【10月28日】日経平均685円高の6万3954円、プライム7割下落でTOPIXは反落

株
2026年10月28日(水) 東京市場クローズ
日経平均 63,954.19円 +685.82円 (+1.08%)

27日の米国市場では半導体株指数SOXが3.60%高と大きく続伸し、取引開始前には韓国SKハイニックスが7〜9月期の好決算を発表しました。この流れを受けて東京市場でもAI・半導体株に買いが集まり、日経平均は一時6万4,308円まで上昇。終値は685円82銭高の6万3,954円19銭と続伸しました。アドバンテスト・東京エレクトロン・ソフトバンクG・キオクシアHDの4銘柄で約731円の押し上げと、上げ幅を上回ります。一方で東証プライムは値下がりが1,096銘柄と全体の7割に達し、33業種のうち23業種が下落。TOPIXは5.66ポイント安と3日ぶりに反落しました。指数は上がっても大半の銘柄は下がる、前日以上に偏りの強い一日でした。

本日の相場概況

まず27日(火)の米国市場を確認します。NYダウは15.99ドル(0.03%)高の52,377.57ドル、S&P500は45.83ポイント(0.60%)高の7,722.60、ナスダック総合は308.43ポイント(1.18%)高の26,477.81と主要3指数がそろって続伸しました。半導体株指数SOXは399.04ポイント(3.60%)高の11,482.51と3日続伸です(4指数とも株探・米国株の確定値)。株探掲載のフィスコ記事によれば、AI開発企業アンソロピックの新規株式公開(IPO)を巡る期待が続いたほか、原油価格の下落や市場予想を上回った米消費者信頼感指数・新築住宅販売件数も投資家心理を支えました。

日経平均は470円61銭高の6万3,738円98銭で寄り付きました。取引開始前に韓国SKハイニックスが7〜9月期の好決算を発表し、韓国KOSPIが急伸したことも追い風となって、AI・半導体関連株に買いが集中しました(株探掲載のフィスコ記事)。後場の取引開始後には6万4,308円71銭(前日比1,040円34銭高)まで上昇し、取引時間中としては22日以来4営業日ぶりに6万4,000円台に乗せています。ただ、米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表や日米の大手IT企業の決算を控えて次第に様子見の空気が強まり、引けにかけて伸び悩みました(フィスコ)。TOPIXは4,015.93で寄り付き4,027.03まで上がりましたが、その後は下げ続けて3,991.71と、その日の安値で取引を終えています。

主要マーケット指標

指標 数値 前日比
日経平均株価 63,954.19円 +685.82円 (+1.08%) 続伸
日経平均 始値 / 高値 / 安値 63,738.98 / 64,308.71 / 63,660.30 高値は前日比+1,040.34円、安値も+391.93円
寄り付きのギャップ +470.61円 (+0.74%) 前日の終値を一度も下回らず
ローソク足の形 実体215.21円の陽線 上ヒゲ354.52円 / 下ヒゲ78.68円
日中値幅 648.41円 前日の1,295.22円から縮小
TOPIX 3,991.71 -5.66 (-0.14%) 3日ぶり反落
TOPIX 始値 / 高値 / 安値 4,015.93 / 4,027.03 / 3,991.71 実体24.22の陰線。終値がその日の安値
NT倍率 16.022倍 前日15.828倍から+0.194。16倍台に上昇
東証プライム 売買代金 約8兆742億円 前日の約6兆9,360億円から16.4%増。3日ぶりの8兆円台
東証プライム 売買高 約23億8,210万株 前日の約22億4,473万株から6.1%増
1株あたり平均約定単価 約3,390円 前日の約3,090円から上昇。値がさ株に売買が集中
東証プライム 値上がり/値下がり 432銘柄 / 1,096銘柄 変わらず25銘柄。値下がりは全体の約70.5%。前日は704/798
東証33業種 上昇/下落 10業種 / 23業種 前日は15/18
業種別 上昇率1〜5位 ガラス・土石製品 +2.42% 以下 非鉄金属+1.88%、電気機器+1.80%、機械+1.33%、化学+0.51%
業種別 下落率1〜5位 保険業 -2.83% 以下 食料品-2.67%、石油・石炭製品-2.26%、水産・農林業-1.97%、ゴム製品-1.96%
プラス寄与 上位4銘柄 約+731円 アドバンテスト・東京エレクトロン・ソフトバンクG・キオクシアHD(フィスコ)
マイナス寄与の主な銘柄 コナミG・日東電工 以下 バンダイナムコHD、KDDI(フィスコ)
東証プライム 値上がり率上位 さくらインターネット +17.0% 以下 MARUWA+14.9%、キオクシアHD+13.8%、TOWA+10.5%、フルヤ金属+9.2%(株探)
東証プライム 値下がり率上位 トーメンデバイス -21.6% 以下 カプコン-12.4%、北里-8.5%、バロック-8.3%、日本車両-7.3%(株探)
ストップ高 / ストップ安 7銘柄 / 7銘柄 一時を含む(全市場・ETF/REIT除く)。引け時点はストップ高2・ストップ安5(株探)
東証グロース市場250指数先物 784pt +3pt。高値804pt・安値783pt(フィスコ)
米ドル/円 157円70〜80銭 17時時点(フィスコ)。朝方に158円04銭まで上昇。日銀公表の午後5時時点は157円78〜80銭で前日比08銭のドル安・円高
日経平均VI 32.88 +5.22 (+18.87%)。高値34.38(フィスコ)
東証プライム 騰落レシオ(25日) 89.83% 前日98.42%から低下。100%が中立の目安(株探)
NYダウ (10/27終値) 52,377.57 +15.99 (+0.03%) 続伸
S&P 500 (10/27終値) 7,722.60 +45.83 (+0.60%) 続伸
ナスダック総合 (10/27終値) 26,477.81 +308.43 (+1.18%) 続伸
SOX指数 (10/27終値) 11,482.51 +399.04 (+3.60%) 3日続伸
韓国KOSPI / 上海総合 / 香港ハンセン 6,012.44 / 3,681.47 / 23,094.83 +374.10 (+6.63%) / +33.17 (+0.91%) / +53.51 (+0.23%)(株探)
日経平均 5日線からの乖離 +1.51% 5日線 63,002.64。951円55銭上(前日は+0.21%)
日経平均 25日線からの乖離 -3.39% 25日線 66,196.57。2,242円38銭下(前日は-4.43%)
日経平均 75日線からの乖離 -2.89% 75日線 65,860.72。1,906円53銭下(前日は-4.02%)
日経平均 200日線からの乖離 +3.73% 200日線 61,654.03。2,300円16銭上(前日は+2.73%)
日経平均 一目均衡表の雲 65,416.75 〜 65,463.11 終値は雲の下端を1,462円56銭下回る
日経平均 転換線 / 基準線 63,587.46 / 66,130.62 終値は転換線を366円73銭上回る(前日は927円下)。基準線は2,176円43銭上
日経平均 ボリンジャーバンド(25日) -1σ 63,746.13 / -2σ 61,295.69 終値は-1σを208円06銭上回る(前日は491円下)
日経平均 RSI (14日) 43.7 前日の40.3から3.4ポイント上昇
日経平均 MACD / シグナル -905.7 / -466.6 ヒストグラムは-574.3から-439.0へ縮小
日経平均 52週高値からの距離 -8,877.54円 (-12.19%) 52週高値 72,831.73 (6/22)。前日は-13.13%
TOPIX 5日線 / 25日線 3,985.07 / 4,071.10 終値は5日線を6.64上回り、25日線を79.39下回る
TOPIX 75日線 / 200日線 4,065.27 / 3,881.03 終値は75日線の-1.81%、200日線の+2.85%
TOPIX 一目均衡表の雲 / 転換線 4,039.72 〜 4,073.90 / 3,991.66 終値は雲の下(下端から-48.01)で5日連続。転換線とほぼ同値
TOPIX RSI (14日) / MACD 42.9 / -28.5 (シグナル-17.7) RSIは前日43.4から小幅低下。ヒストグラムは-12.6から-10.7へ縮小
注記: 日経平均・TOPIXの終値・前日比は、株探の当日四本値、株探の大引け記事(東京株式・大引け)、株探掲載のフィスコ記事(日経平均大引け)、Yahoo!ファイナンスの現在値表示(日経平均63,954.19円・TOPIX3,991.71)で一致することを確認しました(執筆時点でYahoo!ファイナンスの時系列は当日行が未更新のため、四本値は株探の当日値を使用)。東証プライムの値上がり値下がり銘柄数・売買代金・売買高は株探の大引け記事による概算値、業種別騰落率は株探掲載のフィスコ記事(東証業種別ランキング)、寄与度は株探掲載のフィスコ記事(クロージング)に記載の概算値です。値上がり率・値下がり率上位とストップ高安は株探の各ランキングと集計、騰落レシオは株探の「相場の体温計」、ドル円はフィスコの17時時点の値と日銀公表の午後5時時点の値、米国指数は10月27日(現地時間)の株探・米国株の確定終値です(執筆時点で米国ヤフー・ファイナンスとの照合は行っていません)。東証グロース市場250は現物指数の確定値を確認できなかったため、フィスコの先物概況の値を載せています。NT倍率・移動平均・ボリンジャーバンド・RSI・MACD・一目均衡表・乖離率・上ヒゲ下ヒゲ・値幅・ギャップ・平均約定単価・前日比の増減率は、株探の確定日足300本から当サイトが計算した値です(これらは推定であり確定値ではありません。算出方法によりチャートツールの表示値と異なる場合があります)。前日の計算値は株探の「上値・下値テクニカル・ポイント」の掲載値と一致することを確認済みです。テーブルの色は日本式表記(上昇=赤/下落=緑)に従っています。

マクロ・地政学の視点

本日の追い風は、米国の半導体株高と韓国SKハイニックスの好決算です。株探掲載のフィスコ記事によれば、SKハイニックスの7〜9月期の営業利益は前年同期の7倍を超えて四半期として過去最高となり、同社株は一時10%を超えて急騰しました。韓国KOSPIは374.10ポイント(6.63%)高の6,012.44と6,000の大台に乗せています(株探)。フィスコは、原油価格が1バレル=100ドル近辺で推移し、直近の高値から2%近く下げたことも投資家心理の改善に寄与したと伝えています。

一方で、今週は中央銀行のイベントが続きます。フィスコによれば、日本時間29日未明に米FOMCの結果発表、29日に欧州中央銀行(ECB)の政策金利発表、30日に日銀の金融政策決定会合の結果発表が控えており、日経VIは5.22ポイント高の32.88と大きく上がりました。フィスコは、FOMCでは利上げ見送りが濃厚だが、今後の金融政策運営についてウォーシュFRB議長がどのような見解を示すかが注目されるとしています。本日はニュージーランド準備銀行が政策金利を2.75%に据え置きました(市場予想は3.00%への利上げ)(フィスコ)。

為替は朝方に1ドル=158円04銭まで円安が進みましたが、節目付近では売りに押され、夕方は157円72銭まで円高方向に戻しました(フィスコ)。日銀が公表した午後5時時点の値は157円78〜80銭で、前日比08銭のドル安・円高です(株探)。フィスコによれば、片山財務相は「為替市場、高い緊張感を持って注視」と述べています。

セクター・個別銘柄の動き

東証33業種のうち上昇は10業種、下落は23業種と、前日(上昇15・下落18)から下落業種が増えました。上昇率の上位はガラス・土石製品+2.42%、非鉄金属+1.88%、電気機器+1.80%、機械+1.33%、化学+0.51%。下落率の上位は保険業-2.83%、食料品-2.67%、石油・石炭製品-2.26%、水産・農林業-1.97%、ゴム製品-1.96%です(株探掲載のフィスコ記事)。上昇した10業種のうち、銀行業(+0.09%)・証券業(+0.06%)・鉱業(+0.01%)はほぼ横ばいで、はっきり上がったのは半導体に関わる業種に限られます。

日経平均を押し上げたのはアドバンテスト、東京エレクトロン、ソフトバンクG、キオクシアHDで、この4銘柄だけで約731円(株探掲載のフィスコ記事)。本日の上げ幅685円を4銘柄で上回った計算です。アドバンテストは1,070円高の34,930円(+3.16%)で引け、引け後に決算を発表しました(後述)。株探によれば、売買代金で断トツだったキオクシアHDは1,735円高の14,340円(+13.8%)と急騰しました。株探は、TOPIXの浮動株比率の引き上げに伴うパッシブファンドなどの買い需要が2兆円超と見込まれ、今週末30日と11月末の2回に分かれるとみられていると伝えています。30日には同社の4〜9月期決算の発表も予定されています(株探)。このほかレーザーテック、ディスコ、イビデン(+7.9%)、太陽誘電(+7.1%)、ルネサスエレクトロニクス(+7.5%)、村田製作所(+5.3%)なども上昇しました(株探)。

下げが目立ったのはゲーム・エンターテインメント株と、前日に決算を出した銘柄です。カプコンは545円安の3,835円(-12.4%)と急落しました。株探掲載のフィスコ記事によれば、7〜9月期の営業利益は197億円(前年同期比33.8%増)と市場予想並みでしたが、通期予想の据え置きもあって材料出尽くし感が優勢になりました。コナミG(-6.4%)、バンダイナムコHDも下げ、ソニーG・任天堂も売りが優勢でした(株探)。キヤノン(294円安の4,610円)は通期の営業利益予想を4,650億円から4,560億円に引き下げたことが嫌気され、日東電工(212円安の3,388円)は7〜9月期の営業利益が市場予想を下回りました(フィスコ)。山崎製パン(-6.9%)も材料出尽くしで大幅安となり、サッポロ・キリンHD・キッコーマンなど食品株、東京海上HDなど保険株も売られました(株探)。

個別の材料では、松井証券が一時6.5%高の1,088円まで上昇しました。株探によれば、日本経済新聞電子版が「ゆうちょ銀行が松井証券に20%ほど出資する方針を固めた」と報じ、松井は「検討していることは事実」「現時点で決定した事実はない」とコメントしています。終値は41円高の1,063円(+4.0%)です。また株探の「明日の株式相場に向けて」は、オキサイド(+11.2%)やシグマ光機など量子コンピューター関連が動いたことを取り上げています。

ストップ高・ストップ安

本日のストップ高は7銘柄、ストップ安は7銘柄でした(全市場、取引時間中に一時付けた銘柄を含む、ETF/REIT除く)。引け時点でストップ高だったのはさくらインターネットとMARUWAの2銘柄、ストップ安で引けたのは5銘柄です(株探の集計)。前日まで連日のストップ高が続いていた情報セキュリティー関連株は、一転して売られる銘柄が目立ちました。

ストップ高(7銘柄)

銘柄(コード) 市場 終値(円) 騰落率(%) PTS終値比(%) 材料
さくらインターネット(3778) 東証プライム 3,470 +16.95 -1.15 ストップ高で引け。12時30分ごろに今期の経常利益予想を70%上方修正し、配当も2.5円増額(記念配当)。GPUインフラサービスが好調(株探)
MARUWA(5344) 東証プライム 54,000 +14.89 +0.28 ストップ高で引け。27日引け後に今期の営業利益予想を337億円から383億円に上方修正。次世代高速通信向けの需要増(株探)
アイビーシー(3920) 東証スタンダード 1,329 +11.87 未約定 一時ストップ高。株探のテーマは情報セキュリティ関連。当日の個別材料は確認できず
日本鋳造(5609) 東証スタンダード 1,038 +10.07 未約定 一時ストップ高。上期の営業利益が前年同期の7.7倍と計画を上振れ。半導体製造装置向けの出荷増(株探)
トーシンHD(9444) 東証スタンダード 252 +7.69 -2.78 一時ストップ高。26日に不動産売却で約3億円の特別利益が出る見込みと発表(株探)
VLCセキュリティ(2467) 名証ネクスト 392 -7.33 PTS対象外 一時ストップ高の後に下落。前日もストップ高。株探のテーマは情報セキュリティ関連。当日の材料は確認できず
ムラキ(7477) 東証スタンダード 1,975 -8.48 +1.52 一時ストップ高の後に下落。前日まで2日連続ストップ高(イクヨによる1株3,000円のTOB)。下落の材料は確認できず

ストップ安(7銘柄)

銘柄(コード) 市場 終値(円) 騰落率(%) PTS終値比(%) 材料
GMOプライム・ストラテジー(5250) 東証スタンダード 1,705 -22.68 ±0.00 ストップ安で引け。株探のテーマは人工知能関連。当日の材料は確認できず
トーメンデバイス(2737) 東証プライム 25,450 -21.57 +0.59 ストップ安で引け。13時に上期決算を発表し、経常利益は4.9倍に増えたが、期待された通期予想の上方修正がなく失望売り(株探)
セキュアヴェイル(3042) 東証スタンダード 1,389 -18.44 +6.91 一時ストップ安。東証が信用取引規制の臨時措置を実施(株探)
TWOSTONE&Sons(7352) 東証グロース 375 -17.58 +3.73 ストップ安で引け。株探のテーマは生成AI関連。当日の材料は確認できず
ソーシャルワイヤー(3929) 東証グロース 383 -17.28 ±0.00 ストップ安で引け。前日まで3日連続ストップ高。当日の材料は確認できず
サイバートラスト(4498) 東証グロース 2,447 -16.97 -2.74 ストップ安で引け。前日は一時ストップ高。株探のテーマは情報セキュリティ関連。当日の材料は確認できず
シンデン・ハイテックス(3131) 東証スタンダード 5,420 -15.31 未約定 一時ストップ安。株探のテーマは量子コンピューター関連。当日の材料は確認できず

さくらインターネットは株探の値上がり率ランキングで2位(プライムでは首位)、MARUWAは3位でした。どちらもPTSでは終値近辺で推移しています。一方、前日にストップ高だったショーケース(-15.7%)、BBSec(-15.4%)、アクリート(-16.4%)、ジィ・シィ企画(-23.4%)などもストップ安には届かないものの大きく下げ、株探の値下がり率ランキング上位には情報セキュリティー関連が並びました。セキュアヴェイルは一時ストップ安まで売られた後、PTSでは6.91%高の1,485円と戻しています。

PTS(私設取引システム)の値は、10月28日17時ごろ〜17時31分の取得時点に付いていた直近の価格です。PTSは夜間の参考値で、翌営業日の始値を保証しません。

主要銘柄の決算と決算後のPTS

株探の決算速報によれば、本日は65社が決算や業績予想の修正を発表しました。このうち東証プライムかつ時価総額1,000億円以上の24社を下の表にまとめます。決算の要点は株探の見出しの範囲で記載しており、PTSは16時30分以降に付いた価格のみを「決算後のPTS」としています。15時30分の大引けより前に発表したヒューリック・松井証券・コニシ(11時30分)、JAFCO(12時)、さくらインターネット・ユアテック(12時30分)、トーメンデバイス(13時)、北洋銀行(14時)、東海理化(14時40分)、小糸製作所・山洋電気(15時)は、終値に発表内容がある程度反映されています。

銘柄(コード) 時価総額(億円) 決算の要点(株探の見出し) 終値(円) PTS(円) PTS終値比(%)
アドバンテスト(6857) 255,688 今期最終を12%上方修正・最高益予想を上乗せ(15時30分) 34,930 36,382 +4.16
日立製作所(6501) 254,899 今期最終を2%上方修正・最高益予想を上乗せ、上期配当を4円増額(15時30分) 5,620 5,400 -3.91
NEC(6701) 72,196 上期最終が60%増益で着地・7-9月期も25%増益(15時30分) 5,292 5,040 -4.76
野村ホールディングス(8604) 44,275 上期税引き前が21%増益で着地・7-9月期も8%増益(15時30分) 1,433.5 1,443 +0.66
JR東海(9022) 37,526 今期経常を9%上方修正、配当も2円増額(15時30分) 3,770 3,801 +0.82
ヒューリック(3003) 13,369 今期経常を3%上方修正・最高益予想を上乗せ、配当も3円増額(11時30分) 1,741 1,751 +0.57
小糸製作所(7276) 7,722 今期経常を3%上方修正、配当も6円増額(15時) 2,508.5 2,507 -0.06
日清製粉グループ本社(2002) 5,645 上期経常は3%減益で着地(15時30分) 2,012 2,053 +2.04
北洋銀行(8524) 4,472 今期経常を15%上方修正、配当も4.5円増額(14時) 1,183 未約定 —
ソシオネクスト(6526) 3,549 今期経常を11%上方修正(15時30分) 1,971.5 1,955 -0.84
シンプレクス・HD(4373) 2,964 上期最終は1%増益で着地(15時30分) 1,246 1,155 -7.30
ツムラ(4540) 2,835 上期経常を一転24%増益に上方修正、通期も増額(17時) 3,693 3,750 +1.54
松井証券(8628) 2,756 上期経常が63%増益で着地・7-9月期も37%増益(11時30分) 1,063 1,090 +2.54
東海理化電機製作所(6995) 2,598 上期経常が30%減益で着地・7-9月期も44%減益(14時40分) 2,911 未約定 —
フューチャー(4722) 2,315 7-9月期(3Q)経常は12%減益、今期末配当を見送り(16時) 2,428 未約定 —
山洋電気(6516) 2,051 今期最終を18%上方修正・最高益予想を上乗せ、配当も30円増額(15時) 5,270 5,310 +0.76
日本航空電子工業(6807) 1,825 今期経常を一転5%減益に下方修正(15時30分) 2,596 未約定 —
ユアテック(1934) 1,764 今期経常を19%上方修正・最高益予想を上乗せ、配当も6円増額(12時30分) 2,550 2,574 +0.94
トーメンデバイス(2737) 1,731 上期経常が4.9倍増益で着地・7-9月期も2.8倍増益(13時) 25,450 25,600 +0.59
東京エレクトロン デバイス(2760) 1,473 今期経常を18%上方修正・3期ぶり最高益、配当も22円増額(15時30分) 4,700 4,780 +1.70
さくらインターネット(3778) 1,454 今期経常を70%上方修正、配当も2.5円増額(12時30分) 3,470 3,420 -1.44
愛三工業(7283) 1,273 今期経常を2%上方修正・最高益予想を上乗せ、配当も1円増額(15時) 2,007 未約定 —
JAFCO グループ(8595) 1,188 7-9月期(2Q)経常は2.6倍増益(12時) 2,190 未約定 —
コニシ(4956) 1,039 今期経常を24%上方修正・最高益予想を上乗せ(11時30分) 1,475 未約定 —

最も注目されたアドバンテストは、今期の最終利益予想を12%引き上げて最高益予想を上乗せし、PTSは36,382円(+4.16%)と上昇しました。株探によれば、AI需要でテスターが好調なことが上方修正の理由で、自社株買いもあわせて発表しています。一方、時価総額で並ぶ日立製作所は今期の最終利益予想を2%引き上げ、上期配当も4円増やしましたが、PTSは5,400円(-3.91%)でした。NECも上期の最終利益が60%増益で着地したもののPTSは-4.76%、シンプレクス・HDは-7.30%と売られています。決算の数字が良くても、事前の期待を超えたかどうかで反応が分かれた形です。

表の24社以外では、東証プライムの積水化成品工業(今期経常を69%上方修正、配当も8円増額)のPTSが+17.01%、フリービット(今期経常は5%増で2期連続最高益、21円増配へ)が+6.88%と上昇しました。東証スタンダードのサンテック(上期経常を一転74%増益に上方修正)は+11.18%、FDK(上期最終が赤字転落で着地・7-9月期も赤字転落)は-6.56%です(見出しは株探)。PTSの価格は10月28日17時5分〜17時32分の取得値です。PTSは夜間の参考値で、翌営業日の始値を保証しません。

テクニカル分析

トレンドの位置

日経平均は続伸し、終値6万3,954円19銭は5日線6万3,002円64銭を951円55銭(+1.51%)上回りました。移動平均線とは過去一定期間の終値の平均で、5日線は直近1週間、25日線は約1か月、75日線は約3か月半、200日線は約10か月の平均コストを表します。25日線6万6,196円57銭(-3.39%)と75日線6万5,860円72銭(-2.89%)との差は縮まりましたが、両線ともまだ上にあり、下向きです。上向きの200日線6万1,654円03銭に対しては+3.73%と距離が広がりました。

一目均衡表では、終値が転換線6万3,587円46銭を366円73銭上回りました。転換線は直近9日間の高値と安値の中心で、終値がその上にあると短期の流れが上向きに変わりつつあると読むのが一般的です。一方、「雲」(過去の値動きから算出した2本の線に挟まれた帯。株価が雲の下にあれば弱いと読みます)は6万5,416円75銭〜6万5,463円11銭で、終値は雲の下端をまだ1,462円56銭下回っています。基準線6万6,130円62銭も2,176円43銭上にあります。

ローソク足は実体215円21銭の陽線で、上ヒゲが354円52銭、下ヒゲが78円68銭です。2日続けて前日の終値を一度も下回らずに推移した一方、2日続けて300〜400円台の上ヒゲが出ており(本日は実体より長い)、高値からの戻り売りが出ていることを示します。TOPIXは4,015.93で始まり、終値3,991.71がその日の安値という陰線で、5日連続で雲(4,039.72〜4,073.90)の下にとどまりました。NT倍率は16.022倍と前日の15.828倍から上がり、16倍台に乗りました。日経平均だけが上がり、市場全体を表すTOPIXは下がったことを示しています。

サポートとレジスタンス

日経平均の下値の目安は、まず本日の安値6万3,660円30銭と転換線6万3,587円46銭です。その下に前日の終値6万3,268円37銭、5日線6万3,002円64銭と6万3,000円の節目が並びます。さらに下では、27日の安値6万2,389円47銭、200日線6万1,654円03銭、ボリンジャーバンド(25日)の-2σ 6万1,295円69銭があります。

上値の目安は、まず本日の高値6万4,308円71銭と6万4,500円、21日の終値6万4,621円24銭です。その上の6万5,400〜6万6,200円には、雲(6万5,416円〜6万5,463円)・75日線(6万5,860円72銭)・基準線(6万6,130円62銭)・25日線(6万6,196円57銭)が集まっており、戻りを抑えやすい価格帯です。

オシレーター

日経平均のRSI(14日)は43.7で、前日の40.3から上がりました。RSIは直近14日間の値上がり幅と値下がり幅の比率を0〜100で表した指標で、一般に30以下が売られすぎ、70以上が買われすぎ、50が中立とされます。中立の50はまだ下回っています。

日経平均のMACDは-905.7、シグナルは-466.6で、ヒストグラムは-439.0。MACDは短期と長期の移動平均の差を示す指標で、シグナル(MACDの平均線)を上抜けば買い、下抜けば売りのサインと読むのが一般的です。ヒストグラムは-574.3から-439.0へ2日続けて縮み、下げの勢いが弱まっていることを示しています。ただMACDはシグナルを大きく下回ったままです。騰落レシオ(25日)は89.83%と前日の98.42%から下がり(株探)、日経平均が上がっても値下がり銘柄が多い状態が続いていることを表しています。

ご注意: 本節の移動平均・ボリンジャーバンド・RSI・MACD・一目均衡表・乖離率・NT倍率は、いずれも当サイトが確定日足から算出した計算値であり、推定であって確定値ではありません。算出期間・平滑化の方法・データ起点の違いにより、お使いのチャートツールの表示値と一致しない場合があります。テクニカル指標は過去の値動きを要約したものであり、将来の株価を予測するものではありません。

市場心理

本日の市場心理を一言で表すなら、「AI・半導体株にだけ資金が集まり、それ以外は売られた一日」です。日経平均は685円高でも、東証プライムの値上がりは432銘柄だけで、値下がり1,096銘柄は値上がりの約2.5倍でした。株探の「明日の株式相場に向けて」は、売買代金上位10銘柄に値下がりした銘柄が一つもなく、そこだけ見れば全面高だったと指摘しています。同記事は、東京市場はごく少数のAI株と非AI株に分かれ、異なる2つのマーケットがプライム市場に共存しているような構造だとも書いています。

売買代金は8兆742億円と前日から16.4%増え、1株あたりの平均約定単価も約3,090円から約3,390円に上がりました。株価の高い半導体株に売買が集中したことの表れです。日経VIは32.88と前日から5.22上がりました。フィスコは、中銀イベントを控えた警戒に加え、前日の日経VIが取引終了時にイレギュラーな形で下げ幅を広げた反動もあったとしています。指数は上がっても、投資家は先行きへの警戒を解いていないと言えます。

翌営業日の注目ポイント

翌営業日は10月29日(木)です。まず日本時間29日未明に米FOMCの結果発表とウォーシュFRB議長の記者会見があり、同じく早朝にはアルファベットとマイクロソフトの決算が発表される予定です(フィスコ)。アドバンテストの決算(PTS+4.16%)と合わせ、半導体株の流れが続くかを左右しそうです。株探によれば、国内ではイビデン、キーエンス、デンソー、ルネサスエレクトロニクスなどが決算を発表し、9月の建機出荷と10月の消費者動向調査も発表されます。海外ではECBの政策金利発表、米国の7〜9月期実質GDP、9月の個人所得・個人消費支出(PCEデフレーター)、韓国サムスン電子、米インテル・サンディスク・アマゾン・ドット・コムの決算が予定されています(株探)。30日には日銀の金融政策決定会合の結果発表とキオクシアHDの決算、TOPIXの浮動株比率見直しに伴う買い需要が控えています。株探によれば、28日17時の日経225先物の夜間取引は日中の清算値と変わらずの6万4,530円で寄り付き、現物の終値を575円81銭上回っています。

テクニカル面で10月29日(木)に確認したいのは2点です。日経平均は、本日上回った転換線6万3,587円を終値で守れるか。上では、本日の高値6万4,308円を超えて6万4,500円台に進めるかが焦点です。TOPIXは5日線3,985と転換線3,992を守れるか、東証プライムで値上がり銘柄の比率が3割弱から戻るかに注目です。

戦略展望

本日の値動きから読み取れる前向きな点は3つあります。ひとつ目は、日経平均が続伸し、終値で転換線と-1σを上回ったこと。ふたつ目は、MACDのヒストグラムが2日続けて縮み、RSIも43.7まで戻ったこと。三つ目は、アドバンテストが引け後に業績予想を引き上げ、PTSで4%あまり上昇していることです。

一方で、慎重な点も3つあります。ひとつ目は、東証プライムの7割が値下がりし、TOPIXは反落、騰落レシオも89.83%まで下がったこと。ふたつ目は、2日続けて高値から押し戻される上ヒゲが出て、雲・75日線・25日線がまだ1,400〜2,200円上にあること。三つ目は、FOMC・ECB・日銀と中銀イベントが続き、日経VIが32.88まで上がっていることです。

したがって本日の値動きから導かれる見立てはこうです——「日経平均は半導体株主導で2日続けて上昇し、短期の流れは上向きに変わりつつある。ただ上昇はごく一部の銘柄に偏っており、市場全体はむしろ弱い」。判別の材料は、日経平均が転換線(6万3,587円)を守りながら6万4,300円台を超えられるかと、東証プライムで値上がり銘柄が再び増えるかの2点です。なお本節の見立てはあくまで本日までの数値から読める整理であり、将来の株価を予測するものではありません。

チャート

日経225 (INDEX:NKY)

米ドル/円 (FX:USDJPY)

S&P 500 (FOREXCOM:SPXUSD)

▶ YOUTUBE CHANNEL
投資ナオゴロン

毎日の相場解説・銘柄分析・投資戦略を動画でお届けしています。チャンネル登録・高評価で応援よろしくお願いします!

▶ チャンネルを見る @toushi-naogoron

免責事項: 本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買や投資勧誘を目的としたものではありません。記載された数値は執筆時点で公表されている情報に基づいていますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。テクニカル指標に関する記述には当サイトによる計算値が含まれ、算出方法によりチャートツールの表示値と異なる場合があります。投資に関する最終的な決定は、ご自身の判断と責任において行ってください。本記事の情報に基づいて被ったいかなる損害についても、筆者および当サイトは一切の責任を負いません。

コメント

タイトルとURLをコピーしました