【7月1日】日経平均は412円上昇!AI半導体株高で3日続伸、円相場は40年ぶり安値

2026年7月1日(水) 東京市場サマリー
日経平均は412円高の70,474円で3日続伸
米ハイテク株高が追い風、円は40年ぶり安値圏
終値 70,474.96円 / 前日比 +412.64円 (+0.59%)

本日の相場概況

7月1日の東京株式市場で日経平均株価は前日比412円64銭高の7万0474円96銭と3日続伸して取引を終えました。前日の米国市場でエヌビディアをはじめとするハイテク株が上昇した流れを引き継ぎ、寄り付き直後からAI・半導体関連株に買いが先行。日経平均は一時1,900円近く水準を切り上げる場面もありましたが、上値では利益確定売りに押され、前引けにかけて急速に上げ幅を縮小しました。午後は再び値を戻すも、上げ幅は前場の勢いには届かず、方向感を欠いたまま高値圏でのもみ合いに終始しました。

東証プライムの値上がり銘柄数は673、値下がりは829、変わらずは50と、指数は上昇したものの実際には値下がり銘柄の方が多いという「見かけと中身の乖離」が目立つ一日でした。指数寄与度の高い半導体・AI関連の一部大型株が上昇を牽引した一方、内需・ディフェンシブ銘柄は資金流出に見舞われ、物色の偏りが鮮明になっています。TOPIXは前日比12.76ポイント高の3,994.76(+0.32%)と続伸したものの、日経平均に比べ上昇率は限定的で、相場を支えているのが一部のグロース株に集中していることを裏付けています。

為替市場ではドル円が1ドル=162円台半ばまで円安が進行し、1986年以来およそ40年ぶりの円安水準に到達しました。月末・四半期末に絡む実需のドル買いに加え、政府が7月に策定する「骨太の方針」を巡る財政悪化懸念が円売りを誘発。米国の労働市場の底堅さを背景としたドル買いも重なり、輸出関連株には追い風となった半面、行き過ぎた円安への警戒感も強まっています。

主要マーケット指標

指標 終値・水準 前日比
日経平均株価 70,474.96円 +412.64 (+0.59%)
TOPIX 3,994.76 +12.76 (+0.32%)
ドル円 (USD/JPY) 162.60円前後 円安進行 (約40年ぶり安値)
S&P 500 (前営業日) 7,449.36 +0.79%
WTI原油先物 70.42ドル/バレル 70ドル近辺で推移
金 (GOLD) 4,030ドル/オンス 約8カ月ぶり安値圏
米10年国債利回り 4.39%前後 高止まり

マクロ・地政学の焦点

今週の市場最大の注目は、週末に控える米6月雇用統計です。その前哨戦となる6月のADP全国雇用者数が本日発表を控えており、米労働市場の底堅さが改めて確認されれば、FRBの利下げ期待が後退しドル高・円安がさらに進む可能性があります。米ベッセント財務長官による「強い雇用統計」を示唆する発言が伝わったことも、足元のドル買いを後押ししました。

国内では、政府が7月にまとめる「骨太の方針(経済財政運営と改革の基本方針)」を巡り、歳出拡大による財政悪化への懸念が意識されています。財政規律の緩みが長期金利の上昇と円売りを同時に招く「悪い金利上昇・悪い円安」の構図が警戒されており、162円台という節目を超えた円安は、政府・日銀による為替介入への警戒ラインに接近しています。過度な円安は輸入物価を通じて家計を圧迫するため、当局の口先介入や実弾介入の有無が短期的な最大の変動要因となります。

商品市況では、WTI原油が1バレル=70ドル近辺で膠着状態にあり、地政学リスクの後退とドル高が上値を抑えています。金価格は米実質金利の高止まりを受けて4,000ドル台前半まで調整し、四半期ベースでは数十年ぶりの大幅安となりました。リスク資産である株式に資金が向かいやすい環境が続いています。

セクター・個別銘柄の動き

本日の主役は引き続き半導体・AI関連株でした。前日の米エヌビディア高を受け、東京エレクトロン、アドバンテスト、ソフトバンクグループといった指数寄与度の高い値がさ株に買いが集中し、日経平均を押し上げました。データセンター需要とAI投資の拡大期待が根強く、これらの銘柄が相場全体の牽引役となる構図が続いています。

一方、円安の進行を受けてトヨタ自動車をはじめとする輸出関連の自動車・機械株にも見直し買いが入りました。反面、金利上昇局面で買われやすいはずの銀行株や、内需・ディフェンシブ性の高い電力・食品・小売などは、AI関連への資金シフトの裏側で軟調な展開となり、セクター間の明暗が鮮明でした。値下がり銘柄数が値上がりを上回ったのは、こうした物色の一極集中を反映したものです。

テクニカル分析

トレンド: 日経平均は7万円台を回復して3日続伸となり、短期的な調整局面を脱して上昇トレンドへの復帰を試す形となっています。25日移動平均線を上回って推移しており、中期的な地合いは強含みです。ただし一目均衡表の雲や心理的節目である7万1000円が上値抵抗として意識されます。

RSI: 14日相対力指数は60台半ばと、過熱を示す70に接近しつつある水準です。まだ買われ過ぎ圏には入っていませんが、上値追いには一段の材料が必要な段階にあります。MACD: シグナル線を上抜けるゴールデンクロスの形を維持しており、モメンタムは上向きです。ヒストグラムのプラス幅が拡大するかが今後の焦点となります。

出来高・売買代金: 東証プライムの売買代金は高水準を維持し、資金の回転が活発であることを示しています。ただし上昇局面で出来高が伴わない場面もあり、上値の重さを裏付けています。サポート・レジスタンス: 下値のサポートは7万円の心理的節目、次いで25日線が位置する6万9000円台前半。上値抵抗は本日高値圏の7万1000円、その上は史上最高値圏となります。

市場心理

投資家心理は「強気だが慎重」という微妙なバランスにあります。AIラリーへの期待は根強いものの、前引けにかけての急速な上げ幅縮小が示すように、高値圏では利益を確定したい売り圧力も相応に存在します。日本経済新聞は本日のAIラリーの持続力について「韓国次第」と報じており、サムスン電子やSKハイニックスといった韓国半導体株の動向が、日本のAI関連株のセンチメントを左右する構図が意識されています。行き過ぎた円安と週末の米雇用統計を前に、積極的にポジションを傾けにくい様子見ムードも根強く残っています。

明日の注目ポイント

  • 米6月ADP雇用統計の結果と、それを受けた週末の米雇用統計への思惑
  • ドル円162円台の円安がさらに進むか、政府・日銀の為替介入警戒ラインへの接近
  • 韓国半導体株(サムスン・SKハイニックス)の動向とAIラリー持続力
  • 7万1000円の上値抵抗を突破し史上最高値圏を目指せるか
  • 政府「骨太の方針」を巡る財政懸念と長期金利・円相場への影響
  • 米エヌビディアなど主要ハイテク株の夜間の値動き

今後の投資戦略

当面はAI・半導体を中心とするグロース株が相場を牽引する構図が続く可能性が高い一方、物色の一極集中は反動安のリスクもはらみます。指数は堅調でも値下がり銘柄が多い「中身の弱さ」を踏まえ、主力の値がさ株に偏重しすぎず、円安メリットを享受する輸出関連や、出遅れた優良バリュー株にも目配りする分散姿勢が有効と考えられます。週末の米雇用統計と為替介入リスクという二つのイベントを控え、短期的には利益確定も交えつつ、押し目を丁寧に拾う戦略が基本となりそうです。過度な高値追いは避け、リスク管理を徹底したいところです。

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