前週末16日の米国市場で半導体株指数SOXが3.83%安、ナスダック総合が2.14%安となった流れを受け、週明けの東京市場はAI・半導体株から売られました。日経平均は一時1,492円安の6万3,831円まで下げましたが、後場は先物への買いで下げ渋り、407円59銭安の6万4,916円70銭で反落して終わりました。東京エレクトロンとファーストリテイリングの2銘柄だけで約281円押し下げています。一方でTOPIXは1.48ポイント高の4,067.48と小幅に続伸し、鉱業・海運・石油など33業種のうち21業種が上がりました。売買代金は6兆7,835億円と前週末から11.5%減り、商いは細っています。
本日の相場概況
まず16日(金)の米国市場を確認します。NYダウは175.28ドル(0.34%)安の52,002.41ドル、S&P500は84.62ポイント(1.09%)安の7,659.44、ナスダック総合は572.99ポイント(2.14%)安の26,140.03でした。半導体株指数SOXは443.93ポイント(3.83%)安の11,137.29と、8日続落です(SOX・ナスダック総合は株探・米国株、NYダウとS&P500は米国ヤフー・ファイナンス)。株探掲載のフィスコ記事によれば、FRBのウォーシュ議長が利上げの可能性を示唆せず、10月FOMCでの利上げ観測は後退しました。しかしAIクラウド企業のコアウィーブが再び売られてAI関連の債務への不安が再燃し、ナスダックが大きく下げました。終盤には原油高も嫌気されて、ダウも下落に転じています。
日経平均は504円73銭安の6万4,819円56銭で寄り付きました。AI投資を巡る懸念と原油高を背景に半導体・AI関連株への売りが強まり、取引時間中の安値は6万3,831円78銭(1,492円51銭安)。6万4,000円を割り込み、取引時間中としては9月17日以来の安い水準です。ただ売り一巡後は日経225先物に海外機関投資家とみられる買いが入り、米株価指数先物も堅調に推移したことで下げ渋りました(株探)。大引け前には一時6万5,000円台を回復し、安値から1,084円92銭戻して取引を終えています。前週末のシカゴ日経225先物は6万3,925円(大阪日中比1,865円安)でしたが、現物はこれを上回って寄り付き、安値もシカゴの水準付近で止まりました(株探掲載のフィスコ記事)。
主要マーケット指標
| 指標 | 数値 | 前日比 |
|---|---|---|
| 日経平均株価 | 64,916.70円 | -407.59円 (-0.62%) 反落 |
| 日経平均 始値 / 高値 / 安値 | 64,819.56 / 65,067.80 / 63,831.78 | 安値は前日比-1,492.51円。高値も前日終値を256.49円下回った |
| 寄り付きのギャップ | -504.73円 (-0.77%) | 前日の安値64,800.90円の近くで始まった |
| ローソク足の形 | 実体97.14円の陽線 | 上ヒゲ151.10円 / 下ヒゲ987.78円(長い下ヒゲ) |
| 日中値幅 | 1,236.02円 | 前日の911.40円から拡大 |
| 安値からの戻り | +1,084.92円 | 一時の下げ幅1,492.51円の約73%を取り戻した |
| TOPIX | 4,067.48 | +1.48 (+0.04%) 続伸 |
| TOPIX 始値 / 高値 / 安値 | 4,043.98 / 4,070.47 / 4,007.34 | 実体23.50の陽線。安値から60.14戻した |
| NT倍率 | 15.960倍 | 前日16.066倍から-0.106 |
| 東証プライム 売買代金 | 約6兆7,835億円 | 前日の約7兆6,686億円から11.5%減 |
| 東証プライム 売買高 | 約20億6,192万株 | 前日の約23億7,905万株から13.3%減 |
| 1株あたり平均約定単価 | 約3,290円 | 前日の約3,223円から上昇 |
| 東証プライム 値上がり/値下がり | 621銘柄 / 873銘柄 | 変わらず58銘柄。値上がりは全体の40.0%。前日は1,292/228 |
| 日経平均225銘柄 値上がり/値下がり | 111銘柄 / 108銘柄 | 変わらず6銘柄。前日は194/29。銘柄数では値上がりの方が多い |
| 東証33業種 上昇/下落 | 21業種 / 12業種 | 前日は32/1 |
| 業種別 上昇率1〜5位 | 鉱業 +3.41% | 以下 海運業+1.84%、石油・石炭製品+1.83%、サービス業+1.34%、電気・ガス業+1.25% |
| 業種別 下落率1〜5位 | 非鉄金属 -1.18% | 以下 電気機器-0.69%、繊維製品-0.65%、証券・商品先物-0.58%、情報・通信業-0.47% |
| 最大のマイナス寄与 | 東京エレクトロン -141円58銭 | 2.63%安の10,350円。2位ファーストリテイリング-139円97銭(2.29%安) |
| マイナス寄与 3〜5位 | ソフトバンクG -80円10銭 | 以下 イビデン-34円79銭、レーザーテック-21円71銭。上位5銘柄合計-418円15銭 |
| 最大のプラス寄与 | リクルートHD +35円90銭 | 1.93%高の18,775円。2位ベイカレント+18円37銭(5.35%高) |
| プラス寄与 3〜5位 | キオクシアHD +15円93銭 | 以下 KDDI+13円75銭、豊田通商+9円71銭。上位5銘柄合計+93円66銭 |
| 寄与度の合計 | +200円87銭 / -608円46銭 | 差し引き-407円59銭で下げ幅と一致 |
| 売買代金トップ | キオクシアHD 約7,482億円 | 2位アドバンテスト約5,088億円、3位太陽誘電約3,335億円、4位ソフトバンクG約2,658億円、5位レーザーテック約2,053億円 |
| 東証プライム 値上がり率1位 | サイゼリヤ +7.83% | 2位東宝+7.04%、3位クリエイト・レストランツHD+5.92%、4位SHIFT+5.48%、4位SRSHD+5.48% |
| 東証プライム 値下がり率1位 | ジャパンディスプレイ -8.57% | 2位宝HLD-5.44%、3位ディップ-5.35%、4位太陽誘電-4.85%、5位トレンドマイクロ-4.21% |
| ストップ高 / ストップ安 | 10銘柄 / 1銘柄 | 全市場・引け時点(ETF除く)。株探の集計では一時を含めストップ高16銘柄(ETF1銘柄を含む) |
| 東証グロース市場250指数 | 766.91 | -12.27 (-1.57%) 反落(株探掲載のフィスコ記事) |
| 米ドル/円 | 158円16〜18銭 | 午後5時時点(株探・日銀為替市況)。158円台を挟んだ一進一退 |
| 日経平均VI | 31.23 | -0.94。朝方は上昇し、取引終了時に低下に転じた(株探掲載のフィスコ記事) |
| 国内10年債利回り | 2.898% | 株探掲載のフィスコ記事による当日の水準 |
| 東証プライム 騰落レシオ(25日) | 107.43% | 前日104.36%から上昇。100%が中立の目安(株探) |
| NYダウ (10/16終値) | 52,002.41 | -175.28 (-0.34%) 反落 |
| S&P 500 (10/16終値) | 7,659.44 | -84.62 (-1.09%) 反落 |
| ナスダック総合 (10/16終値) | 26,140.03 | -572.99 (-2.14%) 反落 |
| SOX指数 (10/16終値) | 11,137.29 | -443.93 (-3.83%) 8日続落 |
| 米10年債利回り / NY原油(WTI) (10/16) | 5.098% / 101.41ドル | 利回り+0.009ポイント(米国ヤフー・ファイナンス) / 原油+3.44ドル(株探)で約1か月ぶりの高値 |
| VIX指数 (10/16) | 19.99 | +3.53(株探・米国株) |
| 日経平均 5日線からの乖離 | -1.70% | 5日線 66,037.75。1,121円05銭下(前日は-2.30%) |
| 日経平均 25日線からの乖離 | -2.27% | 25日線 66,426.63。1,509円93銭下(前日は-1.68%) |
| 日経平均 75日線からの乖離 | -2.28% | 75日線 66,430.95。1,514円25銭下(前日は-1.75%) |
| 日経平均 200日線からの乖離 | +6.08% | 200日線 61,197.24。3,719円46銭上 |
| 日経平均 一目均衡表の雲 | 65,759.80 〜 66,521.56 | 終値は雲の下端を843円10銭下回る(株探掲載値) |
| 日経平均 転換線 / 基準線 | 67,315.20 / 66,762.40 | 終値は転換線を2,398円50銭、基準線を1,845円70銭下回る |
| 日経平均 ボリンジャーバンド | -1σ 64,236.76 / -2σ 62,046.90 | 終値は-1σを679円94銭上回る。安値は-1σを一時下回った |
| 日経平均 RSI (14日) | 42.3 | 前日の43.7から1.4ポイント低下 |
| 日経平均 MACD / シグナル | 103.9 / 529.2 | ヒストグラムは-328.6から-425.4へ拡大。MACDはシグナルの下のまま |
| 日経平均 52週高値からの距離 | -7,915.03円 (-10.87%) | 52週高値 72,831.73 (6/22)。前日は-10.31% |
| TOPIX 5日線 / 25日線 | 4,068.05 / 4,087.20 | 終値は5日線とほぼ同水準(-0.57)、25日線を19.72下回る |
| TOPIX 75日線 / 200日線 | 4,068.65 / 3,860.57 | 終値は75日線の-0.03%(ほぼ同水準)、200日線の+5.36% |
| TOPIX 一目均衡表の雲 | 4,039.72 〜 4,092.03 | 終値は雲の中(下端から+27.76) |
| TOPIX RSI (14日) / MACD | 47.6 / -4.3 (シグナル3.9) | RSIは前日47.4からほぼ横ばい。MACDのヒストグラムは-8.1 |
| TOPIX 52週高値からの距離 | -152.83 (-3.62%) | 52週高値 4,220.31 (8/14・取引時間中)。前日は-3.66% |
マクロ・地政学の視点
本日の売りのきっかけは、米国で再燃した「AI関連企業の債務」への不安です。株探によれば、16日の米国市場でコアウィーブの株価は12%近く下げ、SOX指数は4%近く下落しました。株探の「明日の株式相場に向けて」は、データセンター関連の資金調達のために発行された米テック企業の社債価格に下落圧力がかかっていると指摘しています。一方で株探掲載の記事によれば、エヌビディアのCEOは「ニュースは常に発生するが根本的な状況を変えることはないだろう」と述べ、AI株の下落はいずれ過ぎ去ると主張しています(エヌビディアはコアウィーブの第2位株主)。
もう一つの材料は原油価格です。16日のWTI原油は1バレル=101.41ドル(+3.44ドル)と、約1か月ぶりの高値になりました。株探によれば、サウジアラビアとイエメンの親イラン武装組織フーシによる攻撃の応酬で中東情勢への警戒が高まり、ウクライナがロシアの製油所を大規模に攻撃したと伝わったことも上昇要因です。ただ、トランプ米大統領がロシアへの制裁措置を一時停止すると表明したことで、ロシア産燃料の供給が増えるとの見方が広がり、19日のアジア時間には原油先物が下落しました(株探)。これが投資家のリスク許容度の改善につながり、後場の下げ渋りを支えたと株探は伝えています。
米国の金利は、ウォーシュFRB議長が利上げの可能性を示唆しなかったことで10月FOMCでの利上げ観測が後退しました。米10年債利回りは16日に5.098%と、前日からほぼ横ばいです(米国ヤフー・ファイナンス)。中国では7〜9月期GDPが前年比+4.5%と市場予想の+4.4%を上回り、9月の小売売上高や鉱工業生産も伸びが加速しました(株探)。上海総合指数は14.64ポイント高の3,730.92、韓国KOSPIは99.96ポイント高の5,768.01で終えています(株探)。
国内では、高市首相が16日の参議院予算委員会で、食料品の消費減税で税率10%が維持される外食産業の需要喚起策として、プレミアム付き商品券などを検討していると明らかにしました(株探)。ドル円は午後5時時点で158円16〜18銭と、158円台を挟んだ一進一退でした(株探・日銀為替市況)。今週は香港でAPEC財務相会合が21日まで開かれます(株探掲載のフィスコ記事)。
セクター・個別銘柄の動き
東証33業種のうち上昇は21業種、下落は12業種でした。上昇率の上位は鉱業+3.41%、海運業+1.84%、石油・石炭製品+1.83%、サービス業+1.34%、電気・ガス業+1.25%。下落率の上位は非鉄金属-1.18%、電気機器-0.69%、繊維製品-0.65%、証券・商品先物-0.58%、情報・通信業-0.47%です。原油高を受けたINPEXや石油資源開発などの資源株、内需・ディフェンシブ株に資金が向かい、半導体・電子部品株が売られる構図でした。
日経平均を最も押し下げたのは東京エレクトロンで、2.63%安の10,350円、寄与度-141円58銭。ファーストリテイリング(-2.29%、-139円97銭)、ソフトバンクG(-2.00%、-80円10銭)、イビデン(-2.64%、-34円79銭)、レーザーテック(-3.91%、-21円71銭)が続きました。マイナス寄与の上位5銘柄で-418円15銭と、下げ幅407円59銭を上回ります。売買代金3位の太陽誘電は4.85%安と大きく下げ、村田製作所(-1.48%)、TDK(-0.94%)など電子部品株も軟調でした。一方、売買代金トップのキオクシアHDは1.68%高の13,600円とプラスで終え、アドバンテストも0.23%安にとどまりました。
日経平均を最も押し上げたのはリクルートHDで、1.93%高の18,775円、寄与度+35円90銭。2位のベイカレントは5.35%高の10,740円で続伸です。株探によれば、大和証券が16日に目標株価を7,500円から11,200円に引き上げ、投資判断「2(アウトパフォーム)」を継続しました。KDDI(+1.17%)、豊田通商(+1.29%)、伊藤忠(+1.58%)、イオン(+3.31%)など、内需株や商社株も上げています。
東証プライムの値上がり率1位はサイゼリヤで7.83%高。高市首相の外食需要喚起策への言及を受けて、東宝(+7.04%)を除く上位には、クリエイト・レストランツHD(+5.92%)、SRSHD(+5.48%)と外食株が並びました(株探)。東宝は株探によれば、11月の映画「ゴジラ-0.0」の世界同時期公開を控え、IP(知的財産)の成長期待から買われました。SHIFTも5.48%高と続伸です。
値下がり率では宝HLDが5.44%安、ディップが5.35%安。株探によれば、ディップはモルガン・スタンレーMUFG証券が16日に投資判断を「アンダーウエート」へ引き下げ、目標株価を1,900円から800円に見直しました。トレンドマイクロ(-4.21%)とメルカリ(-3.95%)も下げ、情報・通信業を押し下げました。
ストップ高・ストップ安
本日のストップ高は引け時点で全市場10銘柄、ストップ安は1銘柄でした(ETF/REIT除く。株探の集計では一時を含めストップ高16銘柄で、うち1銘柄はETF)。下の表は一時ストップ高を含む15銘柄とストップ安1銘柄です。目立ったのは2つのテーマで、ひとつは前週から続く情報セキュリティ関連(セキュアヴェイル、ショーケース、アズジェント、テリロジHDは前日に続くストップ高)、もうひとつは高市首相の外食支援策への言及を受けたぐるなびとRettyです(株探)。
| 銘柄(コード) | 市場 | 終値(円) | 騰落率(%) | PTS終値比(%) | 材料 |
|---|---|---|---|---|---|
| Retty(7356) | 東証グロース | 160 | +45.45 | -3.12 | 高市首相が外食支援策として「Go To Eat」などの検討に言及し思惑買い(株探掲載のフィスコ記事) |
| ビープラッツ(4381) | 東証グロース | 308 | +35.09 | -3.90 | トヨタが全車種SDV化の方針を打ち出したと伝わり思惑(株探) |
| ウインテスト(6721) | 東証スタンダード | 201 | +33.11 | +14.93 | 前日まで2日連続ストップ高。半導体製造装置関連(株探)。引け後に新株予約権の大量行使を開示 |
| オンデック(7360) | 東証グロース | 861 | +21.10 | — | 比例配分。前日もストップ高。材料は確認できず(株探) |
| テリロジHD(5133) | 東証スタンダード | 600 | +20.00 | -3.92 | 前日もストップ高。情報セキュリティ関連(株探) |
| ぐるなび(2440) | 東証スタンダード | 135 | +18.42 | -0.89 | 一時ストップ高。外食支援でGo To Eatなども検討と首相が言及(株探) |
| アール・エス・シー(4664) | 東証スタンダード | 1,235 | +17.62 | +0.41 | 一時ストップ高。ソフトバンクGによる米警備大手の買収検討報道で思惑(株探) |
| ハイブリッドテクノロジーズ(4260) | 東証グロース | 284 | +17.36 | -2.08 | 一時ストップ高。材料は確認できず(株探のテーマは人工知能関連) |
| クラスターテクノロジー(4240) | 東証スタンダード | 1,020 | +17.24 | -0.94 | 材料は確認できず |
| アズジェント(4288) | 東証スタンダード | 722 | +16.08 | -2.35 | 前日もストップ高。情報セキュリティ関連(株探) |
| TWOST(7352) | 東証グロース | 579 | +16.03 | +1.04 | 前日もストップ高。子会社がサイバーセキュリティ企業と業務提携(株探) |
| セキュアヴェイル(3042) | 東証スタンダード | 1,100 | +15.79 | +1.55 | 前日もストップ高。情報セキュリティ関連(株探) |
| ショーケース(3909) | 東証スタンダード | 775 | +14.81 | +8.43 | 比例配分。前日もストップ高。情報セキュリティ関連(株探) |
| セカンドX(5028) | 東証グロース | 438 | +8.96 | -2.85 | 一時ストップ高。材料は確認できず(株探のテーマは人工知能関連) |
| JPMC(3276) | 東証プライム | 2,350 | -1.34 | — | 一時ストップ高のあと下落に転じた。材料は確認できず |
| さいか屋(8254) | 東証スタンダード | 268 | -22.99 | -6.72 | ストップ安(比例配分)。親会社AFC-HDとの株式交換比率にサヤ寄せ(株探) |
引け時点でストップ高だったのは、Retty、ビープラッツ、ウインテスト、オンデック、テリロジHD、クラスターテクノロジー、アズジェント、TWOST、セキュアヴェイル、ショーケースの10銘柄です。ショーケースとオンデックは取引時間中に売買が成立せず、比例配分となりました(株探)。さいか屋は親会社AFC-HDとの株式交換比率にサヤ寄せする形でストップ安となり、1万3,200株の売り注文を残しています(株探)。
PTS(私設取引システム)の値は、10月19日17時台の取得時点に付いていた直近の価格です。ウインテスト(+14.93%)とショーケース(+8.43%)はPTSでも終値を大きく上回りました。ストップ安のさいか屋はPTSでも6.72%安です。PTSは夜間の参考値で、翌営業日の始値を保証しません。
主要銘柄の決算と決算後のPTS
株探の決算速報によれば、本日は14社が決算や業績予想の修正を発表しました。東証プライムかつ時価総額1,000億円以上はコーエーテクモHDの1社だけだったため、REITを含めて時価総額の大きい順に8社を下の表にまとめます。決算の要点は株探の見出しの範囲で記載しており、PTSは16時30分以降に付いた価格のみを「決算後のPTS」としています。
| 銘柄(コード) | 時価総額(億円) | 決算の要点(株探の見出し) | 終値(円) | PTS(円) | PTS終値比(%) |
|---|---|---|---|---|---|
| コーエーテクモHD(3635) | 5,641 | 上期経常を一転40%増益に上方修正 | 1,678.5 | 1,747 | +4.08 |
| 大和ハウスリート投資法人(8984) | 4,903 | 今期経常は13%増益へ | 108,000 | 未約定 | — |
| ヒューリックリート投資法人(3295) | 2,002 | 今期経常は8%減益へ | 139,000 | 未約定 | — |
| 三菱地所物流リート投資法人(3481) | 1,590 | 今期経常は11%減益へ | 107,100 | 未約定 | — |
| いちよし証券(8624) | 586 | 非開示だった上期経常は2.1倍増益、上期配当も4円増額 | 1,545 | 1,552.2 | +0.47 |
| セントラル総合開発リート投資法人(3488) | 276 | 今期経常は7%減益へ | 105,000 | 未約定 | — |
| GMOグローバルサイン・HD(3788) | 275 | 今期最終を25%上方修正・6期ぶり最高益、配当も14.68円増額 | 2,355 | 未約定 | — |
| 南陽(7417) | 234 | 上期経常を一転27%増益に上方修正・2期ぶり最高益更新へ | 1,767 | 未約定 | — |
時価総額が最も大きいコーエーテクモHDは、16時に上期(4〜9月)の経常利益を一転40%増益に上方修正し、PTSは4.08%高の1,747円でした。株探によれば、営業利益は前回予想の70億円から115億円(前年同期比44.4%増)、最終利益は90億円から180億円に上振れして着地したもようで、前期に発売した大型タイトルやバックカタログの販売が好調でした。いちよし証券は12時に上期経常が2.1倍増益になる見通しを示しており、PTSは0.47%高にとどまりました。REIT4銘柄とGMOグローバルサイン・HD、南陽は、16時30分以降のPTSで約定がありませんでした。
表の8社以外で決算後のPTSが大きく動いたのは2社です。シライ電子工業(6658)は今期経常を2倍に上方修正し配当も8円増額として、PTSは18.10%高。SEHI(9478)は今期経常を一転25%増益に上方修正し、PTSは9.59%高でした(株探の見出しによる)。PTSの価格は10月19日17時12分〜17時32分の取得値です。PTSは夜間の参考値で、翌営業日の始値を保証しません。
テクニカル分析
トレンドの位置
日経平均は反落し、終値6万4,916円70銭は5日線6万6,037円75銭(-1.70%)、25日線6万6,426円63銭(-2.27%)、75日線6万6,430円95銭(-2.28%)をいずれも下回ったままです。移動平均線とは過去一定期間の終値の平均で、5日線は直近1週間、25日線は約1か月、75日線は約3か月半、200日線は約10か月の平均コストを表します。25日線と75日線は6万6,430円付近でほぼ重なっており、ここが戻りの大きな節目です。200日線6万1,197円24銭は3,719円46銭(+6.08%)下にあり、長期の上昇の形は保っています。
一目均衡表では、終値は雲の下です。一目均衡表の「雲」とは、過去の値動きから算出した2本の線に挟まれた帯で、株価がその中にあると方向感に乏しい、上にあれば強い、下にあれば弱いと読むのが一般的です。株探の掲載値で雲は6万5,759円80銭〜6万6,521円56銭、終値は雲の下端を843円10銭下回りました。転換線6万7,315円20銭、基準線6万6,762円40銭も上に残っています。
ローソク足は504円73銭下に窓を開けて始まりましたが、実体97円14銭の小さな陽線で、下ヒゲが987円78銭と長い形になりました。安値の6万3,831円78銭は、取引時間中としては9月17日(安値6万3,824円56銭)以来の水準で、そこから1,084円92銭戻しています。長い下ヒゲは安い水準で買いが入ったことを示しますが、終値は前日終値と5日線の下にとどまりました。TOPIXは4,067.48で、5日線4,068.05・75日線4,068.65とほぼ同水準、雲(4,039.72〜4,092.03)の中です。NT倍率は15.960倍と前日から0.106下がり、日経平均よりTOPIXの方が強い一日でした。
サポートとレジスタンス
日経平均の上値の目安は、まず前日の終値6万5,324円29銭(本日の窓の上端)と、5日線6万6,037円75銭です。その上には雲の下端6万5,759円80銭、25日線6万6,426円63銭、75日線6万6,430円95銭、雲の上端6万6,521円56銭、基準線6万6,762円40銭が6万5,800〜6万6,800円付近に集まっています。15日に下に抜けたこの価格帯は、戻りを抑える水準になりやすいものです。
下値の目安は、まずボリンジャーバンドの-1σ 6万4,236円76銭と15日の終値6万4,425円95銭です。その下には本日の安値6万3,831円78銭と、9月中旬の安値(9月15日 6万3,067円18銭)があります。さらに下ではボリンジャーバンドの-2σ 6万2,046円90銭、200日線6万1,197円24銭が目安になります。
オシレーター
日経平均のRSI(14日)は42.3で、前日の43.7から1.4ポイント下がりました。RSIは直近14日間の値上がり幅と値下がり幅の比率を0〜100で表した指標で、一般に30以下が売られすぎ、70以上が買われすぎ、50が中立とされます。株探によれば、ストキャスティクス(9日)はFastが13.00、Slowが14.80と、前日(Slow 25.92)からさらに低い水準で、短期的には売られすぎの領域にあります。
日経平均のMACDは103.9、シグナルは529.2で、ヒストグラムは-425.4。MACDは短期と長期の移動平均の差を示す指標で、シグナル(MACDの平均線)を上抜けば買い、下抜けば売りのサインと読むのが一般的です。ヒストグラムは-328.6から-425.4へ広がり、下向きの勢いはまだ続いています。一方で騰落レシオ(25日)は107.43%と、前日の104.36%から上がりました(株探)。日経VIは31.23と、朝方の上昇から低下に転じて終えています(株探掲載のフィスコ記事)。
市場心理
本日の市場心理を一言で表すなら、「半導体には慎重、ただし投げ売りにはならず」です。朝方は日経平均が1,492円安まで売られましたが、安値から約73%を取り戻し、TOPIXはプラスで終えました。日経平均の225銘柄でも値上がり111・値下がり108と、銘柄数ではほぼ互角です。下げの大半は東京エレクトロン、ファーストリテイリング、ソフトバンクGなど値がさ株によるもので、市場全体が崩れたわけではありません。
ただし売買代金は6兆7,835億円と前週末から11.5%減り、7兆円を下回りました。株探の「明日の株式相場に向けて」は、市場のエネルギーに陰りが見えつつある局面で、仕掛け的な先物売買によるボラティリティの高まりを警戒しています。資金は外食・コンサル・資源・内需株へ向かい、半導体株を積極的に買い直す動きはまだ限られています。投資家の目線は外需よりも内需、景気敏感株よりもディフェンシブ株に向かいやすい状況です。
翌営業日の注目ポイント
翌営業日は10月20日(火)です。最大の焦点は、米国の半導体株が下げ止まるかどうかです。SOX指数は8日続落で、コアウィーブを起点としたAI関連企業の資金調達への懸念がどこまで続くかが、東京エレクトロンやアドバンテストの動きを左右します。株探によれば、19日の日経225先物の夜間取引は260円安の6万4,720円で寄り付いています。
今晩の米国では10月のNAHB住宅市場指数が発表されます(株探)。20日は米国で9月の住宅着工件数、決算ではゼネラル・モーターズ、RTX、ネットフリックスが予定されています。国内では9月の白物家電出荷額や主要コンビニエンスストア売上高などが公表され、20年債入札が実施されます。中国では10月の最優遇貸出金利(LPR)、欧州ではドイツとユーロ圏の10月ZEW景況感指数が発表されます(いずれも株探)。
今週の大きな材料は、21日(米国時間)のメタ・プラットフォームズの決算です。株探によれば、大手クラウド事業者(ハイパースケーラー)の決算のトップバッターで、AI投資の継続性を確かめる最初の材料になります。原油価格と米長期金利が再び上昇に向かうかも注目点です。ドル円は158円前後での推移が続いており、株探の為替見通しは翌日の予想レンジを157円50銭〜158円50銭としています。
テクニカル面で10月20日(火)に確認したいのは2点です。日経平均は、本日の窓の上端にあたる前日終値6万5,324円29銭を終値で上回れるか。上回れば、雲の下端6万5,759円80銭と5日線6万6,037円75銭が次の目安になります。下では、本日の長い下ヒゲの安値6万3,831円78銭を守れるかが分かれ目です。TOPIXは5日線・75日線(4,068台)を終値で上回れるかに注目です。
戦略展望
本日の値動きから読み取れる前向きな点は3つあります。ひとつ目は、一時1,492円安から1,085円戻し、長い下ヒゲの陽線で終えたこと。ふたつ目は、TOPIXが小幅ながら続伸し、33業種のうち21業種が上がったこと。三つ目は、原油先物がアジア時間に下落し、米株価指数先物が堅調に推移したことです。
一方で、慎重な点も3つあります。ひとつ目は、日経平均が5日線・25日線・75日線・雲の下にとどまり、MACDとシグナルの差も広がったこと。ふたつ目は、売買代金が7兆円を下回り、商いが細っていること。三つ目は、米SOX指数が8日続落で、AI関連企業の資金調達への懸念がまだ消えていないことです。
したがって本日の値動きから導かれる見立てはこうです——「米半導体株安を受けてAI・半導体の値がさ株が売られ、日経平均は407円安と反落した。ただし安い水準では買いが入り、TOPIXは続伸、物色は内需・資源・外食株へ広がっている」。判別の材料は、米SOX指数の下げ止まりと、日経平均が本日の安値6万3,831円付近を守りつつ前日終値6万5,324円を回復できるかの2点です。なお本節の見立てはあくまで本日までの数値から読める整理であり、将来の株価を予測するものではありません。
チャート
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