前日の米国市場でナスダック総合株価指数が約2週間ぶりに最高値を更新し、東京市場でも半導体・AI関連株に買いが続きました。日経平均は737円12銭高の7万683円98銭と続伸し、終値で7月1日以来約3か月ぶりに7万円台を回復しました。TOPIXも38.34ポイント(0.92%)高の4,183.56です。アドバンテスト1銘柄で日経平均を334円41銭押し上げ、上げ幅の45.4%を占めました。一方で東証プライムの値上がりは1,153銘柄(全体の74%)、33業種中30業種が上昇と、前日より買いが市場全体に広がったのが特徴です。ソフトバンクグループは3.11%安で日経平均を163円43銭押し下げました。
まず前日の米国市場を確認します。5日のNYダウは90.94ドル(0.18%)高の51,267.90ドルと3日続伸、S&P500は51.23ポイント(0.66%)高の7,773.95、ナスダック総合は286.45ポイント(1.05%)高の27,477.31でした。半導体株指数SOXは36.06ポイント(0.27%)高の13,172.74です(いずれも株探・米国株)。株探によれば、ナスダック総合は約2週間ぶりに史上最高値を更新し、エヌビディアも2.12%高と最高値圏で推移しました。先週の米雇用統計が予想を下回ったことで、10月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ確率は20%程度まで下がっています(株探・米国株概況)。
シカゴ日経225先物(円建て)は大阪比40円高の7万130円と、東京市場は小幅高で始まる水準でした。日経平均は前日比7円75銭高の6万9,954円61銭で寄り付いたあと、前日に1,600円超上がった反動の利益確定売りで、取引開始直後に6万9,813円16銭(133円70銭安)とマイナスに転じました。その後は半導体関連を中心に買い直され、前場高値7万416円78銭を後場に上回って、高値は7万798円62銭(851円76銭高)。終値は高値の114円64銭下で、ローソク足は実体729円37銭の陽線、上ヒゲ114円64銭・下ヒゲ141円45銭です。日中値幅は985円46銭と、前日の1,021円90銭とほぼ同じでした。
主要マーケット指標
| 指標 | 数値 | 前日比 |
|---|---|---|
| 日経平均株価 | 70,683.98円 | +737.12円 (+1.05%) 続伸 |
| 日経平均 始値 / 高値 / 安値 | 69,954.61 / 70,798.62 / 69,813.16 | 高値は前営業日比+851.76円。安値は-133.70円 |
| 寄り付きのギャップ | +7.75円 (+0.01%) | 前営業日終値69,946.86円とほぼ同じ水準で始まった |
| ローソク足の形 | 実体729.37円の陽線 | 上ヒゲ114.64円 / 下ヒゲ141.45円 |
| 日中値幅 | 985.46円 | 前営業日の1,021.90円の約0.96倍 |
| 終値での7万円台 | 70,683.98円 | 7月1日(70,474.96円)以来、約3か月ぶり。終値は6月25日(72,366.34円)以来の高さ |
| TOPIX | 4,183.56 | +38.34 (+0.92%) 続伸 |
| TOPIX 始値 / 高値 / 安値 | 4,162.26 / 4,190.04 / 4,150.68 | 安値でも前営業日比+5.46。終値は8月17日以来の高さ |
| NT倍率 | 16.896倍 | 前営業日16.874倍から+0.022 |
| 東証プライム 売買代金 | 約7兆3,048億円 | 前営業日の約7兆7,509億円から5.8%減 |
| 東証プライム 売買高 | 約21億3,700万株 | 前営業日の約22億5,895万株から5.4%減 |
| 1株あたり平均約定単価 | 約3,418円 | 前営業日の約3,431円とほぼ同水準 |
| 東証プライム 値上がり/値下がり | 1,153銘柄 / 349銘柄 | 変わらず50銘柄。値上がりは全体の74.3%。前営業日は860/633 |
| 日経平均225銘柄 値上がり/値下がり | 165銘柄 / 55銘柄 | 変わらず5銘柄。前営業日は157/68 |
| 東証33業種 上昇/下落 | 30業種 / 3業種 | 前営業日は22/11 |
| 業種別 上昇率1〜5位 | 非鉄金属 +3.34% | 以下 精密機器+2.63%、銀行業+1.96%、保険業+1.80%、鉄鋼+1.74% |
| 下落した3業種 | 情報・通信業 -0.72% | 以下 建設業-0.34%、空運業-0.30% |
| 最大のプラス寄与 | アドバンテスト +334円41銭 | 3.85%高の41,850円。連日で上場来高値を更新(株探) |
| プラス寄与 2〜5位 | TDK +91円52銭 | 以下 ファーストリテイリング+72円81銭、フジクラ+58円45銭、リクルートHD+34円38銭 |
| プラス寄与 6〜10位 | 太陽誘電 +21円74銭 | 以下 東京エレクトロン+20円23銭、イビデン+18円20銭、信越化学+17円36銭、HOYA+13円48銭 |
| プラス寄与 上位5銘柄合計 | +591円57銭 | 上げ幅737円12銭の80.3%。アドバンテスト1銘柄で45.4% |
| 最大のマイナス寄与 | ソフトバンクG -163円43銭 | 3.11%安の6,295円。2位キオクシアHD-27円25銭(2.01%安) |
| 寄与度の合計 | +973円39銭 / -236円30銭 | 差し引き+737円09銭で上げ幅と一致(差3銭は端数処理) |
| 売買代金トップ | アドバンテスト 約6,748億円 | 2位キオクシアHD約6,239億円、3位太陽誘電約2,568億円、4位ソフトバンクG約2,493億円、5位フジクラ約2,461億円 |
| 東証プライム 値上がり率1位 | KeePer技研 +11.47% | 2位新日本科学+10.34%、3位セグエG+9.67%、4位メイコー+9.42%、5位日東紡+8.33% |
| 東証プライム 値下がり率1位 | アイ・ピー・エス -9.58% | 2位Jディスプレイ-6.67%、3位宝HD-5.18%、4位ネクステージ-4.93%、5位ソディック-4.83% |
| ストップ高 / ストップ安 | 12銘柄 / 0銘柄 | 全市場・一時を含む(株探)。ストップ高で引けたのは10銘柄 |
| 米ドル/円 | 158円10〜20銭 | 午後5時時点(フィスコ)。日中は158円24銭まで円安が進んだ |
| 東証プライム 騰落レシオ(25日) | 96.72% | 前営業日92.39%から上昇。100%が中立の目安(株探) |
| NYダウ (10/5終値) | 51,267.90 | +90.94 (+0.18%) 3日続伸 |
| S&P 500 (10/5終値) | 7,773.95 | +51.23 (+0.66%) |
| ナスダック総合 (10/5終値) | 27,477.31 | +286.45 (+1.05%) 史上最高値を更新 |
| SOX指数 (10/5終値) | 13,172.74 | +36.06 (+0.27%) |
| 米10年債利回り / NY原油(WTI) (10/5) | 5.307% / 89.43ドル | 利回り+0.028ポイント / 原油-1.68ドル(株探) |
| シカゴ日経225先物(円建て) (10/5) | 70,130円 | 大阪取引所終値比+40円(株探) |
| 日経平均 5日線からの乖離 | +2.54% | 5日線 68,930.15。1,753円83銭上 |
| 日経平均 25日線からの乖離 | +7.32% | 25日線 65,861.25。4,822円73銭上(前営業日は+6.50%) |
| 日経平均 75日線からの乖離 | +5.83% | 75日線 66,790.32。3,893円66銭上 |
| 日経平均 200日線からの乖離 | +16.82% | 200日線 60,507.29。10,176円69銭上 |
| 日経平均 一目均衡表の雲 | 66,068.71 〜 66,640.32 | 終値は雲の上端を4,043円66銭上回る |
| 日経平均 転換線 / 基準線 | 67,749.05 / 66,762.40 | 転換線は511円06銭、基準線は363円25銭切り上がり |
| 日経平均 ボリンジャーバンド | +2σ 69,589.43 / +3σ 71,453.52 | 終値は+2σを1,094円55銭上回る(前営業日は1,096円41銭上) |
| 日経平均 RSI (14日) | 69.4 | 前営業日の67.3から2.1ポイント上昇 |
| 日経平均 MACD / シグナル | 952.0 / 284.8 | ヒストグラムは+583.7から+667.2へ拡大 |
| 日経平均 52週高値からの距離 | -2,147.75円 (-2.95%) | 52週高値 72,831.73 (6/22)。前営業日の-3.96%から縮小 |
| 7月29日安値からの戻り | +10,235.08円 (+16.93%) | 直近安値 60,448.90 (7/29) |
| TOPIX 5日線 / 25日線 | 4,132.08 / 4,097.49 | 終値は5日線を51.48、25日線を86.07上回る |
| TOPIX 75日線 / 200日線 | 4,061.51 / 3,832.53 | 終値は75日線の+3.00%、200日線の+9.16% |
| TOPIX 一目均衡表の雲 | 4,039.72 〜 4,081.59 | 終値は雲の上端を101.97上回る |
| TOPIX RSI (14日) / MACD | 59.5 / 15.5 (シグナル6.8) | RSIは56.1から3.4ポイント上昇。ヒストグラムは+5.0から+8.7へ拡大 |
| TOPIX 52週高値からの距離 | -36.75 (-0.87%) | 52週高値 4,220.31 (8/14)。前営業日の-1.78%から縮小 |
マクロ・地政学の視点
本日の上げの主因は、前日の米国でのハイテク株高です。ナスダック総合が最高値を更新し、エヌビディアも最高値圏で推移したことで、同社を主要顧客に持つアドバンテストなど半導体関連に買いが続きました(株探)。株探によれば、半導体関連の比重が大きい台湾加権指数が5日続伸で史上最高値を更新していることも、投資家心理を強気に傾けました。
国内の金利面では、心配された材料が無難に通過しました。株探によれば、本日実施された10年物国債の入札は、表面利率が3.1%と9月までの2.7%から引き上げられたこともあって順調な結果となり、財政拡張への懸念が再燃する事態は避けられました。一方、米10年債利回りは5.307%と前日から0.028ポイント上がり、高い水準が続いています(株探)。株探・米国株概況によれば、10月の利上げは見送られるとの見方が大勢となった一方、2027年末までにあと3〜4回の利上げが見込まれている状況で、金利の高さが米国株の重しになっているとの指摘もあります。
為替は円安方向に動きました。フィスコによれば、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の9月の経営委員会で基本ポートフォリオの検証に関する報告がなかったと報じられ、円売り・ドル買いが広がりました。ドル円は午後に158円24銭まで上がり、午後5時時点で158円10〜20銭です。このためトヨタなど輸出株の一角も買われました(フィスコ)。植田和男日銀総裁は取引終了後の全国証券大会で「経済・物価・金融情勢に応じて引き続き政策金利を引き上げ、緩和度合いを調整」との考えを示しました(フィスコ)。原油はWTIが1.68ドル安の89.43ドルと、前週末に続いて下がっています。
セクター・個別銘柄の動き
東証33業種のうち上昇は30業種、下落は3業種でした。上昇率の上位は非鉄金属+3.34%、精密機器+2.63%、銀行業+1.96%、保険業+1.80%、鉄鋼+1.74%。下落したのは情報・通信業-0.72%、建設業-0.34%、空運業-0.30%の3業種だけです。前日は電気機器などに偏っていた買いが、非鉄金属や銀行・保険など幅広い業種に広がりました。
日経平均を最も押し上げたのはアドバンテストで、3.85%高の41,850円、寄与度+334円41銭。株探によれば、連日で上場来高値を更新し、売買代金も約6,748億円でキオクシアHDを抜いて首位に戻りました。大引け時点の時価総額は30兆6,342億円と、キオクシアHD(30兆8,362億円)とほぼ並んでいます。電子部品・電線ではTDKが5.25%高(+91円52銭)、フジクラが5.19%高(+58円45銭)、太陽誘電が6.15%高(+21円74銭)。株探によれば、TDKはハードディスク駆動装置(HDD)用の磁気ヘッド事業を巡って米シーゲイト・テクノロジーと東芝が買収を競っているとの米ブルームバーグ通信の報道を受け、後場に上げ幅を広げました。
非鉄金属が業種別で上昇率1位となり、株探によれば三井金属やJX金属も上値を追いました。みずほフィナンシャルグループなどメガバンクも買われ、銀行業は業種別3位です。信越化学は1.66%高。株探によれば、格付投資情報センター(R&I)が前日に同社の発行体格付けを最上位の「トリプルA」に引き上げたことも支えになりました。
一方、ソフトバンクグループは3.11%安の6,295円で、日経平均を163円43銭押し下げてマイナス寄与の1位でした。執筆時点で下落の個別の理由は確認できていません。キオクシアHDも2.01%安(-27円25銭)、KOKUSAI ELECTRICも1.48%安と、同じ半導体関連でも銘柄によって明暗が分かれました。マイナス寄与の上位2銘柄で日経平均を190円68銭押し下げています。
東証プライムの値上がり率1位はKeePer技研で11.47%高。株探によれば、9月の全社売上高が前年同月比12.6%増だったことが好感されました。値下がり率1位のアイ・ピー・エスは9.58%安で、株探によれば公募増資の発表を受けて需給悪化と1株利益の希薄化を懸念した売りが出ました。ソディックも売り出しの発表を受けて4.83%安です。前日に決算を発表したネクステージ(-4.93%)、クリエイトSDHD(-4.63%)、壱番屋(-4.54%)、霞ヶ関キャピタル(-4.45%)はそろって下げました。このうち霞ヶ関キャピタルは前日のPTSで3.24%高でしたが、株探によれば朝高後にサプライズ感が薄いとの見方から売りに押されました。個人情報の流出を発表した物語コーポレーションも4.14%安でした。
ストップ高・ストップ安
株探の集計では、本日のストップ高は全市場で12銘柄(一時を含む)、ストップ安は0銘柄でした。ストップ高のまま引けたのは10銘柄で、HEROZと川上塗料の2銘柄は取引時間中に一時ストップ高をつけたあと値を戻しています。12銘柄のうち8銘柄が、株探のテーマ分類で「サイバーセキュリティ関連」です。株探によれば、大和証券が5日に不正アクセスで個人情報22万件の漏えいを開示し、同日に物語コーポレーションも「焼肉きんぐ」アプリの約1,078万件の個人情報漏えいを発表するなど、企業へのサイバー攻撃が相次いでおり、関連株に買いが集中しました。ストップ安はありませんでした。
| 銘柄(コード) | 市場 | 終値(円) | 騰落率(%) | PTS終値比(%) | 材料 |
|---|---|---|---|---|---|
| GRCS(9250) | 東証グロース | 1,379 | +27.80 | -0.22 | ストップ高で引け。サイバーセキュリティ関連として買われた(株探のテーマ分類)。個別の材料は確認できず |
| ブロードバンドセキュリティ(4398) | 東証スタンダード | 1,922 | +26.28 | +5.10 | ストップ高で引け。サイバーセキュリティ関連の一斉高(株探) |
| S&J(5599) | 東証グロース | 1,455 | +25.97 | +0.34 | ストップ高で引け。サイバーセキュリティ関連(株探のテーマ分類)。個別の材料は確認できず |
| セキュアヴェイル(3042) | 東証スタンダード | 414 | +23.95 | +3.02 | ストップ高で引け。サイバーセキュリティ関連の一斉高(株探)。同日、自己株式の取得終了も開示 |
| サイバーセキュリティクラウド(4493) | 東証グロース | 2,618 | +23.61 | +8.52 | ストップ高で引け。サイバーセキュリティ関連の一斉高(株探)。引け後に「緊急セキュリティ相談窓口」の開設を開示 |
| カウリス(153A) | 東証グロース | 2,113 | +23.35 | +10.51 | ストップ高で引け。サイバーセキュリティ関連の一斉高(株探) |
| サイバーソリューションズ(436A) | 東証グロース | 1,703 | +21.38 | -2.41 | ストップ高で引け。生成AIでメールのリスクを監視する新ブランド「AiSE」の提供開始記念キャンペーンを発表(株探) |
| 辻・本郷ITコンサルティング(476A) | 東証スタンダード | 3,020 | +19.84 | +2.67 | ストップ高で引け。前週末まで2日連続ストップ高、前営業日も一時ストップ高(株探)。今回の材料は確認できず |
| ZenmuTech(338A) | 東証グロース | 4,985 | +16.34 | +5.76 | ストップ高で引け。サイバーセキュリティ関連の一斉高(株探) |
| フーバーブレイン(3927) | 東証スタンダード | 1,072 | +16.27 | +4.48 | ストップ高で引け。サイバーセキュリティ関連(株探のテーマ分類) |
| 川上塗料(4616) | 東証スタンダード | 3,360 | +14.87 | 未約定 | 一時ストップ高。材料は確認できず |
| HEROZ(4382) | 東証スタンダード | 1,007 | +12.77 | -0.99 | 一時ストップ高。株探のテーマ分類は人工知能関連。個別の材料は確認できず |
PTS(私設取引システム)の値は、ジャパンネクスト証券のPTSで10月6日17時25分〜17時33分に付いた価格です。カウリスはPTSでも2,335円と終値を10.51%、サイバーセキュリティクラウドは8.52%上回り、夜間もサイバーセキュリティ関連への買いが続きました。
主要銘柄の決算と決算後のPTS
株探の決算速報によれば、本日は14社が決算や業績予想の修正を発表しました。東証プライムで時価総額1,000億円以上の銘柄は4社にとどまったため、時価総額の大きい順に6社を下の表にまとめます。決算の要点は株探の見出しの範囲で記載しており、PTSは16時30分以降に付いた価格のみを「決算後のPTS」としています。
| 銘柄(コード) | 時価総額(億円) | 決算の要点(株探の見出し) | 終値(円) | PTS(円) | PTS終値比(%) |
|---|---|---|---|---|---|
| 古野電気(6814) | 2,593 | 上期経常を一転35%増益に上方修正・最高益更新へ | 8,130 | 8,400.0 | +3.32 |
| パルグループHD(2726) | 2,586 | 上期経常が1%増益で着地・6-8月期も1%増益 | 1,397 | 1,383.4 | -0.97 |
| サンエー(2659) | 2,015 | 上期経常が12%増益で着地・6-8月期も12%増益 | 3,150 | 未約定 | — |
| サカタのタネ(1377) | 1,916 | 6-8月期(1Q)経常は25%減益で着地 | 4,220 | 未約定 | — |
| サーラコーポレーション(2734) | 769 | 12-8月期(3Q累計)経常は32%増益・通期計画を超過 | 1,165 | 1,152.0 | -1.12 |
| 三陽商会(8011) | 402 | 上期経常は赤字拡大で下振れ着地、今期配当を減額修正(11時発表) | 1,315 | 未約定 | — |
株探によれば、決算後のPTSで最も上がったのは古野電気で、上期の経常利益予想を一転して35%増益に上方修正し、最高益を更新する見通しとなりました。PTSは8,400円と終値を3.32%上回っています。上期の経常利益が1%増益だったパルグループHDはPTSで0.97%安、3Q累計で通期計画を超えたサーラコーポレーションは1.12%安でした。サンエーとサカタのタネは、16時30分以降のPTSで約定がありませんでした。
主要6社以外では、決算後のPTSで終値から5%以上動いた銘柄が3社ありました。株探によれば、上期の経常利益予想を一転33%増益に上方修正したバーチャレクス・ホールディングス(東証グロース)はPTSで10.08%高。前期の経常利益を36%下方修正したTWOST(東証グロース)は9.33%安、1Qの経常利益が24%減益だった中北製作所(東証スタンダード)は7.35%安です。PTSの価格は10月6日17時25分〜17時33分の取得値です。PTSは夜間の参考値で、翌日の始値を保証しません。
テクニカル分析
トレンドの位置
日経平均は上昇の勢いを保っています。移動平均線とは過去一定期間の終値の平均で、5日線は直近1週間、25日線は約1か月、75日線は約3か月半、200日線は約10か月の平均コストを表します。終値7万683円98銭は、5日線6万8,930円15銭(+2.54%)・75日線6万6,790円32銭(+5.83%)・25日線6万5,861円25銭(+7.32%)・200日線6万507円29銭(+16.82%)の4本すべてを上回っています。終値は6月25日(7万2,366円34銭)以来の高さで、7月29日の安値6万448円90銭からは1万235円08銭(16.93%)戻しました。10月2日の終値からの2日間では2,374円52銭(3.48%)上がっています。
一目均衡表でも上昇の形が続いています。一目均衡表の「雲」とは、過去の値動きから算出した2本の線に挟まれた帯で、株価がその中にあると方向感に乏しい、上にあれば強い、下にあれば弱いと読むのが一般的です。雲は6万6,068円71銭〜6万6,640円32銭で、終値は上端の4,043円66銭上。転換線は6万7,749円05銭(前営業日から511円06銭上昇)、基準線は6万6,762円40銭(同363円25銭上昇)と、2本とも切り上がりました。
TOPIXは8月の高値に近づいてきました。終値4,183.56は8月17日(4,184.11)以来の高さで、52週高値4,220.31(8月14日)まで0.87%の位置です。5日線4,132.08と25日線4,097.49をともに上回り、雲(4,039.72〜4,081.59)の上端からも101.97上にあります。NT倍率(日経平均÷TOPIX)は16.874倍から16.896倍へ小幅に上がりましたが、前日の0.177倍の上昇に比べると上げ幅は小さく、本日は市場全体の上げも伴ったことを示しています。
サポートとレジスタンス
日経平均の上値の目安は、まず本日の高値7万798円62銭です。その上にはボリンジャーバンドの+3σ 7万1,453円52銭、6月以降の高値圏である7万1,000円台〜7万2,000円台(6月19日高値7万1,952円99銭、7月1日高値7万1,962円34銭)が控えます。52週高値は6月22日の7万2,831円73銭で、本日の終値はその2.95%下です。
下値の目安は、まず心理的な節目の7万円と前日の高値7万72円13銭です。その下は本日の安値6万9,813円16銭、+2σ 6万9,589円43銭が続きます。前日に開いた「窓(ギャップ)」、6万8,741円49銭〜6万9,050円23銭は本日も埋まっていません。窓とは前日の値幅と当日の値幅の間にできた空白のことで、その後の値動きで埋めにいくかどうかが注目されやすい価格帯です。さらに下には5日線6万8,930円15銭があります。
オシレーター
日経平均のRSI(14日)は69.4で、前営業日の67.3から2.1ポイント上がりました。RSIは直近14日間の値上がり幅と値下がり幅の比率を0〜100で表した指標で、一般に30以下が売られすぎ、70以上が買われすぎ、50が中立とされます。買われすぎの目安70の手前まで来ています。終値はボリンジャーバンドの+2σ(6万9,589円43銭)を1,094円55銭上回り、2日続けて+2σの外側で引けました。ボリンジャーバンドとは移動平均線の上下に値動きのばらつき(標準偏差)の幅を加えた帯で、±2σの外に出るのは統計的に珍しい水準と読むのが一般的です。+2σの外で推移が続くのは強い上昇の勢いを示す一方、短期的な過熱感も意味します。
日経平均のMACDは952.0、シグナルは284.8で、ヒストグラムは+667.2。MACDは短期と長期の移動平均の差を示す指標で、シグナル(MACDの平均線)を上抜けば買い、下抜けば売りのサインと読むのが一般的です。ヒストグラムは+429.0→+475.0→+583.7→+667.2と拡大が続いています。TOPIXはRSIが56.1から59.5へ上がり、MACDのヒストグラムも+5.0から+8.7へ拡大しました。騰落レシオ(25日)は96.72%と、過熱の目安とされる120%を大きく下回っており、指数ほど市場全体は過熱していないことも確認できます(株探)。
市場心理
本日の市場心理を一言で表すなら、「半導体主導の上げに、市場全体の買いが追いついてきた」です。東証プライムの値上がりは1,153銘柄と前日の860銘柄から増え、全体の74%が上がりました。33業種のうち30業種が上昇し、日経平均225銘柄でも165銘柄が上がっています。前日は上げ幅の74%を上位5銘柄で占めた「値がさ株頼み」の上げでしたが、本日は買いの裾野が広がりました。中小型株でもサイバーセキュリティ関連に資金が集中し、ストップ高は12銘柄と前日の4銘柄から増えています。
ただし、商いは膨らんでいません。売買代金は7兆3,048億円、売買高は21億3,700万株と、どちらも前日から5%強減りました。フィスコによれば、売買代金は直近1か月平均(8兆2,000億円)を下回る水準が続いています。上げ幅の45%はアドバンテスト1銘柄によるもので、ソフトバンクグループやキオクシアHDが下げたように、主力の半導体・AI関連の中でも選別が進んでいます。
翌営業日の注目ポイント
翌営業日は10月7日(水)です。株探によれば、国内では取引開始前に8月の毎月勤労統計と9月上中旬の貿易統計、後場の取引時間中に8月の景気動向指数(速報値)と消費活動指数が発表されます。本日取引終了後の植田日銀総裁の発言を受けた国内金利と円相場の動きにも注意が必要です。
海外では、9月15〜16日に開かれたFOMCの議事要旨が公表されるほか、米10年物国債の入札、8月の米消費者信用残高の発表があります(株探)。米10年債利回りが5.3%台と高いなかで、国債入札の結果と議事要旨から読み取れる利上げの見通しが焦点です。インド準備銀行(中央銀行)の政策金利の発表もあり、中国市場(上海・深セン)は引き続き休場です。国内企業では、株探によればツルハHD、ABCマートなど9社が決算を発表する予定です。
テクニカル面で10月7日(水)に確認したいのは2点です。日経平均は、7万円を終値で保てるか。上では本日の高値7万798円62銭と+3σ(7万1,453円52銭)が次の目安になります。下では、前日に開いた窓(6万8,741円49銭〜6万9,050円23銭)を埋めずに保てるかを確認します。RSIが69.4と70に迫り、2日続けて+2σの外側で引けているため、短期的な過熱感から利益確定の売りが出やすい水準である点にも注意が必要です。
戦略展望
本日の値動きから読み取れる前向きな点は3つあります。ひとつ目は、日経平均が終値で約3か月ぶりに7万円台を回復し、6月25日以来の高値で引けたこと。ふたつ目は、東証プライムの74%が上がり、33業種中30業種が上昇するなど、前日より買いが市場全体に広がったこと。三つ目は、TOPIXも8月17日以来の高値となり、52週高値まで0.87%に迫ったことです。
一方で、慎重な点も3つあります。ひとつ目は、上げ幅の45.4%をアドバンテスト1銘柄が占め、指数の動きが特定銘柄に左右されやすいこと。ふたつ目は、RSIが69.4、ボリンジャーバンドの+2σの外側での推移が2日続くなど、短期的な過熱感が強まっていること。三つ目は、売買代金が2日続けて減っており、米10年債利回りも5.307%と高い水準が続いていることです。
したがって本日の値動きから導かれる見立てはこうです——「米ハイテク株高を受けて半導体関連が引き続き買われ、日経平均は737円高と続伸し、終値で約3か月ぶりに7万円台を回復した。前日と違って買いは市場全体に広がったが、商いは細り、短期的な過熱感も強まっている」。判別の材料は、日経平均が7万円を終値で保てるか、そして前日に開いた窓(6万8,741円49銭〜6万9,050円23銭)を埋めずに保てるかの2点です。なお本節の見立てはあくまで本日までの数値から読める整理であり、将来の株価を予測するものではありません。
チャート
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