【10月20日】日経平均841円安の6万4075円、AI・半導体と銀行株が売られ大幅続落

株
2026年10月20日(火) 東京市場クローズ
日経平均 64,075.42円 -841.28円 (-1.30%)

前日19日の米国市場では半導体株指数SOXが1.61%高と9日ぶりに反発しましたが、東京市場ではAI・半導体株への売りが止まりませんでした。日経平均は15時過ぎに一時1,109円安の6万3,807円まで下げ、841円28銭安の6万4,075円42銭で続落して終わりました。ソフトバンクGが1銘柄で約235円、東京エレクトロンとアドバンテストを合わせた3銘柄で約495円押し下げています。TOPIXも58.27ポイント安の4,009.21と反落し、33業種のうち24業種が下落。非鉄金属(-5.65%)と銀行業(-4.33%)の下げが目立ちました。東証プライムの値下がりは1,181銘柄と全体の76.0%に広がっています。

本日の相場概況

まず19日(月)の米国市場を確認します。NYダウは36.38ドル(0.07%)安の51,966.03ドルと続落、S&P500は31.29ポイント(0.41%)高の7,690.73、ナスダック総合は290.85ポイント(1.11%)高の26,430.89と反発しました。半導体株指数SOXは179.06ポイント(1.61%)高の11,316.34と、9日ぶりに反発しています(SOX・ナスダック総合は株探・米国株、NYダウとS&P500は米国ヤフー・ファイナンス)。株探掲載のフィスコ記事によれば、AIインフラ投資を巡る過剰負債への懸念がいったん後退してハイテク株が持ち直した一方、ダウは金利高と低調な住宅市場指数が嫌気されました。

日経平均は161円21銭安の6万4,755円49銭で寄り付き、寄り付き直後の6万4,822円22銭がこの日の高値でした。AI投資を巡る根強い懸念からAI・半導体関連株に売りが広がり、前引けにかけては先物の買い戻しで下げ渋ったものの、後場に入って再び下げ幅を広げました(株探掲載のフィスコ記事)。15時2分に付けた安値6万3,807円15銭は前日比1,109円55銭安で、取引時間中としては9月16日以来の安い水準です。株探の大引け記事は、米国株の反発を受けた追い風は意識されたものの買い気に乏しく、海外投資家とみられる先物の買い戻しに実需の買いが続かなかったと伝えています。日経平均と連動しやすい韓国KOSPIが3.73%安と急反落したことも、投資家の気勢をそぎました(株探)。

主要マーケット指標

指標 数値 前日比
日経平均株価 64,075.42円 -841.28円 (-1.30%) 続落
日経平均 始値 / 高値 / 安値 64,755.49 / 64,822.22 / 63,807.15 安値は前日比-1,109.55円(15時2分)。高値は寄り付き直後
寄り付きのギャップ -161.21円 (-0.25%) 前日の安値63,831.78円より上で始まった
ローソク足の形 実体680.07円の陰線 上ヒゲ66.73円 / 下ヒゲ268.27円
日中値幅 1,015.07円 前日の1,236.02円から縮小
安値からの戻り +268.27円 一時の下げ幅1,109.55円の約24%を取り戻した
TOPIX 4,009.21 -58.27 (-1.43%) 反落
TOPIX 始値 / 高値 / 安値 4,052.09 / 4,059.78 / 3,996.57 実体42.88の陰線。安値は一時4,000を割り込んだ
NT倍率 15.982倍 前日15.960倍から+0.022
東証プライム 売買代金 約6兆7,992億円 前日の約6兆7,835億円から0.2%増。2日連続で7兆円を下回る
東証プライム 売買高 約21億4,872万株 前日の約20億6,192万株から4.2%増
1株あたり平均約定単価 約3,164円 前日の約3,290円から低下
東証プライム 値上がり/値下がり 335銘柄 / 1,181銘柄 変わらず37銘柄。値下がりは全体の76.0%。前日は621/873
日経平均225銘柄 値上がり/値下がり 77銘柄 / 144銘柄 変わらず4銘柄。前日は111/108
東証33業種 上昇/下落 9業種 / 24業種 前日は21/12
業種別 上昇率1〜5位 その他製品 +1.08% 以下 小売業+1.05%、医薬品+1.02%、精密機器+0.97%、鉄鋼+0.61%
業種別 下落率1〜5位 非鉄金属 -5.65% 以下 銀行業-4.33%、ガラス・土石製品-2.87%、保険業-2.59%、金属製品-2.41%
最大のマイナス寄与 ソフトバンクG -235円43銭 6.01%安の4,554円。2位東京エレクトロン-134円00銭(2.56%安)
マイナス寄与 3〜5位 アドバンテスト -125円13銭 以下 フジクラ-58円66銭、イビデン-45円71銭。上位5銘柄合計-598円93銭
最大のプラス寄与 ファーストリテイリング +122円17銭 2.04%高の75,360円。2位テルモ+17円93銭(2.84%高)
プラス寄与 3〜5位 コナミG +13円15銭 以下 バンナムHD+11円33銭、中外製薬+9円71銭。上位5銘柄合計+174円29銭
寄与度の合計 +270円66銭 / -1,111円94銭 差し引き-841円28銭で下げ幅と一致(株探掲載のフィスコ記事)
売買代金トップ キオクシアHD 約6,961億円 2位アドバンテスト約6,179億円、3位太陽誘電約3,203億円、4位ソフトバンクG約2,313億円、5位レーザーテック約1,758億円
東証プライム 値上がり率1位 東宝 +4.93% 2位朝日インテック+4.72%、3位JINSHD+4.33%、4位サンウェルズ+4.31%、5位吉野家HD+4.23%
東証プライム 値下がり率1位 トーメンデバイス -11.84% 2位レゾナックHD-10.80%、3位ツガミ-9.51%、4位マクニカHD-9.38%、5位明電舎-9.22%
ストップ高 / ストップ安 3銘柄 / 5銘柄 全市場・引け時点(ETF/REIT除く)。一時ストップ高を含めると9銘柄(株探の集計)
東証グロース市場250指数 745.91 -21.00 (-2.74%) 続落(株探掲載のフィスコ記事)
米ドル/円 158円07〜09銭 午後5時時点(株探・日銀為替市況)。前日比09銭のドル安・円高
日経平均VI 32.18 +0.95。取引時間中は36.97まで上昇(株探掲載のフィスコ記事)
東証プライム 騰落レシオ(25日) 104.46% 前日107.43%から低下。100%が中立の目安(株探)
NYダウ (10/19終値) 51,966.03 -36.38 (-0.07%) 続落
S&P 500 (10/19終値) 7,690.73 +31.29 (+0.41%) 反発
ナスダック総合 (10/19終値) 26,430.89 +290.85 (+1.11%) 反発
SOX指数 (10/19終値) 11,316.34 +179.06 (+1.61%) 9日ぶり反発
米10年債利回り / NY原油(WTI) (10/19) 5.136% / 103.66ドル 利回り+0.038ポイント / 原油+2.25ドル(いずれも米国ヤフー・ファイナンス)
VIX指数 (10/19) 18.44 -1.55(米国ヤフー・ファイナンス)
日経平均 5日線からの乖離 -1.87% 5日線 65,297.33。1,221円91銭下(前日は-1.70%)
日経平均 25日線からの乖離 -3.48% 25日線 66,383.93。2,308円51銭下(前日は-2.27%)
日経平均 75日線からの乖離 -3.44% 75日線 66,359.04。2,283円62銭下(前日は-2.28%)
日経平均 200日線からの乖離 +4.58% 200日線 61,270.08。2,805円34銭上(前日は+6.08%)
日経平均 一目均衡表の雲 65,772.07 〜 66,205.62 終値は雲の下端を1,696円65銭下回る
日経平均 転換線 / 基準線 67,300.22 / 66,762.40 終値は転換線を3,224円80銭、基準線を2,686円98銭下回る
日経平均 ボリンジャーバンド -1σ 64,159.33 / -2σ 61,934.72 終値は-1σを83円91銭下回った
日経平均 RSI (14日) 39.4 前日の42.3から2.9ポイント低下
日経平均 MACD / シグナル -123.5 / 398.7 MACDがゼロを下回った(前日103.9)。ヒストグラムは-425.4から-522.2へ拡大
日経平均 52週高値からの距離 -8,756.31円 (-12.02%) 52週高値 72,831.73 (6/22)。前日は-10.87%
TOPIX 5日線 / 25日線 4,047.76 / 4,085.70 終値は5日線を38.55、25日線を76.49下回る
TOPIX 75日線 / 200日線 4,069.01 / 3,863.70 終値は75日線の-1.47%、200日線の+3.77%
TOPIX 一目均衡表の雲 4,039.72 〜 4,093.46 終値は雲の下(下端から-30.51)。前日は雲の中
TOPIX RSI (14日) / MACD 42.3 / -10.1 (シグナル1.1) RSIは前日47.6から低下。MACDのヒストグラムは-11.2
TOPIX 52週高値からの距離 -211.10 (-5.00%) 52週高値 4,220.31 (8/14・取引時間中)。前日は-3.62%
注記: 日経平均・TOPIXの終値・始値・高値・安値・前日比は株探の当日値で、日経平均は株探の大引け記事(東京株式・大引け)と株探掲載のフィスコ記事2本(相場概況・寄与度ランキング)で一致を確認しています(執筆時点でYahoo!ファイナンスの時系列は当日分が未更新のため、株探の当日確定値を使用)。東証プライムの値上がり値下がり銘柄数・売買代金・売買高は株探の大引け記事による概算値、業種別騰落率は株探の東証33業種騰落率、寄与度と個別銘柄の株価・騰落率・225銘柄の値上がり値下がり数は株探の日経平均寄与度ランキングと株探掲載のフィスコ記事、売買代金上位・値上がり率・値下がり率は株探の各ランキング(東証プライム)、ストップ高安は株探の集計と個別銘柄ページ、騰落レシオは株探の「相場の体温計」、ドル円は株探の日銀為替市況、米国指数は10月19日(現地時間)の確定終値(SOX・ナスダック総合は株探・米国株の日足と米国ヤフー・ファイナンスで一致を確認、NYダウとS&P500・米10年債利回り・WTI原油・VIXは米国ヤフー・ファイナンス)です。NT倍率・移動平均・ボリンジャーバンド・RSI・MACD・一目均衡表・乖離率・上ヒゲ下ヒゲ・値幅・ギャップ・平均約定単価・前日比の増減率・戻りの比率は当サイトの計算値です(これらは推定であり確定値ではありません。算出方法によりチャートツールの表示値と異なる場合があります)。本日の25日線・75日線・200日線・転換線・基準線・雲の上端と下端・ボリンジャーバンド(±1σ・±2σ)は、株探の「上値・下値テクニカル・ポイント」の掲載値と一致することを確認しました。テーブルの色は日本式表記(上昇=赤/下落=緑)に従っています。

マクロ・地政学の視点

本日の売りの背景には、米国発の「AI関連企業の資金調達」への不安が続いていることがあります。株探によれば、米コアウィーブはゴールドマン・サックス証券の投資判断引き上げで一時上昇したものの伸び悩んで小幅安で終わり、AI関連企業の過剰投資への警戒の根強さを印象づけました。ソフトバンクGについては、信用リスクを示すCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)が約4年ぶりの高水準に上昇していると伝わり、株価は7月安値に近づいています(株探)。株探の「明日の株式相場に向けて」は、豪州や英国のネオクラウド企業のIPOが暗礁に乗り上げていることなど、AIインフラ投資の筋書きに不都合な材料が相次いでいると指摘しています。

もう一つの重しは、原油高と世界的な金利上昇です。19日のWTI原油は1バレル=103.66ドル(+2.25ドル)、米10年債利回りは5.136%(+0.038ポイント)に上がりました(米国ヤフー・ファイナンス)。株探によれば、イエメンの親イラン武装組織フーシ派によるサウジアラビアへの攻撃を受けて原油先物が上昇し、インフレ懸念から米長期金利も上がりました。欧州では暴動の被害が広がるフランスの国債売りが続き、保有するフランス国債の値下がりが意識されて欧米の銀行株に売りが出ており、その流れが東京市場の銀行株にも及びました(株探)。

国内では財務省が20年債入札を実施し、株探によれば応札倍率は過去最高の水準でした。結果を受けて債券先物が買われ、長期金利の上昇が一服するとの見方から、金利上昇の恩恵を受けやすい銀行株は後場に売り直されました(株探)。銀行業の業種別指数は4.33%安と、33業種で2番目に大きな下げです。アジアでは韓国KOSPIが3.73%安の5,552.74、台湾加権指数が1.13%安、香港ハンセン指数が1.32%安と総じて下落し、上海総合指数は0.12%高とわずかに上げました(株探・17時30分時点)。ドル円は午後5時時点で158円07〜09銭と、前日からほぼ横ばいでした(株探・日銀為替市況)。

セクター・個別銘柄の動き

東証33業種のうち上昇は9業種、下落は24業種でした。上昇率の上位はその他製品+1.08%、小売業+1.05%、医薬品+1.02%、精密機器+0.97%、鉄鋼+0.61%。下落率の上位は非鉄金属-5.65%、銀行業-4.33%、ガラス・土石製品-2.87%、保険業-2.59%、金属製品-2.41%です。AIインフラ関連の電線株や半導体・電子部品株、金融株が売られ、医薬品・小売・ゲームなど内需やディフェンシブの銘柄が買われる構図でした。

日経平均を最も押し下げたのはソフトバンクGで、6.01%安の4,554円、寄与度-235円43銭。東京エレクトロン(-2.56%、-134円00銭)、アドバンテスト(-1.68%、-125円13銭)、フジクラ(-6.47%、-58円66銭)、イビデン(-3.57%、-45円71銭)が続きました。マイナス寄与の上位5銘柄で-598円93銭と、下げ幅841円28銭の約7割にあたります。売買代金トップのキオクシアHDは3.38%安、3位の太陽誘電は5.08%安。TDK(-2.71%)、京セラ(-3.86%)、村田製作所(-2.28%)などの電子部品株、住友電工(-6.13%)などの電線株も下げました。三菱UFJ、三井住友、みずほFG(-5.0%)のメガバンクも売られています(株探)。

日経平均を最も押し上げたのはファーストリテイリングで、2.04%高の75,360円、寄与度+122円17銭。株探によれば、ユニクロが11月10日から国内で一部商品を値上げすると発表し、商品全体の平均販売価格が4%上がることから収益の押し上げが期待されました。テルモ(+2.84%)、コナミG(+1.57%)、バンナムHD(+1.79%)、中外製薬(+1.52%)、HOYA(+1.60%)と、医療機器・ゲーム・医薬品株が続きました。日本製鉄(+1.9%)も、米国の鋼材価格が約4年半ぶりの高値圏にあることなどから買われています(株探)。

東証プライムの値上がり率1位は東宝で4.93%高。株探掲載のフィスコ記事によれば、決算説明会で11月公開の映画「ゴジラ-0.0」や来期の配給作品への会社側の自信が確認され、見直しの買いが続きました。吉野家HD(+4.23%)は高市首相が示した外食業界への需要喚起策への期待から、連日で上場来高値を更新(株探)。コーエーテクモHD(+3.75%)は、19日の引け後に上期(4〜9月)の業績見通しを減益予想から一転して大幅増益に引き上げたことが好感されました(株探)。

値下がり率ではトーメンデバイスが11.84%安、レゾナックHDが10.80%安、マクニカHDが9.38%安と、半導体関連の商社・素材株が大きく下げました(個別の材料は確認できず)。ツガミは13時に上期の最終利益を37%上方修正し、中間配当も12円増額しましたが、株探によれば地合いの悪さから戻り売りに押されて9.51%安となりました。

ストップ高・ストップ安

本日のストップ高は引け時点で全市場3銘柄、ストップ安は5銘柄でした(ETF/REIT除く。株探の集計では一時を含めストップ高9銘柄)。下の表は一時ストップ高を含む9銘柄と、ストップ安の5銘柄です(ショーケースは両方に該当するため1行にまとめています)。目立ったのは、前週から急騰していた情報セキュリティ関連株の急反落です。セキュアヴェイル、ショーケース、テリロジHD、TWOST、クラスターテクノロジーは前日のストップ高から一転してストップ安となりました。株探掲載のフィスコ記事は、直近の急騰銘柄を中心に利益確定売りが膨らんだと伝えています。

銘柄(コード) 市場 終値(円) 騰落率(%) PTS終値比(%) 材料
ウェリタス(130A) 東証グロース 418 +23.67 +1.20 ストップ高。東レとの共同創薬研究でヒット化合物を取得し、マイルストーンを達成(株探)
リネットジャパン(3556) 東証グロース 900 +20.00 +16.67 ストップ高。環境省事業に採択され、LINEヤフーと使用済み小型家電の「買い替え回収」を共同実証(株探の開示)
シライ電子工業(6658) 東証スタンダード 522 +18.10 +14.81 ストップ高(比例配分)。19日に今期営業利益を8.5億円から18億円に上方修正、配当も8円増額(株探)
ユビキタスAI(3858) 東証スタンダード 420 +6.06 -0.24 一時ストップ高。量子・サイバーセキュリティー・SDV関連のテーマ性と出遅れ感(株探)
関通HD(9326) 東証グロース 430 +4.12 -1.86 一時ストップ高。材料は確認できず
アトラスT(9563) 東証グロース 367 -6.62 — 一時ストップ高のあと下落に転じた。材料は確認できず
Retty(7356) 東証グロース 146 -8.75 -1.37 一時ストップ高のあと下落。前日は首相の外食支援策への言及でストップ高(株探)
アズジェント(4288) 東証スタンダード 611 -15.37 — 一時ストップ高のあと急落。前日までストップ高の情報セキュリティ関連(株探)
ショーケース(3909) 東証スタンダード 625 -19.35 -12.46 10時20分にストップ高の925円で寄り付いたあと、ストップ安で終えた。情報セキュリティ関連
クラスターテクノロジー(4240) 東証スタンダード 720 -29.41 -7.36 ストップ安。前日はストップ高。材料は確認できず
セキュアヴェイル(3042) 東証スタンダード 800 -27.27 -10.46 ストップ安。朝方はM365監査ログの調査分析レポート無償提供を開示し新値を付けた(株探)
TWOST(7352) 東証グロース 479 -17.27 -10.19 ストップ安。前日までストップ高。この日NVIDIA Inception Programへの採択を開示
テリロジHD(5133) 東証スタンダード 500 -16.67 -10.62 ストップ安。前日までストップ高の情報セキュリティ関連。子会社がIT・OT対応のサービスを開示

引け時点でストップ高だったのは、ウェリタス、リネットジャパン、シライ電子工業の3銘柄です。ストップ安はセキュアヴェイル、ショーケース、クラスターテクノロジー、テリロジHD、TWOSTの5銘柄で、いずれも前日まで情報セキュリティ関連などで急騰していた銘柄です。東証グロース市場では値下がり469銘柄に対して値上がりは85銘柄にとどまり、米長期金利の上昇を受けて成長株の割高感が意識されました(株探掲載のフィスコ記事)。

PTS(私設取引システム)の値は、10月20日17時18分〜17時32分の取得時点に付いていた直近の価格です。リネットジャパン(+16.67%)とシライ電子工業(+14.81%)はPTSでも終値を大きく上回りました。ストップ安の5銘柄のうち4銘柄はPTSでも10%以上安く、売りが続いています。PTSは夜間の参考値で、翌営業日の始値を保証しません。

主要銘柄の決算と決算後のPTS

株探の決算速報によれば、本日は12社が決算や業績予想の修正を発表しました。東証プライムかつ時価総額1,000億円以上はツガミの1社だけだったため、REITを含めて時価総額の大きい順に8社を下の表にまとめます。決算の要点は株探の見出しの範囲で記載しており、PTSは16時30分以降に付いた価格のみを「決算後のPTS」としています。

銘柄(コード) 時価総額(億円) 決算の要点(株探の見出し) 終値(円) PTS(円) PTS終値比(%)
三井不動産アコモデーションファンド投資法人(3226) 2,734 今期経常は12%減益へ 108,600 未約定 —
ラサールロジポート投資法人(3466) 2,316 今期経常は2%減益へ(訂正) 139,600 未約定 —
ツガミ(6101) 2,237 上期最終を37%上方修正、配当も12円増額(13時発表) 4,660 未約定 —
福岡リート投資法人(8968) 1,422 今期経常は1%減益へ 163,700 未約定 —
アイザワ証券グループ(8708) 611 非開示だった上期経常は9.4倍増益へ 1,546 未約定 —
水戸証券(8622) 510 非開示だった上期経常は2.2倍増益へ(11時30分発表) 777 未約定 —
アルインコ(5933) 223 上期経常は一転7%減益で下振れ着地 1,061 1,017 -4.15
今村証券(7175) 95 非開示だった上期経常は2.1倍増益へ 1,794 1,805.1 +0.62

時価総額で事業会社トップのツガミは、取引時間中の13時に上期の業績上振れと配当増額を発表しました。株探によれば、上期(4〜9月)の売上高は計画を62億円上回る812億円(前年同期比35.2%増)、最終利益は33億円上回る123億円(同72.1%増)で着地したもようで、年間配当予想は110円(前期比25円増配)となります。ただ株価は地合いの悪さに押されて9.51%安で終え、16時30分以降のPTSでは約定がありませんでした。アルインコは上期経常が一転減益で下振れ着地し、PTSは4.15%安です。アイザワ証券グループ、水戸証券、今村証券は上期経常の大幅増益見通しを示しましたが、今村証券のPTSは0.62%高にとどまりました。REIT4銘柄は16時30分以降のPTSで約定がありませんでした。

表の8社以外で決算後のPTSが大きく動いたのは2社です。ヴィアHD(7918)は上期経常を2倍に上方修正し通期も増額して、PTSは11.98%高。ハウテレビジョン(7064)は今期経常を8,500万〜1億8,500万円に上方修正し、PTSは9.45%高でした(株探の見出しによる)。PTSの価格は10月20日17時7分〜17時31分の取得値です。PTSは夜間の参考値で、翌営業日の始値を保証しません。

テクニカル分析

トレンドの位置

日経平均は続落し、終値6万4,075円42銭は5日線6万5,297円33銭(-1.87%)、25日線6万6,383円93銭(-3.48%)、75日線6万6,359円04銭(-3.44%)をいずれも下回ったままです。移動平均線とは過去一定期間の終値の平均で、5日線は直近1週間、25日線は約1か月、75日線は約3か月半、200日線は約10か月の平均コストを表します。25日線は75日線をわずか24円89銭上回るだけになり、両線は下向きにそろいつつあります。200日線6万1,270円08銭は2,805円34銭(+4.58%)下にあり、長期の上昇の形はまだ保っていますが、乖離は前日の+6.08%から縮みました。

一目均衡表では、終値は雲の下です。一目均衡表の「雲」とは、過去の値動きから算出した2本の線に挟まれた帯で、株価がその中にあると方向感に乏しい、上にあれば強い、下にあれば弱いと読むのが一般的です。雲は6万5,772円07銭〜6万6,205円62銭で、終値は雲の下端を1,696円65銭下回りました。転換線6万7,300円22銭、基準線6万6,762円40銭も上に残っています。

ローソク足は161円21銭下に窓を開けて始まり、実体680円07銭の陰線になりました。上ヒゲは66円73銭と短く、寄り付き直後の高値から売られ続けた形です。安値の6万3,807円15銭は前日の安値6万3,831円78銭をわずかに下回り、取引時間中としては9月16日以来の水準です。TOPIXは4,009.21で、5日線4,047.76・75日線4,069.01を下回り、前日は中にいた雲(4,039.72〜4,093.46)の下に抜けました。NT倍率は15.982倍と前日から0.022上がり、ほぼ同じ下げ率の一日でした。

サポートとレジスタンス

日経平均の上値の目安は、まず本日の高値6万4,822円22銭と前日の終値6万4,916円70銭(本日の窓の上端)です。その上には5日線6万5,297円33銭、雲の下端6万5,772円07銭、雲の上端6万6,205円62銭、75日線6万6,359円04銭、25日線6万6,383円93銭が6万5,300〜6万6,400円付近に並びます。15日に下に抜けたこの価格帯は、戻りを抑える水準になりやすいものです。

下値の目安は、まず本日の安値6万3,807円15銭と前日の安値6万3,831円78銭です。その下には9月中旬の安値(9月16日 6万3,209円92銭、9月15日 6万3,067円18銭、9月14日 6万2,726円18銭)があります。さらに下ではボリンジャーバンドの-2σ 6万1,934円72銭、200日線6万1,270円08銭が目安になります。終値はボリンジャーバンドの-1σ(6万4,159円33銭)を83円91銭下回りました。

オシレーター

日経平均のRSI(14日)は39.4で、前日の42.3から2.9ポイント下がりました。RSIは直近14日間の値上がり幅と値下がり幅の比率を0〜100で表した指標で、一般に30以下が売られすぎ、70以上が買われすぎ、50が中立とされます。株探によれば、ストキャスティクス(9日)はFastが12.51、Slowが12.88と、前日(Slow 14.80)からさらに低い水準で、短期的には売られすぎの領域にあります。

日経平均のMACDは-123.5、シグナルは398.7で、ヒストグラムは-522.2。MACDは短期と長期の移動平均の差を示す指標で、シグナル(MACDの平均線)を上抜けば買い、下抜けば売りのサインと読むのが一般的です。MACDは前日の103.9からゼロを下回り、ヒストグラムも-425.4から-522.2へ広がって、下向きの勢いが続いています。騰落レシオ(25日)は104.46%と前日の107.43%から下がりました(株探)。日経VIは32.18と0.95上がり、取引時間中は36.97まで上昇する場面がありました(株探掲載のフィスコ記事)。

ご注意: 本節の移動平均・ボリンジャーバンド・RSI・MACD・一目均衡表・乖離率・NT倍率・窓の幅は、いずれも当サイトが確定日足から算出した計算値であり、推定であって確定値ではありません。算出期間・平滑化の方法・データ起点の違いにより、お使いのチャートツールの表示値と一致しない場合があります。テクニカル指標は過去の値動きを要約したものであり、将来の株価を予測するものではありません。

市場心理

本日の市場心理を一言で表すなら、「米国の反発にも乗れず、売りが広がった一日」です。前日の米国ではSOX指数が9日ぶりに反発したにもかかわらず、東京市場ではAI・半導体株を買い直す動きは広がりませんでした。前日はTOPIXがプラスを保ち、値下がりは873銘柄でしたが、本日は値下がりが1,181銘柄(76.0%)に増え、33業種のうち24業種が下落しました。前日まで受け皿になっていた銀行株や情報セキュリティ関連の小型株も売られ、物色の対象は医薬品・小売・ゲーム・外食などに絞られています。

売買代金は6兆7,992億円と前日並みで、2日続けて7兆円を下回りました。株探の「明日の株式相場に向けて」は、空売りがあまり積み上がっていない下げ相場で、ネット証券大手のデータでは信用評価損益率がマイナス10%と中立的な水準にとどまり、投げ売りが出るほどには至っていないと指摘しています。大きく崩れる局面ではないものの、買い手が慎重になり、下げに対して押し目買いが入りにくい状況です。

翌営業日の注目ポイント

翌営業日は10月21日(水)です。最大の焦点は引き続き、AI・半導体株の売りが一巡するかどうかです。本日は米SOX指数の反発が東京市場の追い風にならなかったため、米国の半導体株だけでなく、韓国・台湾の半導体株やソフトバンクGの動きも確認したいところです。株探によれば、20日17時の日経225先物の夜間取引は日中の清算値比310円安の6万4,090円で寄り付き、米株価指数先物の時間外取引ではナスダックがマイナス圏でした。

21日は朝方の取引開始前に9月の貿易統計が公表され、後場の取引終了後には日本政府観光局が9月の訪日外国人客数を発表します(株探)。海外ではインドネシア中銀の政策金利決定、9月の英消費者物価指数(CPI)、米国の20年国債入札が予定されています(株探)。原油価格と米長期金利がさらに上がるかどうかも、銀行株や成長株の値動きを左右します。ドル円は158円前後での推移が続いています。

テクニカル面で10月21日(水)に確認したいのは2点です。日経平均は、本日と前日の安値が並ぶ6万3,800円台を守れるか。割り込めば、9月中旬の安値6万3,000円前後が次の目安になります。上では、本日の窓の上端にあたる前日終値6万4,916円70銭を終値で上回れるかが反発の目安です。TOPIXは心理的な節目の4,000と、ボリンジャーバンドの-2σ(当サイト計算で3,997.75付近)を終値で守れるかに注目です。

戦略展望

本日の値動きから読み取れる前向きな点は3つあります。ひとつ目は、日経平均が15時過ぎに6万4,000円を割り込んだ後、大引けにかけて268円戻したこと。ふたつ目は、ストキャスティクスが12台と短期的な売られすぎの水準にあること。三つ目は、ファーストリテイリングや医薬品・ゲーム株など、業績や価格改定などの材料がある銘柄には買いが入っていることです。

一方で、慎重な点も3つあります。ひとつ目は、日経平均のMACDがゼロを下回り、25日線と75日線が接近して、5日線・25日線・75日線・雲の下で下向きの形が続いていること。ふたつ目は、値下がりがプライムの76%に広がり、TOPIXも雲の下に抜けたこと。三つ目は、米国株が反発しても東京市場が追随できず、ソフトバンクGのCDS上昇などAI関連の資金調達への不安が残っていることです。

したがって本日の値動きから導かれる見立てはこうです——「米半導体株の反発にもかかわらずAI・半導体株と金融株が売られ、日経平均は841円安と続落した。下げは値がさ株だけでなく市場全体に広がり、物色は内需・ディフェンシブ株に限られている」。判別の材料は、日経平均が6万3,800円台の安値を守れるかと、TOPIXが4,000を終値で維持できるかの2点です。なお本節の見立てはあくまで本日までの数値から読める整理であり、将来の株価を予測するものではありません。

チャート

日経225 (INDEX:NKY)

米ドル/円 (FX:USDJPY)

S&P 500 (FOREXCOM:SPXUSD)

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免責事項: 本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買や投資勧誘を目的としたものではありません。記載された数値は執筆時点で公表されている情報に基づいていますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。テクニカル指標に関する記述には当サイトによる計算値が含まれ、算出方法によりチャートツールの表示値と異なる場合があります。投資に関する最終的な決定は、ご自身の判断と責任において行ってください。本記事の情報に基づいて被ったいかなる損害についても、筆者および当サイトは一切の責任を負いません。

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