【10月27日】日経平均1078円高の6万3268円、アドテスト1銘柄で601円押し上げ

株
2026年10月27日(火) 東京市場クローズ
日経平均 63,268.37円 +1,078.72円 (+1.73%)

26日の米国市場は、AI開発企業アンソロピックが新規株式公開(IPO)に向けた目論見書を公開したことでハイテク株が買われ、半導体株指数SOXは2.82%高となりました。この流れを受けて東京市場でもAI・半導体関連株が買い戻され、日経平均は一時1,495円高の6万3,684円まで上昇。終値は1,078円72銭高の6万3,268円37銭と4日ぶりに急反発し、21日以来の6万3,000円台を回復しました。ただし上げの中心はアドバンテスト1銘柄(約601円の押し上げ)で、ソフトバンクG・東京エレクトロン・イビデンを加えた4銘柄で約1,009円に達します。東証プライムでは値下がり798銘柄が値上がり704銘柄を上回り、不動産・医薬品・陸運など18業種が下落。TOPIXの上昇率は0.61%にとどまり、指数と市場の中身の差が大きい一日でした。

本日の相場概況

まず26日(月)の米国市場を確認します。NYダウは146.42ドル(0.28%)高の52,361.58ドル、S&P500は53.09ポイント(0.70%)高の7,676.77、ナスダック総合は214.04ポイント(0.82%)高の26,169.38と主要3指数がそろって反発しました。半導体株指数SOXは304.01ポイント(2.82%)高の11,083.47と続伸しています(4指数とも株探・米国株の確定値)。株探掲載のフィスコ記事によれば、アンソロピックのIPO申請を受けてハイテク株を中心に買いが入り、原油相場の反落や米長期金利の低下も支えになりました。

日経平均は379円43銭高の6万2,569円08銭で寄り付きました。寄り付き直後に上げ幅を縮める場面もありましたが、前日に売られた半導体関連株に買い戻しが入り、午前中には6万3,684円69銭(前日比1,495円04銭高)まで上昇しました(株探・フィスコ)。後場は高値圏でもみ合い、ハイパースケーラー(大規模クラウド事業者)や国内半導体企業の決算を確かめたいとの様子見から上げ幅をやや縮めて取引を終えています(株探掲載のフィスコ記事)。終値6万3,268円37銭は21日(6万4,621円24銭)以来4営業日ぶりの6万3,000円台です。TOPIXは24.39ポイント高の3,997.37と続伸し、取引時間中には4,004.96と4,000を上回る場面もありましたが、終値では4,000に届きませんでした。

主要マーケット指標

指標 数値 前日比
日経平均株価 63,268.37円 +1,078.72円 (+1.73%) 4日ぶり反発
日経平均 始値 / 高値 / 安値 62,569.08 / 63,684.69 / 62,389.47 高値は前日比+1,495.04円、安値も+199.82円
寄り付きのギャップ +379.43円 (+0.61%) 前日の終値を一度も下回らず
ローソク足の形 実体699.29円の陽線 上ヒゲ416.32円 / 下ヒゲ179.61円
日中値幅 1,295.22円 前日の808.61円から拡大
終値の水準 4営業日ぶりの6万3,000円台 21日(64,621.24円)以来の高値
TOPIX 3,997.37 +24.39 (+0.61%) 続伸
TOPIX 始値 / 高値 / 安値 3,987.31 / 4,004.96 / 3,969.12 実体10.06の陽線。取引時間中に4,000を一時回復
NT倍率 15.828倍 前日15.653倍から+0.175。日経平均の上昇率がTOPIXの約2.8倍
東証プライム 売買代金 約6兆9,360億円 前日の約6兆6,438億円から4.4%増
東証プライム 売買高 約22億4,473万株 前日の約21億2,782万株から5.5%増
1株あたり平均約定単価 約3,090円 前日の約3,122円から低下
東証プライム 値上がり/値下がり 704銘柄 / 798銘柄 変わらず50銘柄。値上がりは全体の約45%。前日は818/686
日経平均225銘柄 値上がり/値下がり 124銘柄 / 100銘柄 変わらず1銘柄。前日は149/73
東証33業種 上昇/下落 15業種 / 18業種 前日は22/11
業種別 上昇率1〜5位 非鉄金属 +2.64% 以下 電気機器+2.27%、銀行業+2.26%、ガラス・土石製品+2.08%、機械+1.27%
業種別 下落率1〜5位 不動産業 -3.09% 以下 医薬品-2.11%、陸運業-2.05%、鉱業-1.67%、小売業-1.16%
最大のプラス寄与 アドバンテスト 約+601円 2,790円高の33,860円(+9.0%)。2位ソフトバンクGと合わせて約+772円
プラス寄与 上位4銘柄 約+1,009円 アドバンテスト・ソフトバンクG・東京エレクトロン・イビデン。以下TDK、ファナック、レーザーテック
最大のマイナス寄与 リクルートHD 約-33円 330円安の18,725円。以下 第一三共、中外製薬、ファーストリテイリング、ソニーG
東証プライム 値上がり率上位 大日本塗料 +19.9% 2位信越ポリマー+12.0%、3位早稲田アカデミー+10.4%、アドバンテスト・サムコ+9.0%(株探)
東証プライム 値下がり率上位 ギフティグループ -11.9% 以下 第一三共-8.2%、アマノ-7.3%、日本トリム-6.2%、キヤノンMJ-5.2%(株探)
ストップ高 / ストップ安 14銘柄 / 0銘柄 全市場・引け時点(ETF/REIT除く)。一時を含むとストップ高17銘柄(株探)
東証グロース市場250指数 784.22 +20.73 (+2.72%) 3日続伸(株探掲載のフィスコ記事)
米ドル/円 157円72銭前後 午後3時時点。前日午後5時比60銭程度のドル高・円安(株探)。日銀公表の午後5時時点は157円86〜87銭
日経平均VI 27.66 -6.80 (-19.73%)。取引時間中の高値は34.95(株探掲載のフィスコ記事)
東証プライム 騰落レシオ(25日) 98.42% 前日102.09%から低下。100%が中立の目安(株探)
NYダウ (10/26終値) 52,361.58 +146.42 (+0.28%) 反発
S&P 500 (10/26終値) 7,676.77 +53.09 (+0.70%) 反発
ナスダック総合 (10/26終値) 26,169.38 +214.04 (+0.82%) 反発
SOX指数 (10/26終値) 11,083.47 +304.01 (+2.82%) 続伸
韓国KOSPI / 上海総合 / 香港ハンセン 5,638.34 / 3,648.30 / 23,041.32 +168.87 (+3.09%) / -49.22 (-1.33%) / -170.49 (-0.73%)(株探)
日経平均 5日線からの乖離 +0.21% 5日線 63,136.05。132円32銭上(前日は-1.75%)
日経平均 25日線からの乖離 -4.43% 25日線 66,203.85。2,935円48銭下(前日は-6.10%)
日経平均 75日線からの乖離 -4.02% 75日線 65,918.09。2,649円72銭下(前日は-5.78%)
日経平均 200日線からの乖離 +2.73% 200日線 61,586.89。1,681円48銭上(前日は+1.08%)
日経平均 一目均衡表の雲 65,416.75 〜 65,463.11 終値は雲の下端を2,148円38銭下回る。雲の厚みは46円36銭と薄い
日経平均 転換線 / 基準線 64,195.96 / 66,130.62 終値は転換線を927円59銭、基準線を2,862円25銭下回る
日経平均 ボリンジャーバンド(25日) -1σ 63,759.82 / -2σ 61,315.80 終値は-1σを491円45銭下回り、-2σを1,952円57銭上回る
日経平均 RSI (14日) 40.3 前日の34.4から5.9ポイント上昇
日経平均 MACD / シグナル -931.2 / -356.9 ヒストグラムは-667.1から-574.3へ縮小
日経平均 52週高値からの距離 -9,563.36円 (-13.13%) 52週高値 72,831.73 (6/22)。前日は-14.61%
TOPIX 5日線 / 25日線 3,995.48 / 4,075.20 終値は5日線を1.89上回り、25日線を77.83下回る
TOPIX 75日線 / 200日線 4,066.21 / 3,878.20 終値は75日線の-1.69%、200日線の+3.07%
TOPIX 一目均衡表の雲 4,039.72 〜 4,073.90 終値は雲の下(下端から-42.35)。4日連続で雲の下
TOPIX RSI (14日) / MACD 43.4 / -27.6 (シグナル-15.0) RSIは前日40.4から上昇。MACDのヒストグラムは-14.9から-12.6へ縮小
TOPIX 52週高値からの距離 -222.94 (-5.28%) 52週高値 4,220.31 (8/14・取引時間中)。前日は-5.86%
注記: 日経平均・TOPIXの終値・始値・高値・安値・前日比は株探の当日値で、日経平均は株探の大引け記事(東京株式・大引け)、株探掲載のフィスコ記事(相場概況・寄与度ランキング)、Yahoo!ファイナンスの現在値表示(63,268.37円)と一致することを確認しました(執筆時点でYahoo!ファイナンスの時系列は当日行が未更新のため、株探の当日確定値を使用)。東証プライムの値上がり値下がり銘柄数・売買代金・売買高は株探の大引け記事による概算値、業種別騰落率は株探掲載のフィスコ記事(東証業種別ランキング)、寄与度と225銘柄の値上がり値下がり数は株探掲載のフィスコ記事(日経平均寄与度ランキング・クロージング)で、寄与度は記事に記載の概算値です。値上がり率・値下がり率上位は株探の各ランキング、ストップ高安は株探の集計と個別銘柄ページ、騰落レシオは株探の「相場の体温計」、ドル円は株探が伝えた午後3時時点の値と日銀公表の午後5時時点の値、米国指数は10月26日(現地時間)の株探・米国株の確定終値です(執筆時点で米国ヤフー・ファイナンスとの照合は行っていません)。NT倍率・移動平均・ボリンジャーバンド・RSI・MACD・一目均衡表・乖離率・上ヒゲ下ヒゲ・値幅・ギャップ・平均約定単価・前日比の増減率は当サイトの計算値です(これらは推定であり確定値ではありません。算出方法によりチャートツールの表示値と異なる場合があります)。本日の25日線・75日線・200日線・転換線・基準線・雲の上端と下端・ボリンジャーバンド(25日の-1σ・-2σ)は、株探の「上値・下値テクニカル・ポイント」の掲載値と一致することを確認しました(株探の「6日移動平均線」63,292.61は当サイトの5日線と期間が異なります)。テーブルの色は日本式表記(上昇=赤/下落=緑)に従っています。

マクロ・地政学の視点

本日の主役は、米AI開発企業アンソロピックのIPOに向けた目論見書の公開です。株探によれば、AI関連企業のIPO延期が相次ぐなかで、同社も11月予定の上場が遅れるのではとの見方がありましたが、目論見書の公開提出で11月中に上場する意思を確認できたと受け止められました。株探掲載のフィスコ記事によれば、目論見書では売上高が2年で100倍に伸びたことが明らかになっています。

一方で、懸念が消えたわけではありません。株探によれば、アンソロピックの2026年1〜6月期の売上高は163億ドル(前年同期の約14倍)でしたが、純損失は807億ドルにのぼり、米国市場ではナスダック総合の上昇率が1%に届かないなど反応は落ち着いていました。株探掲載のフィスコ記事は、イーロン・マスク氏が「AI向けクラウドに特化したネオクラウド業界は大幅な再編や倒産に直面する可能性がある」と発言したと伝わるなど、新興AI企業の信用不安はくすぶっていると伝えています。日経VIについてもフィスコは、中東情勢の不透明感やAIの過剰投資を巡る懸念、相次ぐ不正アクセスによる情報漏えい、今週の中銀会合などで、取引時間中は警戒感が大きく緩まなかったとしています。

為替は午後3時時点で1ドル=157円72銭前後と、前日午後5時から60銭程度の円安でした(株探)。株探によれば、日米欧の中銀会合を前に持ち高調整が中心で、朝方は輸入企業の実需のドル買い観測も支えになりました。日銀が公表した午後5時時点の値は157円86〜87銭で、前日比74銭のドル高・円安です。今週は米連邦公開市場委員会(FOMC)、日銀の金融政策決定会合と中銀イベントが続き、株探によればFOMCの結果発表と議長の記者会見が要注目とされています。

セクター・個別銘柄の動き

東証33業種のうち上昇は15業種、下落は18業種と、前日(上昇22・下落11)から逆転しました。上昇率の上位は非鉄金属+2.64%、電気機器+2.27%、銀行業+2.26%、ガラス・土石製品+2.08%、機械+1.27%。下落率の上位は不動産業-3.09%、医薬品-2.11%、陸運業-2.05%、鉱業-1.67%、小売業-1.16%です。株探掲載のフィスコ記事によれば、このところAI関連株を避けた資金が医薬品・小売・不動産・建設などの内需株に向かっていましたが、本日はこれらに利益確定の売りが出ました。前日上昇率トップだった鉱業も下落に転じています。

日経平均を最も押し上げたのはアドバンテストで、2,790円高の33,860円(+9.0%)、寄与度は約601円(株探掲載のフィスコ記事)。本日の上げ幅1,078円の半分以上を1銘柄で生んだ計算です。ソフトバンクG(211円高の4,474円)、東京エレクトロン(280円高の9,390円)、イビデン(704円高の8,952円、+8.5%)を合わせた4銘柄で約1,009円の押し上げとなりました(フィスコ)。TDK、ファナック、レーザーテック、フジクラ、村田製作所、SCREEN HD、ディスコなども上昇し、三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクも堅調でした(株探)。

日経平均を最も押し下げたのはリクルートHDで、330円安の18,725円、寄与度は約-33円。第一三共(230円50銭安の2,594円50銭、-8.2%)、中外製薬(209円安)、ファーストリテイリング(220円安)、ソニーG、コナミG、住友不動産が続きました(寄与度ランキング・株探)。第一三共は、米ブリストル・マイヤーズ・スクイブなどが競合となるがん治療薬の良好な臨床試験結果を発表したことや、先週末のアストラゼネカのイベント内容が嫌気されました(株探)。三菱地所(-4.0%)は、日本経済新聞電子版が「千代田区が三菱地所レジデンスなどに分譲マンションの5年間の転売禁止を要請する」と報じたことで売られ、三井不動産・住友不動産も下げました(株探)。

東証プライムの値上がり率首位は大日本塗料(+19.9%)で、午後2時ごろに今期の営業利益予想を55億円から80億円(前期比2.1倍)に引き上げ、9期ぶりの最高益見通しとなったことが好感されました(株探)。2位の信越ポリマー(+12.0%)は26日発表の通期営業利益予想の上方修正(160億円→182億円)と増配・自社株買い、3位の早稲田アカデミー(+10.4%)は夏期合宿などの集客好調による上方修正が材料です(株探)。値下がり率首位のギフティグループ(-11.9%)は、子会社のシステムへの不正アクセスでeギフトが不正に発行され、約5.5億円の特別損失を見込むと発表しました(株探)。アマノ(-7.3%)は今期の営業利益見通しを一転減益に引き下げ、キヤノンMJ(-5.2%)は通期予想の据え置きが嫌気され、日本取引所グループ(-4.8%)は好決算と株式分割の発表も材料出尽くしとなりました(株探)。

ストップ高・ストップ安

本日のストップ高は引け時点で全市場14銘柄、ストップ安は0銘柄でした(ETF/REIT除く)。取引時間中に一時ストップ高を付けた銘柄を含めると17銘柄です(株探の集計)。引け時点の14銘柄のうち9銘柄が情報セキュリティー関連で、株探によれば高市首相が「能動的サイバー防御」の発動の可能性に言及したことで、サイバー防衛関連に資金が集まり続けています。データセクション・ソーシャルワイヤー・ジィ・シィ企画は3日連続、セキュアヴェイル・ショーケース・ムラキは2日連続のストップ高です(株探)。

銘柄(コード) 市場 終値(円) 騰落率(%) PTS終値比(%) 材料
HODL1(2345) 東証スタンダード 105 +40.00 +3.81 ストップ高(後場)。正午にシステム開発業務の受注を発表(株探)
VLCセキュリティ(2467) 名証ネクスト 423 +23.32 PTS対象外 ストップ高。株探のテーマは情報セキュリティ関連。個別の材料は確認できず
ムラキ(7477) 東証スタンダード 2,158 +22.75 +23.17 ストップ高(比例配分)。2日連続。イクヨによる1株3,000円のTOB発表を引き続き材料視。9万8,800株の買い注文を残す(株探)
セキュアヴェイル(3042) 東証スタンダード 1,703 +21.38 -13.62 ストップ高。2日連続。高市首相が「能動的サイバー防御」発動の可能性に言及し、サイバー防衛関連に資金(株探)
S&J(5599) 東証グロース 2,277 +21.31 -6.01 ストップ高。株探のテーマはサイバーセキュリティ関連。個別の材料は確認できず
ソーシャルワイヤー(3929) 東証グロース 463 +20.89 +1.51 ストップ高(比例配分)。3日連続。AIでシステムの弱点を点検するセキュリティーコンサルの開始が手掛かり。6万3,600株の買い注文を残す(株探)
データセクション(3905) 東証グロース 2,330 +20.73 +4.81 ストップ高。3日連続。AIデータセンターの稼働状況を巡る説明会の内容を材料視。15時10分に大口受注案件の稼働開始を開示(株探)
BBSec(4398) 東証スタンダード 3,270 +18.18 -8.87 ストップ高。株探のテーマは情報セキュリティ関連。当日の個別材料は確認できず
ジィ・シィ企画(4073) 東証グロース 1,030 +17.05 -2.91 ストップ高。3日連続。材料は確認できず
アクリート(4395) 東証グロース 1,035 +16.95 -4.83 ストップ高。株探のテーマは情報セキュリティ関連。当日の個別材料は確認できず
ユビキタスAI(3858) 東証スタンダード 710 +16.39 -8.17 ストップ高(後場)。販売するセキュリティ脆弱性検証ツール「Penzzer」が未知の情報漏えい脆弱性を発見したと開示(株探)
インタートレード(3747) 東証スタンダード 579 +16.03 -6.22 ストップ高。株探のテーマは仮想通貨関連。当日の個別材料は確認できず
ショーケース(3909) 東証スタンダード 1,103 +15.74 -10.61 ストップ高。2日連続。株探のテーマは情報セキュリティ関連。当日の個別材料は確認できず
アズジェント(4288) 東証スタンダード 745 +15.50 -2.01 ストップ高。株探のテーマは情報セキュリティ関連。当日の個別材料は確認できず
ハイブリッドテクノロジーズ(4260) 東証グロース 346 +21.40 -10.43 一時ストップ高。株探のテーマは人工知能関連。当日の個別材料は確認できず
サイバートラスト(4498) 東証グロース 2,947 +14.67 -7.47 一時ストップ高。26日に電子署名サービスがエメラダの金融機関向けプラットフォームに採用と発表(株探)
Retty(7356) 東証グロース 126 -16.56 -0.63 一時ストップ高の後に急落。片山財務相が「消費減税で影響を受ける外食に、緊要なら手を打つ」と述べたと伝わり後場に急伸(株探)

ムラキはTOB価格3,000円へのサヤ寄せが続き、PTSでは2,658円(+23.17%)まで買われています。一方、セキュアヴェイル(-13.62%)、ショーケース(-10.61%)、BBSec(-8.87%)、ユビキタスAI(-8.17%)など情報セキュリティー関連の多くは、PTSでは終値を下回りました。Rettyは後場に一時ストップ高まで買われた後に売りが膨らみ、16.56%安で引け、株探の値下がり率ランキングで2位となっています。なおサークレイスは43.86%高の2,014円とTOB価格2,020円の手前まで上がりましたが、ストップ高の集計には含まれていません(株探)。

PTS(私設取引システム)の値は、10月27日17時30分〜17時50分ごろの取得時点に付いていた直近の価格です。PTSは夜間の参考値で、翌営業日の始値を保証しません。

主要銘柄の決算と決算後のPTS

株探の決算速報によれば、本日は48社が決算や業績予想の修正を発表しました。このうち東証プライムかつ時価総額1,000億円以上の18社を下の表にまとめます。決算の要点は株探の見出しの範囲で記載しており、PTSは16時30分以降に付いた価格のみを「決算後のPTS」としています。取引時間中に発表した日本取引所グループ(12時)、百十四銀行・アマノ(15時)は、終値に発表内容が反映されています。

銘柄(コード) 時価総額(億円) 決算の要点(株探の見出し) 終値(円) PTS(円) PTS終値比(%)
信越化学工業(4063) 116,122 上期経常が13%増益で着地・7-9月期も20%増益(15時30分) 5,850 5,845 -0.09
中外製薬(4519) 112,295 1-9月期(3Q累計)最終が23%増益で着地・7-9月期も29%増益(17時) 6,688 6,688 ±0.00
キヤノン(7751) 65,408 今期税引き前を2%下方修正(15時30分) 4,904 4,748.3 -3.17
オービック(4684) 29,225 今期経常を5%上方修正・最高益予想を上乗せ、配当も6円増額(15時30分) 5,940 5,940 ±0.00
日東電工(6988) 23,875 上期最終は11%増益で着地、今期配当を8円増額修正(16時) 3,600 3,590 -0.28
カプコン(9697) 23,346 上期経常が68%増益で着地・7-9月期も45%増益(15時40分) 4,380 4,111 -6.14
日本取引所グループ(8697) 21,544 上期最終が66%増益で着地・7-9月期も58%増益(12時) 2,088 2,094.5 +0.31
シマノ(7309) 15,965 今期経常を11%上方修正(15時30分) 18,450 19,320.5 +4.72
山崎製パン(2212) 8,576 1-9月期(3Q累計)経常が8%増益で着地・7-9月期も11%増益(15時30分) 3,893 未約定 —
OBC(4733) 7,093 今期経常を5%上方修正・最高益予想を上乗せ(15時30分) 9,406 未約定 —
ヤマダHD(9831) 7,005 上期経常を6%上方修正(15時30分) 724.5 732 +1.04
MARUWA(5344) 5,815 今期営業を14%上方修正・最高益予想を上乗せ(15時30分) 47,000 未約定 —
百十四銀行(8386) 3,134 今期経常を18%上方修正・最高益予想を上乗せ、配当も20円増額(15時) 2,737 2,760 +0.84
アマノ(6436) 2,685 今期経常を一転12%減益に下方修正(15時) 3,776 3,705.5 -1.87
コメリ(8218) 2,099 上期経常が11%増益で着地・7-9月期も17%増益(15時30分) 3,900 未約定 —
千葉興業銀行(8337) 1,518 上期経常を一転23%増益に上方修正・最高益更新へ(15時30分) 2,439 未約定 —
横河ブリッジHD(5911) 1,250 上期経常が16%減益で着地・7-9月期も21%減益(15時30分) 2,896 未約定 —
エスコン(8892) 1,039 上期経常が2.9倍増益で着地・7-9月期も5.1倍増益(15時30分) 1,054 1,075 +1.99

決算後のPTSで最も上がったのはシマノで、今期の経常利益予想を11%引き上げたことでPTSは19,320.5円(+4.72%)でした。株探によれば、在庫調整の進展に伴う需要増や為替の影響が上方修正の理由です。一方、カプコンは上期の経常利益が68%増益で着地したものの、PTSは4,111円(-6.14%)と売られています。キヤノンは今期の税引き前利益予想を2%引き下げ、PTSは3.17%安でした。株探によれば、メディカル事業の生産正常化の遅れが下方修正の理由です。時価総額首位の信越化学工業は上期の経常利益が13%増益で着地し、PTSはほぼ横ばいです。

表の18社以外では、神東塗料(上期経常を一転86%増益に上方修正、通期も増額)のPTSが+17.47%、日本ギア工業(上期経常を40%上方修正・最高益予想を上乗せ)が+10.74%、日本鋳造(上期経常は2.2倍増益で上振れ着地)が+9.86%と大きく上昇しました。逆に東証プライムの日本高純度化学(上期経常が55%減益で着地・7-9月期も76%減益)は-9.50%です(見出しは株探)。PTSの価格は10月27日17時16分〜17時31分の取得値です。PTSは夜間の参考値で、翌営業日の始値を保証しません。

テクニカル分析

トレンドの位置

日経平均は4日ぶりに反発し、終値6万3,268円37銭は5日線6万3,136円05銭を132円32銭(+0.21%)上回りました。移動平均線とは過去一定期間の終値の平均で、5日線は直近1週間、25日線は約1か月、75日線は約3か月半、200日線は約10か月の平均コストを表します。ただ25日線6万6,203円85銭(-4.43%)と75日線6万5,918円09銭(-4.02%)はまだ大きく上にあり、両線とも下向きです。上向きの200日線6万1,586円89銭に対しては+2.73%と、前日の+1.08%から距離が広がりました。

一目均衡表では、終値は引き続き雲の下にあります。一目均衡表の「雲」とは、過去の値動きから算出した2本の線に挟まれた帯で、株価がその中にあると方向感に乏しい、上にあれば強い、下にあれば弱いと読むのが一般的です。本日の雲は6万5,416円75銭〜6万5,463円11銭と厚みが46円ほどしかなく、終値は雲の下端を2,148円38銭下回りました。転換線は6万4,195円96銭まで下がってきており、終値との差は927円59銭に縮まっています。

ローソク足は実体699円29銭の陽線で、上ヒゲが416円32銭、下ヒゲが179円61銭です。前日の終値を一度も下回らずに推移した一方、上ヒゲは高値から400円あまり押し戻されたことを示します。日中値幅は1,295円22銭と前日の808円61銭から広がりました。TOPIXは3,997.37と続伸し、5日線3,995.48をわずかに上回りましたが、雲(4,039.72〜4,073.90)の下に4日続けてとどまっています。NT倍率は15.828倍と前日の15.653倍から0.175上がり、値がさの半導体株が日経平均だけを大きく押し上げたことを示しています。

サポートとレジスタンス

日経平均の下値の目安は、まず5日線6万3,136円と6万3,000円の節目です。その下に26日の高値6万2,902円95銭、本日の安値6万2,389円47銭、26日の安値6万2,094円34銭が並びます。さらに下では、200日線6万1,586円89銭、23日の安値6万1,462円61銭、ボリンジャーバンド(25日)の-2σ 6万1,315円80銭が6万1,300〜6万1,600円台に集まっています。

上値の目安は、まず本日の高値6万3,684円69銭と、ボリンジャーバンドの-1σ 6万3,759円82銭です。その上に6万4,000円の節目と転換線6万4,195円96銭、21日の終値6万4,621円24銭があります。さらに上の雲6万5,416円〜6万5,463円から25日線6万6,203円85銭までの6万5,400〜6万6,200円には、雲・75日線・基準線(6万6,130円62銭)・25日線が集まっており、戻りを抑えやすい価格帯です。

オシレーター

日経平均のRSI(14日)は40.3で、前日の34.4から上がりました。RSIは直近14日間の値上がり幅と値下がり幅の比率を0〜100で表した指標で、一般に30以下が売られすぎ、70以上が買われすぎ、50が中立とされます。株探によれば、ストキャスティクス(9日)はFastが19.14(前日9.58)、Slowが13.05(同8.54)と上向きましたが、売られすぎとされる20をまだ下回っています。

日経平均のMACDは-931.2、シグナルは-356.9で、ヒストグラムは-574.3。MACDは短期と長期の移動平均の差を示す指標で、シグナル(MACDの平均線)を上抜けば買い、下抜けば売りのサインと読むのが一般的です。ヒストグラムは-667.1から-574.3へ縮み、下げの勢いが弱まり始めたことを示しています。ただMACDはシグナルを大きく下回ったままで、買いのサインにはまだ距離があります。騰落レシオ(25日)は98.42%と中立の100%を下回り(株探)、日経VIは27.66と6.80下がりました(フィスコ)。

ご注意: 本節の移動平均・ボリンジャーバンド・RSI・MACD・一目均衡表・乖離率・NT倍率は、いずれも当サイトが確定日足から算出した計算値であり、推定であって確定値ではありません。算出期間・平滑化の方法・データ起点の違いにより、お使いのチャートツールの表示値と一致しない場合があります。テクニカル指標は過去の値動きを要約したものであり、将来の株価を予測するものではありません。

市場心理

本日の市場心理を一言で表すなら、「AI・半導体株への買い戻しで指数は急反発したが、市場全体はついてこなかった一日」です。日経平均は1,078円高でも、東証プライムの値上がりは704銘柄と値下がり798銘柄を下回り、上昇業種も前日の22から15に減りました。株探の「明日の株式相場に向けて」は、アドバンテスト・ソフトバンクG・東京エレクトロン・イビデン・TDK・ファナックの6社で日経平均の上昇分をすべて補ってしまう計算だと指摘しています。前日とは逆に、半導体株が買われ、内需株が売られる「資金の行き来」が起きた形です。

売買代金は6兆9,360億円と前日から4.4%増えたものの、7兆円には届きませんでした。株探によれば、日経平均は前日までの13営業日で上昇したのが2日だけで、この間に約8,500円水準を切り下げていました。本日は自律反発を狙った買いも入ったとフィスコは伝えています。日経VIは27.66と大きく下がりましたが、取引時間中は前日に近い水準で推移し、大引けにかけて下がったものです(フィスコ)。不安が和らいだのは確かですが、あすのアドバンテスト決算を前に、投資家はまだ様子をうかがっていると言えます。

翌営業日の注目ポイント

翌営業日は10月28日(水)です。株探によれば、国内では目立った経済指標の発表はありませんが、決算発表ではアドバンテスト、ソシオネクスト、日立製作所、NEC、さくらインターネットなどに注目が集まります。本日の上げ幅の半分以上を生んだアドバンテストの決算は、半導体株の流れを左右しそうです。海外では韓国のSKハイニックス、米国のアルファベットとマイクロソフトが決算を発表し、カナダ中銀とニュージーランド中銀が政策金利を発表、FOMCの結果発表と記者会見が控えています(株探)。株探によれば、27日17時の日経225先物の夜間取引は日中の清算値比150円安の6万3,350円で寄り付きました。

テクニカル面で10月28日(水)に確認したいのは2点です。日経平均は、5日線6万3,136円と6万3,000円の節目を終値で守れるか。上では、本日の高値6万3,684円と-1σ 6万3,760円を超えて、転換線6万4,196円に近づけるかが焦点です。TOPIXは4,000の節目を終値で取り戻せるか、東証プライムで値上がり銘柄が再び過半を占めるかに注目です。

戦略展望

本日の値動きから読み取れる前向きな点は3つあります。ひとつ目は、日経平均が4日ぶりに反発し、終値で5日線を上回って6万3,000円台を取り戻したこと。ふたつ目は、MACDのヒストグラムが縮み、RSIも34.4から40.3に戻るなど、下げの勢いが弱まり始めたこと。三つ目は、日経VIが27.66まで下がり、TOPIXも2日続伸したことです。

一方で、慎重な点も3つあります。ひとつ目は、上げの半分以上がアドバンテスト1銘柄によるもので、東証プライムでは値下がり銘柄が値上がりを上回ったこと。ふたつ目は、高値から400円あまり押し戻され、25日線・75日線・雲がまだ2,000〜3,000円上にあること。三つ目は、あすのアドバンテスト決算、週後半の米大手ハイテク決算や中銀会合と、相場の方向を左右するイベントが続くことです。

したがって本日の値動きから導かれる見立てはこうです——「日経平均はAI・半導体株の買い戻しで急反発したが、上げは一部の値がさ株に偏り、市場全体の買いは広がっていない。指数の下向きのトレンドはまだ変わっていない」。判別の材料は、日経平均が6万3,000円と5日線を守れるかと、アドバンテストなど半導体決算を通過して転換線(6万4,196円)を取り戻せるかの2点です。なお本節の見立てはあくまで本日までの数値から読める整理であり、将来の株価を予測するものではありません。

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