アクティブファンドの動き – 2026/05/22

▶ WEEKLY ACTIVE FUND TRACKER
アクティブファンドの動き (2026-05-22)

NEXT FUNDS 日本成長株アクティブETF (2083) の今週ポートフォリオ変化。
保有76銘柄・新規買い2・売却1・買い増し10・部分売却9銘柄。ファンドマネージャーの意図を読み解きます。

⚠ WEEKLY ALERTS
今週の注目アラート(保有割合 ±0.5pt 以上の変動)

ファンドが今週とくに大きくウェイトを動かした銘柄です。数字は前週比の保有割合の変化(pt)。完全に売却した銘柄は下部の「売却」表をご覧ください。

▲ 保有拡大(3銘柄)
6098 リクルートホールディングス買い増し・今週6.33%
+1.52pt
7203 トヨタ自動車買い増し・今週8.07%
+1.00pt
6146 DISCO CORPORATION買い増し・今週0.97%
+0.58pt
▼ 保有縮小(2銘柄)
6504 富士電機部分売却・今週1.14%
-0.83pt
1812 鹿島建設部分売却・今週0.88%
-0.57pt

■ データで見る今週の動き

本セクションは、JPXのPortfolio Composition File(PCF)から直接抽出したデータを、グラフと表で詳細に可視化したものです。テキストの分析パートに先立ち、まずはファクトを一望してください。

今週のトレード件数サマリー

図1: 今週のトレード件数サマリー|各カードはその区分に該当した銘柄数。新規買い=新たに組み入れた銘柄、売却=ポートフォリオから完全に外した銘柄、買い増し=保有を増やした銘柄、部分売却=保有は続けつつ株数を減らした銘柄、維持=株数に変更なし。

▶ 新規買い (2銘柄)

コード 銘柄名 株数 株価(円) 評価額 保有割合
7550 ZENSHO HOLDINGS 1,700 7,683 1306.1万円 0.388%
9766 KONAMI GROUP CORP 600 19,495 1169.7万円 0.347%

▶ 売却 (1銘柄)

コード 銘柄名 前週株数 前週株価 前週評価額 前週保有割合
6278 UNION TOOL CO 500 20,160 1008.0万円 0.305%

▶ 買い増し (10銘柄)

コード 銘柄名 前週株数 今週株数 株数差 増減率 今週保有割合 保有割合変化
6146 DISCO CORPORATION 200 500 +300 +150.0% 0.975% +0.581pt
6857 アドバンテスト 400 900 +500 +125.0% 0.715% +0.395pt
8750 第一生命ホールディングス 28,700 36,800 +8,100 +28.2% 1.824% +0.417pt
7532 パンパシフィックインターナショナルHD 44,200 56,600 +12,400 +28.1% 1.457% +0.291pt
4684 オービック 6,100 7,800 +1,700 +27.9% 0.962% +0.218pt
7203 トヨタ自動車 75,700 91,300 +15,600 +20.6% 8.072% +1.000pt
8306 三菱UFJフィナンシャル・グループ 14,700 16,500 +1,800 +12.2% 1.502% +0.199pt
6098 リクルートホールディングス 20,300 22,300 +2,000 +9.9% 6.332% +1.521pt
5631 日本製鋼所 9,400 10,300 +900 +9.6% 2.368% +0.129pt
6134 FUJI 9,000 9,500 +500 +5.6% 2.139% +-0.039pt

▶ 部分売却 (9銘柄)

保有は継続しつつ株数を減らした銘柄。ポートフォリオから完全に外れた「売却」とは区別しています。

コード 銘柄名 前週株数 今週株数 株数差 増減率 今週保有割合 保有割合変化
6504 富士電機 4,300 2,500 -1,800 -41.9% 1.138% -0.833pt
6367 ダイキン工業 1,200 700 -500 -41.7% 0.492% -0.430pt
1812 鹿島建設 8,200 5,300 -2,900 -35.4% 0.880% -0.571pt
5991 日本発条 3,800 3,100 -700 -18.4% 0.299% -0.108pt
8015 TOYOTA TSUSHO CORP 4,600 3,800 -800 -17.4% 0.768% -0.261pt
7832 バンダイナムコホールディングス 13,600 12,000 -1,600 -11.8% 1.335% -0.192pt
6981 村田製作所 39,700 36,500 -3,200 -8.1% 7.290% -0.106pt
3891 ニッポン高度紙工業 7,900 7,300 -600 -7.6% 1.469% 0.010pt
6845 アズビル 21,000 19,700 -1,300 -6.2% 0.916% -0.045pt

▶ 保有割合変化の可視化

保有割合の週次変化

図2: 保有割合の週次変化(上昇TOP10 / 低下TOP10)

▶ TOP20 順位変動

順位変動

図3: TOP20における順位変動(前週→今週)

▶ 保有銘柄 TOP20 (全データ)

TOP20 保有銘柄

図4: 保有銘柄TOP20(色:赤=順位上昇、緑=順位下落、ゴールド=維持)

順位 前週順位 変動 コード 銘柄名 保有割合 株数 評価額
1 2 ↑1 7203 トヨタ自動車 8.072% 91,300 2.72億円
2 1 ↓1 6981 村田製作所 7.290% 36,500 2.46億円
3 3 6098 リクルートホールディングス 6.332% 22,300 2.13億円
4 4 3064 MonotaRO 3.904% 69,200 1.31億円
5 5 6758 ソニーグループ 3.377% 32,000 1.14億円
6 6 8766 東京海上ホールディングス 3.131% 13,700 1.05億円
7 7 7936 アシックス 3.060% 22,800 1.03億円
8 10 ↑2 7182 ゆうちょ銀行 3.005% 31,700 1.01億円
9 9 9735 セコム 2.787% 14,600 9387.8万円
10 8 ↓2 4063 信越化学工業 2.606% 12,800 8777.0万円
11 12 ↑1 1605 INPEX 2.491% 21,600 8391.6万円
12 11 ↓1 8053 住友商事 2.410% 11,400 8116.8万円
13 13 5631 日本製鋼所 2.368% 10,300 7974.3万円
14 14 6134 FUJI 2.139% 9,500 7205.8万円
15 21 ↑6 8750 第一生命ホールディングス 1.824% 36,800 6141.9万円
16 16 4568 第一三共 1.661% 21,000 5595.4万円
17 25 ↑8 8306 三菱UFJフィナンシャル・グループ 1.502% 16,500 5060.6万円
18 23 ↑5 7747 ASAHI INTECC CO LT 1.482% 13,600 4992.6万円
19 18 ↓1 3891 ニッポン高度紙工業 1.469% 7,300 4949.4万円
20 29 ↑9 7532 パンパシフィックインターナショナルHD 1.457% 56,600 4907.8万円

▶ 過去スナップショット履歴

基準日 保有銘柄数 備考
2026-05-13 75
2026-05-14 75
2026-05-15 75
2026-05-18 75
2026-05-22 76

■ ファンドマネージャーの意図を読み解く(分析)

NEXT FUNDS 日本成長株アクティブETF(銘柄コード:2083) の週次トレードを分析するシリーズ、今回は 2026年5月22日基準 の保有内容を、前週末(5月18日)と比較してお届けします。今週は 新規買い2銘柄・売却1銘柄・買い増し10銘柄・部分売却9銘柄 という前週よりさらに活発な売買が観測され、銘柄数は前週の75から 76銘柄 に増加しました。本記事では、ファンドマネージャーの意思決定の「方向性」を読み解いていきます。


1. 今週のサマリー(先に結論)

  • 首位交代:村田製作所(6981)→ トヨタ自動車(7203)に首位入れ替わり
  • 新規買い2銘柄:ZENSHO HOLDINGS(7550 / すき家・なか卯運営)、KONAMI GROUP(9766)
  • 売却1銘柄:UNION TOOL(6278 / 工具・精密金型)
  • 半導体製造装置を集中投資:DISCO(6146)+150%、アドバンテスト(6857)+125%
  • 小売・流通の新コア化:パンパシフィック(7532)が +28% で一気にTOP20入り(20位)
  • 金融正常化テーマの加速:第一生命HD +28%、三菱UFJ +12%
  • 顕著な部分売却:富士電機(6504)が▲42%で最大、ダイキン工業▲42%、鹿島建設▲35%

ひと言でまとめると、「景気敏感の資本財から、半導体装置・金融・小売へ」 という資金シフトが鮮明になった一週間でした。


2. 新規買い:内需・エンタメ・外食への「再評価」

ZENSHO HOLDINGS(7550) 1,700株 / 約131億円相当

すき家、なか卯、はま寿司などを展開する国内最大級の外食グループです。インバウンド回復が踊り場を迎えるなか、国内消費の底堅さに着目した内需プレーとして、ファンドが新規で組み入れた点は注目に値します。為替が円高方向に振れた局面では、輸入原材料コストの低下が利益率改善に直結する銘柄でもあり、マクロ環境との整合性も取れた選択です。

KONAMI GROUP(9766) 600株 / 約117億円相当

遊技機・スポーツクラブから、デジタルエンタメ(ゲーム)まで多角化が進む銘柄です。「eFootball」や「遊戯王」などのIP収益、北米でのアミューズメント事業が業績を牽引しており、コンテンツ知財型のキャッシュフローを評価したと考えられます。アクティブETFとしては比較的「景気に左右されにくいキャッシュ創出力」を評価した買いと読めます。

両銘柄に共通するのは、「インバウンド一巡後の純内需」「日本発IPの再評価」 という、いずれもディフェンシブ寄りのストーリーです。


3. 売却:UNION TOOL(6278)に見るスマホサイクルの一服

唯一の売却となったのは UNION TOOL(6278)。プリント基板向け超硬ドリルで世界シェアを誇るスペシャリストですが、500株を一括売却して保有割合 0.31% が消滅しました。

背景としては、

  • スマホ生産の足元での減速観測
  • AIサーバー向けは伸びるものの、UNION TOOLのコア需要であるスマホPCB向け回復が後ずれ
  • 業績モメンタム(EPSリビジョン)の鈍化

といった点が考えられます。アクティブETFは「成長株」の名を冠していますが、短期のモメンタムが崩れた銘柄はためらいなく外す運用姿勢が確認できます。


4. 買い増し:半導体装置・金融・小売の「三本柱」が鮮明

買い増しは10銘柄。前週から アドバンテストパンパシフィック の2銘柄が新たに加わったのが今週最大のニュースです。

★リクルート(6098):保有割合 +1.52pt の大胆積み増し(再び全銘柄トップ)

全銘柄で最大の保有割合増加となりました。Indeed事業の北米雇用情勢が改善基調にあること、HRテクノロジーセグメントの利益率回復、自社株買い実施などが評価されたと思われます。トヨタを上回る増加幅で、「次の中核ポジション候補」 として位置付けが上がっている可能性が高いです。

★トヨタ自動車(7203):村田を抜いて首位浮上

+15,600株の追加で、ついに 保有割合8.07% で首位 に立ちました。前週からさらに保有が積み増され、円高一服・米国販売の底堅さ・ハイブリッド需要の回復・自社株買いの継続など、複数のポジティブ材料が重なった結果です。ファンドが「自動車の戻り」を本気で見ていることを示すシグナルといえます。

★DISCO(6146)+150% × アドバンテスト(6857)+125% の半導体装置ダブル買い

今週特筆すべきは 半導体製造装置セクターへの「集中投資」 が、DISCO単独ではなくアドバンテスト(半導体テスター大手)にも広がった点です。

  • DISCO(6146):200株→500株、+150%。先端パッケージ向けダイサー需要
  • アドバンテスト(6857):400株→900株、+125%。HBM・AI半導体向けテスター需要

AI関連の前工程・後工程の両側面で、装置メーカーへの確信が一段強まった形です。

★パンパシフィック・インターナショナルHD(7532):いきなりTOP20入り

ドンキホーテグループの +12,400株、+28%。保有順位は 29位→20位 と一気にTOP20入りしました。インバウンドの定着、ディスカウント業態の強みを評価した買いと考えられます。「小売・流通セクターの再評価」 がスタートしている可能性があります。

★金融セクター:第一生命 +28%、三菱UFJ +12%、再加速

金利上昇局面における銀行・保険の収益拡大を取り込みに行く動きが、今週も加速しました。第一生命は 保有順位 21→15位、三菱UFJは 25→17位 と8ランクアップ。「金融正常化」テーマを明確に中核に昇格させています。


5. 部分売却:資本財・建設・防衛的セクターからの撤退が加速

逆に削られたのは、ここまでの相場を牽引してきた 資本財・インフラ系でした。前週から バンダイナムコ・日本発条・アズビル の3銘柄が新規に削減リスト入りしています。

コード 銘柄 株数差 増減率 保有割合変化
6504 富士電機 -1,800株 **-41.9%** **-0.83pt**
6367 ダイキン工業 -500株 -41.7% -0.43pt
1812 鹿島建設 -2,900株 -35.4% -0.57pt
8015 TOYOTA TSUSHO CORP -800株 -17.4% -0.26pt
5991 日本発条 -700株 -18.4% -0.11pt
7832 バンダイナムコHD -1,600株 -11.8% -0.19pt
6981 村田製作所 -3,200株 -8.1% -0.11pt
6845 アズビル -1,300株 -6.2% -0.05pt
3891 ニッポン高度紙工業 -600株 -7.6% +0.01pt

富士電機は保有割合の低下幅で 全銘柄ワースト1位。データセンター・パワー半導体期待で買われてきましたが、足元のバリュエーション過熱を見て利益確定に動いた可能性が高いです。さらに前週の▲33%から 今週は▲42%へ削減幅が拡大 しており、強い売却意思を感じる動きです。

ダイキン工業も株数を約4割減らす大胆な縮小で、空調セクターの上値の重さを織り込みにいったと見えます。鹿島建設は ゼネコン全体のリスクオフ を象徴する一手です。

注目したいのは バンダイナムコHD(7832) の登場。先週まで増減なしだったのが今週は -12% と削られています。エンタメではKONAMIを買ってバンナムを削るという 「銘柄の選別」 が起きており、エンタメセクター全体への強気ではなく 個別IPの選別 に入っていることがわかります。


6. TOP20 にみる「リーダー銘柄の交代」

今週 前週 変動 銘柄 保有割合
1 2 ↑1 **トヨタ自動車** 8.07%
2 1 ↓1 村田製作所 7.29%
3 3 リクルートHD 6.33%
4 4 MonotaRO 3.90%
5 5 ソニーグループ 3.38%
15 21 **↑6** 第一生命HD 1.82%
17 25 **↑8** 三菱UFJ 1.50%
18 23 ↑5 ASAHI INTECC 1.48%
20 29 **↑9** パンパシフィックHD 1.46%

注目すべきは パンパシフィックの「29→20位」(9ランクアップ)三菱UFJの「25→17位」(8ランクアップ)第一生命の「21→15位」(6ランクアップ) の3つのジャンプアップ。金融セクターを中核に近づけつつ、小売・流通でも新コア銘柄を発掘 する動きが、TOP20の中段で同時並行で起きています。

一方、住友商事は11→12位信越化学工業は8→10位 とディフェンシブ・商社の一服感も観測されます。


7. 投資家としての示唆(個人投資家・中級者向け)

今週のポートフォリオ変化から、私たち個人投資家が読み取れるシグナルを3つ挙げます。

1. AI関連は「装置・テスター・前工程」に集中シフト DISCO・アドバンテストの大幅買い増しに対し、村田製作所は部分売却。前工程・後工程の装置 vs. 受動部品 で温度差が明確に出ています。「半導体に強気」と一括りにせず、「どこの工程・どの局面で利益が出るか」を選別する 段階に入っています。

2. 「金融正常化」は完全に中核テーマに昇格 第一生命・三菱UFJのウェイト増加は今週もっとも明確なシグナルです。日銀政策と金利環境の変化を、ファンドは 「テーマ買い」から「中核保有」へ完全に昇格させた と見られます。個人投資家としても、金融セクターをポートフォリオの中核に組み込む議論をしてもよいフェーズかもしれません。

3. 内需・小売・エンタメは「銘柄選別」が鮮明 ZENSHO・KONAMI・パンパシフィックを買って、バンダイナムコ・アズビルを売る。「内需に強気」ではなく「内需の中で勝ち組を選ぶ」 動きです。マクロでの強気弱気ではなく、個別企業のキャッシュ創出力・競争優位 を見ています。


8. まとめ

今週の2083は、「強気だが選別を一段強めた一週間」 でした。

  • 加速:自動車(トヨタ)、金融(三菱UFJ・第一生命)、半導体装置(DISCO・アドバンテスト)、HR(リクルート)、小売(パンパシフィック)
  • 減速:空調(ダイキン)、ゼネコン(鹿島)、パワー半導体(富士電機)、エンタメ(バンダイナムコ)
  • 新テーマ:内需外食(ZENSHO)、エンタメIP(KONAMI)、AI半導体テスター(アドバンテスト)

ファンドマネージャーは 「景気サイクル後半に強いセクター」と「金融正常化」 を両建てしながら、半導体は装置に集中・内需は銘柄選別 という、教科書的でありながら難易度の高いリバランスを実行しています。来週、リクルートが本当に中核ポジションに昇格していくのか、富士電機の縮小がさらに続くのか、パンパシフィックがTOP15まで上がってくるのかを、引き続きウォッチしていきます。


※本記事は公開情報(JPXのPortfolio Composition File)に基づくファクトベースの分析であり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断は最終的にご自身の責任でお願いします。

データ出典: 日本取引所グループ(JPX)Portfolio Composition File

分析日: 2026年5月22日(前週比較: 5月18日)

対象ETF: NEXT FUNDS 日本成長株アクティブETF(証券コード: 2083)

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本記事は公開情報(JPXのPortfolio Composition File)に基づくファクトベースの分析であり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断は最終的にご自身の責任でお願いします。データ出典: 日本取引所グループ (JPX)。

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