【10月7日】日経平均648円安の7万35円、半導体に利益確定売り 7万円台は維持

株
2026年10月7日(水) 東京市場クローズ
日経平均 70,035.71円 -648.27円 (-0.92%)

前日の米国市場ではナスダック総合が5日続伸で連日の最高値を更新しましたが、東京市場はこの流れを引き継げませんでした。日経平均は648円27銭安の7万35円71銭と3日ぶりに反落し、TOPIXも29.45ポイント(0.70%)安の4,154.11と、この日の安値で引けました。直近で大きく上がった半導体関連に利益確定の売りが集まり、東京エレクトロン1銘柄で日経平均を154円23銭、アドバンテストで120円82銭押し下げました。東証プライムの値下がりは972銘柄(全体の63%)で、33業種中25業種が下落。ただ、前日に約3か月ぶりに回復した7万円台は終値で保ちました。

まず前日の米国市場を確認します。6日のNYダウは253.38ドル(0.49%)高の51,521.28ドルと4日続伸、S&P500は44.98ポイント(0.58%)高の7,818.93、ナスダック総合は122.48ポイント(0.45%)高の27,599.79でした。半導体株指数SOXは45.09ポイント(0.34%)高の13,217.82です(いずれも株探・米国株)。株探によれば、S&P500とナスダック総合はそろって最高値を更新し、ナスダックは5日続伸となりました。原油安を受けて米10年債利回りが5.276%と前日から0.031ポイント下がり、消費関連やAI関連に買いが入りました(株探)。

シカゴ日経225先物(円建て)は大阪比25円安の7万875円と、東京市場はほぼ横ばいで始まる水準でした。日経平均は101円87銭安の7万582円11銭で寄り付き、朝方には7万793円29銭(109円31銭高)と一時プラスに浮上しました。しかし買いは続かず、値がさの半導体関連に利益確定の売りが集まって、前場は609円85銭安の7万74円13銭で終了(フィスコ)。後場も軟調な動きが続き、株探によれば引け際の大口売りで一段安となって、安値7万17円19銭の18円52銭上で引けました。ローソク足は実体546円40銭の陰線で、上ヒゲ211円18銭・下ヒゲ18円52銭です。日中値幅は776円10銭と、前日の985円46銭より小さくなりました。

主要マーケット指標

指標 数値 前日比
日経平均株価 70,035.71円 -648.27円 (-0.92%) 3日ぶり反落
日経平均 始値 / 高値 / 安値 70,582.11 / 70,793.29 / 70,017.19 高値は前営業日比+109.31円。安値は-666.79円
寄り付きのギャップ -101.87円 (-0.14%) 前営業日終値70,683.98円を下回って始まった
ローソク足の形 実体546.40円の陰線 上ヒゲ211.18円 / 下ヒゲ18.52円(安値近辺で引け)
日中値幅 776.10円 前営業日の985.46円の約0.79倍
7万円との距離 +35.71円 終値で7万円台を2日連続で維持
TOPIX 4,154.11 -29.45 (-0.70%) 3日ぶり反落
TOPIX 始値 / 高値 / 安値 4,175.31 / 4,201.86 / 4,154.11 高値は終値ベースの最高値4,197.20(8/14)を4.66上回ったが、安値引け
NT倍率 16.859倍 前営業日16.896倍から-0.037
東証プライム 売買代金 約7兆6,713億円 前営業日の約7兆3,048億円から5.0%増
東証プライム 売買高 約23億3,090万株 前営業日の約21億3,700万株から9.1%増
1株あたり平均約定単価 約3,291円 前営業日の約3,418円から低下
東証プライム 値上がり/値下がり 526銘柄 / 972銘柄 変わらず54銘柄。値下がりは全体の62.6%。前営業日は1,153/349
日経平均225銘柄 値上がり/値下がり 90銘柄 / 134銘柄 変わらず1銘柄。前営業日は165/55
東証33業種 上昇/下落 8業種 / 25業種 前営業日は30/3
業種別 上昇率1〜5位 電気・ガス業 +0.59% 以下 ゴム製品+0.49%、情報・通信業+0.24%、食料品+0.23%、不動産業+0.14%
業種別 下落率1〜5位 銀行業 -2.05% 以下 非鉄金属-1.71%、証券・商品先物-1.34%、鉄鋼-1.33%、鉱業-1.19%
最大のマイナス寄与 東京エレクトロン -154円23銭 2.38%安の12,500円
マイナス寄与 2〜5位 アドバンテスト -120円82銭 以下 ファーストリテイリング-65円53銭、キオクシアHD-59円11銭、TDK-49円55銭
マイナス寄与 6〜10位 フジクラ -31円35銭 以下 ディスコ-27円78銭、イビデン-17円53銭、KOKUSAI ELECTRIC-16円86銭、信越化学-14円66銭
マイナス寄与 上位5銘柄合計 -449円24銭 下げ幅648円27銭の69.3%。東エレクとアドバンテストの2銘柄で42.4%
最大のプラス寄与 ソフトバンクG +12円14銭 0.24%高の6,310円。2位太陽誘電+10円96銭(2.92%高)
プラス寄与 3〜5位 スズキ +7円82銭 以下 キッコーマン+6円74銭、ダイキン工業+6円24銭。上位5銘柄合計+43円90銭
寄与度の合計 +116円92銭 / -765円21銭 差し引き-648円29銭で下げ幅と一致(差2銭は端数処理)
売買代金トップ キオクシアHD 約6,337億円 2位アドバンテスト約5,852億円、3位太陽誘電約4,060億円、4位フジクラ約2,443億円、5位ソフトバンクG約2,089億円
東証プライム 値上がり率1位 霞ヶ関キャピタル +9.89% 2位日本マイクロニクス+8.76%、3位フリービット+5.05%、4位メドレー+4.80%、5位トーメンデバイス+4.69%
東証プライム 値下がり率1位 ACCESS -11.35% 2位ディスコ-6.29%、3位シュッピン-5.52%、4位アカツキ-5.07%、5位KOKUSAI ELECTRIC-4.84%
ストップ高 / ストップ安 7銘柄 / 1銘柄 全市場・一時を含む(株探)。ストップ高で引けたのは3銘柄
米ドル/円 158円00〜10銭 午後5時時点(フィスコ)。日中は158円50銭〜157円95銭
東証プライム 騰落レシオ(25日) 93.25% 前営業日96.72%から低下。100%が中立の目安(株探)
NYダウ (10/6終値) 51,521.28 +253.38 (+0.49%) 4日続伸
S&P 500 (10/6終値) 7,818.93 +44.98 (+0.58%) 最高値を更新
ナスダック総合 (10/6終値) 27,599.79 +122.48 (+0.45%) 5日続伸で最高値を更新
SOX指数 (10/6終値) 13,217.82 +45.09 (+0.34%)
米10年債利回り / NY原油(WTI) (10/6) 5.276% / 89.44ドル 利回り-0.031ポイント / 原油+0.01ドル(株探)
シカゴ日経225先物(円建て) (10/6) 70,875円 大阪取引所終値比-25円(株探)
日経平均 5日線からの乖離 +0.65% 5日線 69,586.55。449円16銭上(前営業日は+2.54%)
日経平均 25日線からの乖離 +6.10% 25日線 66,006.46。4,029円25銭上(前営業日は+7.32%)
日経平均 75日線からの乖離 +4.86% 75日線 66,792.10。3,243円61銭上
日経平均 200日線からの乖離 +15.56% 200日線 60,604.19。9,431円52銭上
日経平均 一目均衡表の雲 65,973.05 〜 66,640.32 終値は雲の上端を3,395円40銭上回る
日経平均 転換線 / 基準線 67,749.05 / 66,762.40 ともに前営業日から横ばい。終値は転換線を2,286円66銭上回る
日経平均 ボリンジャーバンド +2σ 70,075.33 / +3σ 72,109.77 終値は+2σを39円62銭下回り、3日ぶりにバンドの内側へ
日経平均 RSI (14日) 65.5 前営業日の69.4から3.9ポイント低下
日経平均 MACD / シグナル 1,085.6 / 445.0 ヒストグラムは+667.2から+640.6へ縮小
日経平均 52週高値からの距離 -2,796.02円 (-3.84%) 52週高値 72,831.73 (6/22)。前営業日の-2.95%から拡大
7月29日安値からの戻り +9,586.81円 (+15.86%) 直近安値 60,448.90 (7/29)
TOPIX 5日線 / 25日線 4,141.17 / 4,097.79 終値は5日線を12.94、25日線を56.32上回る
TOPIX 75日線 / 200日線 4,063.39 / 3,836.38 終値は75日線の+2.23%、200日線の+8.28%
TOPIX 一目均衡表の雲 4,039.72 〜 4,078.31 終値は雲の上端を75.80上回る
TOPIX RSI (14日) / MACD 55.9 / 17.6 (シグナル8.9) RSIは59.5から3.6ポイント低下。ヒストグラムは+8.7で横ばい
TOPIX 52週高値からの距離 -66.20 (-1.57%) 52週高値 4,220.31 (8/14・取引時間中)。前営業日の-0.87%から拡大
注記: 日経平均・TOPIXの終値・始値・高値・安値・前日比は株探の当日値(終値・前日比はYahoo!ファイナンス・株探の大引け記事・フィスコの為替記事とも一致を確認)、東証プライムの値上がり値下がり銘柄数・売買代金・売買高は株探の大引け記事(東京株式・大引け)による概算値、業種別騰落率は株探の東証33業種騰落率、寄与度と個別銘柄の株価・騰落率・225銘柄の値上がり値下がり数は株探の日経平均寄与度ランキング、売買代金上位・値上がり率・値下がり率は株探の各ランキング、ストップ高安は株探の集計、騰落レシオは株探の「相場の体温計」、ドル円は株探掲載のフィスコ為替記事(午後5時時点)、米国指数とSOX指数は10月6日(現地時間)の確定終値(ナスダック総合とSOXは株探・米国株の日足、NYダウとS&P500は株探の「米国市場データ」と「米国株概況」の2か所で一致を確認)、米10年債利回り・WTI原油・シカゴ日経225先物は株探の「米国市場データ」によります。NT倍率・移動平均・一目均衡表の各値・ボリンジャーバンド・RSI・MACD・乖離率・上ヒゲ下ヒゲ・値幅・寄与度の合計と比率・ギャップ・平均約定単価・前日比の増減率は当サイトの計算値です(これらは推定であり確定値ではありません。算出方法によりチャートツールの表示値と異なる場合があります)。算出手法の妥当性は3通りの方法で検証しています。第一に、同一コードで10月6日時点の5日線6万8,930円15銭・25日線6万5,861円25銭・75日線6万6,790円32銭・200日線6万507円29銭・雲6万6,068円71銭〜6万6,640円32銭・RSI69.4・MACD952.0/シグナル284.8を再現でき、10月6日記事の掲載値とすべて一致することを確認しました。第二に、株探の寄与度ランキング225銘柄の寄与度を合計すると-648円29銭となり、本日の下げ幅648円27銭と一致することを確認しました(2銭の差は各銘柄の寄与度の端数処理によるものです)。第三に、本日の日経平均終値7万35円71銭(648円27銭安)とTOPIX終値4,154.11(29.45ポイント安)が株探の当日値・Yahoo!ファイナンス・株探の大引け記事の3か所で一致することを確認しました。国内長期金利の確定終値、日経平均VI、日経225先物の清算値、銀行株や太陽誘電の値動きの個別の理由については、執筆時点で確定値・一次情報を確認できていないため掲載していません。テーブルの色は日本式表記(上昇=赤/下落=緑)に従っています。

マクロ・地政学の視点

本日の下げの主因は、直近で大きく上がった半導体・AI関連への利益確定の売りです。株探によれば、日経平均は直近5営業日で5,000円以上水準を切り上げており(9月29日終値6万5,481円27銭→10月6日終値7万683円98銭)、その原動力になったAI・半導体関連を中心に持ち高調整の売りがかさみました。米国ではナスダック総合とS&P500が最高値を更新し、前日の欧州株も全面高でしたが、東京市場はこの流れを引き継げませんでした(株探)。

金利の動きも重荷になりました。株探によれば、前日は欧米で長期金利が下がったことが好感された一方、東京市場では10年債利回りが上昇し、市場の心理を冷やしました。フィスコは、国内外の長期金利が高い水準で推移していることが投資家心理を慎重にさせていると指摘しています。東京時間にはNY原油先物(WTI)が1バレル=90ドル台に浮上し、米10年債利回りも上がりました(フィスコ)。サウジアラビアとイエメンの武装組織フーシ派の軍事対立が続くなど、中東情勢の不透明感も警戒材料とされています(フィスコ)。

為替はドル円が小幅に円高方向へ戻しました。フィスコによれば、米長期金利の上昇と原油高でドル買いが先行し、午前に158円50銭まで上がりましたが、夕方にかけて円買いが優勢となり157円95銭まで下げました。午後5時時点では158円00〜10銭です。高市首相は「特定の金利水準や為替水準にはコメントしない」と述べる一方、「金利が想定と異なる動きなら、必要に応じて施策の再構築や歳出歳入を見直す」との考えを示しました(フィスコ)。今週末9日には株価指数オプションの特別清算指数(SQ)の算出を控え、積極的に買い向かう動きも限られました(株探)。

セクター・個別銘柄の動き

東証33業種のうち上昇は8業種、下落は25業種でした。上昇率の上位は電気・ガス業+0.59%、ゴム製品+0.49%、情報・通信業+0.24%、食料品+0.23%、不動産業+0.14%と、いずれも1%に届かない小幅な上げです。下落率の上位は銀行業-2.05%、非鉄金属-1.71%、証券・商品先物-1.34%、鉄鋼-1.33%、鉱業-1.19%。前日に業種別で上昇率1位だった非鉄金属、3位だった銀行業がそろって大きく下げ、前日の上げを打ち消す形になりました。

日経平均を最も押し下げたのは東京エレクトロンで、2.38%安の12,500円、寄与度-154円23銭。アドバンテストは1.34%安の41,290円で-120円82銭でした。売買代金首位のキオクシアHDは4.46%安、KOKUSAI ELECTRICは4.84%安。ディスコは6.29%安で、株探によれば前日に発表した7〜9月期の単体売上高が前年同期比38.9%増の1,185億円と大幅増収だったものの、サプライズ感は乏しいとの見方から利益確定の売りに押されました。東エレク・アドバンテスト・キオクシアHD・ディスコ・KOKUSAI ELECTRICの半導体関連5銘柄で日経平均を378円80銭押し下げ、下げ幅の58.4%を占めます。ファーストリテイリングも1.07%安で-65円53銭でした。

一方、半導体関連でも逆行高の銘柄がありました。太陽誘電は2.92%高(+10円96銭)、レーザーテックは0.32%高。日本マイクロニクスは8.76%高で、株探によればSBI証券が目標株価を3万2,300円から3万9,700円へ引き上げたことが材料視されました。スズキは2.93%高で、株探によれば同社初の軽EV「eスカイ」の拡販への期待が続いています。ヤマハ発動機は米ディア&カンパニーとの協業合意を受けて2.37%高(株探)。米コンステレーション・エナジーとグーグルの原子力電力の購入契約を受け、助川電気工業など原発関連の一角にも買いが入りました(株探)。

東証プライムの値上がり率1位は霞ヶ関キャピタルで9.89%高。株探によれば、説明会を受けて見直しの動きが強まりました。前日のPTSで3.32%高だった古野電気は、上期業績の上振れが好感されて3.69%高です。値下がり率1位のACCESSは11.35%安で、株探によれば米国子会社の元幹部2人から訴訟を起こされたと発表しました。このほか、株探によれば公正取引委員会がビールの出荷価格を巡るカルテルの疑いでビール大手4社の強制調査を始めたとの報道を受け、サッポロHD(-1.8%)などビール株が弱含みました。宮崎銀行(-4.44%)、山梨中央銀行(-4.33%)など地方銀行株の下げも目立ちましたが、個別の理由は確認できていません。

ストップ高・ストップ安

株探の集計では、本日のストップ高は全市場で7銘柄(一時を含む)、ストップ安は1銘柄でした。ストップ高のまま引けたのはショーケース、ブロードバンドセキュリティ、ジィ・シィ企画の3銘柄で、残る4銘柄は取引時間中に一時ストップ高をつけたあと値を戻しています。7銘柄のうち6銘柄が、株探のテーマ分類で「サイバーセキュリティ関連」です。株探によれば、企業への不正アクセスによる個人情報の漏えいが相次ぐなか、前日に続いてセキュリティ関連に買いが向かいました。ストップ安はnoteの1銘柄で、株探によれば第3四半期累計の営業利益が前年同期の6.7倍となったものの、株価が高値圏にあったことから材料出尽くしの売りが出ました。

銘柄(コード) 市場 終値(円) 騰落率(%) PTS終値比(%) 材料
ショーケース(3909) 東証スタンダード 248 +25.25 -1.61 ストップ高で引け。サイバーセキュリティ関連(株探のテーマ分類)。個別の材料は確認できず
ブロードバンドセキュリティ(4398) 東証スタンダード 2,322 +20.81 +6.59 ストップ高で引け。2日連続のストップ高。サイバーセキュリティ関連(株探)
ジィ・シィ企画(4073) 東証グロース 901 +19.97 +11.43 ストップ高で引け。材料は確認できず
セキュアヴェイル(3042) 東証スタンダード 453 +9.42 -2.43 一時ストップ高。前日もストップ高。サイバーセキュリティ関連(株探)
サイバーセキュリティクラウド(4493) 東証グロース 2,858 +9.17 +0.77 一時ストップ高。前日引け後に「緊急セキュリティ相談窓口」の開設を発表(株探)
かっこ(4166) 東証グロース 735 +2.80 +1.62 一時ストップ高。サイバーセキュリティ関連(株探のテーマ分類)。個別の材料は確認できず
ZenmuTech(338A) 東証グロース 4,990 +0.10 +0.20 一時ストップ高。前日もストップ高。サイバーセキュリティ関連(株探)
note(5243) 東証グロース 3,150 -18.18 -0.06 ストップ安で引け。第3四半期累計の営業利益6.7倍も材料出尽くしの売り(株探)

PTS(私設取引システム)の値は、ジャパンネクスト証券のPTSで10月7日17時26分〜17時32分に付いた価格です。ジィ・シィ企画はPTSでも1,004円と終値を11.43%、ブロードバンドセキュリティは6.59%上回りました。一方、一時ストップ高のあと値を戻したZenmuTechは終値で前日比0.10%高、かっこは2.80%高にとどまり、セキュリティ関連の中でも上値の重い銘柄が出てきています。

主要銘柄の決算と決算後のPTS

株探の決算速報によれば、本日は12社が決算や業績予想の修正を発表しました。東証プライムで時価総額1,000億円以上の銘柄はツルハHDとABCマートの2社にとどまったため、時価総額の大きい順に8社を下の表にまとめます。決算の要点は株探の見出しの範囲で記載しており、PTSは16時30分以降に付いた価格のみを「決算後のPTS」としています。

銘柄(コード) 時価総額(億円) 決算の要点(株探の見出し) 終値(円) PTS(円) PTS終値比(%)
ツルハHD(3391) 9,480 上期経常が90%増益で着地・6-8月期も93%増益 2,085 2,162.7 +3.73
エービーシー・マート(2670) 6,854 今期経常を4%上方修正・最高益予想を上乗せ 2,768 2,835.0 +2.42
わらべ日洋HD(2918) 461 今期経常を一転18%減益に下方修正 2,613 2,595.0 -0.69
日本ファルコム(3723) 267 前期経常を27%上方修正・最高益予想を上乗せ、配当も50円増額 2,600 3,050.0 +17.31
サイプレス(428A) 219 今期最終は4%減益、2円増配へ(16時発表) 1,710 未約定 —
三協立山(5932) 198 6-8月期(1Q)経常は黒字浮上・通期計画を超過 629 707.1 +12.42
エヌ・ピー・シー(6255) 167 今期経常は61%増益、1円増配へ 756 785.0 +3.84
天満屋ストア(9846) 113 上期経常は一転14%減益で下振れ着地 981 未約定 —

株探によれば、時価総額が最も大きいツルハHDは上期の経常利益が90%増益で着地し、PTSは2,162.7円と終値を3.73%上回りました。今期の経常利益予想を4%上方修正し最高益予想を上乗せしたABCマートもPTSで2.42%高です。今期の経常利益予想を一転18%減益に下方修正したわらべ日洋HDは0.69%安でした。上昇率が大きかったのは日本ファルコム(+17.31%)と三協立山(+12.42%)で、株探によれば日本ファルコムは前期の経常利益を27%上方修正し配当も50円増額、三協立山は1Qの経常利益が黒字に浮上し通期計画を超えました。サイプレスと天満屋ストアは、16時30分以降のPTSで約定がありませんでした。

表の8社以外では、決算後のPTSで終値から5%以上動いた銘柄はありませんでした。PTSの価格は10月7日17時20分〜17時32分の取得値です。PTSは夜間の参考値で、翌日の始値を保証しません。

テクニカル分析

トレンドの位置

日経平均は反落しましたが、上昇の形は崩れていません。移動平均線とは過去一定期間の終値の平均で、5日線は直近1週間、25日線は約1か月、75日線は約3か月半、200日線は約10か月の平均コストを表します。終値7万35円71銭は、5日線6万9,586円55銭(+0.65%)・75日線6万6,792円10銭(+4.86%)・25日線6万6,006円46銭(+6.10%)・200日線6万604円19銭(+15.56%)の4本すべてを上回っています。ただし5日線との差は前日の1,753円83銭から449円16銭へ縮まりました。7月29日の安値6万448円90銭からは9,586円81銭(15.86%)上の水準です。

一目均衡表でも上昇の形が続いています。一目均衡表の「雲」とは、過去の値動きから算出した2本の線に挟まれた帯で、株価がその中にあると方向感に乏しい、上にあれば強い、下にあれば弱いと読むのが一般的です。雲は6万5,973円05銭〜6万6,640円32銭で、終値は上端の3,395円40銭上。転換線は6万7,749円05銭、基準線は6万6,762円40銭で、ともに前日から横ばいでした。

TOPIXは取引時間中に節目を超えたものの、維持できませんでした。高値4,201.86は8月14日の終値ベースの最高値4,197.20を4.66上回りましたが、その後は売られ、終値4,154.11はこの日の安値と同じ「安値引け」です。取引時間中の52週高値4,220.31(8月14日)までは届いていません。終値は5日線4,141.17と25日線4,097.79をともに上回り、雲(4,039.72〜4,078.31)の上端からも75.80上にあります。NT倍率(日経平均÷TOPIX)は16.896倍から16.859倍へ下がり、値がさの半導体株が多い日経平均の方が大きく下げたことを示しています。

サポートとレジスタンス

日経平均の上値の目安は、まず本日の高値7万793円29銭と前日の高値7万798円62銭です。2日続けて7万800円の手前で押し戻されており、ここが当面の上値の壁になっています。その上には6月以降の高値圏である7万1,000円台〜7万2,000円台(6月19日高値7万1,952円99銭、7月1日高値7万1,962円34銭)、ボリンジャーバンドの+3σ 7万2,109円77銭が控えます。52週高値は6月22日の7万2,831円73銭で、本日の終値はその3.84%下です。

下値の目安は、まず心理的な節目の7万円(終値はその35円71銭上)と本日の安値7万17円19銭です。その下は5日線6万9,586円55銭、10月6日の安値6万9,813円16銭が続きます。10月5日に開いた「窓(ギャップ)」、6万8,741円49銭〜6万9,050円23銭は本日も埋まっていません。窓とは前日の値幅と当日の値幅の間にできた空白のことで、その後の値動きで埋めにいくかどうかが注目されやすい価格帯です。

オシレーター

日経平均のRSI(14日)は65.5で、前営業日の69.4から3.9ポイント下がりました。RSIは直近14日間の値上がり幅と値下がり幅の比率を0〜100で表した指標で、一般に30以下が売られすぎ、70以上が買われすぎ、50が中立とされます。買われすぎの目安70に届く手前で向きを変えた形です。終値はボリンジャーバンドの+2σ(7万75円33銭)を39円62銭下回り、3日ぶりにバンドの内側に戻りました。ボリンジャーバンドとは移動平均線の上下に値動きのばらつき(標準偏差)の幅を加えた帯で、±2σの外に出るのは統計的に珍しい水準と読むのが一般的です。+2σの外側での推移が終わったことで、短期的な過熱感はひとまず和らぎました。

日経平均のMACDは1,085.6、シグナルは445.0で、ヒストグラムは+640.6。MACDは短期と長期の移動平均の差を示す指標で、シグナル(MACDの平均線)を上抜けば買い、下抜けば売りのサインと読むのが一般的です。ヒストグラムは+475.0→+583.7→+667.2と拡大が続いていましたが、本日は+640.6と4日ぶりに縮小しました。MACDはシグナルを大きく上回ったままで、買いのサインが消えたわけではありません。TOPIXはRSIが59.5から55.9へ下がり、MACDのヒストグラムは+8.7で横ばいです。騰落レシオ(25日)は93.25%と、前日の96.72%から下がり、中立の目安100%を下回っています(株探)。

ご注意: 本節の移動平均・一目均衡表・ボリンジャーバンド・RSI・MACD・乖離率・NT倍率・窓の幅は、いずれも当サイトが確定日足から算出した計算値であり、推定であって確定値ではありません。算出期間・平滑化の方法・データ起点の違いにより、お使いのチャートツールの表示値と一致しない場合があります。テクニカル指標は過去の値動きを要約したものであり、将来の株価を予測するものではありません。

市場心理

本日の市場心理を一言で表すなら、「急ピッチの上げのあとの一服、ただし7万円は守った」です。東証プライムの値下がりは972銘柄と、前日の349銘柄から大きく増え、全体の63%が下げました。33業種のうち25業種が下落し、前日に買われた非鉄金属や銀行が下落率の上位に並んでいます。下げ幅の69%を上位5銘柄、58%を半導体関連5銘柄が占めており、前日まで相場を引っ張った銘柄に利益確定の売りが集まった構図です。

商いは前日より増えました。売買代金は7兆6,713億円で前日比5.0%増、売買高は23億3,090万株で9.1%増です。下げる日に商いが増えたことは、利益確定の売りがそれなりの規模で出たことを示しています。一方で、引け際の大口売りで一段安となりながらも終値で7万円台を保ち、TOPIXも取引時間中には最高値水準まで上がる場面がありました。中小型株ではサイバーセキュリティ関連への物色が続く一方、一時ストップ高から値を戻す銘柄も増えており、テーマ株の中でも選別が始まっています。

翌営業日の注目ポイント

翌営業日は10月8日(木)です。今週は9日(金)に株価指数オプションのSQ算出があり、その後の12日(月)はスポーツの日の祝日で東京市場は3連休になります。株探によれば、3連休とSQを控えて積極的な売買は手掛けにくく、7万円を意識した神経質な展開が続く可能性があります。連休中の海外市場の動きを持ち越すリスクを避けるための持ち高調整にも注意が必要です。

最大の焦点は8日のファーストリテイリングの決算です。株探によれば、同社は7月の第3四半期決算で26年8月期の連結純利益予想を4,800億円から5,000億円に上方修正しており、市場では27年8月期の業績見通しに関心が集まっています。日経平均への寄与度が大きいファストリの株価が大きく動けば、SQ算出に影響が出る可能性もあります(株探)。8日はセブン&アイHD、吉野家HD、キユーピーの決算も予定されています。

海外では、今晩(日本時間9日未明)に9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨が公表されます。株探・米国株概況によれば、9月の会合で利上げに踏み切った当局者の判断を探る手掛かりとして注目されています。8日は国内で9月の景気ウォッチャー調査と30年債の入札があり、台湾積体電路製造(TSMC)の9月の月次売上高も発表されます(株探)。国内長期金利の上昇が本日の重荷になっただけに、30年債入札の結果と、半導体関連の流れを左右するTSMCの月次売上高が確認ポイントです。

テクニカル面で10月8日(木)に確認したいのは2点です。日経平均は、7万円を終値で保てるか。割り込んだ場合は5日線6万9,586円55銭が次の目安で、その下には10月5日に開いた窓(6万8,741円49銭〜6万9,050円23銭)があります。上では、2日続けて押し戻された7万800円近辺を上抜けられるかが焦点です。

戦略展望

本日の値動きから読み取れる前向きな点は3つあります。ひとつ目は、648円下げても終値で7万円台を保ち、移動平均線4本と一目均衡表の雲をすべて上回ったままであること。ふたつ目は、RSIが70の手前で下がり、終値がボリンジャーバンドの+2σの内側に戻ったことで、短期的な過熱感がひとまず和らいだこと。三つ目は、TOPIXが取引時間中に8月14日の終値ベースの最高値を上回る場面があり、米国株も最高値圏にあることです。

一方で、慎重な点も3つあります。ひとつ目は、日経平均が始値から546円下げた陰線で、ほぼ安値で引けたこと。ふたつ目は、TOPIXも最高値水準から押し戻されて安値引けとなり、7万800円近辺で2日続けて上値を抑えられたこと。三つ目は、国内の長期金利の上昇が重荷とされ、ファストリの決算・SQ・3連休と、値動きが大きくなりやすい日程が続くことです。

したがって本日の値動きから導かれる見立てはこうです——「直近5営業日で5,000円以上上がった反動で、半導体関連を中心に利益確定の売りが出て、日経平均は648円安と3日ぶりに反落した。下げ幅の約6割は半導体関連5銘柄によるもので、上昇の形は崩れていないが、上値の重さも見えた」。判別の材料は、日経平均が7万円を終値で保てるか、そして7万800円近辺を上抜けられるかの2点です。なお本節の見立てはあくまで本日までの数値から読める整理であり、将来の株価を予測するものではありません。

チャート

日経225 (INDEX:NKY)

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