アクティブファンドの動き – 2026/06/12

▶ WEEKLY ACTIVE FUND TRACKER
アクティブファンドの動き (2026-06-12)

NEXT FUNDS 日本成長株アクティブETF (2083) の今週ポートフォリオ変化。
保有76銘柄・新規買い2・売却3・買い増し11・部分売却10銘柄。ファンドマネージャーの意図を読み解きます。

⚠ WEEKLY ALERTS
今週の注目アラート(保有割合 ±0.5pt 以上の変動)

ファンドが今週とくに大きくウェイトを動かした銘柄です。数字は前週比の保有割合の変化(pt)。完全に売却した銘柄は下部の「売却」表をご覧ください。

▲ 保有拡大(3銘柄)
6702 富士通買い増し・今週0.70%
+0.59pt
6098 リクルートホールディングス維持・今週7.12%
+0.55pt
6501 日立製作所買い増し・今週0.60%
+0.50pt
▼ 保有縮小(4銘柄)
6981 村田製作所部分売却・今週7.60%
-1.40pt
4022 ラサ工業部分売却・今週0.20%
-1.02pt
6134 FUJI部分売却・今週1.60%
-0.98pt
7182 ゆうちょ銀行部分売却・今週2.14%
-0.63pt
  1. ■ データで見る今週の動き(前週 2026/06/05 → 今週 2026/06/12)
    1. ▶ 新規買い (2銘柄)
    2. ▶ 売却 (3銘柄)
    3. ▶ 買い増し (11銘柄)
    4. ▶ 部分売却 (10銘柄)
    5. ▶ 保有割合変化の可視化
    6. ▶ TOP20 順位変動
    7. ▶ 保有銘柄 TOP20 (全データ)
  2. ■ ファンドマネージャーの意図を読み解く(分析)
  3. 第1部 昨日から今日のトレード(前営業日比:6月11日 → 6月12日)
    1. 1-1. 当日サマリー — 14銘柄が動き、買い越しに転換
    2. 1-2. 当日の買い — 富士通・日立を大量買い、FAとソフトに資金を集中
    3. 1-3. 新規参入 — ジャパンマテリアルと三浦工業を組み入れ
    4. 1-4. 当日の売り — ラサ工業を再び大幅圧縮、アンリツは撤退
  4. 第2部 直近1週間の売買 — 日付ごとのトレード(6月5日 → 6月12日)
    1. 2-1. 週間サマリー — 26銘柄を動かし、「整理」と「買い直し」が交錯
    2. 2-2. 日付ごとの動き — 売りは6月9日、買いは6月12日に集中
    3. 2-3. 増加TOP5(買い増し)— 主役は富士通・日立
    4. 2-4. 減少TOP5(部分売却)— ラサ工業・ゆうちょ銀行を大幅圧縮
    5. 2-5. 全売買マトリクス(週内に動いた全26銘柄)
  5. 3. 【売却】3銘柄 — 太陽誘電・アンリツ・フジクラから完全撤退
  6. 4. 【買い増し】11銘柄 — 大型ハイテク・FA・ソフトへ資金を集約
  7. 5. 【部分売却】10銘柄 — 化学・金融・電子部品を幅広く整理
  8. 6. 保有比率の変化 — 村田が首位に返り咲き、富士通・日立が新規上位浮上
  9. 7. まとめ — 日次で見える「買いへの転換」、週次で見える「整理から物色拡大へ」

■ データで見る今週の動き(前週 2026/06/05 → 今週 2026/06/12)

本セクションは、JPXのPortfolio Composition File(PCF)から直接抽出したデータを、グラフと表で詳細に可視化したものです。テキストの分析パートに先立ち、まずはファクトを一望してください。

今週のトレード件数サマリー

図1: 今週のトレード件数サマリー|各カードの大きな数字はその区分に該当した銘柄数、下段は概算売買代金。新規買い=新たに組み入れた銘柄、売却=ポートフォリオから完全に外した銘柄、買い増し=保有を増やした銘柄、部分売却=保有は続けつつ株数を減らした銘柄、維持=株数に変更なし。

▶ 新規買い (2銘柄)

コード 銘柄名 株数 株価(円) 評価額 保有割合
6055 ジャパンマテリアル 3,300 2,167 715.1万円 0.200%
6005 三浦工業 1,700 3,117 529.9万円 0.148%

▶ 売却 (3銘柄)

コード 銘柄名 前週株数 前週株価 前週評価額 前週保有割合
6976 太陽誘電 2,200 16,095 3540.9万円 0.960%
6754 アンリツ 800 4,632 370.6万円 0.101%
5803 フジクラ 600 4,805 288.3万円 0.078%

▶ 買い増し (11銘柄)

コード 銘柄名 前週株数 今週株数 株数差 増減率 今週保有割合 保有割合変化
6702 富士通 1,100 7,400 +6,300 +572.7% 0.697% +0.593pt
6501 日立製作所 700 4,600 +3,900 +557.1% 0.599% +0.501pt
6954 ファナック 2,200 3,700 +1,500 +68.2% 0.702% +0.236pt
4686 ジャストシステム 6,600 9,300 +2,700 +40.9% 1.002% +0.278pt
6361 荏原製作所 4,700 6,200 +1,500 +31.9% 0.910% +0.211pt
4684 オービック 14,600 18,000 +3,400 +23.3% 1.998% +0.430pt
7832 バンダイナムコホールディングス 12,000 14,600 +2,600 +21.7% 1.497% +0.287pt
9766 コナミG 1,800 2,100 +300 +16.7% 1.130% +0.174pt
5631 日本製鋼所 12,400 13,900 +1,500 +12.1% 2.767% +0.320pt
9984 ソフトバンクグループ 16,300 17,400 +1,100 +6.7% 3.104% +-0.158pt
3064 MonotaRO 80,900 84,700 +3,800 +4.7% 4.250% +0.217pt

▶ 部分売却 (10銘柄)

保有は継続しつつ株数を減らした銘柄。ポートフォリオから完全に外れた「売却」とは区別しています。

コード 銘柄名 前週株数 今週株数 株数差 増減率 今週保有割合 保有割合変化
4022 ラサ工業 18,200 3,900 -14,300 -78.6% 0.200% -1.020pt
6367 ダイキン工業 700 200 -500 -71.4% 0.129% -0.322pt
4088 エア・ウォーター 8,900 4,400 -4,500 -50.6% 0.298% -0.303pt
9735 セコム 3,600 2,200 -1,400 -38.9% 0.407% -0.213pt
6134 FUJI 12,200 7,700 -4,500 -36.9% 1.600% -0.977pt
8306 三菱UFJ 24,000 18,200 -5,800 -24.2% 1.600% -0.463pt
7182 ゆうちょ銀行 31,700 24,700 -7,000 -22.1% 2.140% -0.633pt
3891 ニッポン高度紙工業 8,500 6,800 -1,700 -20.0% 1.694% -0.236pt
8035 東京エレクトロン 800 700 -100 -12.5% 1.242% -0.139pt
6981 村田製作所 33,500 30,300 -3,200 -9.6% 7.604% -1.396pt

▶ 保有割合変化の可視化

保有割合の週次変化

図2: 保有割合の週次変化(上昇TOP10 / 低下TOP10)

▶ TOP20 順位変動

順位変動

図3: TOP20における順位変動(前週→今週)

▶ 保有銘柄 TOP20 (全データ)

TOP20 保有銘柄

図4: 保有銘柄TOP20(色:赤=順位上昇、緑=順位下落、ゴールド=維持)

順位 前週順位 変動 コード 銘柄名 保有割合 株数 評価額
1 1 6981 村田製作所 7.604% 30,300 2.72億円
2 2 7203 トヨタ自動車 7.374% 95,900 2.63億円
3 3 6098 リクルートホールディングス 7.118% 22,800 2.54億円
4 4 3064 MonotaRO 4.250% 84,700 1.52億円
5 8 ↑3 8766 東京海上ホールディングス 3.212% 15,500 1.15億円
6 5 ↓1 9984 ソフトバンクグループ 3.104% 17,400 1.11億円
7 7 6758 ソニーグループ 3.017% 32,000 1.08億円
8 6 ↓2 4063 信越化学工業 2.936% 15,300 1.05億円
9 10 ↑1 7936 アシックス 2.844% 22,800 1.02億円
10 13 ↑3 5631 日本製鋼所 2.767% 13,900 9888.5万円
11 11 6857 アドバンテスト 2.395% 3,400 8559.5万円
12 14 ↑2 1605 INPEX 2.180% 21,600 7791.1万円
13 9 ↓4 7182 ゆうちょ銀行 2.140% 24,700 7647.1万円
14 18 ↑4 4684 オービック 1.998% 18,000 7138.8万円
15 17 ↑2 8750 第一生命ホールディングス 1.782% 36,800 6368.2万円
16 16 3891 ニッポン高度紙工業 1.694% 6,800 6052.0万円
17 19 ↑2 7532 パンパシフィックインターナショナルHD 1.603% 66,000 5727.5万円
18 12 ↓6 6134 FUJI 1.600% 7,700 5718.0万円
19 15 ↓4 8306 三菱UFJ 1.600% 18,200 5716.6万円
20 25 ↑5 7832 バンダイナムコホールディングス 1.497% 14,600 5350.9万円

■ ファンドマネージャーの意図を読み解く(分析)

※ 以下の「意図」「狙い」に関する考察は、JPXが日次公開するPCF(保有銘柄・株数明細)の変化という公開された事実のみから筆者が推測した仮説です。運用会社の開示資料やファンドマネージャーの発言に基づくものではありません。

NEXT FUNDS 日本成長株アクティブETF(銘柄コード 2083)のポートフォリオを、「昨日から今日」と「直近1週間」の2つの時間軸 で分析します。本記事は 2026年6月12日(金)基準日 のPCF(Portfolio Composition File)をもとに、第1部で前営業日(6月11日)との比較による当日のトレード、第2部で約1週間前(6月5日)からの動きを営業日ごとに分解して解説します。基準日時点の純資産総額は 約35.7億円(3,573,355,556円)、キャッシュは約1.18億円(118,033,756円)、受益権口数は96万口、保有銘柄数は76銘柄です。

 

結論を先に言えば、当日(6月12日)は 富士通を1,100株から7,400株へ、日立製作所を700株から4,600株へと一気に積み増し、ジャパンマテリアルと三浦工業を新規に組み入れる という、明確な「買いの日」でした。当日の概算売買代金は買い約1.05億円・売り約0.38億円で、差引 約6,700万円の買い越し。前週から続いていた「広く売る」局面とは様変わりです。一方、1週間トータル(6月5日→12日)では 新規買い2・売却3・買い増し11・部分売却10 ——前半に進めた金融・化学の大口整理が残るため金額ベースではなお売り越しですが、最終営業日にFA・半導体・ソフトの大型株へ資金を振り向け始めた ことで、流れが「整理」から「買い」へ転じつつあります。

 

本記事の「考察」の根拠について — 本記事の分析・考察は、JPXが日次公開するPCF(保有銘柄・株数の明細)の変化という公開された事実のみに基づく筆者の推測です。運用会社の開示資料やファンドマネージャーの発言・取材に基づくものではありません。「意図」「狙い」に関する記述は、保有変化のパターンから読み取れる仮説としてお読みください。

 


第1部 昨日から今日のトレード(前営業日比:6月11日 → 6月12日)

1-1. 当日サマリー — 14銘柄が動き、買い越しに転換

前営業日(6月11日)との比較では 新規買い2銘柄、売却1銘柄、買い増し8銘柄、部分売却3銘柄 の計14銘柄が動きました。買い10件に対し売り4件と、件数でも金額でも買いが大きく上回った1日です。

コード 銘柄名 区分 前日株数 当日株数 増減 当日保有割合 割合変化
4022 ラサ工業 部分売却 12,200 3,900 −8,300 0.20% −0.43pt
6702 富士通 買い増し 1,100 7,400 +6,300 0.70% +0.59pt
6501 日立製作所 買い増し 700 4,600 +3,900 0.60% +0.51pt
6055 ジャパンマテリアル 新規買い 0 3,300 +3,300 0.20% +0.20pt
4686 ジャストシステム 買い増し 6,600 9,300 +2,700 1.00% +0.29pt
7832 バンダイナムコホールディングス 買い増し 12,000 14,600 +2,600 1.50% +0.28pt
6005 三浦工業 新規買い 0 1,700 +1,700 0.15% +0.15pt
4684 オービック 買い増し 16,400 18,000 +1,600 2.00% +0.19pt
5631 日本製鋼所 買い増し 12,400 13,900 +1,500 2.77% +0.32pt
6954 ファナック 買い増し 2,200 3,700 +1,500 0.70% +0.20pt
6134 FUJI 部分売却 8,800 7,700 −1,100 1.60% −0.20pt
6754 アンリツ 売却 800 0 −800 −0.09pt
6367 ダイキン工業 部分売却 700 200 −500 0.13% −0.33pt
9766 コナミグループ 買い増し 1,800 2,100 +300 1.13% +0.06pt

 

当日の概算約定代金は 買い約1億470万円・売り約3,800万円、計約1億4,270万円。差引 約6,672万円の買い越し で、前週まで続いていた売り越し基調から明確に反転しました。金額ベースで最大の売買は富士通の買い増し(約+2,121万円)、次いで日立製作所(約+1,815万円)、売り側ではラサ工業(約−1,521万円)とダイキン工業(約−1,154万円)が目立ちます。

 

1-2. 当日の買い — 富士通・日立を大量買い、FAとソフトに資金を集中

当日の主役は 富士通。1,100株から7,400株へと 6,300株の大量買い を入れ、保有割合は0.70%(前日比+0.59pt)へ一気に上昇しました。続く 日立製作所(700→4,600株、+3,900株)も同様に約7倍に拡大しており、IT・社会インフラの大型2銘柄へまとまった資金が向かったことが分かります。さらに 日本製鋼所(+1,500株)、ロボット・工作機械制御の ファナック(2,200→3,700株、+1,500株)と、設備投資・FA関連がそろって買われました。

 

ソフトウェア・コンテンツ系も厚く買われています。日本語入力で知られる ジャストシステム(6,600→9,300株、+2,700株)、ゲームの バンダイナムコホールディングス(12,000→14,600株、+2,600株)と コナミグループ(+300株)、業務システムの オービック(16,400→18,000株、+1,600株)と、内需・デジタル系の成長株に幅広く資金を振り向けました。総じて当日の買いは「大型ハイテク・FA」と「ソフト・ゲーム」の2系統に整理できます。

 

1-3. 新規参入 — ジャパンマテリアルと三浦工業を組み入れ

当日はさらに2銘柄を新規に組み入れました。ジャパンマテリアル(3,300株、保有割合0.20%)は半導体・液晶工場向けに特殊ガスや薬液の供給・管理システムをオンサイトで提供する企業で、半導体製造インフラへの傾斜という前週からのテーマと整合します。もう1社の 三浦工業(1,700株、0.15%)は産業用ボイラーの国内最大手で、省エネ・脱炭素関連の内需株です。いずれも小口での組み入れであり、まずは打診的にポジションを取った形と読めます。

 

1-4. 当日の売り — ラサ工業を再び大幅圧縮、アンリツは撤退

売り側で最も大きいのは化学の ラサ工業。12,200株から3,900株へと 1日で約7割(−8,300株) を削減しました。同社は6月9日にも−6,000株を売られており、週を通じて一貫して整理が進む銘柄です。また計測器の アンリツ は残っていた800株を売り切って ポートフォリオから完全撤退。値がさのディフェンシブ株 ダイキン工業(700→200株、−500株)も約7割を圧縮し、保有割合は−0.33ptと当日2番目に大きい低下となりました。FUJI(−1,100株)も9日・11日に続く売りで、化学・電子部品・計測の一角を最終日まで整理し続けたことが分かります。

 


第2部 直近1週間の売買 — 日付ごとのトレード(6月5日 → 6月12日)

2-1. 週間サマリー — 26銘柄を動かし、「整理」と「買い直し」が交錯

約1週間前の 6月5日 と基準日 6月12日 を比較すると、新規買い2銘柄、売却3銘柄、買い増し11銘柄、部分売却10銘柄 ——合計26銘柄が動きました。

区分 銘柄数 概算売買代金 主役
新規買い 2 **約0.12億円** ジャパンマテリアル、三浦工業
売却(完全撤退) 3 **約0.10億円** 太陽誘電、アンリツ、フジクラ
買い増し 11 **約1.34億円** 富士通、日立製作所
部分売却 10 **約2.18億円** ラサ工業、ゆうちょ銀行
**動いた銘柄 合計** **26** **約3.7億円**

概算売買代金は週間の純増減株数×基準日株価(売却銘柄は最終保有日株価)で計算。

 

金額ベースを日次の約定単位で積み上げると、今週の売買代金は 買い約1.48億円・売り約2.40億円の計約3.88億円 に達し、純資産総額(35.7億円)の 約11% を1週間で入れ替えた計算になります。差引では 約0.92億円の売り越し ですが、その大半は週前半(6月9日まで)のラサ工業・ゆうちょ銀行・三菱UFJなど金融・化学の大口売りで生じたもの。最終営業日の6月12日に約6,700万円の買い越し を入れたことで、週後半にかけて売り越し幅は急速に縮小しました。「整理一巡から買いへ」という転換の兆しが、金額の推移にも表れています。

 

売りの対象は化学(ラサ工業・FUJI)、金融(三菱UFJ・ゆうちょ銀行)、ガス(エア・ウォーター)、電子部品(村田製作所・ニッポン高度紙工業)、計測(アンリツ・東京エレクトロン)と幅広い一方、買いは 大型ハイテク・FA(富士通・日立・ファナック・日本製鋼所)とソフト・ゲーム(ジャストシステム・バンダイナムコ・オービック・コナミ) にはっきり集中しました。前週の「半導体装置・AIへの集約」に続き、今週は 物色対象が大型IT・FA・内需デジタルへ広がった のが特徴です。

 

2-2. 日付ごとの動き — 売りは6月9日、買いは6月12日に集中

この1週間の対象営業日は 06/08・06/09・06/10・06/11・06/12 の5営業日。各営業日に何が起きたかを順に追います。

 

6月8日(月)— 売買なし

  • この日はポートフォリオに変化なし。週初は静観でスタートしました。

 

6月9日(火)— 週最大の売りの日:金融・化学を大口整理

  • 売り中心の1日。ラサ工業 −6,000株(1回目)、三菱UFJ −5,800株ゆうちょ銀行 −3,700株(1回目)、FUJI −2,400株、太陽誘電 −2,200株(全株売却・撤退)、村田製作所 −2,100株、ニッポン高度紙工業 −1,400株、フジクラ −600株(全株売却・撤退) と、メガバンク・ゆうちょの金融圧縮、化学・電子部品の削減、太陽誘電とフジクラの清算が同時に進みました。
  • 買いは オービック +1,800株 の1銘柄のみ。

 

6月10日(水)— 小動き:3銘柄

  • 荏原製作所 +1,500株、村田製作所 −2,400株(2回目)、ニッポン高度紙工業 −600株(2回目)。半導体装置への積み増しと電子部品の連続売りが続きました。

 

6月11日(木)— 入れ替えの日:9銘柄

  • エア・ウォーター半減(−4,500株)、MonotaRO +3,800株、ゆうちょ銀行 −3,300株(2回目)、ソフトバンクグループ +1,100株など。村田製作所・ニッポン高度紙の買い戻しもこの日でした。

 

6月12日(金・基準日)— 週最大の買いの日:14銘柄、買い越しに反転

  • 第1部で詳述した通り、富士通 +6,300株、日立製作所 +3,900株、ジャストシステム +2,700株、バンダイナムコ +2,600株、日本製鋼所 +1,500株、ファナック +1,500株、オービック +1,600株の大量買いに加え、ジャパンマテリアル・三浦工業を新規組み入れ。売りはラサ工業 −8,300株、アンリツ撤退、ダイキン −500株など。当日だけで約6,700万円の買い越し を記録し、週の流れを変えました。

 

2-3. 増加TOP5(買い増し)— 主役は富士通・日立

チャートは各銘柄の 株価の動き(折れ線・左軸) に、その営業日の保有株数の増減(棒・右軸、赤=買い・緑=売り) を重ねたものです。ファンドがどの株価水準で買い・売りを入れたのかが一目で分かります。

増加TOP5 株価の動きとデイリー売買

コード 銘柄名 06/08 06/09 06/10 06/11 06/12 現在株数 週間増減
6702 富士通 · · · · +6,300 7,400 **+6,300**
6501 日立製作所 · · · · +3,900 4,600 **+3,900**
3064 MonotaRO · · · +3,800 · 84,700 **+3,800**
4684 オービック · +1,800 · · +1,600 18,000 **+3,400**
4686 ジャストシステム · · · · +2,700 9,300 **+2,700**

買い増しの主役は 富士通日立製作所。いずれも6月12日の1日で6,300株・3,900株を一気に買い、IT・社会インフラの大型株へ集中的に資金を投じました。次いで前日(6月11日)に+3,800株を買った間接資材ECの MonotaRO、6月9日と12日の2回に分けて計+3,400株を積み増した業務ソフトの オービック、6月12日に+2,700株のソフト株 ジャストシステム と続きます。半導体装置一辺倒だった前週から、買いの対象が 大型IT・FA・業務ソフト へと広がったことが読み取れます。

 

2-4. 減少TOP5(部分売却)— ラサ工業・ゆうちょ銀行を大幅圧縮

買いと同様、株価の折れ線にデイリーの売却(緑の棒)を重ねています。戻り局面・高値圏で売りを入れている銘柄が多いことが確認できます。

減少TOP5 株価の動きとデイリー売買

コード 銘柄名 06/08 06/09 06/10 06/11 06/12 現在株数 週間増減
4022 ラサ工業 · −6,000 · · −8,300 3,900 **−14,300**
7182 ゆうちょ銀行 · −3,700 · −3,300 · 24,700 **−7,000**
8306 三菱UFJ・フィナンシャル・グループ · −5,800 · · · 18,200 **−5,800**
6134 FUJI · −2,400 · −1,000 −1,100 7,700 **−4,500**
4088 エア・ウォーター · · · −4,500 · 4,400 **−4,500**

減少幅トップは化学の ラサ工業。6月9日(−6,000株)と6月12日(−8,300株)の二段階で計−14,300株を削減し、18,200株から3,900株へと約8割を圧縮しました。金融では ゆうちょ銀行(6月9日・11日で計−7,000株)と 三菱UFJ(6月9日−5,800株)をそろって整理し、電子部品の FUJI(3日に分けて−4,500株)、ガスの エア・ウォーター(6月11日−4,500株)も大きく減らしました。いずれも保有は継続しており、ポートフォリオから完全に外れた「売却」とは区別される 部分売却 です。

 

2-5. 全売買マトリクス(週内に動いた全26銘柄)

週内に売買のあった全銘柄を、銘柄×営業日の増減で1つの表にまとめました。週間増減の絶対値が大きい順に並べています。

コード 銘柄名 区分 06/08 06/09 06/10 06/11 06/12 現在株数 週間増減
4022 ラサ工業 部分売却 · −6,000 · · −8,300 3,900 −14,300
7182 ゆうちょ銀行 部分売却 · −3,700 · −3,300 · 24,700 −7,000
6702 富士通 買い増し · · · · +6,300 7,400 +6,300
8306 三菱UFJ 部分売却 · −5,800 · · · 18,200 −5,800
6134 FUJI 部分売却 · −2,400 · −1,000 −1,100 7,700 −4,500
4088 エア・ウォーター 部分売却 · · · −4,500 · 4,400 −4,500
6501 日立製作所 買い増し · · · · +3,900 4,600 +3,900
3064 MonotaRO 買い増し · · · +3,800 · 84,700 +3,800
4684 オービック 買い増し · +1,800 · · +1,600 18,000 +3,400
6055 ジャパンマテリアル 新規買い · · · · +3,300 3,300 +3,300
6981 村田製作所 部分売却 · −2,100 −2,400 +1,300 · 30,300 −3,200
4686 ジャストシステム 買い増し · · · · +2,700 9,300 +2,700
7832 バンダイナムコホールディングス 買い増し · · · · +2,600 14,600 +2,600
6976 太陽誘電 売却 · −2,200 · · · 0 −2,200
3891 ニッポン高度紙工業 部分売却 · −1,400 −600 +300 · 6,800 −1,700
6005 三浦工業 新規買い · · · · +1,700 1,700 +1,700
5631 日本製鋼所 買い増し · · · · +1,500 13,900 +1,500
6361 荏原製作所 買い増し · · +1,500 · · 6,200 +1,500
6954 ファナック 買い増し · · · · +1,500 3,700 +1,500
9735 セコム 部分売却 · · · −1,400 · 2,200 −1,400
9984 ソフトバンクグループ 買い増し · · · +1,100 · 17,400 +1,100
6754 アンリツ 売却 · · · · −800 0 −800
5803 フジクラ 売却 · −600 · · · 0 −600
6367 ダイキン工業 部分売却 · · · · −500 200 −500
9766 コナミグループ 買い増し · · · · +300 2,100 +300
8035 東京エレクトロン 部分売却 · · · −100 · 700 −100

このマトリクスを縦に眺めると、売りは6月9日に、買いは6月12日に集中 していることがはっきり分かります。週前半は金融・化学の大口整理、週末は大型IT・FA・ソフトへの集中買い——「整理して、買い直す」という1週間の構図が、日付軸で読み取れます。

 


3. 【売却】3銘柄 — 太陽誘電・アンリツ・フジクラから完全撤退

コード 銘柄名 前週株数 今週株数 結果
6976 太陽誘電 2,200 **0** 保有ゼロ(撤退)
6754 アンリツ 800 **0** 保有ゼロ(撤退)
5803 フジクラ 600 **0** 保有ゼロ(撤退)

電子部品の 太陽誘電(6月9日)、電線・光ファイバーの フジクラ(6月9日)、計測器の アンリツ(6月12日)の3銘柄を、それぞれ残っていたポジションを売り切って完全撤退しました。いずれも保有株数がすでに小さくなっていた銘柄で、最後の小口を清算した整理売りと見られます。2週連続で「小口に縮んだ銘柄を売り切る」動きが続いており、ファンドが保有銘柄の裾野を整理して本命に集中させようとしている姿勢が読み取れます。

 

4. 【買い増し】11銘柄 — 大型ハイテク・FA・ソフトへ資金を集約

買い増しの中心は 富士通(+6,300株)と 日立製作所(+3,900株)。IT・社会インフラの大型2銘柄を最終営業日に一気に積み増しました。これに MonotaRO(+3,800株)、オービック(+3,400株)、ジャストシステム(+2,700株)、バンダイナムコ(+2,600株)といったEC・業務ソフト・コンテンツ株が続きます。さらにFA・設備投資関連の 日本製鋼所(+1,500株)、ファナック(+1,500株)、半導体装置の 荏原製作所(+1,500株)、AI投資の象徴 ソフトバンクグループ(+1,100株)、ゲームの コナミグループ(+300株)まで、買い増しは「大型ハイテク・FA」「ソフト・コンテンツ」「半導体・AI」の3テーマに整理できます。前週の半導体装置集中から、物色対象が一段と広がったのが今週の特徴です。

 

5. 【部分売却】10銘柄 — 化学・金融・電子部品を幅広く整理

部分売却は10銘柄。ラサ工業(−14,300株)、ゆうちょ銀行(−7,000株)、三菱UFJ(−5,800株)を筆頭に、FUJI(−4,500株)、エア・ウォーター(−4,500株)、村田製作所(−3,200株)、ニッポン高度紙工業(−1,700株)、セコム(−1,400株)、ダイキン工業(−500株)、東京エレクトロン(−100株)まで、化学・金融・電子部品・ガス・ディフェンシブと業種を問わず広く削減されました。特に ラサ工業 は週内に約8割を売却し、保有割合は−1.02ポイントと大きく低下。村田製作所 は9日・10日に売られたあと11日に一部買い戻され、差し引き−3,200株(保有割合−1.40pt)となりましたが、株価の戻りで保有割合の首位は維持しています。これらはいずれも保有を継続したままの株数圧縮であり、完全撤退の「売却」とは性質が異なります。

 

6. 保有比率の変化 — 村田が首位に返り咲き、富士通・日立が新規上位浮上

保有割合(ウエイト)の週間変化では、買い増しを反映して 富士通が+0.59ポイント日立製作所が+0.50ポイント と新たに大きく伸び、リクルートホールディングス(+0.55pt)、オービック(+0.43pt)、日本製鋼所(+0.32pt)が続きました。反対に低下幅が大きかったのは 村田製作所(−1.40pt) で、ラサ工業(−1.02pt)、FUJI(−0.98pt)、ゆうちょ銀行(−0.63pt)が続きます。この結果、TOP20では 村田製作所がトヨタ自動車を抜いて再び首位 に返り咲き(トヨタは2位へ後退)、INPEXが12位、ニッポン高度紙工業が16位、バンダイナムコが20位へと順位を上げました。村田は株数を減らしながらも株価の戻りでウエイト首位を維持しており、保有株数の整理と株価変動が逆方向に働いた格好です。

 

7. まとめ — 日次で見える「買いへの転換」、週次で見える「整理から物色拡大へ」

2つの時間軸で見ると、このファンドの動きは立体的に見えてきます。日次(6月11日→12日) では、富士通・日立を大量に買い、ジャパンマテリアル・三浦工業を新規に組み入れる一方、ラサ工業を再び大幅圧縮しアンリツを撤退させるという、約6,700万円の買い越し に転じた1日が確認できました。週次(6月5日→12日) では、26銘柄を動かし、前半(6月9日)に金融・化学を大口整理した資金を、後半(6月12日)に大型IT・FA・ソフトへ集中投下する流れが読み取れます。前週の「半導体装置・AIへの集約」に続き、今週は 物色対象が大型ハイテク・FA・内需デジタルへ拡大 し、ポートフォリオの重心が「整理」から「買い直し」へ動き始めました。来週以降、この買いの勢いが続いて新規組み入れたジャパンマテリアル・三浦工業が積み増されるのか、それとも一時的な振れに留まるのかが注目点です。

 


本記事は日本取引所グループ(JPX)が公開するPortfolio Composition File(PCF)に基づくファクトベースの分析であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。

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本記事は公開情報(JPXのPortfolio Composition File)に基づくファクトベースの分析であり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断は最終的にご自身の責任でお願いします。データ出典: 日本取引所グループ (JPX)。

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