本日のマーケットサマリー
本日(2026年5月5日・火曜日)はゴールデンウィーク後半「こどもの日」のため、東京証券取引所は休場。日経平均株価の取引は行われませんでした。本記事では、直近の取引日である5月1日(金)の終値を起点に、連休中の海外市場動向を踏まえた振り返りと、5月7日(木)の取引再開に向けた展望をまとめます。
前回の終値は59,621円、前日比+337円(+0.57%)と上昇で5月相場をスタート。米株は4日に小幅安となり、ドル円は156.50円近辺。連休明けの東京市場は、こうした海外材料の織り込みからのスタートとなります。
市場概況:GW連休でクローズ、5月1日終値を起点に振り返り
2026年5月5日(火)「こどもの日」は東京証券取引所が休場となり、日経平均株価をはじめ国内株式市場での売買は行われませんでした。ゴールデンウィーク後半は5月3日(憲法記念日)、5月4日(みどりの日)、5月5日(こどもの日)、5月6日(振替休日)と4連休となり、東京株式市場は5月7日(木)に再開します。本記事では、直近の取引日である5月1日(金)の終値59,621円(前日比+337円、+0.57%)を起点として、連休中に動いた海外市場の状況と再開後に意識される論点を整理していきます。
5月1日の東京市場は、米国株式の堅調や為替の安定、好決算銘柄への買いを背景に小幅続伸し、節目の59,500円台を維持して取引を終えました。TOPIXもほぼ横ばいながらプラス圏で着地し、3,700ポイント台での高値圏推移が続いています。もっとも、連休をまたぐリスクを警戒した手仕舞い売りも見られ、後場にかけては伸び悩む展開。円相場は1ドル=156.50円近辺で推移し、政府・日銀の介入観測が断続的に意識される神経質な相場が続いています。
日経平均株価チャート(INDEX:NKY)
主要マーケット指標
5月1日東京市場引け時点と、5月4日の米国市場引け時点の主要指標を一覧で確認します。価格・前日比はおおよその水準を示しており、連休明けの東京市場の起点となります。
| 指標 | 数値 | 前日比 | 変化率 |
|---|---|---|---|
| 日経平均株価 | 59,621円 | +337円 | +0.57% |
| TOPIX | 3,729.4 | +1.5 | +0.04% |
| USD/JPY | 156.50円 | -0.45円 | -0.29% |
| S&P 500 | 7,200.75 | -29.6 | -0.41% |
| NASDAQ 100 | 25,890.1 | -138.0 | -0.53% |
| WTI原油 | $83.45 | +1.20 | +1.46% |
マクロ環境と地政学リスク:原油高と為替介入観測
連休中の海外市場で目立ったのは、中東情勢を巡る緊張の再燃と原油価格の上昇です。WTI原油は1バレル83ドル台前半まで水準を切り上げ、5月4日のNY株式市場ではエネルギー高を嫌気してS&P 500が0.41%安、ナスダック総合も0.5%超の下落となりました。インフレ再燃懸念から長期金利は再び上昇圧力を受けており、米10年債利回りは4.4%台後半で推移しています。
為替市場では、4月末のドル円急落以降、財務省・日銀による為替介入観測がくすぶり続けています。4月30日に160円台後半まで上昇したドル円は、5月1日には一時155円台まで急伸(円高)し、その後156円台での膠着相場へと移行しました。連休明け以降も日米金利差を背景としたドル買い・円売り圧力は根強く、当局のスタンスと米国経済指標を睨みながらの神経質な値動きが続く公算が大きいといえます。
ドル円チャート(FX:USDJPY)
セクター・個別銘柄コメント
5月1日の東京市場では、好決算を発表した半導体製造装置・電子部品関連に資金が集まりました。東京エレクトロンが+6.9%、キーエンスが+7.2%、ソフトバンクグループも+3.9%と大型ハイテク株が指数を牽引しています。一方で、円安一服を背景に自動車セクターは利益確定売りに押され、トヨタやホンダはやや軟調。銀行株は長期金利の高止まりを受け底堅く推移しました。
買われたセクター(5月1日)
- 半導体・電子部品:好業績期待と米ハイテク株の堅調を映し続伸
- エネルギー:原油高を追い風に資源株が買われる
- 銀行・保険:長期金利高止まりで利ザヤ拡大期待
- 商社:資源価格上昇+配当魅力で底堅い
売られたセクター(5月1日)
- 自動車:円高一服を受け利益確定売り優勢
- 小売・サービス:連休中の手仕舞い売りで小幅安
- 不動産:金利上昇懸念で軟調
テクニカル分析:節目59,500円を維持できるか
トレンド判定
日経平均は5日移動平均(59,420円付近)と25日移動平均(58,950円付近)を上回って推移し、短期・中期ともに上昇トレンドを維持しています。75日移動平均(57,800円付近)からは乖離が広がっており、過熱感は小さくないものの、パーフェクトオーダー(短期>中期>長期)は崩れていません。
RSI / MACD / 出来高
- RSI(14):62前後。買われすぎ目安の70には届いていないものの、中立ゾーンの上限に位置。
- MACD:シグナル線を上回り、ヒストグラムは縮小傾向。短期的な上昇モメンタムは鈍化。
- 出来高:連休前の手仕舞いで5月1日は前日比減少。本格再始動は5月7日以降の見込み。
- ボリンジャーバンド:+1σ近辺で推移し、+2σ(60,300円付近)が目先のレジスタンス。
サポート / レジスタンス
- 第1レジスタンス:60,000円(心理的節目)
- 第2レジスタンス:60,300円(ボリンジャー+2σ)
- 第1サポート:59,000円(心理的節目+直近安値)
- 第2サポート:58,500円(5日線×25日線収束ゾーン)
- 最終防衛ライン:57,800円(75日移動平均)
市場心理:押し目買い vs 利益確定の綱引き
投資家心理は、「連休明けのギャップに備えたい」という慎重姿勢と、「上昇トレンドの押し目を拾いたい」という強気のスタンスが拮抗しています。VIX指数は16台と平時水準ながら、原油高・為替介入観測・地政学リスクといった複合材料を抱えるなかで、ボラティリティが急上昇するリスクは無視できません。信用取引の評価損益率も改善傾向にあり、個人投資家のリスク許容度は徐々に回復していると見られますが、急落時に投げ売りが出やすい構造である点には注意が必要です。
米国市場:S&P 500は0.41%安、原油高がリスク要因に
5月4日のNY株式市場では、S&P 500が7,200.75で取引を終え、前日比-0.41%安。中東情勢を巡る不透明感と原油高への警戒から、幅広い銘柄に売りが先行しました。NASDAQ総合も0.5%超下落し、ハイテクセクターの利益確定が目立つ展開。一方、エネルギーセクターは堅調で、相対的なディフェンシブ性が再評価されました。米10年債利回りは4.49%、ドルインデックスは104近辺と、ドル高基調は維持されています。
S&P 500チャート(TVC:SPX)
5月7日(木)の注目ポイント
連休明け最初の取引日となる5月7日(木)は、4日間の海外市場の動きを一気に織り込む形となるため、寄り付きから値動きが大きくなる可能性が高いと見られます。特に注目すべきポイントは以下の通りです。
- ①ドル円水準と為替介入の有無:156円台後半~158円台でのスタートが想定され、再介入があれば輸出株中心に売り圧力。
- ②原油価格:WTIが85ドルを超えて推移する場合、エネルギー関連には追い風だが、輸送・素材コスト懸念から指数全体は重い。
- ③米雇用統計(5月8日発表)への思惑:非農業部門雇用者数とFRBの利下げ見通しが焦点。
- ④連休中に発表された日本企業の決算:主力企業の進捗率と通期見通しに対する反応が個別株物色のテーマに。
- ⑤テクニカル節目:60,000円の心理的節目を上抜けるかが当面の試金石。割り込めば58,500円までの調整リスク。
- ⑥地政学リスク:中東情勢、ロシア・ウクライナ情勢、米中関係の進展に注意。
投資戦略・今後の見通し
短期的な需給は「連休明けギャップ+値動き拡大」に注意が必要です。海外市場のリスクを4日間溜め込んだ後の取引再開となるため、寄り前から成り行き注文が積み上がりやすく、寄付き直後の値動きで方向感を見極めたい場面です。戦略としては、①59,000円割れで打診買い、②60,000円突破でブレイクアウトの追随、③ドル円の急変時はリスクオフのキャッシュ確保、の3シナリオを準備しておくと柔軟に対応できます。
中期目線では、米国の利下げ期待が後退する局面でもAI関連設備投資・半導体サイクルの底打ちといった構造テーマが日本株を支えています。コーポレートガバナンス改革による株主還元拡大、PBR1倍割れ企業への自己資本効率改善要請といった日本固有の変革テーマも、中長期的な株価レーティング上昇の余地を示唆しています。短期的な調整局面は、優良企業の押し目買い機会として捉える視点を持ちたいところです。


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