【継続レポート】パーフェクトオーダー銘柄のその後と新規PO銘柄

2026年4月17日に公開した「チャート分析 続伸中の銘柄!」でピックアップしたパーフェクトオーダー(PO)32銘柄について、その後の株価推移を追跡しました。もし分析直後に購入していたらどのくらいの損益になっていたのか、実際の数値で検証します。あわせて、前回は対象外だったが新たにPOが成立した銘柄もご紹介します。

1. 全32銘柄のその後(4/17→最新)

全体サマリー: 上昇 11銘柄 / 下落 21銘柄 / 変わらず 0銘柄、平均騰落率は -1.32% でした。分析から日が浅いため大きな動きは出ていませんが、以下のように銘柄によってはっきり明暗が分かれています。

全32銘柄の騰落率ランキング
全32銘柄の騰落率ランキング

🔼 上昇トップ5

コード銘柄名4/17終値最新終値騰落率
5344MARUWA65,91072,070+9.35%
6981村田製作所4,5204,813+6.48%
4385メルカリ3,8274,059+6.06%
8060キヤノンMJ3,5433,742+5.62%
6920レーザーテック41,37043,400+4.91%

🔽 下落トップ5

コード銘柄名4/17終値最新終値騰落率
9119飯野海運1,8541,651-10.95%
9502中部電力2,8902,594-10.24%
8133伊藤忠エネクス2,0301,875-7.64%
7747朝日インテック3,5903,317-7.60%
9110NSユナイテッド海運7,5407,070-6.23%

2. 推奨3銘柄のその後

前回、特に推奨していた3銘柄(ナカニシ・マクドナルドHD・アステラス製薬)の結果はこちら:

推奨3銘柄のチャート
推奨3銘柄のチャート
推奨ランク銘柄4/17終値最新騰落率
1位 (最もバランス良し)7716 ナカニシ2,884円2,794円-3.12%
2位 (最も安定)2702 日本マクドナルドHD8,240円8,120円-1.46%
7位 (最もアップサイド余地)4503 アステラス製薬2,606円2,476円-4.95%

正直に申し上げると、推奨3銘柄はいずれも短期的にはマイナス圏です。ただし、元々「1ヶ月後も上昇トレンドが継続する可能性」を重視した中期分析であり、1〜2日の短期変動では結論が出せません。むしろ、現在の押し目は買い場の可能性もあります。200日線が上向きであることには変わりがないため、トレンドラインの崩れ(25日線割れ等)がない限り継続保有を検討できるレベルです。

3. 全32銘柄の詳細

100万円投資した場合の損益を試算しました(★は前回推奨銘柄)。

コード銘柄名4/17終値最新終値騰落率100万投資損益
5344MARUWA65,91072,070+9.35%+92,400円
6981村田製作所4,5204,813+6.48%+64,753円
4385メルカリ3,8274,059+6.06%+60,552円
8060キヤノンMJ3,5433,742+5.62%+56,118円
6920レーザーテック41,37043,400+4.91%+48,720円
5803フジクラ5,6835,893+3.70%+36,750円
5334日本特殊陶業8,2148,406+2.34%+23,232円
7762シチズン時計1,8031,844+2.27%+22,714円
2531宝HD1,7881,825+2.10%+20,962円
6861キーエンス62,75063,470+1.15%+10,800円
7944ローランド4,3154,325+0.23%+2,310円
9041近鉄グループHD3,3493,343-0.18%-1,788円
6787メイコー28,24028,170-0.25%-2,450円
6752パナソニックHD2,9252,904-0.70%-6,990円
2702★ 日本マクドナルドHD8,2408,120-1.46%-14,520円
3107ダイワボウHD3,1583,107-1.61%-16,116円
2802味の素4,6674,590-1.65%-16,478円
4063信越化学工業6,8096,664-2.13%-21,170円
2685アダストリア3,1603,080-2.53%-25,280円
7716★ ナカニシ2,8842,794-3.12%-31,140円
7453良品計画3,9103,779-3.35%-33,405円
3436SUMCO2,2382,163-3.37%-33,673円
2267ヤクルト本社2,7202,622-3.58%-35,782円
8923トーセイ1,7281,662-3.82%-38,148円
4503★ アステラス製薬2,6062,476-4.95%-49,407円
7741HOYA30,03028,495-5.11%-50,655円
4523エーザイ5,0304,737-5.83%-58,014円
9110NSユナイテッド海運7,5407,070-6.23%-62,040円
7747朝日インテック3,5903,317-7.60%-75,894円
8133伊藤忠エネクス2,0301,875-7.64%-76,260円
9502中部電力2,8902,594-10.24%-102,416円
9119飯野海運1,8541,651-10.95%-109,417円

4. 何が勝敗を分けたのか

  • 急騰後の押し目が入った銘柄(飯野海運・中部電力・NSユナイテッド海運など)は、RSIが過熱圏にあり反動安に繋がりました。前回の「要注意銘柄」と重なる特徴を持つものもあり、過熱サインは短期リスクとして確実に機能することが確認できました。
  • 一方、MARUWA(+9.35%)・村田製作所(+6.48%)・メルカリ(+6.06%)のように、直近の押しも浅く上昇余地が残っていた銘柄が素直に上昇。短期スコアと中期スコアが両方高かった銘柄の一部は堅調です。
  • 日経平均全体が調整局面にあったため、相場全体に引きずられた銘柄も多い点には注意が必要です。個別の強弱よりマーケット全体のリスクオン/オフが効いた日だったと評価できます。

5. 新たにパーフェクトオーダーが成立した銘柄

4/17時点ではPOでなかったが、最新データでPOが新たに成立した銘柄を7銘柄抽出しました。まさに「初動」フェーズに入った銘柄群で、上昇トレンドの加速期に向けてこれから動き出す可能性があります。

コード銘柄名終値RSI200MA傾きセクター
2175SMS1,79076.4+2.0%ヘルスケア
4004レゾナック・HD13,75067.8+15.2%化学
4061デンカ3,77048.9+7.4%化学
5393ニチアス3,10272.9+6.2%ガラス・土石
6201豊田自動織機20,48062.9+2.2%輸送用機器
6856HORIBA21,49083.0+7.0%電気機器
8002丸紅5,92947.7+7.8%商社

注目 ①: レゾナック・HD (4004)

4004 レゾナック・HD
4004 レゾナック・HD

200日線の傾きが+15.2%と今回の新規PO銘柄では最強。RSI 67.8と過熱感も適度で、中期トレンドの強さがそのまま継続するシナリオが描けます。半導体材料メーカーとしてAI/先端半導体需要の恩恵を受ける構造が背景にあります。

注目 ②: 丸紅 (8002)

8002 丸紅
8002 丸紅

RSI 47.7とちょうど中立レンジで上昇余地が大きい状態。200MA傾き +7.8%で長期トレンドも健全。総合商社の中で単独PO成立というのは注目できます。配当利回りも高めでディフェンシブ性もあるため、押し目買い妙味が期待できます。

注目 ③: デンカ (4061)

4061 デンカ
4061 デンカ

RSI 48.9・200MA傾き +7.4%。丸紅と並んで余裕と勢いのバランスが良い銘柄。化学セクターで素材関連の底入れが背景にあります。

過熱に要注意な銘柄

一方、HORIBA(RSI 83.0)・SMS(RSI 76.4)・ニチアス(RSI 72.9)は既に短期的な過熱感があるため、今から飛びつくのではなく押し目を待つのが賢明です。

7. 考察:なぜ推奨銘柄が伸び悩んだのか(原因分析)

推奨3銘柄が揃ってマイナスに沈んだ理由を、①相場全体の動き ②銘柄固有の特性 ③PO戦略の統計的性質の3つの視点で分析しました。

7-1. 相場全体の動き(日経平均 vs TOPIX)

日経平均のその後の動き
日経平均のその後の動き
  • 日経平均: 4/17終値 58,476円 → 最新 59,140円 = +1.14%
  • TOPIX連動ETF (1306): +-1.38%(ほぼ横ばい〜やや弱含み)
  • PO推奨32銘柄の平均: -1.61%(日経に対して約-2.75%のアンダーパフォーム)

日経平均がプラスにもかかわらずPO銘柄が下落した理由のひとつが、指数寄与度の違いです。日経平均はアドバンテスト・東エレクなど一部の半導体超大型株の上昇で押し上げられた一方、TOPIXでは輸送・インフラ・素材セクターの下落が目立ち、今回のPO推奨リストにも含まれていた飯野海運・中部電力・NSユナイテッドなどが大きく売られました。つまり、日経「ヘッドライン」の強さが実際のPO銘柄に波及しなかった局面だったと言えます。

7-2. PO銘柄特有の「高値圏リスク」

PO成立中の銘柄は「すでに上昇が一段落した高値圏」にあることが多いです。特に以下のパターンを持つ銘柄は、相場全体の調整局面で利益確定売りに押されやすいという特性があります。

  • 200MA乖離率が大きい銘柄(飯野海運 -10.95%、中部電力 -10.24%)→ 平均回帰の圧力が強く働いた
  • 直近短期急騰で過熱していた銘柄(RSI 80超)→ 利益確定売りのターゲットに
  • 中小型株(海運・電力など)→ 指数寄与度が低く、相場のリスクオフで先に売られやすい

一方、MARUWA(+9.35%)・村田製作所(+6.48%)・メルカリ(+6.06%)など、過熱感が相対的に控えめだった銘柄は素直に上昇。前回の「持続性スコア」は、まさにこうした過熱リスクを数値化するための指標でしたが、相場全体の逆風には勝てなかったケースも多い、というのが今回の教訓です。

7-3. PO戦略は「数日ではなく、月単位」で見るべき

PO戦略の効果を過去3年分のデータで検証しました。JPX400構成銘柄のPO成立イベント(計45,290件)について、成立後1日/5日/10日/20日のリターンと勝率を集計したものが以下です。

PO成立後のリターン統計
PO成立後のリターン統計
  • 1日後: 平均 +0.08%, 勝率 51.1% → ほとんど差がない(ランダム)
  • 5日後: 平均 +0.42%, 勝率 52.9% → わずかに優位性あり
  • 10日後: 平均 +0.83%, 勝率 55.1% → 優位性が明確に
  • 20日後: 平均 +1.76%, 勝率 57.3% → PO戦略の真価がここで現れる

つまりPO成立直後はほぼランダムな動きで、時間経過とともに徐々に上昇優位性が出てくる戦略です。「1日で判断してはいけない」「20日(約1ヶ月)のホライズンで評価すべき」というのが統計的な結論。今回のレポートもまだ成立から日が浅く、本質的な評価はもう少し時間が経ってからになります。

PO成立後リターンの分布
PO成立後リターンの分布

8. 直近PO成立銘柄の実動向(過去60日)

では、過去60日以内にパーフェクトオーダーが新たに成立した銘柄は、その後どう動いたでしょうか?JPX400構成銘柄から全PO成立イベントを抽出し、成立時点の株価と最新株価を比較しました。

直近PO成立銘柄の上位15/下位15
直近PO成立銘柄の上位15/下位15
  • 対象: 5453件の直近PO成立イベント
  • 平均リターン: -2.09%
  • 勝率: 32.8%

過去3年の平均(20日後+1.76%)と比べ、直近のPO成立銘柄のパフォーマンスは大きく劣後しています。これは、現在の相場環境そのものがPO戦略に不利である強いシグナルです。具体的には以下の背景が考えられます。

  • 指数寄与度の高い少数の半導体株だけが買われ、他の銘柄は押し目で放置という二極化相場
  • 関税・金利・為替などマクロ要因の不透明感で、個別のテクニカルシグナルがノイズに埋もれやすい
  • PO成立 = 買い材料ではなく、「上昇局面の最終段階」を示すサインとして機能してしまっているケースが多い

🔼 上昇トップ5(直近PO成立銘柄)

コード銘柄名成立日経過成立時価格最新価格リターンPO継続中
5801FURUKAWA ELECTRIC CO2026-01-2660日12,51042,530+239.97%×
5801FURUKAWA ELECTRIC CO2026-01-2759日12,83342,530+231.41%×
5801FURUKAWA ELECTRIC CO2026-01-3056日13,46042,530+215.98%×
5801FURUKAWA ELECTRIC CO2026-01-2957日13,75342,530+209.23%×
5801FURUKAWA ELECTRIC CO2026-02-0354日14,17142,530+200.12%×

🔽 下落ワースト5(直近PO成立銘柄)

コード銘柄名成立日経過成立時価格最新価格リターンPO継続中
6366CHIYODA CORP2026-02-1248日1,7291,064-38.46%×
1885TOA CORPORATION (CONST)2026-02-1248日4,5442,802-38.34%×
4506SUMITOMO PHARMA CO LTD2026-02-1745日3,1842,004-37.04%×
1885TOA CORPORATION (CONST)2026-02-1049日4,3772,802-35.98%×
4461DKS CO. LTD.2026-02-2738日12,2397,960-34.96%×

特筆すべきは、下位銘柄の多くで「PO継続中」列が×になっている点。つまり、PO成立後わずか1〜2ヶ月でPOが崩れ、そのまま下落トレンドに転じたケースが目立ちます。PO成立 = 必ず儲かる、ではないということが改めて確認できます。

9. 今回の教訓と今後の運用方針

  • PO戦略は短期で結論を出してはいけない — 統計的には20日後に優位性が出る戦略。1〜2日のマイナスで一喜一憂せず、25日線割れなど明確なテクニカル破綻までホールドが基本。
  • 相場全体のトレンドフィルターを併用する — 日経・TOPIXが下落トレンドのときはPOシグナルの信頼度が下がる。指数MAの傾きも確認する運用が望ましい。
  • 200MA乖離+25〜40%のゾーンが最も安全 — 乖離が大きすぎるものは平均回帰リスクが高い。今回のワースト銘柄はほぼこのゾーンを大きく外れていた。
  • セクター分散を意識 — 今回は海運・電力などが連れ安。同セクターの集中投資は、相場のリスクオフで一気に傷が広がる。
  • 短期と中期のスコアを併用 — 前回の「短期×中期Wスコア」で両方高い銘柄(ナカニシなど)は相対的にマシに耐えている。

次回は1週間後に再度追跡し、統計通りに20日後リターンが改善するかを検証します。本記事の「PO成立後20日平均+1.76%」という過去データが、今回も再現するかどうか、引き続き注目してください。

10. 最終まとめと今後のチェックポイント

  • 推奨3銘柄は短期的にマイナスだが、中期トレンドは崩れていない → 25日線割れまで様子見
  • MARUWA・村田製作所・メルカリは予想どおり強い → 利益確定ラインを意識
  • 新規PO銘柄はレゾナック・丸紅・デンカに注目。特に丸紅はRSIに余裕あり
  • RSI 75超の銘柄は新規エントリーではなく押し目待ちが基本

次回は1週間後〜2週間後に再度追跡し、中期持続性スコアの精度検証を行います。

※本記事はテクニカル分析による参考情報であり、投資推奨ではありません。投資判断は必ずご自身の責任で行ってください。

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