【6月29日週の相場観】サンデーダウは+320ドル、日経の想定レンジは67,300〜71,400円

▼ WEEKLY MARKET OUTLOOK ・ 2026/6/28(日)
サンデーダウは小幅高。中東緩和と円安が支えも、ハイテク調整の余韻が残る一週間に

先週末の日経平均はSBG急落を引き金にしたハイテク主導の調整で69,361円(-4.15%)と大幅安。一方、週末はサンデーダウ(先物)が52,196ドルと小幅高、原油は中東デエスカレーションで急落し、ドル円は161円台の円安が続く。来週6/29〜7/3の日経は67,300〜71,400円のレンジを想定する。

サンデーダウと海外勢の地合い

週明けのリスク資産の出発点となるサンデーダウ(ダウ先物)は52,196ドル付近で推移し、先週金曜の現物終値51,876ドル(-0.09%)からは小幅に水準を切り上げている。中東情勢のデエスカレーション観測が投資家心理を支え、週末にかけてはリスクオンの巻き戻しが優勢となった。VIX(恐怖指数)は18.89と節目の20を下回り、急落後としては比較的落ち着いた水準を保っている。

ただし米株の内訳を見ると、依然としてハイテクの重さが目立つ。S&P500は7,354(-0.05%)、ナスダック総合は25,298(-0.24%)と小幅安ながら、ナスダックは5営業日続落・週間-4.6%と調整色が濃い。半導体・大型テックからディフェンシブへの資金シフトが続いており、来週も「指数は底堅いがハイテクは重い」という二極化の地合いが持ち越される可能性が高い。日本株にとっては、円安(ドル円161円台)が輸出採算を押し上げる追い風となる一方、ハイテク比率の高い日経平均は米テック動向に振らされやすい点に留意したい。

主要マーケット指標

指標 水準 変化 コメント
サンデーダウ(先物) 52,196ドル ▲ +0.6% 金曜終値51,876ドルから小幅高
NYダウ(現物・金曜終値) 51,876ドル ▼ -0.09% -44.51pt、ほぼ横ばいで相対的に底堅い
S&P500 7,354 ▼ -0.05% 週間約-2%、ハイテク主導の調整
ナスダック総合 25,298 ▼ -0.24% 5営業日続落、週間-4.6%
VIX恐怖指数 18.89 ■ 横ばい 20割れで一旦落ち着き
ドル円 161.76円 ■ 横ばい 160円台後半の円安継続
WTI原油 68.86ドル ▼ 続落 中東緩和観測で2月来安値圏
金(XAU/USD) 4,089ドル ■ 横ばい 高値圏を維持
米10年債利回り 4.38% ■ 横ばい 雇用統計待ちの様子見
ビットコイン 60,200ドル ▼ 軟調 昨秋来の安値圏
日経平均(先週終値) 69,361円 ▼ -4.15% SBG-13%等で大幅安

主要指標サマリー図

週末時点の主要指標を一覧化した。米株先物の小幅高、原油の続落、円安の継続、そしてハイテク主導で大きく崩れた日経平均という、来週の地合いを左右する材料が一目で確認できる。

主要マーケット指標サマリー

先週(6/22〜6/26)の振り返り

先週の東京市場は、週後半にかけてハイテク株が急速に崩れる展開となった。圧巻は金曜6/26で、日経平均は3,005円安(-4.15%)の69,361円と急落。OpenAIのIPOが2027年に後ろ倒しとなる可能性が報じられたことを引き金に、ソフトバンクグループ(SBG)が一時-13%と急落し、AI・半導体関連へ売りが連鎖した。キオクシア(-11.2%)、アドバンテスト(-9.6%)、太陽誘電(-10.8%)など値がさハイテクが軒並み大幅安となり、指数を押し下げた。

背景には、米ナスダックが5営業日続落・週間-4.6%と調整局面に入っていたことがある。生成AIブームを牽引してきた半導体セクターに対する高値警戒感が、日米同時に噴き出した格好だ。一方で、中東情勢の沈静化を受けた原油安や、161円台まで進んだ円安は本来であれば株価の下支え材料であり、「需給・テーマ主導の調整」と「ファンダメンタルズの追い風」が綱引きする一週間だったと総括できる。

セクター別 週間騰落率(東京市場)

セクター 週間騰落率(概算) コメント
半導体・ハイテク -8%超 SBG・キオクシア・アドバンテスト等が急落、調整の震源
銀行 小幅高 金利高止まりで相対的に底堅く、資金の逃避先に
自動車・輸出 底堅い ドル円161円の円安が採算改善期待を後押し
商社 やや軟調 原油・資源安が重しも、配当妙味で下値は限定的
J-REIT 上値重い 米10年債4.38%の金利高止まりが逆風、利回り妙味で押し目買いも

※週間騰落率は週内の主要銘柄・指数動向からの概算。半導体は金曜の主要銘柄急落をもとにした目安。

週末の国際情勢ハイライト

項目 リスクレベル 状況・影響
中東(イラン・ホルムズ) 低下 米イランがMOU署名、ホルムズ海峡再開・封鎖解除へ。原油急落の主因
米中通商 USMCA更新判断期限が接近、通商リスクは燻る
ユーロ圏景気 LNG・肥料の供給制約が中期インフレ要因として残存
米Fed 7/1にウォーシュ議長発言、7/2雇用統計前で注目度大
日銀 7/1日銀短観、大企業製造業の景況感悪化(予想16)が焦点
ウクライナ 横ばい 大きな新材料は乏しく、エネルギー価格への影響は限定的

中東

米国とイランが金曜に覚書(MOU)へ署名したと報じられ、米国によるイラン港湾の海上封鎖解除と、イランによるホルムズ海峡の再開が進む見通しとなった。今後60日かけて核問題の協議を継続する枠組みで、WTI原油は68.86ドルと2月以来の安値圏まで急落。サウジのラスタヌラ積み出し再開も供給正常化期待を強め、原油安は資源国通貨・インフレ・株式の各方面でリスクオンの追い風となっている。

米中

USMCAの更新判断期限が来週に接近しており、通商を巡る不確実性は引き続き燻る。直接的な日本株への影響は限定的だが、自動車・機械など輸出セクターのセンチメントを左右しうるテーマとして注視したい。

ユーロ圏

中東紛争で毀損したカタールのLNG設備や、肥料・化学原料の供給制約は、欧州・アジア向けに半恒久的な価格上昇要因として残る可能性が指摘される。足元のディスインフレ基調を一部打ち消す中期リスクとして、年後半の物価動向を見極める必要がある。

米Fed

7/1にウォーシュFRB議長の発言が予定され、翌7/2の6月雇用統計を前に政策スタンスを見極める最重要イベントとなる。Fedは地政学に絡むインフレ圧力を見極める「データ依存・様子見」の姿勢とみられ、雇用統計の強弱が利下げ観測とドル円・米金利を大きく動かす展開が想定される。

日経平均 来週の想定レンジ

日経平均 来週の想定レンジ

先週末終値69,361円を起点に、6/29〜7/3の日経平均は下値67,300円〜上値71,400円、基本シナリオは69,900円前後を想定する。中東緩和・円安というファンダメンタルズの追い風と、ハイテク調整という需給の逆風が拮抗するため、振れ幅はやや大きめに見ておきたい。

強気シナリオと弱気シナリオ

【上値想定 71,400円】中東デエスカレーションによる原油安と、161円台の円安が輸出・素材セクターを押し上げ、リスクオンが優勢になるケース。米株先物の堅調と低位のVIXを背景に、急落したハイテクにも自律反発の買いが入れば、週後半にかけて71,000円台を回復する展開が見込める。半導体の値ごろ感からの押し目買いが入るかが、上値追いの鍵を握る。

【下値想定 67,300円】OpenAIのIPO延期観測に端を発したAI・半導体への高値警戒が解けず、米ナスダックの調整が長引くケース。7/2の米雇用統計が想定を上回り長期金利が再び上昇すれば、グロース株にさらなる売り圧力がかかる。SBGをはじめとする値がさハイテクの戻りが鈍ければ、心理的節目の68,000円を割り込み、67,000円台前半まで下値を試す可能性がある。

来週の注目イベント

  • 7/1(火) 日銀短観(4-6月期)…大企業製造業の業況判断、予想16(前回17)と悪化見込み
  • 7/1(火) 米6月ISM製造業景況指数…景気の底堅さを確認
  • 7/1(火) ウォーシュFRB議長発言…雇用統計前の政策スタンスに注目
  • 7/2(水) 米6月雇用統計…NFP予想+13.5万人(前回+17.2万)、失業率4.3%、平均時給+3.5%。来週最大の山場
  • 週内 USMCA更新判断期限…通商リスクの行方
  • 継続 米イラン核協議(今後60日)・ホルムズ海峡再開の進捗…原油動向を左右

戦略・スタンス

基本はバーベル戦略を継続したい。一方の軸は、急落で値ごろ感が出てきた半導体・AI関連の押し目。SBGやアドバンテスト、東京エレクトロンなどは中長期の成長ストーリーが崩れたわけではなく、今回の調整は需給・イベント主導の色彩が濃い。一気の全力買いではなく、雇用統計通過後の地合いを確認しながら分割で拾う方針が無難だ。

もう一方の軸は、円安(161円台)の追い風が続く自動車・輸出、原油安・配当妙味の商社、そして金利高止まり下でも利回り妙味が残るJ-REIT。ハイテクが荒れる局面では、これらバリュー・ディフェンシブ系がポートフォリオの緩衝材として機能する。VIXが20を明確に上抜けるようなら一旦現金比率を高め、雇用統計とFed要人発言を見極めてから動きたい。

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【免責事項】 本記事は管理人個人の相場観・分析であり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。記載の数値は執筆時点でWeb検索により取得した情報に基づきますが、正確性・完全性を保証するものではありません。投資判断は必ずご自身の責任において行ってください。本記事の情報に基づく損失について、当方は一切の責任を負いません。

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