0.216pt
6857 アドバンテスト 3,100 3,400 +300 +9.7% 2.391% +0.113pt
3064 MonotaRO 80,900 84,700 +3,800 +4.7% 4.517% +0.451pt

▶ 部分売却 (13銘柄)

保有は継続しつつ株数を減らした銘柄。ポートフォリオから完全に外れた「売却」とは区別しています。

コード 銘柄名 前週株数 今週株数 株数差 増減率 今週保有割合 保有割合変化
4088 エア・ウォーター 8,900 4,400 -4,500 -50.6% 0.299% -0.290pt
4022 ラサ工業 21,800 12,200 -9,600 -44.0% 0.629% -0.907pt
7747 朝日インテック 5,200 3,000 -2,200 -42.3% 0.315% -0.187pt
9735 セコム 3,600 2,200 -1,400 -38.9% 0.401% -0.215pt
7730 マニー 25,000 15,300 -9,700 -38.8% 0.717% -0.391pt
4461 第一工業製薬 1,100 700 -400 -36.4% 0.198% -0.149pt
6845 アズビル 19,700 13,400 -6,300 -32.0% 0.571% -0.306pt
6134 FUJI 12,200 8,800 -3,400 -27.9% 1.803% -0.736pt
8306 三菱UFJフィナンシャル・グループ 24,000 18,200 -5,800 -24.2% 1.614% -0.386pt
4519 中外製薬 4,500 3,500 -1,000 -22.2% 0.737% -0.150pt
7182 ゆうちょ銀行 31,700 24,700 -7,000 -22.1% 2.186% -0.477pt
3891 ニッポン高度紙工業 8,500 6,800 -1,700 -20.0% 1.751% -0.160pt
6981 村田製作所 33,500 30,300 -3,200 -9.6% 7.303% -1.970pt

▶ 保有割合変化の可視化

保有割合の週次変化

図2: 保有割合の週次変化(上昇TOP10 / 低下TOP10)

▶ TOP20 順位変動

順位変動

図3: TOP20における順位変動(前週→今週)

▶ 保有銘柄 TOP20 (全データ)

TOP20 保有銘柄

図4: 保有銘柄TOP20(色:赤=順位上昇、緑=順位下落、ゴールド=維持)

順位 前週順位 変動 コード 銘柄名 保有割合 株数 評価額
1 2 ↑1 7203 トヨタ自動車 7.519% 95,900 2.70億円
2 1 ↓1 6981 村田製作所 7.303% 30,300 2.62億円
3 3 6098 リクルートホールディングス 7.230% 22,800 2.59億円
4 4 3064 MonotaRO 4.517% 84,700 1.62億円
5 8 ↑3 8766 東京海上ホールディングス 3.199% 15,500 1.15億円
6 5 ↓1 9984 ソフトバンクグループ 3.132% 17,400 1.12億円
7 7 6758 ソニーグループ 3.018% 32,000 1.08億円
8 6 ↓2 4063 信越化学工業 2.854% 15,300 1.02億円
9 9 7936 アシックス 2.783% 22,800 9986.4万円
10 12 ↑2 5631 日本製鋼所 2.450% 12,400 8792.8万円
11 13 ↑2 6857 アドバンテスト 2.391% 3,400 8579.9万円
12 10 ↓2 7182 ゆうちょ銀行 2.186% 24,700 7847.2万円
13 14 ↑1 1605 INPEX 2.096% 21,600 7523.3万円
14 18 ↑4 4684 オービック 1.808% 16,400 6487.8万円
15 11 ↓4 6134 FUJI 1.803% 8,800 6472.4万円
16 17 ↑1 8750 第一生命ホールディングス 1.776% 36,800 6373.8万円
17 16 ↓1 3891 ニッポン高度紙工業 1.751% 6,800 6283.2万円
18 15 ↓3 8306 三菱UFJフィナンシャル・グループ 1.614% 18,200 5793.1万円
19 20 ↑1 7532 パンパシフィックインターナショナルHD 1.561% 66,000 5603.4万円
20 21 ↑1 4568 第一三共 1.456% 21,000 5223.8万円

■ ファンドマネージャーの意図を読み解く(分析)

※ 以下の「意図」「狙い」に関する考察は、JPXが日次公開するPCF(保有銘柄・株数明細)の変化という公開された事実のみから筆者が推測した仮説です。運用会社の開示資料やファンドマネージャーの発言に基づくものではありません。

NEXT FUNDS 日本成長株アクティブETF(銘柄コード 2083)のポートフォリオを、「昨日から今日」と「直近1週間」の2つの時間軸 で分析します。本記事は 2026年6月11日(木)基準日 のPCF(Portfolio Composition File)をもとに、第1部で前営業日(6月10日)との比較による当日のトレード、第2部で約1週間前(6月4日)からの動きを営業日ごとに分解して解説します。基準日時点の純資産総額は 約35.9億円(3,588,945,173円)、キャッシュは約1.8億円(184,828,823円)、受益権口数は96万口、保有銘柄数は75銘柄です。

 

結論を先に言えば、当日(6月11日)は エア・ウォーターを1日で半減させる一方、MonotaROとソフトバンクグループを買い増し、週前半に売っていた村田製作所を買い戻す という細かい入れ替えの日。そして1週間トータルでは 新規買い0・売却2・買い増し6・部分売却13 ——「保有株を幅広く利益確定で整理しつつ、空いた資金を半導体製造装置とAI・ECに集約する」流れが2週連続で続いています。

 

本記事の「考察」の根拠について — 本記事の分析・考察は、JPXが日次公開するPCF(保有銘柄・株数の明細)の変化という公開された事実のみに基づく筆者の推測です。運用会社の開示資料やファンドマネージャーの発言・取材に基づくものではありません。「意図」「狙い」に関する記述は、保有変化のパターンから読み取れる仮説としてお読みください。

 


第1部 昨日から今日のトレード(前営業日比:6月10日 → 6月11日)

1-1. 当日サマリー — 9銘柄が動いた

前営業日(6月10日)との比較では 新規買い0銘柄、売却0銘柄、買い増し4銘柄、部分売却5銘柄 の計9銘柄が動きました。ポートフォリオへの出入りはなく、既存銘柄の株数調整に終始した1日です。

コード 銘柄名 区分 前日株数 当日株数 増減 当日保有割合 割合変化
4088 エア・ウォーター 部分売却 8,900 4,400 −4,500 0.30% −0.29pt
3064 MonotaRO 買い増し 80,900 84,700 +3,800 4.52% +0.41pt
7182 ゆうちょ銀行 部分売却 28,000 24,700 −3,300 2.19% −0.23pt
9735 セコム 部分売却 3,600 2,200 −1,400 0.40% −0.23pt
6981 村田製作所 買い増し 29,000 30,300 +1,300 7.30% −0.40pt
9984 ソフトバンクグループ 買い増し 16,300 17,400 +1,100 3.13% −0.02pt
6134 FUJI 部分売却 9,800 8,800 −1,000 1.80% −0.18pt
3891 ニッポン高度紙工業 買い増し 6,500 6,800 +300 1.75% −0.09pt
8035 東京エレクトロン 部分売却 800 700 −100 1.21% −0.11pt

 

当日の概算約定代金は 買い約2,840万円・売り約4,420万円、計約7,260万円。差引 約1,580万円の売り越し でした。金額ベースでも最大の売買は村田製作所の買い戻し(約+1,120万円)、次いでエア・ウォーターの売り(約−1,100万円)、ゆうちょ銀行の売り(約−1,050万円)です。

 

1-2. 当日の売り — エア・ウォーターを1日で半減、ディフェンシブ・金融の圧縮が続く

当日の売りで最も目を引くのは エア・ウォーター。8,900株から4,400株へと 1日で保有を半分に 圧縮しました。同社は前日までは動きがなく、この日に一気に削減した形です。また セコム(3,600→2,200株、−1,400株)も約4割の大幅圧縮、ゆうちょ銀行(−3,300株)は6月9日(−3,700株)に続く2回目の削減で、ディフェンシブ・金融セクターを最終日まで売り続けたことが分かります。FUJI(−1,000株)も9日に続く2回目の売りでした。

 

1-3. 当日の買い — MonotaROに最大の買い、村田は一転して買い戻し

買い側の主役は MonotaRO。+3,800株は当日最大の売買で、保有割合は4.52%(前日比+0.41pt)へ上昇し、保有順位でも上位に食い込みました。ソフトバンクグループ も+1,100株と、6月5日(+900株)に続く2回目の買い増しです。

 

興味深いのは 村田製作所(+1,300株)と ニッポン高度紙工業(+300株)。村田は6月9日(−2,100株)・10日(−2,400株)と2日連続で売られていましたが、当日は一転して買い戻されました。ニッポン高度紙も同様に9日・10日と売られた後の買い戻しです。売り一辺倒ではなく、株価水準を見ながら日々細かくポジションを調整している ファンドマネージャーの手つきがうかがえます。なお村田は買い戻したにもかかわらず株価下落の影響で保有割合は−0.40ptと当日最大の低下となり、首位の座をトヨタ自動車に明け渡すことになりました。

 


第2部 直近1週間の売買 — 日付ごとのトレード(6月4日 → 6月11日)

2-1. 週間サマリー — 21銘柄を動かし、構図は「広く売って、狭く買う」

約1週間前の 6月4日 と基準日 6月11日 を比較すると、新規買い0銘柄、売却2銘柄、買い増し6銘柄、部分売却13銘柄 ——合計21銘柄が動きました。

区分 銘柄数 概算売買代金 主役
新規買い 0
売却(完全撤退) 2 **約0.38億円** 太陽誘電、フジクラ
買い増し 6 **約0.83億円** 荏原製作所、MonotaRO
部分売却 13 **約1.93億円** マニー、ラサ工業、ゆうちょ銀行
**動いた銘柄 合計** **21** **約3.1億円**

概算売買代金は週間の純増減株数×基準日株価(売却銘柄は最終保有日株価)で計算。

 

金額ベースを日次の約定単位で積み上げると、今週の売買代金は 買い約1.1億円・売り約2.6億円の計約3.6億円 に達し、純資産総額(35.9億円)の 約10% を1週間で入れ替えた計算になります。差引では 約1.5億円の売り越し で、実際にキャッシュは6月4日の3,668万円から6月11日には 1億8,483万円へと約1.5億円増加(純資産比1.0%→5.2%)。単なる銘柄入替ではなく、現金比率を引き上げながらの整理 だったことが金額からも裏付けられます。

 

売りの対象は、医療機器(マニー・朝日インテック)、化学・電子部品(ラサ工業・村田製作所・FUJI・ニッポン高度紙工業)、計測制御(アズビル)、金融(三菱UFJ・ゆうちょ銀行)、ガス(エア・ウォーター)、ディフェンシブ(セコム・中外製薬)と非常に幅広く、特定セクターというより「全面的な利益確定・整理」 の色合いが濃い動きです。その一方で買いは半導体装置・EC・AI関連の6銘柄に絞られており、「広く売って、狭く買う」という資金の流れがはっきり読み取れます。

 

2-2. 日付ごとの動き — 売りは6月5日と9日に集中、買いは週初と最終日

この1週間の対象営業日は 06/05・06/08・06/09・06/10・06/11 の5営業日。各営業日に何が起きたかを順に追います。

 

6月5日(金)— 週最大の売りの日:10銘柄が動く

  • 売り6銘柄:マニー −9,700株(25,000→15,300、約4割圧縮・週内最大の売り)、アズビル −6,300株ラサ工業 −3,600株(1回目)、朝日インテック −2,200株、中外製薬 −1,000株、第一工業製薬 −400株
  • 買い4銘柄:荏原製作所 +4,100株(600→4,700、一気に約8倍)、ソフトバンクグループ +900株、東京エレクトロン +400株、アドバンテスト +300株

医療機器・計測・化学を大きく売り、その資金で半導体装置(荏原・東エレ・アドバンテスト)とAI(ソフトバンクG)を買うという、今週のテーマを凝縮した1日でした。

 

6月8日(月)— 売買なし

  • この日はポートフォリオに変化なし。前週末の米雇用統計を受けて日経平均が大きく下げた荒れた地合いの中、ファンドは静観しました。

 

6月9日(火)— 第2の売り集中日:9銘柄、完全撤退2件もこの日

  • 売り8銘柄:ラサ工業 −6,000株(2回目、計−9,600株に)、三菱UFJ −5,800株ゆうちょ銀行 −3,700株(1回目)、FUJI −2,400株、太陽誘電 −2,200株(全株売却・撤退)、村田製作所 −2,100株(1回目)、ニッポン高度紙工業 −1,400株、フジクラ −600株(全株売却・撤退)
  • 買い1銘柄:オービック +1,800株

週内2度目の大きな売りの日。メガバンク・ゆうちょの金融圧縮に加え、太陽誘電とフジクラの最後のポジションを売り切って撤退したのがこの日です。日経平均が大幅反発した日であり、戻りを利用した利益確定・整理売りだった可能性があります。

 

6月10日(水)— 小動き:3銘柄

  • 荏原製作所 +1,500株(2回目、4,700→6,200)、村田製作所 −2,400株(2回目)、ニッポン高度紙工業 −600株(2回目)

売買は3件と少ないものの、荏原への積み増し継続と村田の連続売りという、週のトレンドを確認する内容でした。

 

6月11日(木・基準日)— 最終日も9銘柄を調整

  • 第1部で詳述した通り、エア・ウォーター半減(−4,500株)、MonotaRO +3,800株、ゆうちょ銀行 −3,300株(2回目)など9銘柄。村田・ニッポン高度紙の買い戻しもこの日です。

 

2-3. 増加TOP5(買い増し)— 主役は荏原製作所

チャートは各銘柄の 株価の動き(折れ線・左軸) に、その営業日の保有株数の増減(棒・右軸、赤=買い・緑=売り) を重ねたものです。ファンドがどの株価水準で買い・売りを入れたのかが一目で分かります。

増加TOP5 株価の動きとデイリー売買

コード 銘柄名 06/05 06/08 06/09 06/10 06/11 現在株数 週間増減
6361 荏原製作所 +4,100 · · +1,500 · 6,200 **+5,600**
3064 MonotaRO · · · · +3,800 84,700 **+3,800**
9984 ソフトバンクグループ +900 · · · +1,100 17,400 **+2,000**
4684 オービック · · +1,800 · · 16,400 **+1,800**
6857 アドバンテスト +300 · · · · 3,400 **+300**

買い増しの主役は 荏原製作所。週初の6月5日に+4,100株、6月10日に+1,500株と2段階で積み増し、600株から6,200株へ 約10倍 に拡大しました。荏原は半導体製造で使われるドライ真空ポンプなどで世界的シェアを持つ装置・インフラ企業で、半導体装置への集中という前週からのテーマがさらに強化されています。次いで MonotaRO(最終日に+3,800株)、AI投資のプロキシである ソフトバンクグループ(週2回・計+2,000株)、業務ソフトの オービック(+1,800株)、半導体検査の アドバンテスト(+300株)と、装置・EC・AIの主力どころに資金が向かいました。

 

2-4. 減少TOP5(部分売却)— マニー・ラサ工業を大幅圧縮

買いと同様、株価の折れ線にデイリーの売却(緑の棒)を重ねています。戻り局面・高値圏で売りを入れている銘柄が多いことが確認できます。

減少TOP5 株価の動きとデイリー売買

コード 銘柄名 06/05 06/08 06/09 06/10 06/11 現在株数 週間増減
7730 マニー −9,700 · · · · 15,300 **−9,700**
4022 ラサ工業 −3,600 · −6,000 · · 12,200 **−9,600**
7182 ゆうちょ銀行 · · −3,700 · −3,300 24,700 **−7,000**
6845 アズビル −6,300 · · · · 13,400 **−6,300**
8306 三菱UFJ・フィナンシャル・グループ · · −5,800 · · 18,200 **−5,800**

減少幅トップは医療機器の マニー。6月5日に一気に−9,700株を売却し、25,000株から15,300株へ約4割を圧縮しました。化学の ラサ工業 も6月5日(−3,600株)と6月9日(−6,000株)の二段階で計−9,600株を削減。金融では ゆうちょ銀行(6月9日−3,700株・6月11日−3,300株)と 三菱UFJ(6月9日−5,800株)をそろって圧縮し、計測制御の アズビル(−6,300株)も大きく減らしました。いずれも保有は継続しており、ポートフォリオから完全に外れた「売却」とは区別される 部分売却 です。

 

2-5. 全売買マトリクス(週内に動いた全21銘柄)

週内に売買のあった全銘柄を、銘柄×営業日の増減で1つの表にまとめました。週間増減の絶対値が大きい順に並べています。

コード 銘柄名 区分 06/05 06/08 06/09 06/10 06/11 現在株数 週間増減
7730 マニー 部分売却 −9,700 · · · · 15,300 −9,700
4022 ラサ工業 部分売却 −3,600 · −6,000 · · 12,200 −9,600
7182 ゆうちょ銀行 部分売却 · · −3,700 · −3,300 24,700 −7,000
6845 アズビル 部分売却 −6,300 · · · · 13,400 −6,300
8306 三菱UFJ 部分売却 · · −5,800 · · 18,200 −5,800
6361 荏原製作所 買い増し +4,100 · · +1,500 · 6,200 +5,600
4088 エア・ウォーター 部分売却 · · · · −4,500 4,400 −4,500
3064 MonotaRO 買い増し · · · · +3,800 84,700 +3,800
6134 FUJI 部分売却 · · −2,400 · −1,000 8,800 −3,400
6981 村田製作所 部分売却 · · −2,100 −2,400 +1,300 30,300 −3,200
7747 朝日インテック 部分売却 −2,200 · · · · 3,000 −2,200
6976 太陽誘電 売却 · · −2,200 · · 0 −2,200
9984 ソフトバンクグループ 買い増し +900 · · · +1,100 17,400 +2,000
4684 オービック 買い増し · · +1,800 · · 16,400 +1,800
3891 ニッポン高度紙工業 部分売却 · · −1,400 −600 +300 6,800 −1,700
9735 セコム 部分売却 · · · · −1,400 2,200 −1,400
4519 中外製薬 部分売却 −1,000 · · · · 3,500 −1,000
5803 フジクラ 売却 · · −600 · · 0 −600
4461 第一工業製薬 部分売却 −400 · · · · 700 −400
6857 アドバンテスト 買い増し +300 · · · · 3,400 +300
8035 東京エレクトロン 買い増し +400 · · · −100 700 +300

このマトリクスを縦に眺めると、売りは6月5日と6月9日に集中 しており、週の前半〜半ばで大口の利益確定を進めたことが分かります。一方、6月11日(基準日当日)にはMonotaRO・ソフトバンクグループへの買いと、エア・ウォーター・ゆうちょ銀行の売り が同時に走っており、最終営業日にもポジション調整を続けていた様子がうかがえます。

 


3. 【売却】2銘柄 — 太陽誘電・フジクラから完全撤退

コード 銘柄名 前週株数 今週株数 結果
6976 太陽誘電 2,200 **0** 保有ゼロ(撤退)
5803 フジクラ 600 **0** 保有ゼロ(撤退)

電子部品の 太陽誘電 は、6月9日に残っていた2,200株を売り切り、ポートフォリオから完全に外れました。電線・光ファイバーの フジクラ も同じく6月9日に600株を売却して撤退。いずれも保有株数がすでに小さくなっていた銘柄で、最後のポジションを清算した整理売りと見られます。これで2週連続して「小口に縮んだ銘柄を売り切る」動きが確認されており、ファンドが保有銘柄の裾野を整理し、本命に集中させようとしていることが読み取れます。

 

4. 【買い増し】6銘柄 — 半導体装置・EC・AIへ資金を集約

買い増しの中心は前述の通り 荏原製作所 で、半導体製造装置インフラへの傾斜が鮮明です。これに 東京エレクトロン(前週比+300株、ただし6月11日に−100株の微調整あり)、半導体検査の アドバンテスト(+300株)が加わり、半導体前工程・後工程の装置・検査がそろって買われています。さらにEC・間接資材の MonotaRO(+3,800株)、AI投資の象徴 ソフトバンクグループ(+2,000株)、業務ソフトの オービック(+1,800株)と、成長テーマの王道に資金が向かいました。総じて「半導体の設備投資」「AI・デジタル」という2本柱への集中が、今週の買いの性格を端的に表しています。

 

5. 【部分売却】13銘柄 — 電子部品・金融・ディフェンシブを幅広く整理

部分売却は13銘柄と最多で、マニー(−9,700株)、ラサ工業(−9,600株)、ゆうちょ銀行(−7,000株)、アズビル(−6,300株)、三菱UFJ(−5,800株)を筆頭に、エア・ウォーター(−4,500株)、FUJI(−3,400株)、村田製作所(−3,200株)、朝日インテック(−2,200株)、ニッポン高度紙工業(−1,700株)、セコム(−1,400株)、中外製薬(−1,000株)、第一工業製薬(−400株)まで、医療機器・化学・金融・ガス・ディフェンシブと業種を問わず広範に削減されました。特に 村田製作所 は前週首位の保有銘柄でしたが、9日・10日に売られたあと11日に一部買い戻され、差し引き−3,200株。保有割合では−1.97ポイントと最も大きく低下し、首位をトヨタ自動車に明け渡しました。これらはいずれも保有を継続したままの株数圧縮であり、完全撤退の「売却」とは性質が異なります。

 

6. 保有比率の変化 — トヨタが首位浮上、村田が後退

保有割合(ウエイト)の週間変化では、買い増しを反映して 荏原製作所が+0.82ポイント と最も伸び、リクルートホールディングス(+0.62pt)、東京エレクトロン(+0.56pt)、MonotaRO(+0.45pt)、東京海上ホールディングス(+0.28pt)が続きました。反対に低下幅が大きかったのは 村田製作所(−1.97pt) で、ラサ工業(−0.91pt)、FUJI(−0.74pt)、ゆうちょ銀行(−0.48pt)、マニー(−0.39pt)が続きます。この結果、TOP20では トヨタ自動車が村田製作所を抜いて首位 に浮上(村田は2位へ後退)、東京海上ホールディングスが5位へ、オービックが14位へと順位を上げました。半導体装置とAI・大型ディフェンシブが相対的に存在感を増し、電子部品の一角が後退する構図です。

 

7. まとめ — 日次で見える「細かい調整」、週次で見える「大きな方向」

2つの時間軸で見ると、このファンドの動きは立体的に見えてきます。日次(6月10日→11日) では、エア・ウォーター半減やセコム圧縮と同時に、直前まで売っていた村田・ニッポン高度紙を買い戻すなど、相場を見ながらの細かい調整が確認できました。週次(6月4日→11日) では、新規買いゼロのまま21銘柄を動かし、幅広く利益確定・整理しつつ、空いた資金を半導体製造装置(荏原・東エレ・アドバンテスト)とEC・AI(MonotaRO・ソフトバンクG・オービック)に集約する という大きな方向性が前週から継続しています。太陽誘電とフジクラの完全撤退で保有銘柄の裾野を整理し、村田製作所を圧縮してトヨタを首位に据え直すなど、ポートフォリオの重心は着実に動いています。来週以降、この「半導体装置・AIへの集中」がさらに進むのか、それとも整理一巡で買いの矛先が変わるのかが注目点です。

 


本記事は日本取引所グループ(JPX)が公開するPortfolio Composition File(PCF)に基づくファクトベースの分析であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。

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本記事は公開情報(JPXのPortfolio Composition File)に基づくファクトベースの分析であり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断は最終的にご自身の責任でお願いします。データ出典: 日本取引所グループ (JPX)。

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