【10月16日】日経平均898円高の6万5324円、AI・半導体株に買い戻しで7日ぶり反発

株
2026年10月16日(金) 東京市場クローズ
日経平均 65,324.29円 +898.34円 (+1.39%)

前日の米国市場でNYダウが556ドル高と反発し、長期金利も低下した流れを受けて、前日まで6日続落で6,000円強下げていたAI・半導体関連株に買い戻しが入りました。日経平均は898円34銭高の6万5,324円29銭と7日ぶりに反発し、一時は上げ幅が1,200円を超えました。東京エレクトロン1銘柄で約134円押し上げ、東証プライムの約83%の銘柄が値上がりしています。TOPIXも66.66ポイント(1.67%)高の4,066.00と、1日で4,000を回復しました。一方で売買代金は7兆6,686億円と前日から約24%減り、大引けにかけては上げ幅を縮めています。

まず15日(木)の米国市場を確認します。NYダウは556.21ドル(1.08%)高の52,177.69ドルと3日ぶりに反発、S&P500は25.12ポイント(0.33%)高の7,744.06、ナスダック総合は20.16ポイント(0.08%)高の26,713.03でした。一方、半導体株指数SOXは103.17ポイント(0.88%)安の11,581.22と、まだ下げ止まっていません(SOX・ナスダック総合・NYダウは株探・米国株、S&P500は米国ヤフー・ファイナンス)。株探掲載のフィスコ記事によれば、AI関連企業の巨額投資や資金調達への懸念から寄り付き後はハイテク株が売られましたが、安全資産として米国債が買われて長期金利が低下したことが株価を支えました。9月の米生産者物価指数(PPI)は4年ぶりの高水準となった一方、9月の小売売上高は伸びが鈍りました(株探掲載のフィスコ記事)。前日に社債の急落で売られたAIクラウド企業コアウィーブは、アナリストの「急落は買いの好機」との見方もあって取引終盤にかけて持ち直したと株探は伝えています。

日経平均は499円34銭高の6万4,925円29銭で寄り付きました。寄り付き後は前日の急落に対する自律反発狙いの買い戻しが半導体関連株を中心に広がり、節目の6万5,500円を回復。取引時間中の高値は6万5,712円30銭(1,286円01銭高)でした。ただ、AI投資への懸念が残るなかで上値では戻り待ちの売りも出て、大引けにかけてやや上げ幅を縮めたとフィスコは伝えています。株探によれば、前日までの6日間で日経平均は6,000円強下げており、値頃感からの買いも入りました。

主要マーケット指標

指標 数値 前日比
日経平均株価 65,324.29円 +898.34円 (+1.39%) 7日ぶり反発
日経平均 始値 / 高値 / 安値 64,925.29 / 65,712.30 / 64,800.90 高値は前日比+1,286.01円。安値も前日終値を374.95円上回った
寄り付きのギャップ +499.34円 (+0.78%) 前日の高値66,929.30円の範囲内で始まった
ローソク足の形 実体399.00円の陽線 上ヒゲ388.01円 / 下ヒゲ124.39円
日中値幅 911.40円 前日の2,836.56円の約3分の1
6日続落の下げ幅に対する戻り 約14.4% 6日間の下げ幅6,258.03円のうち898.34円を取り戻した
TOPIX 4,066.00 +66.66 (+1.67%) 3日ぶり反発
TOPIX 始値 / 高値 / 安値 4,038.58 / 4,075.98 / 4,035.76 実体27.42の陽線。4,000を1日で回復
NT倍率 16.066倍 前日16.109倍から-0.043
東証プライム 売買代金 約7兆6,686億円 前日の約10兆1,401億円から24.4%減
東証プライム 売買高 約23億7,905万株 前日の約30億2,794万株から21.4%減
1株あたり平均約定単価 約3,223円 前日の約3,349円から低下
東証プライム 値上がり/値下がり 1,292銘柄 / 228銘柄 変わらず32銘柄。値上がりは全体の83.2%。前日は564/948
日経平均225銘柄 値上がり/値下がり 194銘柄 / 29銘柄 変わらず2銘柄。前日は87/136
東証33業種 上昇/下落 32業種 / 1業種 下落は電気・ガス業のみ。前日は10/23
業種別 上昇率1〜5位 その他製品 +2.75% 以下 機械+2.44%、保険業+2.36%、輸送用機器+2.12%、電気機器+2.07%
業種別 上昇率の小さい業種 電気・ガス業 -0.74% 以下 小売業+0.04%、パルプ・紙+0.07%、海運業+0.22%、食料品+0.26%
最大のプラス寄与 東京エレクトロン +134円00銭 2.56%高の10,630円。2位ソフトバンクG+74円43銭(1.90%高)
プラス寄与 3〜5位 イビデン +74円30銭 以下 ベイカレント+50円57銭、アドバンテスト+40円99銭。上位5銘柄合計+374円29銭
最大のマイナス寄与 ファーストリテイリング -66円34銭 1.07%安の75,580円。2位フジクラ-7円48銭(0.81%安)
マイナス寄与 3〜5位 良品計画 -6円40銭 以下 オリンパス-4円18銭、京セラ-3円24銭。上位5銘柄合計-87円64銭
寄与度の合計 +995円73銭 / -97円39銭 差し引き+898円34銭で上げ幅と一致
売買代金トップ キオクシアHD 約7,661億円 2位アドバンテスト約5,456億円、3位太陽誘電約2,720億円、4位レーザーテック約2,200億円、5位ソフトバンクG約2,162億円
東証プライム 値上がり率1位 大末建設 +20.86% 2位テラスカイ+20.40%、3位ベイカレント+17.25%、4位SHIFT+16.52%、5位宝HLD+14.34%
東証プライム 値下がり率1位 HIOKI -14.74% 2位YTL-7.14%、3位オーケストラHD-4.17%、4位オープンハウスG-3.47%、5位ウィルグループ-3.35%
ストップ高 / ストップ安 12銘柄 / 2銘柄 全市場・引け時点(株探)。一時を含めるとストップ高15銘柄・ストップ安5銘柄
東証グロース市場250指数 779.18 +22.65 (+2.99%) 4日ぶり反発(株探)
米ドル/円 158円00〜10銭 午後5時時点(フィスコ)。日中は158円18銭から157円79銭まで円高・ドル安方向に動いた
東証プライム 騰落レシオ(25日) 104.36% 前日97.32%から上昇。100%が中立の目安(株探)
NYダウ (10/15終値) 52,177.69 +556.21 (+1.08%) 3日ぶり反発
S&P 500 (10/15終値) 7,744.06 +25.12 (+0.33%) 4日ぶり反発
ナスダック総合 (10/15終値) 26,713.03 +20.16 (+0.08%) 4日ぶり反発
SOX指数 (10/15終値) 11,581.22 -103.17 (-0.88%) 7日続落
米10年債利回り / NY原油(WTI) (10/15) 5.089% / 97.60ドル 利回り-0.101ポイント(米国ヤフー・ファイナンス) / 原油+2.51ドルで5営業日続伸(フィスコ)
VIX指数 (10/15) 16.46 -0.41(株探・米国株)
日経平均 5日線からの乖離 -2.30% 5日線 66,860.59。1,536円30銭下(前日は-4.70%)
日経平均 25日線からの乖離 -1.68% 25日線 66,440.73。1,116円44銭下(前日は-3.10%)
日経平均 75日線からの乖離 -1.75% 75日線 66,490.20。1,165円91銭下(前日は-3.24%)
日経平均 200日線からの乖離 +6.88% 200日線 61,117.66。4,206円63銭上
日経平均 一目均衡表の雲 65,570.99 〜 66,521.56 終値は雲の下端を246円70銭下回る(高値は雲の中に入った)
日経平均 転換線 / 基準線 67,445.68 / 66,762.40 終値は転換線を2,121円39銭、基準線を1,438円11銭下回る
日経平均 ボリンジャーバンド -1σ 64,259.52 / -2σ 62,078.31 終値は-1σを1,064円77銭上回る
日経平均 RSI (14日) 43.7 前日の39.5から4.2ポイント上昇
日経平均 MACD / シグナル 307.0 / 635.6 ヒストグラムは-197.4から-328.6へ拡大。MACDはシグナルの下のまま
日経平均 52週高値からの距離 -7,507.44円 (-10.31%) 52週高値 72,831.73 (6/22)。前日は-11.54%
TOPIX 5日線 / 25日線 4,075.52 / 4,086.51 終値は5日線を9.52、25日線を20.51下回る
TOPIX 75日線 / 200日線 4,067.26 / 3,857.02 終値は75日線の-0.03%(ほぼ同水準)、200日線の+5.42%
TOPIX 一目均衡表の雲 4,039.72 〜 4,092.03 終値は雲の中(下端から+26.28)
TOPIX RSI (14日) / MACD 47.4 / -2.7 (シグナル5.9) RSIは前日40.0から上昇。MACDのヒストグラムは-8.6で前日と同じ
TOPIX 52週高値からの距離 -154.31 (-3.66%) 52週高値 4,220.31 (8/14・取引時間中)。前日は-5.24%
注記: 日経平均・TOPIXの終値・始値・高値・安値・前日比は株探の当日値と、株探の大引け記事2本(東京株式・大引け/日経平均 大引け)、株探掲載のフィスコ記事の3か所で一致を確認しています(執筆時点でYahoo!ファイナンスの時系列は当日分が未更新でした)。東証プライムの値上がり値下がり銘柄数・売買代金・売買高は株探の大引け記事による概算値、業種別騰落率は株探の東証33業種騰落率、寄与度と個別銘柄の株価・騰落率・225銘柄の値上がり値下がり数は株探の日経平均寄与度ランキング、売買代金上位・値上がり率・値下がり率は株探の各ランキング、ストップ高安は株探の集計、騰落レシオは株探の「相場の体温計」、ドル円は株探掲載のフィスコ為替記事、米国指数は10月15日(現地時間)の確定終値(SOX・ナスダック総合・VIXは株探・米国株の日足、NYダウは株探掲載のフィスコ記事2本と米国ヤフー・ファイナンスで一致を確認、S&P500と米10年債利回りは米国ヤフー・ファイナンス)、WTI原油は株探掲載のフィスコ記事によります。NT倍率・移動平均・一目均衡表の各値・ボリンジャーバンド・RSI・MACD・乖離率・上ヒゲ下ヒゲ・値幅・寄与度の合計・ギャップ・平均約定単価・前日比の増減率・戻りの比率は当サイトの計算値です(これらは推定であり確定値ではありません。算出方法によりチャートツールの表示値と異なる場合があります)。算出手法の妥当性は3通りの方法で検証しています。第一に、同一コードで10月15日時点の5日線6万7,604円16銭・25日線6万6,483円75銭・75日線6万6,584円10銭・200日線6万1,038円60銭・RSI39.5・MACD520.3/シグナル717.7を再現でき、10月15日記事の掲載値と一致することを確認しました。第二に、本日の25日線・75日線・200日線・転換線・基準線・ボリンジャーバンド(±1σ・±2σ・±3σ)が、株探の「上値・下値テクニカル・ポイント」の掲載値とすべて一致することを確認しました。一目均衡表の雲は、本日から株探と同じ算出方法(当日を含めて26日目に先行させる方法)に合わせており、雲の値も株探の掲載値と一致します(前日記事の雲の値は1日ずれた方法によるもので、同じ方法で計算し直すと前日の雲は6万5,346円36銭〜6万6,533円67銭です)。第三に、株探の寄与度ランキング225銘柄の寄与度を合計すると+898円33銭となり、端数の丸めを除いて本日の上げ幅と一致することを確認しました。シカゴ日経225先物、国内長期金利の確定終値、日経平均VIについては、執筆時点で確定値を確認できていないため掲載していません。テーブルの色は日本式表記(上昇=赤/下落=緑)に従っています。

マクロ・地政学の視点

本日の反発を支えたのは、米国の長期金利の低下です。米10年債利回りは15日に5.089%と、前日から0.101ポイント下がりました(米国ヤフー・ファイナンス)。株探掲載のフィスコ記事によれば、9月の米小売売上高の鈍化と、世界的なAIブームを巡る信用不安から安全資産として米国債が買われました。その後に発表された9月のPPIは4年ぶりの高水準で、原油高もあって金利の低下は途中で止まっています。WTI原油は97.60ドル(+2.51ドル)と5営業日続伸で、物価の面ではまだ安心できない状況です。

相場の重荷になっているのは、前日の急落のきっかけになった「AI関連企業の信用リスク」です。株探によれば、ストラテジストはコアウィーブの社債急落について、AIインフラの成長に投資家がコストを度外視してまで資金を出すことに消極的になりつつある表れだと指摘しています。株探の週末記事は、表面利率9%台後半の社債の利回りが15%に達したことで、AI関連投資の継続性に対する警戒感が膨らんだと整理しています。米国の半導体株指数SOXが15日も下げて7日続落となったのは、この懸念がまだ消えていないことを示しています。

国内では日銀の植田総裁の発言(代読)が伝わりました。フィスコによれば、植田総裁は「経済・物価・金融情勢に応じて引き続き政策金利を引き上げ、緩和度合いを調整」「基調的な物価上昇率、2%に近づいている」と述べています。片山財務相は為替について「高い緊張感を持って注視する必要」と述べました(フィスコ)。トランプ米大統領はイランについて「核兵器は使用しない」「地上部隊の派遣は想定せず」と述べたと報じられています(フィスコ)。

ドル円は米金利の低下を背景に、東京時間に158円18銭から157円79銭まで円高・ドル安方向に動き、午後5時時点では158円00〜10銭でした(フィスコ)。ドル売りが続いて158円付近で戻りが抑えられたとフィスコは伝えています。

セクター・個別銘柄の動き

東証33業種のうち上昇は32業種、下落は電気・ガス業(-0.74%)の1業種だけでした。上昇率の上位はその他製品+2.75%、機械+2.44%、保険業+2.36%、輸送用機器+2.12%、電気機器+2.07%。上昇率が小さかったのは小売業+0.04%、パルプ・紙+0.07%、海運業+0.22%、食料品+0.26%です。前日に買われた内需・ディフェンシブ株の上げが小さく、前日に売られた機械や電気機器が戻すという、前日とほぼ逆の動きになりました。

日経平均を最も押し上げたのは東京エレクトロンで、2.56%高の10,630円、寄与度+134円00銭。ソフトバンクG(+1.90%、+74円43銭)、イビデン(+5.98%、+74円30銭)が続きました。売買代金トップのキオクシアHDは3.84%高の13,375円、レーザーテックは5.05%高です。ただ、前日に14.96%下げたアドバンテストは0.55%高の34,530円にとどまり、前日の下げ(-6,060円)に対して戻りは190円でした。前日に急落した半導体株の戻りには、銘柄によって大きな差があります。コナミG(+3.46%)、バンダイナムコHD(+2.93%)、ソニーG(+1.93%)などエンタメ株も上げ、業種別でその他製品が首位になりました。

個別で目立ったのはベイカレントで、17.25%高の10,195円、寄与度は+50円57銭。株探によれば、15日に発表した3〜8月期(上期)の最終利益が28.9%増の222億円、売上高は35.7%増の929億円と好調で、2031年2月期に売上高5,000億円、2036年2月期に1兆円を目指す「2035年に向けた成長ロードマップ」も発表しました。SHIFTは通期決算と東京ガスとのファンド設立合意が好感されてストップ高(+16.52%)、テラスカイは8月中間期の営業利益が2.2倍となって20.40%高でした(株探)。コンサル・IT関連に買いが集まった一日です。

東証プライムの値上がり率1位は大末建設で、ストップ高の20.86%高。株探によれば、今期の経常利益予想を56.5億円から69.4億円へ上方修正して一転5.0%増益・最高益とし、年間配当も186円から234円へ増やしました。宝HLDはオアシス・マネジメントによる5.09%の保有が分かって14.34%高です(株探)。

一方、日経平均を最も押し下げたのはファーストリテイリングで、1.07%安の75,580円(-66円34銭)。マイナス寄与の上位5銘柄の合計は-87円64銭で、そのうち66円がファーストリテイリング1銘柄です。前日に上場来高値を更新した良品計画は1.98%安と反落しました。東証プライムの値下がり率1位はHIOKIで14.74%安の9,140円。株探によれば、1〜9月期の経常利益が52%増益となる好決算を発表しましたが、材料出尽くしの売りが優勢になりました。

ストップ高・ストップ安

本日のストップ高は全市場で12銘柄、ストップ安は2銘柄でした(引け時点・ETF/REIT除く。株探の集計では一時を含めストップ高15銘柄・ストップ安5銘柄)。ストップ高で目立ったのは情報セキュリティ関連で、株探によればGMOサイバーセキュリティbyイエラエ、セキュアヴェイル、サイバートラスト、アズジェント、かっこがそろってストップ高となり「物色人気化が続く」状態です。もう一つは業績予想の上方修正と増配で、大末建設・川上塗料・MORESCO・プリモGHDがストップ高になりました。

銘柄(コード) 市場 終値(円) 騰落率(%) PTS終値比(%) 材料
サイバートラスト(4498) 東証グロース 1,922 +26.28 +4.01 情報セキュリティ関連株への物色(株探)
川上塗料(4616) 東証スタンダード 3,820 +22.44 +5.24 今期経常を2.6倍に上方修正・9期ぶり最高益、期末配当を45円から150円へ増額(株探)
大末建設(1814) 東証プライム 4,055 +20.86 +1.11 今期経常を一転5%増益・最高益に上方修正、年間配当を48円増額、自社株買い(株探)
HEROZ(4382) 東証スタンダード 1,754 +20.63 +1.94 材料は確認できず(13日にも大きく動いた銘柄として株探が紹介)
MORESCO(5018) 東証スタンダード 2,983 +20.14 +1.58 今期経常を一転78%増益・12期ぶり最高益に上方修正、配当を40円増額(株探)
アズジェント(4288) 東証スタンダード 622 +19.16 +0.16 情報セキュリティ関連株への物色(株探)
セキュアヴェイル(3042) 東証スタンダード 950 +18.75 +13.05 情報セキュリティ関連株への物色。14日にも連日のストップ高(株探)
プリモGHD(367A) 東証スタンダード 3,265 +18.21 +0.15 27年8月期は営業益23%増を計画、年間配当を11円増配へ(株探)
ショーケース(3909) 東証スタンダード 675 +17.39 +8.12 15日に本人確認ツールの導入社数が累計500社突破と発表(株探)
SHIFT(3697) 東証プライム 1,058 +16.52 +1.23 通期決算と東京ガスとのファンド設立合意を好感(株探)
かっこ(4166) 東証グロース 732 +15.82 +0.14 情報セキュリティ関連株への物色(株探)
GMOサイバーセキュリティbyイエラエ(4417) 東証グロース 7,380 +15.67 -1.08 情報セキュリティ関連株への物色(株探)
TENTIAL(325A) 東証グロース 1,532 -20.70 -3.36 ストップ安。15日に通期決算と中期経営計画を発表、今期経常は40億〜52億円の見通し(株探)
レイヤード(634A) 東証スタンダード 3,135 -18.25 -9.95 ストップ安。前日までストップ高が続いていた。本日の下落の材料は確認できず

一時ストップ高をつけた銘柄には、ほかにクラスターテクノロジー(+19.18%)、セカンドX(5028、+15.52%)、HODL1(+13.33%)があります。一時ストップ安はイントランス(-25.53%)、ラストワンマイル(-11.56%)、シンワワイズHD(-1.88%)で、ラストワンマイルは15日に2期連続最高益・増配の決算を発表していましたが、株探の見出しからは下落の材料を確認できませんでした。シンワワイズHDは6〜8月期の営業赤字継続で一時ストップ安となり、その後は下げ幅を縮めました(株探)。

PTS(私設取引システム)の値は、10月16日17時13分〜17時31分の取得時点に付いていた直近の価格です。セキュアヴェイル(+13.05%)、ショーケース(+8.12%)、川上塗料(+5.24%)はPTSでも終値を大きく上回りました。ストップ安のレイヤードはPTSでも9.95%安と売りが続いています。PTSは夜間の参考値で、翌営業日の始値を保証しません。

主要銘柄の決算と決算後のPTS

株探の決算速報によれば、本日は14社が決算や業績予想の修正を発表しました。東証プライムかつ時価総額1,000億円以上は東京製鐵と岩井コスモの2社だけだったため、REITを含めて時価総額の大きい順に8社を下の表にまとめます。決算の要点は株探の見出しの範囲で記載しており、PTSは16時30分以降に付いた価格のみを「決算後のPTS」としています。

銘柄(コード) 時価総額(億円) 決算の要点(株探の見出し) 終値(円) PTS(円) PTS終値比(%)
野村不動産マスターファンド投資法人(3462) 6,291 今期経常は14%減益へ 135,400 未約定 —
東京製鐵(5423) 1,858 今期経常を一転黒字に上方修正 1,688 1,712 +1.42
星野リゾート・リート投資法人(3287) 1,337 今期経常を1%上方修正、分配金は359円減額 228,300 未約定 —
岩井コスモHD(8707) 1,104 非開示だった上期経常は42%増で3期連続最高益更新へ 4,415 4,525 +2.49
丸三証券(8613) 813 非開示だった上期経常は78%増益へ 1,206 1,300 +7.79
サンケイリアルエステート投資法人(2972) 584 今期経常は46%減益へ 125,000 未約定 —
名古屋電機工業(6797) 151 上期経常を赤字縮小に上方修正 — 未約定 —
昭和真空(6384) 115 上期経常を一転赤字に下方修正 1,763 未約定 —

決算後のPTSで最も上げたのは丸三証券で、非開示だった上期の経常利益が78%増益になる見通しを示し、PTSは7.79%高でした。同じ証券株の岩井コスモHDも、上期経常が42%増で3期連続の最高益更新となる見通しで、PTSは2.49%高です。東京製鐵は14時30分に今期経常を一転黒字に上方修正し、株探によれば後場に一段高となって終値は2.74%高、PTSでも1.42%高でした。REIT3銘柄と昭和真空・名古屋電機工業は、16時30分以降のPTSで約定がありませんでした(名古屋電機工業は終値も取得できず)。

表の8社以外で、決算後のPTSが終値から±5%以上動いた銘柄はありませんでした。上期経常が33%減益で着地したゲンダイエージェンシー(2411)はPTSで2.88%安です(株探の見出しによる)。PTSの価格は10月16日17時13分〜17時29分の取得値です。PTSは夜間の参考値で、翌営業日の始値を保証しません。

テクニカル分析

トレンドの位置

日経平均は7日ぶりに反発しましたが、6日続落の下げ幅6,258円03銭のうち取り戻したのは898円34銭、約14%です。移動平均線とは過去一定期間の終値の平均で、5日線は直近1週間、25日線は約1か月、75日線は約3か月半、200日線は約10か月の平均コストを表します。終値は5日線6万6,860円59銭(-2.30%)、25日線6万6,440円73銭(-1.68%)、75日線6万6,490円20銭(-1.75%)をいずれも下回ったままです。25日線と75日線は6万6,400〜6万6,500円付近に重なっており、ここが戻りの大きな節目になっています。200日線6万1,117円66銭は4,206円63銭(+6.88%)下にあり、長期の上昇の形は保っています。

一目均衡表では、終値はまだ雲の下です。一目均衡表の「雲」とは、過去の値動きから算出した2本の線に挟まれた帯で、株価がその中にあると方向感に乏しい、上にあれば強い、下にあれば弱いと読むのが一般的です。本日の高値6万5,712円30銭は雲(6万5,570円99銭〜6万6,521円56銭)の中に入りましたが、終値は雲の下端を246円70銭下回りました。転換線6万7,445円68銭、基準線6万6,762円40銭も上に残っています。

ローソク足は499円34銭上に窓を開けて始まり、実体399円00銭の陽線でした。上ヒゲは388円01銭と実体とほぼ同じ長さで、高値から戻り売りに押された形です。日中値幅は911円40銭と前日の約3分の1に縮み、値動きは落ち着きました。TOPIXは4,066.00で、75日線4,067.26とほぼ同水準まで戻り、雲(4,039.72〜4,092.03)の中に入りました。日経平均よりもTOPIXの方が戻りが大きい点は覚えておきたいところです。

サポートとレジスタンス

日経平均の上値の目安は、まず雲の下端6万5,570円99銭と本日の高値6万5,712円30銭です。その上には25日線6万6,440円73銭、75日線6万6,490円20銭、雲の上端6万6,521円56銭、基準線6万6,762円40銭が6万6,400〜6万6,800円付近に集まっています。前日に下に抜けたこの価格帯は、戻りを抑える水準になりやすいものです。

下値の目安は、まず本日の安値6万4,800円90銭と寄り付きの窓の下端にあたる前日終値6万4,425円95銭です。その下には前日の安値6万4,092円74銭とボリンジャーバンドの-1σ 6万4,259円52銭があります。さらに下ではボリンジャーバンドの-2σ 6万2,078円31銭、200日線6万1,117円66銭が目安になります。

オシレーター

日経平均のRSI(14日)は43.7で、前日の39.5から4.2ポイント上がりました。RSIは直近14日間の値上がり幅と値下がり幅の比率を0〜100で表した指標で、一般に30以下が売られすぎ、70以上が買われすぎ、50が中立とされます。中立の50にはまだ届いていません。株探によれば、ストキャスティクス(9日)はFastが13.12、Slowが25.92と低い水準です。

日経平均のMACDは307.0、シグナルは635.6で、ヒストグラムは-328.6。MACDは短期と長期の移動平均の差を示す指標で、シグナル(MACDの平均線)を上抜けば買い、下抜けば売りのサインと読むのが一般的です。前日にシグナルを下抜けたMACDは、本日の反発でもシグナルとの差が-197.4から-328.6へ広がりました。1日の反発では、下向きの勢いはまだ変わっていないことを示します。一方で騰落レシオ(25日)は104.36%と、前日の97.32%から中立の100%を上回りました(株探)。

ご注意: 本節の移動平均・一目均衡表・ボリンジャーバンド・RSI・MACD・乖離率・NT倍率・窓の幅は、いずれも当サイトが確定日足から算出した計算値であり、推定であって確定値ではありません。算出期間・平滑化の方法・データ起点の違いにより、お使いのチャートツールの表示値と一致しない場合があります。テクニカル指標は過去の値動きを要約したものであり、将来の株価を予測するものではありません。

市場心理

本日の市場心理を一言で表すなら、「売られすぎの反動で買い戻したが、まだ半信半疑」です。東証プライムの83%が値上がりし、33業種のうち32業種が上がる全面高でした。ただし売買代金は7兆6,686億円と前日から24.4%減り、売買高も21.4%減っています。前日の売りが大商いだったのに対し、本日の買い戻しは商いが細った中での上昇でした。

大引けにかけて上げ幅を縮め、上ヒゲが実体とほぼ同じ長さになったことも、上値では戻り待ちの売りが出たことを示します。米国でSOX指数が7日続落と半導体株の下げが止まっていない中、アドバンテストの戻りが前日の下げの約3%にとどまったのは、投資家が半導体株を本格的に買い戻すにはまだ慎重なことの表れと読めます。一方で、ベイカレントやSHIFTなど好決算のIT・コンサル株、情報セキュリティ株には個別の買いが集まり、物色の矛先は広がっています。

翌営業日の注目ポイント

翌営業日は10月19日(月)です。週末をはさむため、今晩と週明けの海外市場の動きをまとめて受けることになります。最大の焦点は、米国の半導体株が下げ止まるかどうかです。SOX指数は7日続落で、コアウィーブを起点としたAI関連企業の資金調達への懸念がどこまで続くかが、東京エレクトロンやアドバンテストの動きを左右します。

来週は日米で決算発表が本格化します。株探によれば、米国では20日にネットフリックス、21日にメタ・プラットフォームズ、テスラ、ラムリサーチ、テキサス・インスツルメンツの決算が予定されています。大手クラウド事業者であるメタの設備投資の見通しは、AI投資の継続性を確かめる最初の材料になります。国内では22日にディスコ、23日にファナックと東京製鐵が決算を発表する予定です(株探)。

経済指標では、19日に中国7〜9月期GDPと国内8月の第三次産業活動指数、21日に国内9月の貿易収支、23日に国内9月の消費者物価指数(CPI)が予定されています(株探)。植田日銀総裁が利上げ継続の姿勢を示したなかで、国内CPIは日銀の次の一手を占う材料になります。ドル円の158円前後での推移と、米長期金利が5%台で落ち着くかも注目点です。

テクニカル面で10月19日(月)に確認したいのは2点です。日経平均は、雲の下端6万5,570円99銭を終値で上回れるか。上回れば、25日線・75日線が集まる6万6,400〜6万6,500円付近が次の目安になります。下では、本日の窓の下端にあたる6万4,425円95銭を守れるかが分かれ目です。TOPIXは75日線4,067.26を終値で上回れるかに注目です。

戦略展望

本日の値動きから読み取れる前向きな点は3つあります。ひとつ目は、東証プライムの83%、33業種のうち32業種が上がる全面高で、騰落レシオも100%を回復したこと。ふたつ目は、TOPIXが1日で4,000を回復し、75日線とほぼ同じ水準まで戻ったこと。三つ目は、米国で長期金利が下がり、NYダウが556ドル高と反発したことです。

一方で、慎重な点も3つあります。ひとつ目は、日経平均が25日線・75日線・雲の下にとどまり、MACDとシグナルの差も広がったこと。ふたつ目は、売買代金が前日から24.4%減り、大引けにかけて上げ幅を縮めたこと。三つ目は、米SOX指数が7日続落で、AI関連企業の資金調達への懸念がまだ消えていないことです。

したがって本日の値動きから導かれる見立てはこうです——「米国株の反発と長期金利の低下を受けて、前日に急落したAI・半導体株を中心に買い戻しが入り、日経平均は898円高で7日ぶりに反発した。ただし商いは細り、日経平均は25日線・75日線・雲の下にとどまっている」。判別の材料は、米SOX指数の下げ止まりと、日経平均が雲の下端6万5,571円付近を回復できるかの2点です。なお本節の見立てはあくまで本日までの数値から読める整理であり、将来の株価を予測するものではありません。

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