【9月16日】日経平均438円高の6万3923円、高値引けで4日ぶり反発

2026年9月16日(水) 東京市場クローズ
日経平均 63,923.00円 +438.90円 (+0.69%)

本日の主役は「高値引け」という引け方そのものです日経平均は438円90銭高の6万3,923円00銭と4日ぶりに反発し、終値がそのまま本日の高値——上ヒゲのない陽線になりました。前日は逆に、高値から616円押し戻される上ヒゲの長い足だったので、1日で引け方が裏返ったことになります。前場は小幅マイナス圏で着地——前夜の米国市場でNYダウが0.63%安と続落し、原油高と米長期金利の高止まりが重しでした。しかし後場寄りから先物主導で上昇に転じ、大引けにかけて上げ幅を広げています株探は、取引時間中に韓国KOSPIが上昇に転じたことが空売り筋の買い戻しを誘ったと整理しています。そして本日は「指数も市場全体も強い」日でした——東証プライムの値上がりは1,048銘柄(67.4%)、33業種中23業種が上昇、TOPIXも0.61%高の4,061.72ただし売買代金は6兆7,075億円と8月26日以来3週間ぶりの低水準——FOMCと日銀会合を前に、参加者が減ったなかでの戻しだった点は割り引いて見る必要があります。

まず本日の値動きを時系列で追います前夜15日の米国市場は主要3指数がそろって続落し、NYダウは328.09ドル(0.63%)安の52,093.11ドル、S&P500は0.45%安、ナスダック総合は0.78%安でした。株探によれば、原油価格の続伸に加えてAI開発の減速懸念が売り圧力となり、さらに9月のFOMCでの利上げ観測が強まって米10年債利回りが2007年以来の高水準に達したことが警戒されました。ただし半導体株指数のSOXだけは44.27ポイント(0.40%)高の11,175.55と、前日の5.86%急落から小幅に反発しています。その流れを受けた東京市場は、原油高で石油・資源関連が買われ、前日終値より188円03銭高い6万3,672円13銭で寄り付きましたしかし買いは続かず指数はすぐマイナス圏に転じ、安値6万3,209円92銭まで下げています日米の長期金利上昇と原油高、そしてAI開発の減速懸念が重なって、前場は前日終値近辺での小幅なもみ合いのまま小幅マイナスで終了しました。流れが変わったのは後場です——韓国KOSPIが90.71ポイント高の6,717.97まで上昇したことを支えに買い戻しが広がり、日経平均は6万3,000円台後半を回復、大引けにかけてさらに上げ幅を広げて高値で引けましたローソク足は実体250円87銭の陽線で、上ヒゲはゼロ、下ヒゲが462円21銭——「下で買われ、上では売られなかった」形です。日中値幅は713円08銭と、前日の1,033円82銭から31%縮小しました。

主要マーケット指標

指標 数値 前日比
日経平均株価 63,923.00円 +438.90円 (+0.69%) 4日ぶり反発
日経平均 高値 / 安値 63,923.00 / 63,209.92 高値は終値と同値。始値 63,672.13円
寄り付きのギャップ +188.03円 (+0.30%) 前日終値63,484.10円から上放れて始まった
ローソク足の形 実体250.87円の陽線 上ヒゲ0円(高値引け) / 下ヒゲ462.21円。前日の「上ヒゲ616.90円」とは逆の形
日中値幅 713.08円 前日の1,033.82円から31.0%縮小。2営業日ぶりに1,000円を下回った
安値の位置 63,209.92円 前日安値63,067.18円を142.74円、9月14日安値62,726.18円を483.74円上回り、3日連続で安値を切り上げた
TOPIX 4,061.72 +24.56 (+0.61%) 反発
TOPIX 高値 / 安値 4,072.31 / 4,048.77 始値 4,056.77。実体4.95の陽線で、9月10日以来4営業日ぶりの高い終値
TOPIXと日経平均の騰落率差 0.08ポイント 日経平均+0.69%に対しTOPIX+0.61%。前日の0.51ポイント差から縮小
NT倍率 15.738倍 前日15.725倍から0.013上昇。2営業日連続の上昇
東証プライム 売買代金 約6兆7,075億円 前日の約7兆4,384億円から9.8%減。8月26日以来3週間ぶりの低水準(株探)
東証プライム 売買高 約17億6,909万株 前日の約18億8,588万株から6.2%減
1株あたり平均約定単価 約3,792円 前日の約3,944円から3.9%低下
東証プライム 値上がり/値下がり 1,048銘柄 / 452銘柄 変わらず53銘柄。値上がりが全体の67.4%、値下がりは29.0%
日経平均225銘柄 値上がり/値下がり 152銘柄 / 70銘柄 変わらず3銘柄。前日の67/157がほぼ裏返し
東証33業種 上昇/下落 23業種 / 10業種 前日の8/25から一転、上昇業種が15増えた
業種別 上昇率1〜7位 石油・石炭製品 +4.62% 以下 (2)鉱業+3.15%、(3)繊維製品+2.02%、(4)海運業+1.92%、(5)非鉄金属+1.85%、(6)化学+1.81%、(7)電気機器+1.61%
下落した10業種 医薬品 -0.90% 以下 情報・通信業-0.80%、空運業-0.70%、証券・商品先物-0.61%、小売業-0.56%、その他製品-0.36%、ゴム製品-0.31%、陸運業-0.27%、銀行業-0.11%、食料品-0.08%
前日との入れ替わり 石油・石炭製品 -2.24% → +4.62% 逆に情報・通信業は+2.07%→-0.80%、医薬品は+1.12%→-0.90%
最大のプラス寄与 アドバンテスト +130円33銭 540円(1.79%)高の3万700円。前日の-222円05銭から反転
プラス寄与 2〜5位 東京エレクトロン +104円59銭 以下 ファーストリテイリング+32円99銭、リクルートHD+31円18銭、信越化学+21円29銭
上位2銘柄の押し上げ +234円92銭 アドバンテストと東京エレクトロンの2銘柄で上げ幅438.90円の54%を占めた
プラス寄与 6〜10位 ファナック +20円45銭 以下 TDK+19円36銭、フジクラ+19円11銭、村田製作所+18円83銭、京セラ+18円50銭
最大のマイナス寄与 ソフトバンクG -77円23銭 96円(1.53%)安の6,183円。前日の+353円99銭から再びマイナス寄与に
マイナス寄与 2〜5位 キオクシアHD -22円76銭 以下 コナミG-20円45銭、大塚HD-17円43銭、イビデン-11円06銭
マイナス寄与 上位5銘柄合計 -148円93銭 うちソフトバンクG1銘柄で52%
値上がり銘柄の寄与度合計 +668円75銭 152銘柄の合計(株探)。値下がり70銘柄の-229円85銭との差が上げ幅438.90円と一致
売買代金トップ キオクシアHD 約1兆3,644億円 970円(1.87%)安の5万780円。2位ソフトバンクG約4,103億円、3位太陽誘電約2,642億円
ストップ高 / ストップ安 7銘柄 / 2銘柄 全市場・引け時点(一時・気配含む、株探)。前日の8/3から小幅減
新発10年国債利回り(長期金利) 2.995% -0.035%(15時14分、日本経済新聞)。前日に一時3.030%と約30年ぶりの高水準をつけた後、3%を割り込んだ
米10年債利回り 4.994% -0.009%(16時10分、日本経済新聞)。15日終値4.996%は2007年以来の高水準(株探)
米ドル/円 154円95銭 16時20分時点の株探表示値。前日比-14銭。日中に155円を割り込んだ
NY原油先物(WTI) 104.25ドル -1.58ドル (-1.49%)。9月16日3時19分時点(日本経済新聞)。15日終値105.83ドルは14日比+4.4%の急伸
上海総合指数 3,891.60 +27.32 (+0.70%) 反発 (15時00分、日本経済新聞)
韓国 KOSPI 6,717.97 +90.71 (+1.37%)。後場の買い戻しのきっかけになった(株探)
NYダウ (9/15終値) 52,093.11 -328.09 (-0.63%) 続落
S&P 500 (9/15終値) 7,585.73 -34.25 (-0.45%) 続落
ナスダック総合 (9/15終値) 25,981.57 -204.84 (-0.78%) 続落
SOX指数 (9/15終値) 11,175.55 +44.27 (+0.40%) 小反発。前日の5.86%急落分のうち戻したのは6.4%にとどまる
日経平均VI 28.44 -2.24 (-7.30%)。高値30.73、安値28.44(安値引け)。3営業日ぶりに30を割り込んだ
日経平均 5日線からの乖離 -0.18% 5日線 64,036.48。113円48銭下。前日の-1.24%から大幅に縮小
日経平均 25日線からの乖離 -2.82% 25日線 65,781.19。1,858円19銭下。前日の-3.70%から縮小
日経平均 75日線との差 -2,797.08円 (-4.19%) 75日線 66,720.08。下回るのは8月21日から19営業日連続
日経平均 200日線からの乖離 +7.32% 200日線 59,561.27。4,361円73銭上。前日の+6.71%から拡大
日経平均 一目均衡表の雲 64,863.14 〜 66,640.32 終値は雲の下端を940円14銭下回り、4営業日連続で雲の下。下端は前日の64,572.31円から290円83銭切り上がった
日経平均 転換線 / 基準線 64,759.01 / 66,167.21 いずれも前日と同値。終値は転換線を836円01銭、基準線を2,244円21銭下回った
日経平均 ボリンジャーバンド -1σ 64,298.85 / -2σ 62,816.51 終値は-1σの375円85銭下、-2σの1,106円49銭上。安値も-2σを393円41銭上回り、2営業日連続で日中の-2σ割れなし
日経平均 RSI (14日) 42.2 前日の39.4から2.8ポイント上昇。3営業日ぶりに40台を回復
日経平均 MACD / シグナル -608.9 / -404.6 ヒストグラムは-204.2。前日の-229.9からマイナス幅が25.7縮小し、4営業日ぶりの改善
日経平均 52週高値からの距離 -8,908.73円 (-12.23%) 52週高値 72,831.73 (6/22)。前日の-12.83%から縮小
7月29日安値からの戻り +3,474.10円 (+5.75%) 直近安値 60,448.90 (7/29)。前日の+5.02%から拡大
TOPIX 75日線 4,033.75 終値は27.97ポイント上で3日連続の維持。本日は安値4,048.77も上回り、日中一度も割り込まなかった
TOPIX 5日線 / 25日線 4,047.99 / 4,098.66 5日線を13.73上回って2営業日ぶりに回復。25日線は36.94(0.90%)下回る
TOPIX 転換線 / 基準線 4,054.06 / 4,093.74 転換線を7.66上回り2営業日ぶりに回復。基準線は32.02下回った
TOPIX 一目均衡表の雲 3,952.62 〜 4,004.48 終値は雲の上端を57.24ポイント上回り、雲の上を維持
TOPIX RSI (14日) / MACD 48.3 / -6.0 (シグナル3.8) RSIは45.1から3.2上昇。ヒストグラムは-9.8で前日の-12.0からマイナス幅が縮小
TOPIX 52週高値からの距離 -158.59 (-3.76%) 52週高値 4,220.31 (8/14)。前日の-4.34%から縮小
注記: 日経平均・TOPIXの終値・始値・高値・安値は株探の当日確定四本値(終値・前日比はフィスコとも一致を確認)、売買代金・売買高・東証プライムの値上がり値下がり銘柄数は株探ニュースの大引け記事(MINKABU PRESS)による市場集計値(概算値。フィスコの相場概況とも一致)、業種別騰落率と上昇下落業種数は株探の東証33業種騰落率とフィスコの業種別騰落ランキング、寄与度と個別銘柄の株価・騰落率・225銘柄の値上がり値下がり数は株探の日経平均寄与度ランキング(15時30分現在)、売買代金上位は株探の売買代金ランキング、ストップ高・ストップ安の銘柄数は株探ニュース、日経平均VIはフィスコの配信記事、長期金利・米10年債利回り・NY原油・上海総合は日本経済新聞マーケット面の表示値、ドル円は株探の16時20分時点の表示値、KOSPIは株探ニュース、米国指数とSOX指数は9月15日(現地時間)の確定終値です。NT倍率・移動平均・一目均衡表の各値・ボリンジャーバンド・RSI・MACD・乖離率・上ヒゲ下ヒゲ・値幅・寄与度の合計・ギャップ・平均約定単価は当サイトの計算値です(これらは推定であり確定値ではありません。算出方法によりチャートツールの表示値と異なる場合があります)。算出手法の妥当性は3通りの方法で検証しています。第一に、同一コードで9月15日時点の5日線6万4,280円43銭・25日線6万5,925円24銭・75日線6万6,760円23銭・200日線5万9,490円78銭・転換線6万4,759円01銭・基準線6万6,167円21銭・雲6万4,572円31銭/6万6,640円32銭・-1σ6万4,455円55銭・-2σ6万2,985円86銭・RSI39.4・MACD-583.5/シグナル-353.6、ならびにTOPIXの9月15日時点の5日線4,044.98・25日線4,101.75・75日線4,032.13・転換線4,054.06・基準線4,093.75・雲3,951.81/3,997.10・RSI45.1・MACDヒストグラム-12.0を再現でき、9月15日記事の掲載値とすべて一致することを確認しました。第二に、株探の寄与度ランキングが示す値上がり152銘柄の寄与度合計+668円75銭と値下がり70銘柄の-229円85銭の差が、本日の上げ幅438円90銭と1銭の誤差もなく一致することを確認しました。第三に、本日の日経平均終値6万3,923円00銭(438円90銭高)とTOPIX終値4,061.72(24.56ポイント高)、売買代金6兆7,075億円・売買高17億6,909万株が、株探(MINKABU PRESS)とフィスコの双方で一致することを確認しました東証グロース市場250指数・JPXプライム150指数・騰落レシオ・米VIX指数・日経225先物の清算値、上海総合とKOSPI以外のアジア各指数については、執筆時点で確認できていないため数値は掲載していません。テーブルの色は日本式表記(上昇=赤/下落=緑)に従っています。

マクロ・地政学の視点

本日いちばん注目すべき数字は、株価ではなく国内の長期金利かもしれません新発10年国債利回りは15時14分時点で2.995%と前日比0.035%低下し、3%を割り込みました(日本経済新聞)。前日は一時3.030%と1996年以来約30年ぶりの高水準をつけ、それが後場の日経平均を失速させた直接の材料でした。その金利が本日は逆に下がり、株価は後場に切り返した——ここ数日、日本株が国内金利と逆に動く関係がかなりはっきり出ています

ただし、朝方の市場心理は金利上昇への警戒一色でした前夜の米国市場では、9月のFOMCでの利上げ観測が強まって米10年債利回りが2007年以来の高水準に達し、主要3指数がそろって下落しています(株探)。その米10年債利回りも本日16時10分時点では4.994%と前日比0.009%低下(日本経済新聞)。日米そろって金利が小幅に下がったことが、後場の買い戻しが続いた背景にあると読めます。なお金利上昇が止まったにもかかわらず、銀行業は-0.11%とわずかながら下落——前日に金利上昇局面でも銀行株が-1.85%と売られたことと合わせると、足元では「金利と金融株」の連動がうまく効いていないことがうかがえます。

原油高は、本日の業種別騰落率をそのまま説明しましたWTI原油先物は15日終値が105.83ドルと前日比4.4%の急伸で、東京市場では石油・石炭製品が+4.62%と33業種で断トツの上昇率、鉱業も+3.15%で2位非鉄金属+1.85%、海運業+1.92%と資源・市況関連が軒並み買われましたもっとも本日16日3時19分時点のWTIは104.25ドルと1.58ドル(1.49%)下げており、原油の上昇そのものは一服しています(日本経済新聞)。原油高は資源株には追い風ですが、同時にインフレ再燃を通じて金利上昇の材料でもあり、株式市場全体にとっては両刃である点には注意が必要です。

為替は小幅な円高でしたドル円は16時20分時点で154円95銭と前日比14銭の円高・ドル安(株探の表示値)で、日中には155円を割り込んでいますそれでも輸送用機器は+0.18%とわずかにプラスで、為替が輸出株の方向を決める局面ではありませんでしたアジア市場では韓国KOSPIが90.71ポイント(1.37%)高の6,717.97、上海総合指数も27.32ポイント(0.70%)高の3,891.60と反発株探は、この韓国市場の上昇が東京市場の空売り筋の買い戻しを誘ったと明記しており、本日の後場の切り返しは、国内材料ではなくアジア株の連れ高がきっかけだったと整理できます。

セクター・個別銘柄の動き

東証33業種のうち上昇は23業種、下落は10業種で、前日の8/25からほぼ裏返しになりました上昇率の上位は(1)石油・石炭製品+4.62%、(2)鉱業+3.15%、(3)繊維製品+2.02%、(4)海運業+1.92%、(5)非鉄金属+1.85%、(6)化学+1.81%、(7)電気機器+1.61%下落したのは医薬品-0.90%、情報・通信業-0.80%、空運業-0.70%、証券・商品先物-0.61%、小売業-0.56%、その他製品-0.36%、ゴム製品-0.31%、陸運業-0.27%、銀行業-0.11%、食料品-0.08%の10業種です。下落幅はいずれも1%未満で、「大きく売られた業種がなかった」ことが本日の広がりの良さを裏づけています。前日に上昇率1位だった情報・通信業(+2.07%)が本日は下落率2位、逆に前日に下落率1位だった石油・石炭製品(-2.24%)が本日は上昇率1位と、2日続けて業種の順位がきれいに反転しました。

本日の日経平均を押し上げた主役は、前日に最も売られた銘柄ですプラス寄与トップはアドバンテストで、540円(1.79%)高の3万700円、寄与度は+130円33銭前日は-222円05銭と最大のマイナス寄与だった銘柄で、前夜のSOX指数が0.40%高と小反発したことで買い戻しが入りました2位は東京エレクトロンの1,040円(2.05%)高、寄与度+104円59銭この2銘柄だけで日経平均を約234円92銭押し上げ、本日の上げ幅438円90銭の54%を占めていますKOKUSAI ELECTRICも3.45%高、SCREENホールディングスは4.37%高と、半導体製造装置関連がそろって上昇しました。

電子部品株にも広く買いが入りました村田製作所が3.16%高(+18円83銭)、日東電工が3.28%高(+17円77銭)、太陽誘電が1.82%高、京セラが1.95%高(+18円50銭)、TDKが1.36%高(+19円36銭)、フジクラが2.00%高(+19円11銭)、古河電気工業も2.50%高電気機器が+1.61%と業種別7位に入ったのはこの広がりによるものです。個別材料では、信越化学工業が2.23%高(+21円29銭)——前日の取引終了後に27年3月期の中間配当を58円から78円へ増額修正すると発表し、9月16日に創立100周年を迎えることを記念して20円の記念配当を実施、年間配当予想は136円(前期106円)となりました(株探)。日立製作所は2.9%高の5,372円で、子会社の日立エナジーが米ミシシッピ州に5億2,800万ドル(約820億円)を投じて変圧器工場を建設すると発表したことが買い材料です。セントラル硝子は6.7%高の4,570円——経済安全保障推進法に基づく重要鉱物(フッ素)の安定供給確保の支援対象として同社の「無水フッ酸の供給確保計画」が経済産業省の認定を受け、設備投資に最大約176億円の助成を受けられると発表しました(いずれも株探)。

半面、指数を押し下げたのは前日に買い戻された銘柄群ですマイナス寄与トップはソフトバンクグループで、96円(1.53%)安の6,183円、寄与度は-77円23銭前日は7.54%高・寄与度+353円99銭で日経平均を1人で支えた銘柄でしたが、本日は反落して同じく1人で指数の重しに回りました売買代金トップのキオクシアHDは970円(1.87%)安の5万780円で寄与度-22円76銭、それでも売買代金は約1兆3,644億円と2位のソフトバンクG(約4,103億円)の3倍超と、資金の集中は続いていますこのほかコナミグループが2.87%安(-20円45銭)、大塚ホールディングスが4.55%安(-17円43銭)、イビデンが0.86%安(-11円06銭)、ディスコが0.78%安、バンダイナムコHDが1.73%安、ニトリHDが3.08%安でした。メルカリは6.36%安の3,621円と日経225採用銘柄で値下がり率トップギフトホールディングスやサイゼリヤの下げも目立ちました(株探)。

中小型株では個別材料株が動きましたI-neがストップ高で東証プライムの値上がり率トップ、レオパレス21は光通信によるTOBを受けて連日の1本値ストップ高となり、大量の買い注文を残しています(株探)。ダイヘンは4.4%高——エネルギーマネジメントシステム(EMS)事業の受注高が27年3月期450億円、28年3月期550億円、31年3月期には700億円へ拡大する見通しを発表しました。三菱ケミカルグループは3.9%高で、SMBC日興証券が目標株価を1,250円から1,750円へ引き上げ、ロボタクシー向け炭素繊維の成長性と石油化学業界の再編機運を指摘しています。ストップ高は全市場で7銘柄、ストップ安は2銘柄でした(いずれも株探)。

テクニカル分析

トレンドの位置

日経平均の終値6万3,923円00銭は、5日線にあと113円48銭まで迫りました5日線は6万4,036円48銭で乖離率は-0.18%——前日の-1.24%から1日で1.06ポイント縮小しています。移動平均線とは過去一定期間の終値の平均で、5日線は直近1週間、25日線は約1か月、75日線は約3か月半、200日線は約10か月の平均コストを表します25日線は6万5,781円19銭で終値の1,858円19銭上(-2.82%)、75日線は6万6,720円08銭で2,797円08銭上(-4.19%)75日線を下回るのは8月21日から19営業日連続です。ただし前日と違い、本日の乖離縮小は線が下がったからではなく終値が上がったためで、中身の質は改善しています200日線は5万9,561円27銭で終値の4,361円73銭下(+7.32%)と、長期の上昇基調は保っています

一目均衡表では、4営業日連続で「雲の下」です。一目均衡表の「雲」とは、過去の値動きから算出した2本の線に挟まれた帯で、株価がその中にあると方向感に乏しい、上にあれば強い、下にあれば弱いと読むのが一般的です本日の雲は6万4,863円14銭〜6万6,640円32銭で、終値は下端を940円14銭下回りました注意したいのは、雲の下端が前日の6万4,572円31銭から290円83銭切り上がっていることです——株価が438円上がったのに、雲までの距離は前日の1,088円21銭から940円14銭へ148円しか縮まっていません戻りの関門が逃げていく形で、雲を抜けるには一段と大きな上昇が必要になります。転換線6万4,759円01銭・基準線6万6,167円21銭はいずれも前日と変わらず終値は転換線を836円01銭、基準線を2,244円21銭下回りました

TOPIXは日経平均より一歩進んだ位置にいます終値4,061.72は75日線4,033.75を27.97ポイント上回って3日連続で維持し、本日は安値4,048.77でも一度も割り込みませんでしたさらに5日線4,047.99を13.73、転換線4,054.06を7.66上回り、前日に割り込んだこの2本を1日で取り返しています雲(3,952.62〜4,004.48)の上端からも57.24ポイント上残る関門は25日線4,098.66(36.94下)と基準線4,093.74(32.02下)の2本で、日経平均が5日線すら回復していないのに対し、TOPIXは短期線を2本回復済み——市場全体のほうが指数より先に立ち直りつつあることを示しています。

サポートとレジスタンス

日経平均の下値の目安は、まず本日の安値6万3,209円92銭です。これは前日の安値6万3,067円18銭を142円74銭、9月14日の安値6万2,726円18銭を483円74銭上回っており、3営業日連続で安値を切り上げましたボリンジャーバンドの-2σは6万2,816円51銭で、本日は安値でも393円41銭上ボリンジャーバンドとは移動平均線の上下に値動きのばらつき(標準偏差)の幅を加えた帯で、-2σの外に出るのは統計的に珍しい、いわゆる売られすぎの水準と読むのが一般的です。2営業日続けて日中の-2σ割れがなく、下値の売り圧力は着実に弱まっていますその下の目安は9月14日安値6万2,726円18銭と8月3日安値6万2,703円47銭、さらに7月29日安値6万448円90銭です。

上値のレジスタンスは、本日の終値のすぐ上に密集しています6万4,036円48銭(5日線)、6万4,101円00銭(前日の高値)、6万4,298円85銭(-1σ)の3つが終値からわずか376円以内にあり、まずこの帯を抜けられるかが翌営業日の最初の関門です。その上は6万4,759円01銭(転換線)、6万4,863円14銭(雲の下端)さらに上は25日線6万5,781円19銭、基準線6万6,167円21銭、雲の上端6万6,640円32銭、75日線6万6,720円08銭と、6万6,000円前後に中期の線が集中しています。前日の記事では5日線・-1σ・雲の下端・転換線の4本が6万4,280円〜6万4,760円に集まっていると書きましたが、本日の上昇でこの帯の下側2本がすぐ手前まで近づいた形です。

オシレーター

日経平均のRSI(14日)は42.2で、前日の39.4から2.8ポイント上昇し、3営業日ぶりに40台を回復しました。RSIは直近14日間の値上がり幅と値下がり幅の比率を0〜100で表した指標で、一般に30以下が売られすぎ、70以上が買われすぎ、50が中立とされます中立の50まではまだ8ポイント近くあり、「売られすぎから少し戻った」程度の位置です。TOPIXのRSIは48.3と前日の45.1から3.2ポイント上昇し、中立の50にほぼ届いています

日経平均のMACDは-608.9、シグナルは-404.6、ヒストグラムは-204.2MACDは短期と長期の移動平均の差を示す指標で、シグナル(MACDの平均線)を上抜けば買い、下抜けば売りのサインと読むのが一般的です本日のヒストグラムは前日の-229.9からマイナス幅が25.7縮小し、4営業日ぶりの改善となりました。9月10日以降、ヒストグラムは-136.8→-201.9→-229.9とマイナス幅を広げ続けていたので、下向きの勢いがようやく止まった格好です。ただしMACD本体はまだシグナルを204.2下回っており、買いサインには程遠い水準にあります。TOPIXのヒストグラムも-9.8と前日の-12.0から縮小(MACD-6.0、シグナル3.8)しました。

ご注意: 本節の移動平均・一目均衡表・ボリンジャーバンド・RSI・MACD・乖離率・NT倍率は、いずれも当サイトが確定日足から算出した計算値であり、推定であって確定値ではありません。算出期間・平滑化の方法・データ起点の違いにより、お使いのチャートツールの表示値と一致しない場合があります。テクニカル指標は過去の値動きを要約したものであり、将来の株価を予測するものではありません。

市場心理

本日の市場心理を一言で表すなら、「誰も積極的には動かなかったが、下を売る人はもっといなかった」です。株探は、現地時間16日のFOMCの結果や週末18日の日銀金融政策決定会合の結果を見極めたいとの思惑から様子見ムードは拭えない状況だったと伝えつつ、後場は先物主導で上昇に転じ、空売り筋の買い戻しを誘ったと整理しています。その証拠が売買代金です——6兆7,075億円は8月26日以来3週間ぶりの低水準で、参加者が減ったなかで買い戻しだけが通った結果の438円高でした。

恐怖指数は大きく低下しました日経平均VIは今後1か月の値動きの大きさに対する市場の予想を表す指標で、急落時に跳ね上がり、平常時は20〜30程度に落ち着くとされます本日は28.44と前日比2.24(7.30%)の低下で、3営業日ぶりに30を割り込みました高値30.73・安値28.44と、安値がそのまま終値——日経平均の「高値引け」と表裏一体の「安値引け」です。フィスコは、今日以降の日米金融イベントを控えて下値を売り急ぐ動きはなく、ボラティリティーの高まりを警戒するムードが緩和したと説明しています。前日の「日中に30を割りながら引けでは30台に戻る」いってこいの形から、本日は一方向に低下して引けた——警戒感の緩和は前日より明確でした。

市場の広がりは前日から大幅に改善しました東証プライムの値上がりは1,048銘柄(67.4%)、値下がりは452銘柄(29.0%)で、前日の800/685(約52%)から大きく好転日経平均225銘柄でも値上がり152・値下がり70と、前日の67/157がほぼ裏返しになりました。33業種の下落幅がすべて1%未満にとどまったことも含め、本日は「特定の値がさ株が指数を持ち上げた」だけではなく、市場全体が底堅かったと言えます。一方で1株あたりの平均約定単価は約3,792円と前日の約3,944円から3.9%低下し、NT倍率は15.738倍と0.013の小幅上昇値がさ株への集中は前日よりむしろ和らいでいます

翌営業日の注目ポイント

翌営業日は9月17日(木)で、東京市場は通常どおり取引が行われますただしその先の日程には注意が必要です——日銀の金融政策決定会合は17〜18日で結果公表は18日(金)、そして東京市場はその翌日から9月19日(土)〜23日(水)の5連休(21日敬老の日・22日国民の休日・23日秋分の日)に入ります次の取引日は9月24日(木)で、連休中の海外市場の値動きをまとめて織り込むことになるため、週後半にかけて持ち高を落とす動きが出やすい点は頭に入れておきたいところです。

最大の注目は、日本時間17日未明に公表されるFOMCの結果です。前夜の米国市場が下げた直接の材料は「9月FOMCでの利上げ観測が強まり、米10年債利回りが2007年以来の高水準に達したこと」でした(株探)。結果とパウエル議長の会見が市場の想定より引き締め寄りなら米金利は一段と上昇し、17日の東京市場は本日の戻りを吐き出す展開になりかねません逆にハト派寄りなら、本日のように金利低下が株価の支えになる可能性があります。本日は日米の10年債利回りがそろって小幅低下し、株価が切り返したので、翌日もまず金利を見てから株価を見る順番が有効でしょう。

ふたつ目は、本日の買い戻しに続きがあるかどうかです。本日の上げ幅438円90銭のうち54%はアドバンテストと東京エレクトロンの2銘柄で、その原動力は前夜のSOX指数0.40%高という小反発でしたただしSOXは前日の5.86%急落に対して戻したのが6.4%分にすぎず、回復は始まったばかりです。今晩のSOXが続伸すれば製造装置株の戻りは続きやすく、再び下げれば本日の買い戻しは1日で終わる可能性があります。あわせて、売買代金が3週間ぶりの低水準まで細ったなかでの上昇だったことを踏まえ、17日に売買代金が戻ってくるかどうかも、本日の動きが本物かを見分ける材料になります。

テクニカル面で17日(木)に確認したいのは2点です。上は、終値のすぐ上に密集する5日線6万4,036円48銭・前日高値6万4,101円00銭・-1σ6万4,298円85銭の3本を抜けられるかこれを抜ければ次は転換線6万4,759円01銭と雲の下端6万4,863円14銭ですが、雲の下端は日ごとに切り上がっており、追いかける側は不利です。下は、本日の安値6万3,209円92銭を守って4日連続の安値切り上げを続けられるかTOPIXについては、本日回復した5日線4,047.99と転換線4,054.06の上に留まれるかが焦点になります。

戦略展望

本日の値動きから読み取れる前向きな点は3つありますひとつ目は、上ヒゲのない高値引けだったこと——前日が「上で売られた」形だったのに対し、本日は大引けまで売り物が出ませんでしたふたつ目は、値上がり67.4%・33業種中23業種上昇・下落業種の下げ幅がすべて1%未満と、市場全体が底堅かったこと三つ目は、RSIが3営業日ぶりに40台を回復し、MACDヒストグラムのマイナス幅が4営業日ぶりに縮小、日経VIも30を割り込んだこと——複数の指標が同じ方向に改善しました。

一方で、慎重に見るべき点も3つありますひとつ目は、売買代金6兆7,075億円が3週間ぶりの低水準だったこと——薄商いのなかで空売りの買い戻しが通っただけなら、参加者が戻ったときに同じ水準は維持できませんふたつ目は、上げ幅の54%をアドバンテストと東京エレクトロンの2銘柄が占め、その原動力が前夜のSOX指数0.40%高という小さな反発だったこと三つ目は、438円上げてもなお5日線に届かず、雲の下端は前日より290円切り上がったこと——75日線割れ19営業日、雲の下4営業日という中期の弱さは1日では変わりません

したがって本日の値動きから導かれる見立てはこうです——「下値の売り圧力は明確に弱まり、市場全体の体温も戻った。ただし薄商いのなかでの買い戻しであり、中期トレンドの弱さは未修正。次の方向を決めるのは17日未明のFOMCと今晩のSOX指数」判別の材料は、日米の長期金利が本日のように落ち着きを保てるか、SOX指数が続伸するか、そして売買代金が7兆円台に戻るかの3点です。その先には18日の日銀会合と5連休が控えており、翌日の値動きが強くても弱くても、週末にかけては持ち高を軽くする動きが上値を抑えやすいことを想定しておくのがよさそうです。なお本節の見立てはあくまで本日までの数値から読める整理であり、将来の株価を予測するものではありません

チャート

日経225 (INDEX:NKY)

米ドル/円 (FX:USDJPY)

S&P 500 (FOREXCOM:SPXUSD)

▶ YOUTUBE CHANNEL
投資ナオゴロン

毎日の相場解説・銘柄分析・投資戦略を動画でお届けしています。チャンネル登録・高評価で応援よろしくお願いします!

▶ チャンネルを見る @toushi-naogoron

免責事項: 本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買や投資勧誘を目的としたものではありません。記載された数値は執筆時点で公表されている情報に基づいていますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。テクニカル指標に関する記述には当サイトによる計算値が含まれ、算出方法によりチャートツールの表示値と異なる場合があります。投資に関する最終的な決定は、ご自身の判断と責任において行ってください。本記事の情報に基づいて被ったいかなる損害についても、筆者および当サイトは一切の責任を負いません。

コメント

タイトルとURLをコピーしました