【9月29日】日経平均396円安の6万5481円、配当落ちで続落も実質小幅安 32業種が下落

株
2026年9月29日(火) 東京市場クローズ
日経平均 65,481.27円 -396.35円 (-0.60%)

本日は3月期決算企業の中間配当の権利落ち日で、前日の米株安も重なり、一時は1,100円を超える下げになりました。日経平均は396円35銭安の6万5,481円27銭と続落し、TOPIXは70.87ポイント(1.72%)安の4,041.13。東証33業種は電気機器を除く32業種が下落し、東証プライムの値下がりは1,318銘柄と全体の87%に達しました。ただし株探によれば、配当落ちによる日経平均の押し下げは380円前後と試算されており、これを除くと実質的には小幅安です。後場の安値6万4,699円49銭からは781円78銭戻して引け、東京エレクトロン・ファーストリテイリング・アドバンテストの3銘柄で233円81銭を押し上げました。一方でソフトバンクG1銘柄で168円15銭を押し下げ、TOPIXは25日線と75日線を割り込みました。

まず前日の米国市場を確認します。28日のNYダウは347.11ドル(0.67%)安の51,481.51ドル、S&P500は59.72ポイント(0.77%)安の7,683.69、ナスダック総合は248.34ポイント(0.92%)安の26,820.38と、主要3指数がそろって下落しました。半導体株指数SOXも203.69ポイント(1.61%)安の12,465.24と反落しています(いずれも株探・米国株)。株探によれば、トランプ大統領がイランの示した停戦案を拒否したことで原油価格が上がり、米長期金利の上昇も重荷になりました。

日経平均は前営業日終値より319円63銭安い6万5,557円99銭で寄り付き、高値は6万5,805円08銭と前営業日終値を一度も上回りませんでした。後場には6万5,000円を割り込み、安値は1,178円13銭安の6万4,699円49銭。ところが株探によれば、売り一巡後は半導体関連株に資金が戻り、引け際には先物主導のインデックス買いも入って急速に下げ渋りました。ローソク足は実体76円72銭の小さな陰線で、下ヒゲが781円78銭、上ヒゲが247円09銭。安値で引けた前営業日とは反対に、「下で買いが入った」形で1日を終えています。

主要マーケット指標

指標 数値 前日比
日経平均株価 65,481.27円 -396.35円 (-0.60%) 続落
日経平均 始値 / 高値 / 安値 65,557.99 / 65,805.08 / 64,699.49 安値は前営業日比-1,178.13円。高値でも-72.54円
配当落ちの影響(試算) 約380円 株探による日経平均ベースの試算。除けば実質は小幅安
寄り付きのギャップ -319.63円 (-0.49%) 前営業日終値65,877.62円から下放れて始まった
ローソク足の形 実体76.72円の陰線 下ヒゲ781.78円 / 上ヒゲ247.09円。安値から781.78円戻して引けた
日中値幅 1,105.59円 前営業日の1,157.12円から4.5%縮小
TOPIX 4,041.13 -70.87 (-1.72%) 続落
TOPIX 始値 / 高値 / 安値 4,065.17 / 4,080.59 / 4,024.55 安値は前営業日比-87.45
TOPIXと日経平均の騰落率差 1.12ポイント 日経平均-0.60%、TOPIX-1.72%でTOPIXの下げが大きかった
NT倍率 16.204倍 前営業日16.021倍から0.183上昇
東証プライム 売買代金 約7兆3,224億円 前営業日の約8兆2,028億円から10.7%減
東証プライム 売買高 約24億4,155万株 前営業日の約24億1,504万株から1.1%増
1株あたり平均約定単価 約2,999円 前営業日の約3,397円から11.7%低下(株式分割銘柄の影響を含む)
東証プライム 値上がり/値下がり 170銘柄 / 1,318銘柄 変わらず21銘柄。値下がりは全体の約87%。前営業日は468/1,039
日経平均225銘柄 値上がり/値下がり 36銘柄 / 188銘柄 変わらず1銘柄。前営業日は53/171
東証33業種 上昇/下落 1業種 / 32業種 上昇は電気機器(+0.27%)のみ。前営業日は4/29
下落率の小さい業種 サービス業 -0.11% 以下 小売業-0.47%、精密機器-0.67%、機械-0.82%
業種別 下落率1〜5位 石油・石炭製品 -4.17% 以下 証券・商品先物-4.04%、鉄鋼-3.81%、その他金融業-3.70%、鉱業-3.70%
最大のマイナス寄与 ソフトバンクG -168円15銭 3.35%安の6,035円。1銘柄で下げ幅の42.4%
マイナス寄与 2〜5位 ネクソン -29円67銭 以下 豊田通商-28円76銭、中外製薬-26円75銭、KDDI-23円33銭
マイナス寄与 6〜10位 三菱商事 -18円20銭 以下 イビデン-18円10銭、TDK-18円10銭、トヨタ自動車-17円60銭、三井物産-12円87銭
最大のプラス寄与 東京エレクトロン +121円18銭 2.14%高の11,505円(本日から株式分割後の価格)
プラス寄与 2〜5位 ファーストリテイリング +69円19銭 以下 アドバンテスト+43円44銭、リクルートHD+25円64銭、SCREEN HD+15円29銭
プラス寄与 上位3銘柄合計 +233円81銭 プラス寄与合計の62.1%
寄与度の合計 +376円25銭 / -772円71銭 値上がり36銘柄と値下がり188銘柄の合計(株探)。差し引き-396円46銭で下げ幅と一致(差11銭は端数処理)
売買代金トップ キオクシアHD 約7,315億円 0.56%高の17,880円(本日から分割後の価格)。2位ソフトバンクG約3,902億円、3位アドバンテスト約3,053億円、4位太陽誘電約1,977億円
東証プライム 値上がり率1位 Orchestra HD +25.59% 2日連続ストップ高。2位ハピネット+12.47%、3位旭有機材+5.90%、4位JUKI+5.24%
東証プライム 値下がり率1位 ネクソン -14.42% 特別配当415円の権利落ち。2位トランヴィア-7.35%、3位meito-6.96%、4位日本瓦斯-6.90%
ストップ高 / ストップ安 11銘柄 / 2銘柄 全市場・引け時点(株探)
米ドル/円 157円30銭前後 夕方時点(Yahoo!ファイナンス)。前日記事の16時22分時点157円58銭から28銭の円高
NYダウ (9/28終値) 51,481.51 -347.11 (-0.67%)
S&P 500 (9/28終値) 7,683.69 -59.72 (-0.77%)
ナスダック総合 (9/28終値) 26,820.38 -248.34 (-0.92%)
SOX指数 (9/28終値) 12,465.24 -203.69 (-1.61%)。反落
日経平均 5日線との位置 -0.26% 5日線 65,651.21。169円94銭下。前営業日の495円42銭上から下回った
日経平均 25日線からの乖離 +0.33% 25日線 65,267.02。安値では567円53銭下回ったが、終値は214円25銭上で4営業日連続維持
日経平均 75日線との差 -1,155.55円 (-1.73%) 75日線 66,636.82。終値では25営業日連続で下回った
日経平均 200日線からの乖離 +9.06% 200日線 60,040.39。5,440円88銭上
日経平均 一目均衡表の雲 66,079.22 〜 66,640.32 終値は雲の下端を597円95銭下回る(2営業日連続で雲の下)
日経平均 転換線 / 基準線 64,880.46 / 64,880.46 終値は両線を600円81銭上回る。安値は両線の180円97銭下まで
日経平均 ボリンジャーバンド +1σ 66,207.00 / -1σ 64,327.04 終値は±1σの内側。安値も-1σの372円45銭上で止まった
日経平均 RSI (14日) 50.8 前営業日の53.2から2.4ポイント低下
日経平均 MACD / シグナル -131.5 / -317.8 ヒストグラムは+186.3。前営業日の+193.9から7営業日ぶりに縮小
日経平均 52週高値からの距離 -7,350.46円 (-10.09%) 52週高値 72,831.73 (6/22)。前営業日の-9.55%から拡大
7月29日安値からの戻り +5,032.37円 (+8.32%) 直近安値 60,448.90 (7/29)。前営業日の+8.98%から縮小
TOPIX 5日線 / 25日線 4,089.63 / 4,089.57 終値は5日線を48.50、25日線を48.44(-1.18%)下回った
TOPIX 75日線 4,046.71 終値は5.58下(-0.14%)。わずかに割り込んだ
TOPIX 転換線 / 基準線 4,085.65 / 4,082.02 基準線を40.89下回り、3営業日ぶりに割り込んだ
TOPIX 一目均衡表の雲 3,993.16 〜 4,076.30 終値は雲の中。上端を35.17下回り、下端まで47.97
TOPIX RSI (14日) / MACD 45.2 / 0.6 (シグナル1.6) RSIは54.0から8.8ポイント低下。MACDはシグナルを下回り、ヒストグラムは+2.8から-1.0へ
TOPIX 52週高値からの距離 -179.18 (-4.25%) 52週高値 4,220.31 (8/14)。前営業日の-2.57%から拡大
注記: 日経平均・TOPIXの終値・始値・高値・安値・前日比は株探の当日値(終値・前日比は日本経済新聞とも一致を確認)、売買代金・売買高・東証プライムの値上がり値下がり銘柄数は株探・日本経済新聞の大引け記事による市場集計値(概算値)、配当落ちの影響額は株探大引け記事の試算、業種別騰落率は株探の東証33業種騰落率、寄与度と個別銘柄の株価・騰落率・225銘柄の値上がり値下がり数は株探の日経平均寄与度ランキング、売買代金上位・値上がり率・値下がり率は株探の各ランキング、ストップ高安の銘柄数は株探の集計、ドル円はYahoo!ファイナンスの表示値、米国指数とSOX指数は9月28日(現地時間)の確定終値(株探・米国株)によります。NT倍率・移動平均・一目均衡表の各値・ボリンジャーバンド・RSI・MACD・乖離率・上ヒゲ下ヒゲ・値幅・寄与度の合計・ギャップ・平均約定単価・前日比の増減率は当サイトの計算値です(これらは推定であり確定値ではありません。算出方法によりチャートツールの表示値と異なる場合があります)。算出手法の妥当性は3通りの方法で検証しています。第一に、同一コードで9月28日時点の5日線6万5,382円20銭・25日線6万5,296円44銭・75日線6万6,635円96銭・200日線5万9,959円50銭・雲6万6,055円23銭〜6万6,640円32銭・RSI53.2・MACD-170.5/シグナル-364.4を再現でき、9月28日記事の掲載値とすべて一致することを確認しました。第二に、株探の寄与度ランキング225銘柄の寄与度を合計すると-396円46銭となり、本日の下げ幅396円35銭と一致することを確認しました(11銭の差は各銘柄の寄与度の端数処理によるものです)。第三に、本日の日経平均終値6万5,481円27銭(396円35銭安)とTOPIX終値4,041.13(70.87ポイント安)が株探・日本経済新聞の2か所で一致することを確認しました。移動平均などのテクニカル値は配当落ち分を調整していない終値から算出しています。TOPIXの配当落ち影響額・国内長期金利の確定終値・米10年債利回り・原油先物の値・東証グロース市場250指数・日経平均VI・騰落レシオ・日経225先物の清算値・アジア各指数の終値、およびトランヴィア・meito・日本瓦斯の下落理由については、執筆時点で確定値・一次情報を確認できていないため掲載していません。テーブルの色は日本式表記(上昇=赤/下落=緑)に従っています。

マクロ・地政学の視点

本日の下げの背景は「中東情勢→原油高→インフレ懸念→世界的な金利上昇」という連鎖です。株探によれば、トランプ大統領がイランの示した停戦案を拒否したことで原油価格が上がり、28日の米国市場では米長期金利の上昇と合わせて主要3指数がそろって下げました。株探の大引け記事も、不透明な中東情勢を背景にした原油先物価格の高騰がインフレ懸念を強め、世界的な金利上昇圧力が株式市場の重荷になっていると伝えています。金利が上がると、将来の利益を今の価値に割り引いたときの株式の値打ちが下がり、債券と比べた株式の魅力も相対的に薄れるためです。

興味深いのは、原油高の直接の受益者に見える石油・石炭製品(-4.17%)と鉱業(-3.70%)が33業種の下落率1位と5位だったことです。前営業日に上昇率1位・2位だった保険業(-3.41%)と銀行業(-3.39%)も大きく下げました。これらの業種は配当利回りの高い銘柄が多く、本日の中間配当の権利落ちで株価が配当分だけ下がった影響が大きく出たと考えられます。本日の業種別の騰落率は、材料よりも「配当落ちの大きさ」を強く反映している点に注意が必要です。

為替は小幅な円高でした。ドル円は夕方時点で157円30銭前後(Yahoo!ファイナンス)と、前日記事の16時22分時点(157円58銭、株探)から28銭の円高です。株探の寄り前の記事では、シカゴ日経225先物は大阪比215円高の6万5,785円で、円相場は1ドル=157円40銭台でした。

セクター・個別銘柄の動き

東証33業種のうち上昇したのは電気機器(+0.27%)の1業種だけで、残る32業種が下落しました。下落率の上位は石油・石炭製品-4.17%、証券・商品先物-4.04%、鉄鋼-3.81%、その他金融業-3.70%、鉱業-3.70%。下げが小さかったのはサービス業-0.11%、小売業-0.47%、精密機器-0.67%、機械-0.82%です。株探によれば、三菱UFJ・三井住友FGなどのメガバンク、トヨタ自動車、三菱重工業、任天堂、三井物産など総合商社が売りに押されました。

日経平均を最も押し下げたのはソフトバンクGで、3.35%安の6,035円、寄与度-168円15銭。1銘柄で本日の下げ幅396円35銭の42.4%にあたります。前営業日は+75円63銭とプラス寄与のトップでしたが、本日は一転して最大の重荷になりました。2位以下はネクソン(-29円67銭)、豊田通商(-28円76銭)、中外製薬(-26円75銭)、KDDI(-23円33銭)で、三菱商事・三井物産・伊藤忠商事の総合商社3社も10位前後に並びました。

下支えしたのは半導体関連と値がさ株です。プラス寄与トップは東京エレクトロンで、2.14%高の1万1,505円、寄与度+121円18銭。2位ファーストリテイリング(1.27%高、+69円19銭)、3位アドバンテスト(0.53%高、+43円44銭)で、この3銘柄で+233円81銭と、プラス寄与合計376円25銭の62.1%を占めます。ディスコは4.19%高、レーザーテックは2.50%高、SCREEN HDは4.08%高でした。株探によれば、東京エレクトロン・キオクシアHD・イビデンは本日から株式分割後の価格となって1万円台に下がり、短期資金を呼び込みやすいと指摘されていました。ディスコは株探によればSMBC日興証券が投資評価を最上位に引き上げたことが材料です。売買代金はキオクシアHDが約7,315億円で今日もトップでした。

個別で最も大きく下げたのはネクソンです。14.42%安の2,625円50銭で東証プライムの値下がり率1位。株探によれば、本日は9月末に実施する特別配当415円の権利落ち日で、その影響による下げです。下げ幅442円50銭の大半は、この特別配当の分にあたります。値上がり率ではOrchestra HDが25.59%高と2日連続のストップ高、2位のハピネットは12.47%高。ハピネットは株探によれば、4〜9月期の営業利益予想を78億円から135億円へ引き上げ、減益予想から一転して増益を見込んだことが材料です。3位の旭有機材(5.90%高)は通期営業利益予想を85億円から120億円に上方修正し、年間配当計画も130円から180円に引き上げました。ストップ高は全市場で11銘柄、ストップ安は2銘柄でした(株探)。

テクニカル分析

トレンドの位置

日経平均は、安値では25日線を割り込みながら、終値では25日線の上に戻しました。25日線6万5,267円02銭に対し、安値6万4,699円49銭は567円53銭下でしたが、終値は214円25銭上(+0.33%)で、4営業日連続で25日線を上回って終えています。移動平均線とは過去一定期間の終値の平均で、5日線は直近1週間、25日線は約1か月、75日線は約3か月半、200日線は約10か月の平均コストを表します。ただし5日線6万5,651円21銭は169円94銭下回り、前営業日の「5日線の上」から下に入りました。75日線6万6,636円82銭とは1,155円55銭の差(-1.73%)で、25営業日連続の下回りです。200日線6万40円39銭からは+9.06%で、長期の上昇基調は保っています。

一目均衡表では、2営業日連続で「雲」の下です。一目均衡表の「雲」とは、過去の値動きから算出した2本の線に挟まれた帯で、株価がその中にあると方向感に乏しい、上にあれば強い、下にあれば弱いと読むのが一般的です。本日の雲の下端は6万6,079円22銭で、終値はその597円95銭下。一方、転換線と基準線はともに6万4,880円46銭で、本日の安値はその180円97銭下まで下げたものの、終値では600円81銭上に戻しました。「雲の下、基準線の上」という挟まれた位置です。

TOPIXは日経平均より形が崩れました。終値4,041.13は5日線4,089.63・25日線4,089.57を約48下回り、75日線4,046.71もわずか5.58下回りました。基準線4,082.02も3営業日ぶりに割り込み、前営業日まで上にいた雲(3,993.16〜4,076.30)の中に入っています。NT倍率は16.204倍と前営業日の16.021倍から0.183上昇。NT倍率とは日経平均をTOPIXで割った値で、上昇は日経平均の下げがTOPIXより小さかったことを示します。日経平均への影響が大きい東京エレクトロンやファーストリテイリングが上がった一方、配当利回りの高い銀行・商社・保険などTOPIXでの比重が大きい銘柄が配当落ちで下げたためと整理できます。

サポートとレジスタンス

日経平均の下値の目安は、まず25日線の6万5,267円02銭です。その下に転換線・基準線の6万4,880円46銭、本日の安値6万4,699円49銭、ボリンジャーバンドの-1σ 6万4,327円04銭が並びます。ボリンジャーバンドとは移動平均線の上下に値動きのばらつき(標準偏差)の幅を加えた帯で、±2σの外に出るのは統計的に珍しい水準と読むのが一般的です。本日の安値は前営業日の安値6万5,877円62銭を割り込み、9月14日の6万2,726円18銭から7営業日続いた「安値の切り上げ」はここで途切れました。

上値の目安は、5日線6万5,651円21銭と本日の高値6万5,805円08銭、そして前営業日の終値6万5,877円62銭です。その上には翌営業日の雲の下端6万6,079円22銭(計算値)、+1σ 6万6,207円00銭、75日線6万6,636円82銭と雲の上端6万6,640円32銭が控えます。前営業日に跳ね返された6万6,600円〜6万7,000円の帯は、本日の終値から1,100円以上上にあります。

オシレーター

日経平均のRSI(14日)は50.8で、前営業日の53.2から2.4ポイント低下しました。RSIは直近14日間の値上がり幅と値下がり幅の比率を0〜100で表した指標で、一般に30以下が売られすぎ、70以上が買われすぎ、50が中立とされます。50.8はほぼ中立です。TOPIXのRSIは54.0から45.2へ8.8ポイント低下し、中立の50を下回りました。

日経平均のMACDは-131.5、シグナルは-317.8で、ヒストグラムは+186.3。MACDは短期と長期の移動平均の差を示す指標で、シグナル(MACDの平均線)を上抜けば買い、下抜けば売りのサインと読むのが一般的です。ヒストグラムは9月15日の-229.9から-204.2→-160.1→-63.7→+35.9→+154.8→+193.9と6営業日連続で改善してきましたが、本日は+186.3と7営業日ぶりに縮小しました。上昇の勢いがいったん止まったことを示します。TOPIXはMACD 0.6がシグナル1.6を下回り、ヒストグラムが+2.8から-1.0へマイナスに転じました。9月25日に形づくった「MACDがシグナルを上回る形」は、2営業日で崩れたことになります。

ご注意: 本節の移動平均・一目均衡表・ボリンジャーバンド・RSI・MACD・乖離率・NT倍率は、いずれも当サイトが確定日足から算出した計算値であり、推定であって確定値ではありません。本日の配当落ち分は調整していません。算出期間・平滑化の方法・データ起点の違いにより、お使いのチャートツールの表示値と一致しない場合があります。テクニカル指標は過去の値動きを要約したものであり、将来の株価を予測するものではありません。

市場心理

本日の市場心理を一言で表すなら、「大きく売られたが、下では買われた」です。米株安・原油高・配当落ちが重なり、東証プライムの87%が値下がりし、日経平均は一時1,178円安まで売られました。しかし株探によれば、売り一巡後は半導体関連に資金が流入し、引け際の先物主導の買いで急速に下げ渋りました。下ヒゲ781円78銭は、安値圏で買い手が待っていたことを示しています。

ただし「買いが強かった」とまでは言えません。売買代金は7兆3,224億円と前営業日から10.7%減り、値上がり銘柄は170と全体の11%にとどまりました。買いは半導体関連と一部の好業績銘柄に集中し、市場全体に広がったわけではありません。また、配当落ち分の約380円を除けば日経平均は実質小幅安でも、TOPIXは1.72%下げて25日線と75日線を割り込んでおり、幅広い銘柄の地合いは日経平均の数字ほど良くないと整理できます。

翌営業日の注目ポイント

翌営業日は9月30日(水)で、9月末・上半期末の最終営業日です。ひとつ目の焦点は、配当落ち後の「配当の再投資」です。日経平均やTOPIXに連動するファンドは、受け取る予定の配当金を見越して権利落ち日前後に先物などで買いを入れることが知られています。本日の引け際の先物主導の買いがその一部だったのか、30日以降も続くのかを確認したいところです。

ふたつ目は中東情勢と原油・金利です。停戦案の拒否で原油価格が上がり、米長期金利の上昇が米国株の重荷になりました。中東の続報や原油価格の動きで米金利が動けば、東京市場でも半導体株と金利敏感株の値動きに影響が出る可能性があります。国内では、10月1日に日銀短観(9月調査)の発表が予定されており、その前の持ち高調整にも注意が必要です。

テクニカル面で30日(水)に確認したいのは2点です。日経平均は、25日線6万5,267円02銭を終値で守り、5営業日連続で上回れるか。割り込んだ場合は、転換線・基準線の6万4,880円46銭と本日の安値6万4,699円49銭が次の受け皿になります。上方向では、5日線6万5,651円21銭を回復できるか。TOPIXは、雲の下端3,993.16を守れるか、そして75日線4,046.71を回復できるかを確認します。

戦略展望

本日の値動きから読み取れる慎重な点は3つあります。ひとつ目は、TOPIXが25日線・75日線・基準線を割り込み、MACDもシグナルを下回ったことで、幅広い銘柄の上昇基調は一度崩れました。ふたつ目は、日経平均の7営業日続いた安値の切り上げが途切れ、5日線も割り込んだこと。三つ目は、中東情勢を起点とした原油高と世界的な金利上昇という、株式市場全体の重荷が残っていることです。

一方で、前向きな点も3つあります。ひとつ目は、配当落ちの約380円を除けば日経平均は実質的に小幅安で、終値で25日線・転換線・基準線の上を維持したこと。ふたつ目は、一時1,178円安から781円戻した長い下ヒゲで、安値圏での買いが確認できたこと。三つ目は、米国でSOX指数が1.61%下げた翌日でも、東京エレクトロン・アドバンテスト・ディスコなど半導体関連が上昇したことです。

したがって本日の値動きから導かれる見立てはこうです——「日経平均は配当落ちと米株安で続落したが、配当落ち分を除けば実質小幅安で、25日線の上は守った。半導体株が支えた日経平均に対し、配当落ちの大きい金融・商社・素材が並ぶTOPIXは25日線と75日線を割り込み、形が崩れた」。判別の材料は、日経平均が25日線6万5,267円を守れるか、そしてTOPIXが75日線4,046.71を早期に回復できるかの2点です。なお本節の見立てはあくまで本日までの数値から読める整理であり、将来の株価を予測するものではありません。

チャート

日経225 (INDEX:NKY)

米ドル/円 (FX:USDJPY)

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